名張市立病院 簡易水道事業(法適用) 市営桔梗が丘駅南駐車場 公共下水道 市営栄町駐車場 市営名張駅西駐車場 特定地域排水処理施設 農業集落排水施設
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全国平均と比べると、財政力指数が高くなっているが、本市では、過去に関西圏のベッドタウンとして、全国でも稀にみる人口急増期(昭和56年:人口急増率全国1位)を経験し、現在、その人口急増に対応するべく整備したインフラ等の公債費負担が重くのしかかっている。今後は、急激な高齢化による扶助費の増、そして老朽化する公共施設やインフラの維持・更新経費の増など、厳しい財政運営が見込まれている。
平成27年度は前年度と比較して、歳入において地方税が減少したものの、地方消費税交付金及び地方交付税が大幅に増加したことにより経常一般財源収入が増となったことから前年度との比較で1.1ポイント改善し、98.6となった。今後は平成26年5月に作成した「行財政運営の確保に向けた取組」に基づき、事務事業の総点検や人件費の抑制、特別会計及び企業会計等に対する繰出金の抑制等により、比率の改善に努める。
類似団体比較、自治体間比較のいずれも良好な水準で推移している。なお、人件費において、当市では平成27年1月から実施した職員給与の独自削減や職員数の適正化を行っており、また、内部管理経費については、平成14年度の財政健全化緊急対策等の取組以降、消耗品費や光熱水費、旅費、公用車の削減をはじめ、施設管理や業務管理委託等についての仕様や発注方法の見直し等に積極的に取り組むなど、徹底した経費削減を進めている。
本市では、これまで、新規採用職員の抑制傾向等から、職員の平均年齢が上昇しており、また一方で、高卒及び短大卒の部長級への登用を行っていることから、ラスパイレス指数が押上げられ100を超えていたが、職員給与の独自カットを行ったことで、平成26年度以降、100を下回っている。今後は、人口急増時に大量採用した職員の大量退職が見込まれ、指数が下がることが予想されるが、総人件費抑制の観点からも、引き続き、国や民間の動向を注視しつつ、平成28年2月策定の定員管理方針に基づき、人件費適正化の取り組みを進める必要がある。
第2次定員適正化計画(平成22年度~平成26年度)を策定し、退職・採用等の状況を十分見極めた上で職員数の抑制を図っており、この取組の成果による改善と分析している。今後は、平成28年2月策定の定員管理方針に基づき、定員管理の一層の適正化を推進し、今後も、限られた行政資産である人材の、より効率的・効果的な活用を図るものとする。
公共下水道事業特別会計で、住宅団地の汚水処理施設の公共管理に伴う分担金受入があったことから、比率算定上、その分子となる準元利償還金が減となったこと、さらには分母となる標準財政規模が増加したことから、前年度から比率が0.8ポイント改善している。今後については、事業の進捗に伴う公共下水道事業会計への準元利償還金の増や土地開発公社の解散に伴う第三セクター等改革推進債の償還など増要因は残るものの、市全体として、投資事業の抑制を図っており、比率は、今後も徐々に改善していくものと見込んでいる。
本市の将来負担比率は、引き続き、県内で最も高くなっているが、これは、人口急増期におけるインフラ整備に係る地方債の償還残高が未だに高いことのほか、将来負担額(負債)から控除することのできる財政調整基金等の基金が枯渇していることによる。今後は、既存の公共施設の老朽化に伴う大規模改修等、新たな将来負担も予想されるが、市全体として投資事業の抑制を図っているところでもあり、中期的には比率は改善していくものと見込んでいる。
人件費では、平成27年1月から実施した職員給与の独自削減や職員数の適正化により、基本給は195百万円(8.8%)の減となった。また、定年退職者の減少により、退職金は67百万円(9.6%)の減となった。
類似団体と比較すると下回っているが、繰出金について、今後、給付費の増加に伴う介護保険事業会計や国民健康保険事業会計への繰出のほか、公共下水道事業への公債費負担に係る繰出の増加などが見込まれる。介護保険及び国民健康保険については、介護予防及び生活習慣病予防など、保険給付費の抑制につながる取組を進めており、公共下水道、農業集落排水事業についても、独立採算の原則に立った経営健全化の取組を進める必要がある。
補助費等では、ふるさと納税返礼品の送付に係る事業推進報償費の増や、伊賀南部環境衛生組合分担金の増、病院事業会計への繰出金の増等により、574百万円の増となった。
公債費では、平成24年度借り入れた第三セクター等改革推進債に係る元金償還の開始等に伴い、78百万円の増となった。今後は、老朽化に伴う公共施設の更新など、増加要素は残るものの、市全体としては、普通建設事業の抑制傾向を続けており、数値は中長期的には改善していくものと見込んでいる。
平成26年5月に策定した「行財政運営の確立に向けた取組」に基づく人件費の抑制措置や考査制度による事務事業の見直し等により、引き続き、経常経費の抑制に努めているが、病院事業会計の経営健全化に向けた繰出や公共下水道事業への経費負担、さらには社会保障費である扶助費の増など、今後も多額の一般財源負担が見込まれることから、事業の選択と集中、スクラップアンドビルド等による歳出抑制や、さらなる事業の効率化を進める必要がある。
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