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景気状況の悪化による税収減により減少しているものの、平成24年度から平成27年度まで横ばいとなっている。類似団体の中でも上位であるが、今後も引き続き事務事業の見直しによる歳出削減や市税の収納率向上対策等により財政基盤の強化に努める。
分母である経常一般財源等歳入合計は地方消費税交付金の増、地方交付税の増により平成26年度と比べ5.3億円の増となった。一方で分子である経常経費充当一般財源等は扶助費及び普通建設事業費の減により、平成26年度と比べ2.8億円の減となった。結果として経常収支比率が3.0ポイントの減となっているが、類似団体の中でも下位であるため、今後も市税の徴収強化等による収入確保を図るとともに、積極的な財源確保、事務事業の効率化や組織の適正化により、人件費や物件費等経常的歳出の削減に努める。
人件費、物件費等決算額の人口1人当たりの金額が平成26年度と比べて増加している。その主な要因は、防災行政無線再整備事業等により委託料が増したことによる物件費の増である。結果として決算額は、類似団体平均を下回っているものの、今後も引き続き事務事業の効率化や組織の適正化により、人件費や物件費等経常的歳出の削減に努める。
現状では、全国市平均を3.5ポイント、類似団体平均を4.2ポイント上回っている。平成25年度は、国の給与水準が引き戻されたことが主な要因となり8.3ポイント減少し、平成26年度は、同水準で推移している。平成27年度は、労働組合との交渉が妥結に至らず、給与制度の総合的見直しが未実施だったため、0.8ポイント増加している。今後、人事院勧告に基づき、国公に準拠することを基本として、ラスパイレス指数100未満を当面の目標とする。
地域活性化業務の縮小や国勢調査等の事業の終了に伴う定数削減を実施したが、子育て施策の充実や(仮称)綾瀬スマートインターチェンジ設置に伴う業務が増加したため前年度と比較して3名の増となった。今後も引き続き、民間委託や再任用職員の知識・経験の活用などにより、行政サービスの水準を低下させることなく、事務事業の効率を進め、業務量に見合った職員配置をした上で、職員の削減を進める。
実質公債費率(分子)は、平成23年度に土地開発公社の用地取得事業に対する債務負担行為を設定したことにより、大きく増加したものの、その後徐々に減少している。その主な要因として、平成26年度は、平成7年度及び8年度許可分の減税補てん債等の償還が終了したことによる元利償還金の減、平成27年度は、土地開発公社の用地取得事業に対する債務負担行為設定額が減少したことにより、債務負担行為に基づく支出額が1.6億円減少しているため。今後も引き続き、元利償還金等の推移を的確に推計し、適正な起債水準の維持に努める。
将来負担比率(分子)は、減税補てん債等の地方債現在高が減少したことにより地方債の現在高が7.9億円の減及び下水道事業特別会計の起債残高の減に伴い、公営企業債等繰入見込額が4.7億円の減となったことにより、平成26年度と比べ全体で7.1億円の減少となっている。将来負担比率は、改善しているものの、類似団体平均を上回っているため、今後も引き続き、中・長期的な展望に基づいた計画的な事業展開を図り、起債に大きく依存しない健全な財政運営に努める。
人件費割合が類似団体平均を上回っている要因として、下水道事業、ごみ収集業務等を直営で運営していることや給与水準(ラスパイレス指数)が類似団体平均を上回っていることが挙げられる。27年度は、退職者数の減による退職手当の減などで、前年度に比べて、6千2百万円、1.2ポイントの減になっている。今後も、業務の民間委託や再任用職員の知識・経験の活用などによる効率的な運営に努め、引き続き人件費の抑制を図る。
物件費割合が類似団体平均を上回っている主な要因として、物件費のうち約5割を占めている委託料の増が挙げられる。今後、民間委託化を進めていく中で、人件費から委託料へのシフトが起こることが予想されるため、行政サービスの水準を低下させることなく、最適な手法により民間活力の積極的な活用を図る。
扶助費割合が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある要因として障害者介護給付費等給付事業費等の増による社会福祉費の増及び生活保護費の増が挙げられる。就労支援プログラムを活用し、就労支援員、ハローワークと連携し、受給者の就職による社会的自立を進めることで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他の割合が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増が主な要因である。下水道、介護保険及び国民健康保険事業特別会計への繰出金が多額になっていることが挙げられる。今後、下水道事業については経費を節減するとともに、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げの検討、介護保険及び国民健康保険事業会計についても保険料の適正化などにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等の割合が10%弱で推移しており、類似団体平均を下回っている。補助費等のうち市の出資する一部事務組合(清掃施設組合)への負担金が3割を占めており、今後、施設の建替えに係る負担金の増が見込まれる。工事コストの縮減と世代間負担の平準化を図るため構成市で協議を行っていく。
公債費割合が類似団体団体を約5ポイント下回っており、概ね横ばいで推移している。今後も引き続き、元利償還金の推移を的確に推計し、市の全会計トータルでプライマリーバランスの黒字を維持していく。
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