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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
本市の財政力指数はほぼ横ばいだが、類似団体の平均が低下したことにより、全国平均、県平均よりも上回っている。法人市民税は、比較的大規模な企業の業務縮小の影響により12.5%の減となったが、個人市民税が2.3%の増となった。この増収は、復興特需による建設業や運輸業等一部業種の業績回復によるもので、今後の地域の景気動向と同様に歳入見通しが不透明な状況であることから、引き続き、職員定員適正化計画に基づく退職者不補充等による職員数の削減などによる人件費の抑制、施策枠予算配分方式による事務事業の新陳代謝を定例化し、効率・効果的に財源を配分することで歳出抑制に努め、歳入面では新たな工業団地を整備し安定した税収の確保、さらに、定期的な使用料・手数料の見直しによる受益者負担の適正化などにより歳入の確保に努める。
全国平均に対して福島県平均が低い数値となっていることと同様に、決算額全体のうち、臨時的経費である東日本大震災からの復旧・復興事業費が依然として多いことから、類似団体の平均より低い数値になっている。今後、復旧・復興事業の減少に伴い、数値の上昇が予想されることから、経常経費の縮減のため、既に導入済の行政評価システムを有効に活用し、事務事業の優先度を厳しく評価し、優先度の低い事業については廃止・縮減を進め、中でも扶助費の伸びが今後の懸念材料であることから、削減可能な単独扶助費について重点的に見直しを実施し、経常経費の削減に努める。
類似団体平均と比較して人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額が高い要因は、東京電力福島第一原発事故の影響による放射線量低減のため実施してきた住宅・水田等除染業務委託が物件費であることによるためであり、今後は除染廃棄物の輸送を実施していくことになるが、物件費の決算額は減少していく見込みである。
本市においては、福島県人事委員会勧告の内容を基に給料表の改定を行っているため、国を上回る改定となっていること、また、職員の年代ごとの給与バランスを図るため、給料表の号給を増設していることから、ラスパイレス指数の上昇要因となっている。
職員の定員管理については、平成17年度から平成26年度までの10年間で90人を削減する定員適正化計画に基づき、平成22年度までの6年間で72人を削減した。しかし、東日本大震災による復興業務が増加したこと、平成25年度以降に定年退職する職員について、年金の支給開始年齢に達するまでの間、再任用を希望するものについては再任用するとの方針が閣議決定され、平成25年度と平成26年度の2年間で20人を再任用したことから、最終的な削減人数は65人となった。今後は、平成28年3月に策定した平成27年度から平成36年度までの10年間を計画期間とした定員適正化計画に基づき、全期間を通じて12人の削減を目標とし、引き続き職員定員の適正化に取り組むこととしている。
これまで、交付税措置のある起債を厳選して活用してきたことなどにより、類似団体平均を下回っている。今後は、市庁舎の再建や(仮称)市民交流センター建設等の復旧復興に係る大型事業を実施したことにより、公債費の増加が見込まれることから、引き続き、交付税措置のある起債を厳選して活用し、起債対象事業においても補助金等その他の財源確保に努める。
将来負担比率の構成要素のうち地方債現在高については、臨時財政対策債や合併特例債を活用してきたことにより、平成18年度までは増加傾向であったものが、平成19年度以降は元金償還の進捗により減少傾向となっており、平成23年度の東日本震災以降は震災復興関連基金が創設され、充当可能基金が一時的に多額になったことにより指標は改善してきている。今後は、復興事業の進捗に伴う震災復興関連基金の残高減少により、早期健全化基準は下回るものの数値が上昇する見込みである。
類似団体平均と比べて低い水準にあるが、これは、平成17年4月の市町村合併に伴い、合併によるメリットを最大限に発揮し、簡素で効率的な組織を構築するため、平成26年度までの10年間を計画期間する定員適正化計画において、90人の削減目標を立て、最終的に65人の削減を行ったためである。今後は、平成27年度から平成36年度までの10年間を計画期間とした定員適正化計画に基づき、全期間を通じてで12人の削減を目標とするとともに、さらなる事務の効率化により人件費の抑制に努める。
物件費が類似団体平均を上回っている要因としては、東京電力福島第一原発事故の影響による放射線量低減のため実施してきた住宅・水田等除染業務委託が物件費であることによるためであり、今後は除染廃棄物の輸送を実施していくことになるが、物件費の決算額は減少していく見込みである。経常的な物件費については、施策枠予算配分方式による予算編成を通して、施策優先度の低い事業の縮小や廃止など徹底的な見直し行い、物件費の低減を図っていく方針である。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均と同率であるが、指標は上昇傾向にある。主な要因としては、認定こども園施設型給付事業など児童福祉費が増加していること、さらに長引く不況により社会保障に要する経費が増加傾向となっていることなどである。今後も受給資格審査を厳格化し、給付内容については他の公費負担との優先順位を精査するなどの適正化を進め、定期的に単独扶助費の見直しを進めることで抑制に努める。
その他の経常収支比率は類似団体平均を下回る値となっている。その他の中で繰出金が大きな割合を占めているが、下水道事業や農業集落排水事業に係る繰出金が多額であることから、事業計画の再検討、維持管理経費の節減など、公営企業としての独立採算性を重視し経営健全化を進める。国民健康保険事業、介護保険事業については医療費・介護サービス給付費が増加傾向にあるため、健康寿命の延伸を図る各種事業を推進するとともに、医療費・介護サービス給付費の適正化を図りながら普通会計の負担額軽減に努める。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っているため、各種団体への補助金については運営補助金から事業補助金へ転換を図り、補助金の交付対象や交付手続の適正化を図るため明確な基準を設け、原則として独自要綱を整備するなど全庁的な取り組みを進めている。さらに、今後も引き続き導入済みの行政評価システムを有効に活用し、目的を達成した補助金の廃止や終期設定などによる見直しを進める。
これまで、交付税措置のある起債を厳選して活用し、有利な条件の起債を集中して活用する場合などを除いて地方債発行額が元金償還額を上回らないよう上限を設定し抑制に努めてきたことから、類似団体の平均を2.7ポイント下回っている。現在、(仮称)市民交流センター建設等の震災復興関連事業を進めているため、今後も引き続き地方債の発行にあたっては、事業を厳選して公債費の抑制に努める。
公債費以外の経常収支比率は類似団体平均とほぼ同率となっている。特に平成27年度においては、類似団体内平均が改善している中で、本市は悪化しているため、今後も行政の効率化を一層進め、経常経費の縮減に努める。
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