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地域デジタル社会推進費や追加交付に伴う臨時経済対策費の新設により、基準財政需要額は273百万円増加したが、一方で基準財政収入額は、分離長期譲渡所得の減少や固定資産の評価替え等により29百万円の減額となったため、令和3年度の財政力指数(単年度)は0.270となり、三カ年平均数値についても0.297と微減となった。財政力指数の向上には、町税収入の増加が不可欠であるが、高齢化に伴う生産年齢人口(15歳から64歳)の減少、主要産業である観光業の低迷等は今後も続くと見込まれることから、今後は一層の徴収率強化に加え、交流人口の増加に繋がる施策(誘客促進、サテライトオフィス、ワーケーション等)の実施や、年間を通じた仕事づくりを推進し、町民所得の向上に努める。また、再生可能エネルギー事業の推進により、償却資産の増加による固定資産の増収も図りたい。
分子である経常経費充当一般財源は、会計年度任用職員の費用弁償、社会保険料を人件費としたことによる増(+43百万円)、平成28同意の過疎対策事業債579.7百万円及び平成29同意の臨時財政対策債145百万円等の償還開始による公債費の増(+67百万円)等により、前年度に比べ120百万円増加した。分母である経常一般財源は、地域デジタル社会推進費や追加交付に伴う臨時経済対策費の新設による普通交付税の増(+303百万円)により、前年度に比べ328百万円増加した。結果、分子の増加を分母の増加が上回ったため、経常収支比率は85.4%となり、前年度に比べ2.0%改善したが、臨時財政対策債全額の発行を見送ったため、類似団体のそれを大幅に上回った。財政の弾力性が図られるよう、今後も一層の経常経費の節減に努めていきたい。
人件費については、職員数の削減が進んでいないこと及びコロナウイルスワクチン接種の実施やALTの増等により会計年度任用職員報酬が増加したことにより、前年度に比べ71百万円の増となった。今後は、定年延長制度の導入を踏まえた定員管理計画を策定し、職員数の適正化を図るとともに、こども園の1園化などによる施設の統合を含め、会計年度職員数についても削減を図っていく。物件費については、コロナウイルスワクチン接種の一般向け開始に伴う接種委託料の増や誘客促進策として宿泊割引クーポンを発行したため23百万円の増加となった。しかし、根本的には清掃センター包括運転管理業務、給食調理業務、図書館運営業務を外部に委託していることが高値の要因であることから、委託内容、事業量はもとより、直営での運営についても再検討するなど、一層の経費節減に努めたい。
数値が類似団体の平均を上回る要因としては、人材確保の観点から、国の基準より高卒・短大卒の初任給を引き上げていることが挙げられる。また、55歳以上の高齢層職員について、昇給停止を実施していないことも要因の一つである。今後、定年が延長されることも踏まえて制度の見直しを検討していく。
人口は減少しているが、過重労働是正の観点から労働環境の改善に努めているため、職員数の削減が難しく、類似団体平均と比較して高い数値となっている。今後は、定年延長が実施されることから、一時的な職員数の増加が見込まれるが、長期的な採用計画を立て、職員数の増加抑制に努める。
平成30年度に比べ、町の一般会計及び公営企業会計の元利償還金額が増加したため、分子を構成する公債費は80百万円の大幅増加となったが、地域デジタル社会推進費や臨時経済対策費の新設、過疎対策事業債元利償還金の増に伴う公債費の増により、分母を構成する普通交付税が520百万円増加したため、前年度に比べ0.1%改善した。しかし、令和3末現在において、公債費については、令和4に5億円を突破し、令和5にはピークとなる5.5億円に到達、その後も令和9まで5億円台で推移すると見込まれており、今後、中学校統合も予定していることから更なる増加が懸念される。以上のことから、町債の発行を抑制することが望まれるため、一層の経費削減に努め、償還金の返還が将来の財政運営の足枷とならないよう、財政健全化に努めたい。
