経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、総収益で総費用を概ね賄えているものの地方債償還が多額となっているため平均値より低い状態が続いています。企業債残高対給水収益比率は、平成17年の市町村合併以降に集中的に資本投資してきたことにより地方債残高が多額となっているため平均値に比べ規模が大きくなっています。料金回収率は、給水原価が供給単価を上回っており、一般会計からの繰入に依存していることから平均値を下回っている状態が続いています。給水原価についても、地方債償還が増嵩しているため平均値に比べ規模が大きくなっています。施設利用率は、国庫補助事業により整備した比較的新しい施設が多く、適正規模となっていることから平均値より高い状態が続いています。有収率は、平均値より高い状態が続いています。特に漏水が著しい老朽管路の更新整備を進めていることから、今後も改善するものと見込んでいます。
老朽化の状況について
管路更新率の平成28年度においては、水道事業統合に向け老朽管路の更新を集中的に進めてきたことから平均値を大きく上回る状況となっています。
全体総括
当市の簡易水道事業は、広大な市域の山間地域に19の施設が散在しています。また、過疎化等で水需要は減少傾向にあり、給水収益の伸びは期待できず、事業経営については、経営指標からも厳しい状況が続いています。今後、平成29年度で一定の施設整備を終了した後に、上水道事業との統合を予定しています。経営改善の取り組みや計画的かつ効率的な資産管理を行うことで経営の健全化を確保しながら安心・安全な水道水の安定供給に努めることとしています。