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市税が微増となったほか、地方消費税交付金等の増などもあり、基準財政収入額は増加傾向にあるが、少子高齢化の進行等に伴い社会保障関係費が伸びていることなどから、基準財政需要額も増加傾向にある。このため、財政力指数は横ばい状態が続いており、全国・岡山県平均は上回っているが、令和3年度は類団平均を大きく下回る結果となっている。今後も、地場産業の振興、企業誘致、移住・定住促進施策、少子化対策等を強力に推進し、市税等自主財源の増加を図るなどして財政基盤の強化に努める。
扶助費、公債費等の増により経常経費充当一般財源が増加したが、社会福祉費、公債費等の増や臨時財政対策債償還基金費等の追加に伴う普通交付税の増により経常一般財源が更に大きく増加し、前年度から4.2ポイントと大幅に低下した結果、全国平均は下回ることとなった。今後も、当面の間は扶助費や公債費、大型建設事業の起債償還に係る一部事務合負担金の高止まり状態が継続する見込みであり、事業の徹底した見直しや自主財源の確保、民間活力の導入などの行財政改革を更に積極的に推進していく。
平成27年度までは類似団体よりも高い水準となっていたが、平成28年度以降は、職員の新陳代謝が進んだことなどによる人件費の削減や、市直営でのごみ処理業務を一部事務組合に移管したことなどによって経常経費が減少し、類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回って推移している。今後も、職員数及び給与の適正化、事務事業の徹底した見直しなどに取り組み、歳出の削減に努めていく。
職員の新陳代謝のほか平成26年1月から平成30年1月まで実施した定期昇給の1号抑制等により指数は前年度に引き続き99.5となっているものの、高校卒区分における経験年数や階層の高さが影響し、類似団体及び全国市の平均を上回っている。今後、管理職員数の削減や国家公務員に準拠した給与体系の整備に努め、効率的な組織運営を進めていく。
令和4年4月1日現在の職員数は819人で、前年度(814人)から5人の増加となっているが、類似団体等のいずれの平均よりも下回っている。今後の社会情勢や行政需要の急速な変化に対応しながら、定年引き上げに係る職員の動向を注視しながら、適正な定員管理を実行していく。
市町村合併以降の学校施設の耐震化等の大規模事業に係る起債や、土地開発公社清算に伴う第三セクター等改革推進債の発行により、類似団体等のいずれの平均よりも大幅に高い水準で推移している。令和3年度は、合併特例債等に係る元利・準元利償還金が伸びた一方、普通交付税の大幅増により分母の標準財政規模の伸び率が上回り、単年度では改善したものの、3年平均では前年度と同値となった。今後も、起債対象事業の実施内容や時期の精査を行うなどして起債発行額の抑制に努め、公債費負担の軽減を図る。
長期的な視点で行財政運営の改善を図るため、多額の負債を有していた土地開発公社を平成25年度に清算しており、その際発行した第三セクター等改革推進債の影響により、比率は高い水準で推移している。令和3年度は、合併特例債などのほか、下水道事業や一部事務組合の起債償還が進んだことで将来負担額が大幅に減少するとともに、普通交付税の増などもあり、前年度から19.3ポイント減と大きく改善した。今後も、将来世代の負担軽減を図るため、起債発行額の抑制などにより財政の健全化に努めていく。
類似団体内、全国及び県の平均をいずれも下回って推移しており、その主な要因として、一般廃棄物(ごみ、し尿)処理や消防業務を一部事務組合に移行していることが挙げられる。令和3年度は、屋内プール施設の指定管理の廃止に伴う委託料の皆減などにより、前年度から0.4ポイント減となった。今後は、公共施設の集約化等の取組や施設運営費の見直し、事務事業の効率化などを進め、経常経費の圧縮に努める。
全国及び県平均は下回ったが、類似団体平均は上回っている。令和3年度は、子ども医療費や公立保育所・認定こども園の利用児童の増、生活保護費の医療扶助費の増などにより、前年度から1.1ポイントの増となった。今後も、社会保障関係費の高止まりが見込まれるが、単独事業の見直しや高齢者の健診の推進、医療機関受診の適正化等による医療費軽減の取組などにより財政負担の圧縮に努める。
類似団体平均等とほぼ同水準となっている。ここでは、介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計への繰出金が大きな割合を占めており、総額としては前年度と同程度であったが、今後も、高齢化の更なる進行により高齢者の介護・医療に要する経費の高止まりが見込まれるため、介護予防や健康寿命延伸に資する活動を推進するなどして一般会計の負担軽減を図る。
令和3年度は、一部事務組合の新し尿処理施設の建設等に伴う公債費負担金が増となった一方、消防組合の負担金や農業集落排水事業への繰出金の減などで前年度からは1.0ポイント減となったが、類似団体等の平均をいずれも上回っている。当面の間、一部事務組合負担金の高止まりが見込まれるため、特に多額の補助金を支出している下水道事業の経営改善のほか、各種補助金の見直しなどにも取り組んでいく。
小中学校施設の耐震補強整備などに充てた合併特例債や、平成25年度に発行した第三セクター等改革推進債の影響により、類似団体等のいずれの平均よりも高い水準で推移している。第三セクター等改革推進債については、平成30年度に繰上償還を行っており、今後も5年ごとに予定しているが、このほかにも、公債費の削減に向けて普通建設事業の見直しや進度調整によって新規発行を抑制し、後年度負担の軽減に努める。