町債の新規発行抑制による地方債現在高の減、水道事業会計及び公共下水道事業特別会計の償還進行による公営企業債等繰入見込額の減、調整額支給対象者がいなかったことによる退職手当負担見込額の減、財政調整基金、公共施設整備基金及びふるさと応援基金への新規積立による充当可能基金の増及び追加交付などによる普通交付税の増により前年度に比べ18.5%改善した。ここ数年は、町施工の大型事業は以前ほどないため、公営企業会計を含む町の地方債残高は減少していくと見込んでいるが、一方で、旧共立湊病院棟等の解体や1市3町による広域ごみ処理施設の整備など、一部事務組合施工の大型事業が近々予定されており、組合負担等見込額の大幅な増加は避けられそうにない。行政コストの活用によりロスを排除し、行政活動を抑制することによって歳出を減らすという考え方への転換が重要だ。
会計年度任用職員費用弁償(通勤手当相当)と社会保険料について、物件費を改め人件費として取り扱うこととしたこと及び、英語事業の一環として外国語指導助手(ALT)を4人採用したことにより前年度に比べ71百万円増加したが、地方交付税等の増により経常一般財源が328百万円増加したため、数値は0.3%の減となったものの、依然として高値で推移している。今後は、策定される定員管理計画に基づき職員数の適正化を図っていくとともに、こども園の1園化などによる施設の統合を進め、会計年度任用職員についても削減を行い、数値の改善を図っていく。
総額は23百万円増加したが、数値は0.3%の減少となった。これは、経常一般財源が増加したことが大きな要因である。しかし、清掃センター包括運転管理業務、給食調理業務、図書館運営業務、観光宣伝業務、町営温泉施設や観光交流館施設の管理業務等を外部に委託しているため、類似団体の平均値に比べると依然高い状況にある。現在、これらの経費は毎年ほぼ一定で、急激な数値の改善は見込めないが、公共施設の在り方(存続か廃止か等)、委託内容、事業量はもとより、直営での運営についても再検討するなど、一層の経費節減に努め、数値の改善に繋げたい。
扶助費総額については、前年度に比べ205百万円増加したが、これは、子育て世帯への臨時特別給付金や住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金支給事業による一過性のものであり、これを除いた扶助費額は、前年度に比べ3百万円の減で、ここ近年は、年度によるばらつきは殆ど見られない。また、数値については3.8%となり、前年度に比べ0.3%の減となったが、これは地方交付税等の増により経常一般財源が328百万円増加したことによるものである。当町の高齢化率は、令和3末現在で49.2%で、県内で3番目と高く、今後も暫くは上昇すると見込まれることから、現行の扶助費の内容、対象要件を分析し、効果、必要性についての検討を続けたい。
繰出金のうち経常的なものについては、前年度に比べ41百万円の減少となり、また、経常一般財源も大幅に増加したため数値も0.8%減少したが、依然高い数値となっている。公共下水道事業特別会計への繰出金(公債費等繰出)が多額となっていることが一つの要因だと思われることから、ストックマネジメント計画の策定により施設の在り方(ダウンサイジング等)について検討を重ね、国庫補助金を活用することで新規町債の発行を抑制したり、経営戦略の策定により料金改定についても検討し、料金収入の確保に努めるなど、財政の見える化及び健全化を推進し、一般会計からの繰り入れに極力頼らない会計運営にシフトしていきたい。
総額については、前年度に比べ676百万円の減となったが、これは特別定額給付金事業の終了によるものであり、これを除いた補助費等額は、前年度に比べ132百万円の増額となった。これは、リモートワーク環境の整備を目指したサテライトオフィス開設事業費補助金の交付(68百万円)、コロナ禍により売上が減少している町内事業者への経済対策としてプレミアム付商品券事業を実施(+100百万円)したことが主因である。これらは、コロナ禍による一過性のものだと思われるが、そもそも補助費等が類似団体平均よりも高いのは、一部事務組合への負担金が多額なためであることから、他の構成団体と連携し、当町及び組合の財政状況を鑑み、負担金の縮減について検討要請を行う。
