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町の課税状況は、引き続く人口減少や高齢化進行に伴う納税義務者の減少(人口:平成26年度末5,483人⇒平成27年度末5,372人、-111人。平成27年度末の高齢化率:48.2%、対前年度比+1.1%)、厳しい経済情勢による企業の衰退などにより、市町村民税所得割、法人税割の減など税収面で影響を受けており、基準財政収入額(分子)は減となっている。類似団体平均値を下回る指数となっているが、職員数については、平成17年度から10%以上の削減を行い、人件費を含め歳出削減を実施している。また、徴収率は98.4%の高水準を維持しており、引き続き財政の健全化を図る。
平成20年度以降は、類似団体平均値を下回り、以後、適正な数値内で推移していると考える。この要因としては分母の構成要素のうち、地方税は減(-25,618千円)となったものの、地方交付税の増(+92,196千円)及び地方消費税交付金の増(+60,479千円)等、充当一般財源が伸びたことがあげられる。今後も事務事業の見直し等を行いながら、経常的経費の削減に努め、現在の水準を維持する。
人件費・物件費及び維持補修費の合計額の1人当たりの決算額が高くなっている主な要因は、物件費である。特に当町は、シカの食害等に係る有害鳥獣捕獲事業委託、森林再生(間伐)及び枝打ち事業委託、東京都からの受託施設(3か所)の管理運営費等、これらの事業に係る経費により類似団体より決算額が高くなっている。また、人口減少も要因の一つとして考えられる。これら当町の特殊事情から大幅な減額は難しいが、引き続きコスト削減に努める。
前年度と比較するとラスパイレス指数の数値が0.5%ポイントの減となり、類似団体平均値との比較でも乖離が小さくなっており、年々改善が図られていると考える。また、全国町村平均値との比較でも同水準となっており、今後も一層の給与の適正化に努める。
直営で運営する学校給食センター及び病院、また東京都からの受託施設や町が出資する財団等の事業を運営するための職員が必要であることから類似団体平均値より高くなっている。さらに当町の行政面積は、東京都の10分の1を有しており、また、集落も点在していることから集約的に職員配置することが困難な状況であり、このことも要因の一つと考えられる。また、過疎化に伴い、町の人口自体が減っており、この人口減少も数値を押し上げる要因になっている。定員管理については、第2次行政改革(平成17年度~平成21年度)のなかで約10%の削減を行ったが、今後も必要最小限の職員数により、適正な定員管理に努める。
普通建設事業に係る元利償還金が平成18年度にピークを迎え、類似団体平均値を上回ってきた。しかし、起債依存型の事業計画を見直した結果、平成19年度以降減少に転じ、平成23年度では類似団体平均値を下回り、更に改善されてきた。ただし、今後は下水道事業に係る企業債の本格的な元利償還が始まるため、これに対する繰入金の増加に留意していく必要があるが、引き続き建設事業債の抑制に努め、健全な財政運営に努める。
類似団体平均値を下回っており、主な要因としては、建設事業計画の見直し及び新規発行債の抑制等により一般会計における地方債現在高の減並びに財政調整基金等の積立てによる充当可能財源の増があげられる。今後も引き続き行財政改革を推進し、経費節減を図るとともに、新規発行債の抑制等により財政の健全化に努める。
直営で運営する学校給食センター、東京都からの受託施設や町が出資する財団等の事業を運営するための職員が必要であることなどから、類似団体及び全国平均値より高くなっている。人件費自体は給与改定等により増となったが、地方交付税の増により分母が大きくなったため、前年度との比較では1.2ポイントの減となった。今後も、給与の適正化、適切な定員管理等により、人件費の削減に努める。
昨年度と比較すると0.2ポイント高くなったが、この要因としては、社会保障・税番号制度等のシステム改修に伴う委託料の増があげられる。物件費に係る経常収支比率は、類似団体より低く良好な数値になっているが、人口1人当たりの比較では、シカの食害対策に係る有害鳥獣捕獲事業等を始めとする委託料等の増加や、それに伴う森林再生(間伐)、枝打ち事業委託、受託施設の管理運営等により、高い水準になっている。今後も委託事業等について注視し、コスト削減に努める。
扶助費に係る指数は、前年度と同数値となったが、類似団体平均値との比較では0.2ポイント上回る状況となっている。当町では、過疎化等にともなう少子化、定住化、高齢化対策のため、子ども医療費助成制度の充実、保育所措置費、高齢者自立支援対策等の施策を行っているが、今後も住民へのサービス低下を招かないよう配慮すると同時に財政運営を圧迫しないよう、適正な施策を進めていく。
その他に係る経常収支比率は、昨年度と比較すると繰出金の減により1.6ポイント改善されたが、類似団体平均値との比較では2.0ポイント上回る数値となっている。今後も高齢化の進行に伴い、国民健康保険、後期高齢者医療保険、介護保険の給付費の伸びが予想されること、下水道事業に係る企業債の本格的償還が始まることなどから、一般会計からの繰出金の増加が懸念されるため、特別会計の適正な運営に努める。
補助費等に係る経常収支比率については、町の最重要課題である少子化・定住化対策事業の推進による補助金の増、町制施行60周年記念事業への負担金の増等もあり、前年度と比較して2.4ポイント高くなったが、ここ数年、類似団体平均値を下回っている状況となっている。引き続き補助金・負担金の適正化に努める。
平成18年度に元利償還金がピークであったが、近年の建設事業債の新規発行抑制等の措置により数値の改善がみられ、当該年度の数値もさらに改善された。今後も健全な財政運営のため、引き続き地方債の新規発行を抑制していくよう努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.2ポイント減となり、引き続き類似団体平均値を下回っている。引き続き行財政改革等の取り組みにより、効果的な財政運営に努める。
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