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基準財政収入額の算定中、法人税割が自動車関連企業をはじめとした事業所の平成26年度実績の増により17億円増額、地方消費税交付金が税率の変更により3億500万円増額するなどし、基準財政収入額が21億7700万円増額したことにより財政力指数が上昇した。平成28年度は、基準財政収入額の算定中で法人税割の過年度損失の清算措置が終了するため、数値は更に上昇することが見込まれる。法人税収は景気の動向に大きく左右されるため、引き続き行政改革大綱や集中改革プランを推進し、一層の歳入確保と歳出削減に努める。
平成26年度に法人税収が前年度比37億円の増額により数値が改善し、平成27年度は法人市民税が前年度比5億4400万円減収したことにより、若干数値が悪化したものの健全な数値を維持している。今後、法人税の国税化による税収減や、公共施設等の修繕費や扶助費の増加が懸念されるため、公有財産の適正化するなどし、第六次行政改革大綱による目標値「80%未満」を目指した行政運営を行っていく。
人口1人当たりの決算額が平均より上回った要因は、物件費が前年度から3億5500万円、伸び率108.%増加したことによる。内容は、民間移管した市立莇生保育園の運営委託料8,900万円(皆増)、新設した図書館学習交流プラザ「サンライブ」のための図書購入費3200万円増額(伸び率481%)、庁舎維持管理のための委託料及び備品購入費1800万円増額(伸び率144%)、道路や橋梁の保守点検委託料が1600万円(伸び率239%)の増などである。
平成18年度に職員定員管理計画を策定し、計画的な職員数削減を実施してきた。また、人口の増加もあり、人口千人当たりの職員数は減少傾向にある。今後も、職員定員管理計画に基づき、管理を行っていく。
実質公債費比率は、基準財政需要額に算入される地方債の額が理論償還が終了したことにより減少し、前年度より0.1%上昇したが、類似団体・全国・愛知県の各平均よりも小さい数値となっており、良好な状態である。世代間の負担と公平性と将来負担のバランスをとりながら、過度に起債に頼らない財政運営を継続していく。
将来負担額に対して充当可能財源等が上回るため、将来負担比率の表示はない。これは過去から市債発行の抑制や、基金の計画的な積立てに努めてきた結果である。引き続き健全財政と適正な将来負担の維持に努めていく。
平成27年度は、地域手当支給額が4800万円、伸び率152%増加したことや、国勢調査に係る人件費が1600万円、伸び率601%増加したことなどにより比率は0.6%上昇した。しかし、類似団体・全国・愛知県の各平均に比べると、経常的一般財源が多いことや、消防やごみ処理事務を一部事務組合で行っていることから、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。
民間移管した市立莇生保育園の運営委託料、新設した図書館学習交流プラザ「サンライブ」のための図書購入費、道路や橋梁の保守点検委託料など、支出額が物件費全体で3億5500万円、伸び率108.%増加したことにより、比率が0.8%上昇した。類似団体・全国・愛知県の各平均に比べて数値が高い理由は、人口に対し低年齢層の占める割合が大きく、子育て・教育・保健・健康関連施策に要する経費が多いことなどが物件費を押し上げる要因となっている。
平成27年度は、子育て世帯臨時特例給付金6000万円、児童手当3600万円の減額など、支出額が扶助費全体で2億700万円減、前年比94%となった。人件費と同様に、経常的一般財源が多いことから類似団体・全国・愛知県の各平均に比べて扶助費に係る経常収支比率は低くなっている。
その他に含まれる経費は、主に下水道事業や国民健康保険事業など特別会計への繰出金となっている。現在は類似団体・全国・愛知県の各平均を大きく下回っているが、下水道施設の老朽化対策や、国民健康保険事業や介護保険事業の経費の増加が見込まれており、今後も繰出基準等に基づき普通会計から負担すべき経費を精査し、適正な繰出しに努めていく。
市民病院を運営していることや、ごみ処理と消防事業を一部事務組合で行っていることから、病院事業会計や一部事務組合(尾三衛生組合、尾三消防組合)に対する負担金が補助費の大半を占めており、類似団体・全国・愛知県の各平均を大きく上回っている要因となっている。平成27年度は市税の還付金が前年度比9800万円増、伸び率422%となったため、比率が更に上昇することとなった。
過去に高利率で借りた起債の償還が進み、公債費は4400万円減、前年度比97%となった。平成26年度からの経常的一般財源の伸びもあり、経常収支比率における公債費の比率は7.0%程度となっており、類似団体・全国・愛知県の各平均に比べて低い数値を維持している。
平成26年度に法人税収が増加したため経常的一般財源が大きくなり、比率が改善された。平成27年度も前年度より若干税収減したものの、経常的一般財源は平成25年度までを大きく上回っており、類似団体・全国・愛知県の各平均と比較して低い数値を維持している。今後も引き続き事業内容や必要経費を精査し、健全な財政運営に努めていく。
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