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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
基準財政収入額について、村税分は前年比1.3%の減となったが、税連動交付金で地方消費税交付金の増加や法人事業税交付金の新設などが影響し総額で1.6%増加している。基準財政需要額は地域社会再生事業費の増など総額で0.7%の増となり財政力指数は前年度比0.004%増となった。
経常一般財源(分母)は、地方税は前年度比-2,296千円、普通交付税は前年度比5,107千円増、国有提供施設所在市町村助成交付金は6,629千円の増となった。経常的経費充当一般財源(分子)は、すべての性質において減額となり、経常収支比率は-12ポイントとなった。新型コロナウイルス感染症により事業の取り止めや縮小が相次ぎ、感染対策に係る事業等が増加したことに起因している。引き続き税等の徴収率の高水準の維持、国・都、民間資金等による財源の確実な確保など、適正値を維持していく。
当村は超遠隔離島であり、かつ1村2島という特殊な状況にある。2島で同様の行政サービス水準を確保・維持するために人件費及び施設維持管理経費などが2重となり、財政負担が他の類似団体と比較して大きくなっている。決算額で前年比62,471円の増額となっており、類似団体との比較では依然その差が大きい。メリハリをつけた経費節減や人員配置の最適化を図っていく。
当村は1村2島という特殊な状況にあり、2島の行政サービスに差を生じさせないように維持しなければならないため、類似団体平均と比較して職員数が多くなっている。ニーズが多様化する中で組織及び業務内容を最適化し、適切な人員管理に努めていく。
平成11年,21年度の大規模工事に係る起債の償還が完了したことにより比率は前年より1.5%下がり、類似団体平均との比較では2.6%低くなっている。今後相次ぐ大規模な施設更新に伴い公債費の上昇が想定されるため、小笠原諸島振興開発計画の策定を慎重に行い起債発行額の抑制に努めるとともに、減債基金を活用した臨時償還を適宜行っていく。
将来負担比率は0.0%となり類似団体平均と同様の数値となっているが、父島では扇浦浄水場の移転、母島の沖村浄水場の建替えが行われ、今後の小笠原諸島振興開発事業計画において児童福祉施設の整備、小中学校整備といった大規模な工事が予定されている。地方債の発行が高額となっていき将来負担比率の上昇が想定されることから、今後の数値に注視しながら慎重に計画を進めていく必要がある。
人件費総額で前年度との比較で41,204千円の増となっており、職員給のほか会計年度任用職員が組み込まれたことが影響している。類似団体との比較で3.7ポイント上回り、前年比では充当財源の増加等により1.6%減となっている。
新型コロナによる事業中止や出張抑制等が響き経常的経費の一般財源等充当分が前年比128,038千円減額となり、経常収支比率は前年比-6.4%となった。類似団体との比較では6.3%上回る状況となった。
繰出金は各会計で大きな変動はなく、総額で差引微増となった。維持補修費についても各事業とも大きな補修等はなく3,163千円減額となり、その他全体としては2,088千円の減となっている。経常収支比率は、前年と比較し0.1%減となっており、類似団体平均との比較ではその差は4.6%となっている。
新型コロナによるイベント補助の中止等により、前年との比較で5,328千円の減額となっている。経常収支比率は、前年と比較し0.3%減となっており、類似団体平均との比較ではその差は7.3%となった。
公債費は、平成11,21年度の施設新築に係る償還が終わったこと及び平成29年度の繰上償還の影響により、前年度比で3.4%の減となり、類似団体平均と比べ7.9%低い状態となった。令和4年度以降に大規模な建替え等が始まるため、今後公債費は上昇していく見通しである。数値を注視し、発行額の抑制や減債基金による繰上償還を計画していく。
令和元年度に高い数値を示していたが、令和2年度は前年比8.6%の減となり、類似団体平均を3.6%下回っている。経常経費充当一財では、人件費、物件費、公債費の割合が大きいため、今後の数値を注視していく必要がある。
(増減理由)令和2年度は、102,692千円を取崩し、232,266千円を積み立てた。財政調整基金は変動がない。減債基金は令和3年度に3億円程度の一括償還を予定しており59,623千円を積み立てた。また今後の用地取得に向け土地開発基金を77,856千円積み立てている。特定防衛施設周辺整備調整交付金事業基金として高齢者在宅サービスセンター運営に充当するための翌年度への積み立てが56,279千円、当年度充当分の取り崩しが59,021千円。また用地購入に充てるため土地開発基金取り崩しが28,209千円、災害復旧事業に充てるための災害対策基金と災害復旧・復興特別交付金事業基金取り崩しが13,338千円となっている。(今後の方針)自主財源が限られる財政状況において、各種の目的に応じた財源として、過大にならないよう配慮しつつ、安定的な財政運営に資するよう努めていく。また今後の公共施設の更新による公債費の上昇に備え、減債基金を積立て財政運営の適正化を図っていく。
(増減理由)令和2年度は、積立、取崩ともに行なっていない。(今後の方針)健全な財政運営を行うための財源として活用していく。
(増減理由)決算余剰金を積み立てたことにより474,164千円(前年比59,623千円増加)となった。公債費抑制のための繰上償還の財源として、59,623千円を積み立てた。(今後の方針)任意の繰り上げ償還を行う財源として活用する。地方債の償還計画を踏まえ、目標額を300,000千円程度とし、過大にならないよう配慮しつつ積立を行う。
(基金の使途)・公共施設等整備基金:各種公共施設並びに職員住宅の整備・土地開発基金:事業用地の取得・役場庁舎建設基金:役場庁舎の建替・災害対策基金:台風等災害への備え及び被災後の対策・社会福祉推進基金:社会福祉事業や施設整備の推進(増減理由)・土地開発基金:事業用地として確保するための資金として、28,209千円の取り崩しを行いつつ、77,836千円の積立を行った。・霊園基金:霊園の維持管理及び整備に要する資金として、1,600千円の積立を行った。・災害対策基金:令和元年21号台風の災害復旧にかかる資金として、3,000千円の取り崩しを行った。・ふるさと寄附基金:ふるさと寄附に係る充当事業への資金として、1,076千円の取り崩しを行いつつ、寄付金7,352千円の積立を行った。・進学助成基金:内地の学校へ進学する際の助成金事業に係る資金として、1,048千円の取り崩しを行いつつ、寄付金2,000千円の積立を行った。・災害復旧-復興特別交付金基金:令和元年度台風災害の復旧に係る資金として、10,338千円の取り崩しを行った。・新型コロナウイルス感染症緊急対策特別交付金基金:新型コロナウイルス感染症対策に係る資金として、東京都からの交付金27,484千円の積立を行った。(今後の方針)・役場庁舎建設基金:庁舎の建て替えに備え、積立目標額を500,000千円と設定する。
類似団体と比較して多少低めにはなっているが50%を超えてきている。更新を迎える施設について順次更新を行う計画となっており、令和3年度以降は学校や保育施設といった島内では大型の施設更新を控えている。
平成24,25,29年度に実施した地方債の繰上償還(償還額計7.9億円)により将来負担額の軽減が図れている。また令和2年度は感染症により経常経費が低く抑えられたことも影響していると考えられる。
将来負担額を抑制するために地方債の繰上償還を行ってきたが、今後は施設の大規模な更新が続くとともに起債額も高騰していく。減価償却率の低減と起債残高のバランスを注視していく必要がある。
地方債の繰上償還により実質公債費比率は順調に減少している。しかし今後、老朽化施設の建て替えが続くため、起債発行額が高額となる見込みがある。削減した予算を基金に積立、今後も状況を見て償還に充てていいく。
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