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平成27年度の財政力指数は、合併特例債や東日本大震災全国緊急防災施策債に係る償還金の増により基準財政需要額が増加したものの、消費税率の引上げに伴う地方消費税交付金の大幅な増加に伴い基準財政収入額が増加となったため、0.38ポイントで前年同数値となっている。過疎化・少子高齢化が進む中、本市においては類似団体や全国市町村平均と比較しても下回っているため、引き続き自主財源の確保に努める。
類似団体や全国平均と比較して高率で推移していたが、平成22年以降は全国平均を下回り、平成24年度には地方税の減少や公債費の増加から90.2%となり、平成25年度に一定改善したものの、平成26年は普通交付税及び臨時財政対策債の減少や人件費、物件費、繰出金が増加したことから90.6%となった。平成27年度においては、固定資産税や法人市民税の減少に加え、臨時財政対策債の減少はあるものの、消費税率引き上げに伴う地方消費税交付金や普通交付税が増加したことや、子ども子育て支援新制度に係る施設型給付費や生活保護費、繰出金の増加はあるものの、公債費や補助費等が減少したことから、前年度に比べ1.8%減少し88.8%となっている。今後も引き続き、地方債の計画的な発行に努めるとともに、定員管理の適正化や経費の削減、合理化など、行政改革を推進する。
平成17年5月に市町村が合併し、和歌山県全域の約22%、県内1位の広大な面積を有することとなり、旧町村単位に4つの行政局を配置していることなどから、人件費・物件費等については、類似団体や全国平均を上回っている。平成27年度においては、定員管理の適正化による職員数の減小等により、人件費の減少はあるものの、地域支援交付金(消費喚起・生活支援型)事業として実施したプレミアム商品券事業や国民体育大会関連経費の増加等により物件費が増加となり、依然、類似団体や全国平均より高水準で推移していることから、今後も定員管理の適正化や経費の削減等に努める。
定員適正化計画に基づき、計画的に職員数の削減に取り組んでいるものの、平成17年5月に5市町村が合併し、和歌山県全域の約22%、県内第1位の広大な面積を有することや、旧町村単位に4つの行政局を配置しており、加えて隣接する上富田町から消防業務を受託していることなどから、類似団体や全国市町村平均と比較して上回っている状況にある。一方、人口が同規模程度で、面積が500k㎡以上の自治体と比較した場合、職種にもよるが、職員数は下回っている状況にある。今後も引き続き、適正な定員管理に努める。
生活基盤に係る各種大型事業の財源として発行した地方債の元利償還金や準元利償還金に加え、紀南病院の移転整備に伴う建設債償還等に係る負担金が主な要因となり、類似団体や全国平均と比較して高率で推移してきたが、補償金免除繰上償還の実施、また公立紀南病院組合の病院移転整備に伴う建設債償還が平成21年度で終了したことや、田辺周辺衛生施設組合の地方債の元利償還が平成25年度に終了したことなどにより、比率は改善傾向にあり、平成27年度は平成14、平成15年度実施事業に係る過疎対策事業債の償還が終了したこと等により、前年度に比べ1.4%改善し9.2%となっている。今後も比率の更なる改善に向け、地方債の適正管理に努める。
類似団体や全国平均と比較して下回っている状況であり、平成27年度は、前年度と比較して5.7%減少し20.1%となっている。減少した主な要因としては、一部事務組合の地方債現在高の減少や一般職、一般会計等対象職員数の減少による退職手当負担見込額の減小、並びに減債基金他充当可能基金の増加等が挙げられる。今後も地方債の計画的な発行や、定員適正化計画に基づく適正な定員管理の実施により、更なる比率の改善に努める。
人件費に係る経常収支比率は、新規採用の抑制等による職員数削減や各種手当の廃止や見直し、指定管理者制度の導入や直営業務の民間委託などの取組みを進めるなど、人件費の削減に努めているが、平成27年度は人勧にともなう期末勤勉手当の増加はあるものの、職員数の減等により前年度に比べ0.6%の減少となっている。今後も引き続き、定員適正化計画に基づき、人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体や全国平均と比較すると下回っている状況ではあるが、近年は悪化傾向にある。平成27年度はほぼ前年度並みで推移しているものの、今後も引き続き各施設における指定管理者制度の活用や民間委託などに取り組み、経費の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、障害者自立支援給付サービスの増加や、生活保護費の増等により増加傾向にあり、平成27年度は子ども子育て支援新制度に係る施設型支援給付費負担金の増加したことから、前年度に比べ0.2%増加し10.1%となっている。今後においても、生活保護における状況把握や資格審査等の適正化などの検討を進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向を少しでも抑制できるよう努める。
その他に係る経常収支比率は、維持補修費と繰出金が該当し、類似団体や全国市町村平均と比較すると下回っている状況にあるが、その主なものは、介護保険事業特別会計や後期高齢者医療特別会計への繰出しに対するものが高い割合を占めており、今後、高齢化が進むことにより、増加傾向となることが予想される。また、公営企業会計への繰出しにおいても、下水道施設の老朽化に伴う維持管理経費の増加が見られることから、経費削減や、料金収入の確保に向けた加入啓発・促進に取り組み、普通会計における負担の抑制に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体や全国市町村平均と比較すると下回っている状況にあり、今後も引き続き、各種団体への補助金等の交付に対し、見直しや廃止を検討し、適正な交付に努める。
公債費に係る経常収支比率は、ごみ処理関連施設や簡易水道施設などの生活基盤整備事業等の財源として発行した地方債の元利償還金が多額であること等により、類似団体や全国市町村平均と比較しても高率で推移していたが、補償金免除繰上償還制度の活用や、民間資金の繰上償還の実施等により一定の改善がなされている。平成27年度においては、旧合併特例事業債や臨時財政対策債に係る償還の増加はあるものの、学校教育施設等整備事業債や過疎対策事業債等の償還が減少したことから前年度に比べ1.0%減少しており、今後も地方債の計画的な発行に努め、更なる改善に努める。
公債費を除く経常収支比率については、類似団体や全国平均と比較すると下回っている状況にある。今後も扶助費等の増加等が見込まれることから、経常経費の削減とともに、徴収率の向上、自主財源の確保などに向け、積極的に取り組む。
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