公債費であるが、先にも述べた経常一般財源が328百万円増加したにも関わらず、数値は前年度に比べ1.2%も増加した。これは、平成28同意の過疎対策事業債579.7百万円や平成29同意の臨時財政対策債145百万円の元金償還が開始されたため、公債費の総額が67百万円増加したためである。今後は、公債費が令和9年度まで5億円オーバーで推移すること、今後は、広域によるごみ処理施設の整備、旧病院棟の解体、中学校統合事業等の大型事業が予定されていることから、更なる数値の悪化が見込まれる。大型事業が行われない年度においては、一層の経常経費の削減に努め、発行額<償還額を基本方針とし、財政の健全化を図りたい。
地域デジタル社会推進費や追加交付に伴う臨時経済対策費の新設による普通交付税の増(+303百万円)により、経常一般財源が前年度に比べ328百万円増加したため、数値は3.2%改善したが、類似団体の平均値と比べると5%近く高くなっている。少子高齢化が進み、合わせて生産年齢人口の減少も進む中、町税(とりわけ町民税)の減額が見込まれることから、徴収率の改善、再生可能エネルギーの推進による償却資産増による町税の確保、応能応益の原則に基づく使用料及び利用料の見直し、ふるさと寄附制度のPRと返礼品の開発等による寄附金の増加など、一層の自主財源の確保に努めるとともに、更なる経常経費の削減を図っていきたい。
(増減理由)令和3年度の基金残高は2,178百万円で、前年度に比べ263.8百万円の増加となった。財政調整基金で133.4百万円、ふるさと応援基金で93.3百万円、公共施設整備基金で50百万円、庁舎建設基金で20百万円積立を行った一方で、竹麻地区の遊休化した水田を畑地化する土地改良事業の負担金の財源として「ふるさと水と土基金」を2.2百万円、詩人石垣りんの生誕100周年事業の財源として「石垣りん文学記念基金」を2百万円、弓ヶ浜温泉供給継続事業への補助金や町営テニスコート改修工事等の財源として「ふるさと応援基金」を29.8百万円取り崩したことが主な要因である。(今後の方針)ふるさと応援基金は、その年度のふるさと寄附金総額から返礼品代や広告料等の必要経費を差し引いた金額を後年度に自動的に積み立てているため、他の基金とは性質が異なる。よって、余剰金を基金に積み立てる際の方針であるが、財政調整基金(積立目標額:令和5末で13億円に到達するまで)、庁舎建設基金(積立目標額:6億円)、公共施設整備基金への積立を最優先とし、コロナ禍による財政出動などの不測の事態への対応に加え、今後予定している中学校統合事業等の公共施設整備事業の財源とするため、適正な基金の管理と使途の説明に努め、単なる肥大化とならないよう注視していく。
(増減理由)令和3年度は、基金運用益の積立に加え、余剰金の一部を積み立てることができたため、前年度に比べ133.4百万円の増加となった。(今後の方針)平成30年度にふるさと納税制度の改正により、返礼品の見直しや返礼率が3割以下に改正されたことを受け、ふるさと寄附金額が前年度寄附金額を大幅に下回り、予算においても大幅な歳入欠陥となったことから、財政調整基金を225百万円取り崩し、翌年度繰越金を確保した。基金残高も1,261百万円から1,042百万円に大幅に減少したため、令和元年度以降、当時の水準に戻すべく積立を続け、令和3年度末で残高が1,202百万円まで回復した。当町は、財政力指数が0.30と類似団体内平均値と比べてもかなり低く、人口も年に150人程度のペースで減少し、少子高齢化の進展による生産年齢人口の減少に伴い、町税とりわけ町民税の大幅な増額は見込めない。更に、依存財源の割合が7割程度と高く、中でも地方交付税が歳入決算額の40%程度を占めているが、現在の水準でいつまで交付されるのかは不透明な状況である。よって、今後も安定的な財政運営を行い、自立可能なまちづくりを推進するため、令和5年度末残高13億円を目標に積み増しを行っていきたい。
(増減理由)なし。(今後の方針)ここ数十年、基金残高は3千円であり、増減していない。今後も積立の予定はない。