昨年度から3.2ポイントの減となり、類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回っているが、新クリーンセンターや新し尿処理施設の建設などに伴う一部事務組合負担金、下水道事業に対する繰出金などが財政を大きく圧迫しており、いずれも早期かつ大幅な改善は難しい状況である。今後も、引き続き行財政改革の取組を着実に実行し、経常的経費全般の抑制に努める。
(増減理由)津山産業・流通センター宅盤売払収入を第三セクター等改革推進債償還基金に9.8億円積み立て、普通交付税の臨時財政対策債償還基金費を減債基金に4.5億円を積み立てた。また、財政調整基金は、歳計剰余金処分として7.0億円を積み立てた一方、収支不足の補填や総合計画主要事業の推進を図るため、1.0億円を取り崩した。これらの影響により、基金全体では18.8億円の増となった。(今後の方針)本市財政計画上の見通しでは、第三セクター等改革推進債に係る財政負担などの影響により、当面の間収支不足が見込まれているところであり、行財政改革の取組の強化を図るとともに、特定目的基金を有効に活用することで健全な財政運営に努める。
(増減理由)当初予算編成における収支不足の補填や総合計画主要事業の推進を図るため、年度末に1.0億円を取り崩したが、令和2年度の歳計剰余金処分により7.0億円を積み立てるなどしたため、年度末残高としては6.0億円の増となった。(今後の方針)財政計画に基づき、本基金を活用して今後の収支不足に対応していくこととしているため、中期的には減少していく見込みである。
(増減理由)防災無線デジタル化事業に係る起債償還に充てるために0.2億円を取り崩したが、普通交付税の臨時財政対策債償還基金費4.5億円を積み立てたため、4.3億円の増となった。(今後の方針)財政計画に基づき、本基金を活用して収支不足に対応することとしているため、中長期的に減少していく見込みである。
(基金の使途)・第三セクター等改革推進債償還基金:第三セクター等改革推進債の償還に必要な財源の確保による,将来にわたる健全な財政運営の推進・公共施設長寿命化等推進基金:公共施設の修繕、改修等による長寿命化及び除却に関する事業の推進を図る・ふるさと津山サポート基金:寄付金を財源として各種事業を実施し、暮らしやすく、個性豊かで魅力に満ちたまちづくりに資する(増減理由)・第三セクター等改革推進債償還基金:津山産業・流通センター宅盤売払収入9.8億円を積み立てたことによる増加。・公共施設長寿命化等推進基金:スポーツ施設等の修繕や市営住宅の解体撤去費用の財源として1.0億円を取り崩したことによる減少。・ふるさと津山サポート基金:令和3年分のふるさと納税による収入1.9億円を積み立てた一方、令和2年分の収入1.7億円を取り崩したことによる増加。(今後の方針)・第三セクター等改革推進債償還基金:今後の津山産業・流通センター用地の分譲により、その都度分譲収入を積立てることとし、令和5年度の利率見直しに合わせ、積立額を繰上償還の財源として取り崩す予定。・公共施設長寿命化等推進基金:公共施設の修繕、改修等による長寿命化及び除却に関する事業の財源として適宜取り崩す予定。・ふるさと津山サポート基金:毎年度、ふるさと納税収入の全額を一度本基金に積み立てた上、翌年度に各種事業の財源として全額を取り崩す形で活用する予定。
本指標は、類似団体平均及び岡山県平均を下回っているが、全国平均を若干上回っている状況である。今後、中長期的には維持管理・更新費用が大きく増加し、財政をより圧迫していくものと見込まれるため、津山市公共施設等総合管理計画、津山市公共施設再編基本計画等に基づき、各種インフラの統合、廃止、更新、長寿命化等のファシリティマネジメントにより一層取り組んでいく必要がある。
本指標は、類似団体、全国平均及び岡山県平均をいずれも大きく上回っている状況である。令和3年度は、地方債残高の減少や下水道事業会計への元利償還金繰出見込額の減少などにより、将来負担額は減少した。また、経常経費の扶助費や公債費が増加した一方で、普通交付税や地方消費税交付金、臨時財政対策債などの経常一般財源等が大幅に増加した結果、債務償還比率は昨年度よりも164.2ポイント改善することとなった。しかし、上記のとおり類似団体等と比較した場合は未だ高い水準であるため、行財政改革や事務事業の見直しなどを推進し、更なる改善に繋げるよう取り組んでいく。
将来負担比率については、減少傾向であり、昨年度より19.3ポイント改善したものの、平成25年度に実施した第三セクター等改革推進債(三セク債)の発行等の要因により、100%を超え、類似団体平均よりも極めて高い水準で推移している。有形固定資産減価償却率については、昨年度より1.8ポイント増加したが、類似団体と比較するとやや低い水準になっている。施設やインフラ等の長寿命化や更新については、それぞれの必要性や優先度を適切に判断しつつ、ファシリティマネジメントの取組を推進し、将来的な公共施設維持管理コストの削減に取り組んでいく。
上記のとおり、将来負担比率は減少傾向にあるものの、100%を超える高い水準で推移している。実質公債費比率については、元利償還金及び準元利償還金が増となったものの、標準財政規模が増加した結果、単年度の実質公債費比率は0.4ポイント下がり、3ヵ年平均では昨年度と同じ数値となった。両指標とも、類似団体との比較では極めて高い水準であるが、令和3年3月に策定した行財政改革運営指針に基づき、事務事業の見直しなどを行い、改善を図ることとしている。
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