特定地域排水処理施設 公共下水道 簡易水道事業(法適用) 市立柏原病院
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歳出においては、子育て支援費、障害者自立支援費などの社会保障経費が依然として増加傾向にあり、また人件費が地域手当の改定(3%から7%)により増となった。歳入においては、市税収入が市内製造業の業績不振により減となったものの、消費税率の引上げに伴い地方消費税交付金が大幅増(対前年度比73.3%の増)となった。これらの結果、指数は前年度と同数の0.63にとどまった。今後も定員管理をはじめとする歳出削減や市税等の徴収強化を図り、緊急性の高い事業を最優先させることで普通建設事業費の抑制を行うなど、財政基盤の強化に努める。
歳入面においては、市税、配当割交付金、利子割交付金などで減となったが、税率の引上げに伴い地方消費税交付金が増、地方交付税も増となり、臨時財政対策債を加えた総額では対前年度約5億1千万円の増となった。一方、歳出面においては、扶助費、公債費は減となったが、一部事務組合への負担金の増により補助費等が増、地域手当の改定により人件費が増、国民健康保険事業会計や介護事業会計への繰出金が増となるなど、総額で対前年度約4億6千万円の増となった。これらの結果、歳入の増が歳出の増を上回ったため経常収支比率は96.5%となり、前年度と比較して0.2ポイント改善した。今後も市税等の収納率の向上や、使用料・手数料などの受益者負担の見直しなど自主財源の確保を図るとともに、歳出面においても各事業の精査を行い、経常収支の改善に努める。
類似団体平均値を大きく下回っているが、これはごみ・し尿処理、消防、学校給食業務をそれぞれ一部事務組合で実施しているためである。前年度と比較して約5千円の増となっているのは、人件費が地域手当の改定により増となったことが原因と考えられる。今後も定員の適正化や事務事業の見直しによりコストの削減に努める。
平成28年4月1日現在のラスパイレス指数は96.9となり、前年度数値より4.4ポイント下落し、類似団体平均値も下回ることとなった。これは、平成28年度から全職員を対象とした給与減額措置を実施している影響によるものである。現行の減額措置は平成29年度までとなるが、これからも国や他団体の給与水準を意識し適切な給与水準の維持に努める。
地域医療の充実等を目的に病院部門の職員数については増加させているが、他部門の職員数については、人口減少に関する予測データを基にした職員数の適正化を図っており、類似団体の平均値を下回っている中、さらに絞り込んだ状況となっている。引き続き、サービスの質の低下を招くことがないよう注意を払いながら、組織体系の見直し、職員の意識改革を通して適正化を進める。
実質公債費比率については9.7%となり、前年度数値より0.2ポイント改善した。これは、平成23・24年度に借り入れた緊急防災・減債事業債などの元金償還が始まったものの、平成7・8年度に借入れした減税補てん債の償還が終了したことや下水道事業会計への公債費に対する繰出金が減となったことなどによるものである。病院事業特例債の償還が終了したため減少傾向が続く見込みではあるが、今後も新規の普通建設事業の精査を行い、地方債の新規発行の抑制に努める。
将来負担比率については19.4%となり、前年度数値より13.5ポイント改善した。これは、公営企業会計及び一部事務組合の地方債の償還が順調に進んでいること、前年度に引き続き連結実質収支の黒字が維持できたこと、退職手当負担見込額が減となったことなどによるものである。今後も後年度への負担を少しでも軽減するよう、新規事業等の実施については精査し、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、ごみ・し尿処理、消防、学校給食業務をそれぞれ一部事務組合で実施しているため、これまでは類似団体平均を下回っていたが、前年度より0.5ポイント悪化し類似団体平均を上回った。悪化の原因は、地域手当の改定(3%から7%)により人件費が増となったことが考えられる。今後も一部事務組合の人件費に充てる負担金等といった人件費に準ずる経費も含め、人件費関係全体について、抑制していく必要がある。
物件費に係る経常収支比率については、類似団体平均値を下回っている。これは、平成17年度にスタートした新行財政改革に基づく経常的な行政管理に係る経費の削減に伴う効果が大きいためである。今後は、その後継計画である「第2期柏原市行財政健全化戦略」に基づき、この水準を維持できるように努める。
扶助費に係る経常収支比率は前年度より0.8ポイント改善したものの、依然として類似団体平均を大きく上回っている。これは、生活保護世帯数の減に伴い保護費は減となったが、こども医療扶助の対象者の拡充に伴い子育て支援費が増となったこと、また障害者(児)支援に係る給付費が増となったことなどによるものである。扶助費については、少子高齢化の進展に伴い今後も増える見込みであるが、市民サービスを低下させることなく、資格審査の適正化や各種事業の見直しを進め、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけられるように努める。
その他に係る経常収支比率は平成26年度に下水道事業会計が法適化されたことにより類似団体平均を下回っているが、前年度より0.5ポイント悪化している。これは、国民健康保険事業会計や介護保険事業会計など特別会計への繰出金が増となったことなどによるものである。今後も保険料の適正化や徴収率の向上を図り、普通会計の負担を減らすことができるように努める。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を大きく上回っている。これは、ごみ・し尿処理、消防、学校給食業務を一部事務組合で行っており、これらの負担金を支出しているためである。今後も一部事務組合に対して行財政改革を促し、構成市の負担を少しでも抑制できるように努める。
公債費に係る経常収支比率は前年度より0.8ポイント改善し、類似団体平均を下回っているが、これは減税補てん債の償還が終了したことなどによるものである。しかし、公営企業の元利償還金に対する繰出金などの準元利償還金を含めたベースでは人口1人当たりの決算額が前年度に引き続き上回っており、これは下水道事業会計や病院事業会計への繰出金や一部事務組合の負担金が平均を大きく上回っているためである。今後も地方債の新規発行を伴う新規事業の精査に努め、起債残高の抑制に努める。
依然として類似団体平均を上回っているうえに、前年度より0.6ポイント悪化している。これは、人件費が前年度と比較して増となったこと、補助費及び扶助費が類似団体と比較して多いことが原因であると考えられる。今後は、「柏原市新行財政計画」の後継計画として平成27年度に策定した「第2期柏原市行財政健全化戦略」に基づき、歳入の確保・更なる事業の見直しなど、引き続き財政の健全化を図り、経常収支比率の改善に努める。
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