(基金の使途)ふるさと応援基金は、魅力あるまちづくり事業の財源として積み立てており、令和3年度は、弓ヶ浜温泉供給継続事業の補助金や町営テニスコート改修工事等の財源として活用した。公共施設整備基金は、公共施設の機能保全を図り、施設の長寿命化に資するための整備及び改修の財源として、庁舎建設基金は、庁舎建設時の財源不足を補うため、ふるさと創生基金は、国際交流・親善の推進とふるさとの伝承・文化・芸能の開発・継承を図るため、交通安全対策推進基金は、交通安全対策の推進に関する事業に充当することを目的としている。(増減理由)左に掲載した基金のうち大幅に増減したのは、ふるさと応援基金、公共施設整備基金及び庁舎建設基金である。理由であるが、ふるさと応援基金は、弓ヶ浜温泉供給継続事業の補助金や町営テニスコート改修工事等の財源として29.8百万円の取り崩しを行ったが、ふるさと寄附金総額から返礼品や広告料等の必要経費を差し引いた93.3百万円を積み立てたため、差し引きで63.5百万円増加し、後の2つについては、基金運用益に加えて、余剰金の一部をそれぞれ50百万円、20百万円積み立てたためである。(今後の方針)生徒数の減少や施設の老朽化に伴い、令和9年度頃の開校を目途に中学校の統廃合(2校から1校へ)を検討している。建設に当たっては、国庫補助金や町債(義務教育施設等整備事業債、過疎対策事業債)を財源として見込んでいるが、過疎対策事業債は県の交付枠があり、要望額どおりに借り入れることが難しく、財源のやり繰りに苦慮させられる。そのような状況に対応し、過度な一般財源の持ち出し等による財政圧迫を避け、施設の計画的な更新を進めるためには、安定した財源の確保は極めて重要であることから、公共施設整備基金への積立を最優先とし、その他の目的基金については、今後の需要を見極めたうえで適切な管理・運営に努めていく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値に比べ高く、上昇傾向にあるが、道路の数値が当数値を押し上げる要因となっている。建物について、人口減少や少子化もあり、人口に見合った施設を保有することが望ましいと考えている中、令和4年度に認定こども園の統合(2園から1園)を行った。現在、町内に2校ある中学校の統合、一般廃棄物処理施設の1市3町による広域化を検討しており、施設の更新が行われる見込みであるから、有形固定資産減価償却率は低下するとみられる。
債務償還比率について、類似団体内平均値と比べて高い数値となっている。これは、地方債残高が多額であることによる。令和3年度は、地方債残高の減少等による将来負担額の減少、基金の新規積立による充当可能財源の増加に加え、普通交付税が増額となったことから、債務償還比率は前年度に比べ低くなった。
類似団体内平均値と比べると、有形固定資産減価償却率及び将来負担比率も高い数値となっているが、これは保有施設の老朽化の度合いが高いこと、地方債等の負債が多額であることが主な要因である。将来負担比率について、町債の新規発行抑制により、地方債現在高の減少したことに加え、基金への新規積立による充当可能基金が増加となったことにより、前年度と比較して18.5%の大幅減となった。有形固定資産減価償却率については、今後見込まれる中学校統合、一般廃棄物処理施設の広域化による施設更新により、低下することが予想されるが、将来負担比率については、施設更新に伴い発行する地方債により増加することが見込まれる。今後の将来負担比率の増加を見据え、他の保有資産の更新の方針について、早期に決定する必要がある。
実質公債費比率の3カ年平均は7.4%で、前年度と比較し、0.1%改善となった。交付税の増額があったことにより、実質公債費比率は改善となったが、地方債の元利償還金の額等の将来負担額については、昨年度と比較し、増加となったため、類似団体内平均値と比較し、大きな改善とはなっていない。また、今後予定している中学校統合、一般廃棄物処理施設の広域化による施設更新により、地方債を発行することで実質公債費比率の上昇が見込まれ、それに伴い将来負担比率も上昇することが想定される。当町においては、実質公債費比率に比べ、将来負担比率の数値が高いことから、将来負担比率の悪化の要因は、地方債以外のものによるものが大きい。
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