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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
類似団体や全国平均を大きく上回っているが、昨年度と比較し0.02ポイントの減少となる。平成27年度は、評価替えにより、固定資産税は大きく減額となったが、市町村民税については、宿泊者数増により微増となり、また地方消費税交付金についても、今年度から消費税率引き上げ分が100%算入されたことで大きく増額となったため、基準財政収入額は昨年度に引き続き、微増となった。しかし、基準財政需要額が、新設された、人口減少等特別対策事業費により増加したため、財政力指数が減少したと分析される。観光に特化した町であるため、今後も、町内経済の活性化と、徴収力の強化に力をいれ、税収の確保に努めたい。
人件費、公債費等、維持補修費の大幅な減少により、今回は前年度より、3.6%好転した。しかし、暖冬(除雪費用が平均以下)や退職者の増などの今年度のみの要因によるものが大きい。歳入については税務課だけでなく、税・使用料等に関わるあらゆる課が連携をとれる体制を整え、滞納対策、徴収率の増加に取り組んでいるところである。歳出については人件費では必要最小限の補充で対応していくことで、適正な財政運営に努めていく必要がある。また委託料(システム関係)では、近隣町村による共同化が動き出したため数年の内に、経費の圧縮が数値となってあらわれる予測である。
人件費については、他団体と異なり、類似団体と比較して職員数が多いことが特殊事情として挙げられる。これは、観光立町として年間300万人のお客様を迎えるインフラ整備等に職員が必要とされているためである。近年は退職者の増、新規採用を押さえることなどにより圧縮を進めている。また物件費においては、観光協会への宣伝、一般廃棄物の収集及び処分等に係る委託料が多額であることが挙げられる。委託については費用対効果等の分析によりアプローチ方法の再検討を行い、費用の抑制を図る必要がある。またシステム関連経費については吾妻郡の近隣町村でシステムの共同化、システム機器の共同調達を行い、長期的なスパンで経費の削減・圧縮を図っている。
人口千人あたり職員数については観光立町としての特殊事情もあり、これまで類似団体内平均値を下回ることはなかったが、近年の退職者の増と新規採用の抑制により、ついに下回る水準となった。職員の補充に関しては、引き続き、退職者数に対し新規採用職員の抑制などで対応することとなるが、職員数の減少により住民サービスが低下しないよう、適正な人員配置と事務の効率化そして、事業見直し等を行っていく必要がある。
元利償還金が減少し、また普通交付税により標準財政規模が増加していることから、前年から2.2%の回復となっている。しかし、平成24年度から平成26年度で実施している湯源湯路街プロジェクト事業や、学校施設の耐震化事業、防災行政無線デジタル化事業等で、地方債による借入をおこなったため、今後、実質公債費比率の上昇が予想される。今後においては、緊急性や住民ニーズ等を的確に把握した事業の選択を行い、将来償還額への影響を考慮しながら、適切な地方債発行が求められる。
平成27年度はふるさと納税による寄附により充当可能財源が大幅に増えたこと、退職者数の増により退職手当負担見込額が減少したことで、将来負担額が大きく減少し、将来負担比率を27.7%改善させた。普通交付税の増額にともなう標準財政規模の増も将来負担比率を大きく改善させる要因となっている。
給与水準は類似団体平均と比較し3.4ポイントの差で推移している。人件費については、観光立町として年間約300万人を超えるのお客様を迎えるためのインフラ設備等により、比較的職員数が多い水準となっているため、結果として経常収支比率に占める人件費の割合が高くなっている状況である。人件費の削減対策には、特別職の報酬削減や、退職職員に対して新規採用職員の抑制など実施しており、一般行政部門における定員管理の職員数の基準に、現在は達している。今後も、職員数の減少により住民サービスが低下しないよう、適正な人員配置と事務の効率化そして、事業見直し等を行っていく必要がある。
物件費においては、類似団体と比較して高い水準で推移している。その理由としては年間300万人のお客様を迎えるという観光立町特有の事情により、観光協会への宣伝、一般廃棄物の収集及び処分等に係る委託料が多額であることが挙げられる。また、草津町は寒冷地であるため、道路融雪等に係る経費(光熱水費等)も多額となっている。ただし、平成27年度のシーズンについては暖冬のため、例年より経費がかからなかった。またシステム関連委託料についても、多額の経費がかかっていることも理由の一つになっているが、吾妻郡近隣町村で進めているシステム共同利用化が進み、経費の圧縮が図られている。今後もシステム利用委託料については共同利用を進めることにより削減していく予定である。
扶助費にかかる経常収支比率は、類似団体平均と比較し1.6ポイント下回る結果となった。理由としては、分子となる扶助費における経常経費充当一般財源については、ほぼ横ばい(微減)であるため分母となる経常一般財源総額が、伸びたためである。今後は福祉サービスをより良いものにするよう、効果的な施策を考え、また適正な扶助費の水準を見極め、実施していく必要がある。
類似団体平均や全国平均を下回って推移しており、また暖冬の影響で除排雪経費(維持補修費)が増加したことから、3.8ポイントの改善となった。今後は公共施設等総合管理計画に基づいた、計画的な施設更新を実施するために、効率的で、有益な維持補修を考えていく必要がある。
類似団体平均と比較し9.4ポイント上回る結果となった。補助費については、一部事務組合負担金、観光立町としての各種イベント助成、各団体への補助金等が主なものであったが、ふるさと納税の返礼品として草津町内で宿泊等に利用できる温泉感謝券を導入したことで、補助費が大幅に増加した。ふるさと納税の全国的な拡大から、今後も補助費等の金額を押し上げることとなることが、予想される。その他の補助金については交付することが適当な事業か否か、明確な基準を設けて、不適当な補助金については見直しや廃止を徹底し、補助金の整理合理化を図り抑制に努めて行く必要がある。
公債費に関しては、これまで起債抑制対策を実施していたこともあり、類似団体と比較しても大きく下回って推移しているが、平成24年度から平成26年度で実施している湯源湯路街プロジェクト事業や、学校施設の耐震化事業、防災行政無線デジタル化事業等で、地方債の発行を行っているたため、平成31年度には、これまでの償還のピークであった平成22年度の数値まで推移することが予想されている。今後は将来負担を十分に留意しつつ低水準の維持に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体平均を大きく上回って推移している。主な要因は、人件費、物件費、補助費が挙げられるが、いずれも観光立町としての特殊事情による影響が多々である。今後においては、各項目の分析に挙げたとおり、各費目の歳出抑制に努めていく必要がある。
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