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景気低迷による個人所得の減少及び、地価の続落による固定資産税の減収等に反し、基準財政需要額の大幅減少を受けて単年度での財政力指数は上昇したが、3箇年平均での数値は0.15と類似団体平均を下回っている。このため、税の徴収率向上対策(3年間で1.7%の向上)を中心とする歳入確保に努める。
歳入面では、経常一般財源の主要を占める地方交付税が大きく減少(-98,016千円、6.9%)したほか、臨財債発行可能額も減少(-43,700千円、32.5%)している。歳出面では、既往債の償還終了分及び平成20・21年度に行った補償金免除繰上償還により、公債費充当一般財源が減少(-33,285千円、7.3%)したが、本年度は職員共済費負担額が増となったことに加え、議員共済会給付費負担金の増により人件費充当一般財源が(15,039千円、4.2%)増え、その他の経常一般財源充当額の減少分を打ち消しており、前年度から4.9ポイント増加している。ここ2年で類似団体との乖離は解消されてきており、引き続き行財政改革への取り組みを通じて義務的経費の削減に努め、現在の水準を維持する。
集中改革プランに基づく新規採用の抑制(平成16年度から5年間の新規採用の見送り)等により人件費の削減を進めており、類似団体と比較しても低い決算額となっている。今後は、国土地籍調査実施面積拡充により物件費の増加が見込まれているが、その他の部分については、行財政改革の着実な実施により現在の水準を維持していく。
国家公務員の給与削減の影響を受け、ラスパイレス指数は上昇したが、類似団体とほぼ同水準を保っている。平成23年度から職務・職責に応じた給与体系へ移行しており、今後は、他団体との較差も考慮しつつ、適切な給与水準を維持していく。
集注改革プランに基づく新規採用の抑制(平成16年度から5年間の新規採用の見送り)により、類似団体と比較して低い数値となっている。分母となる人口の減少により数値は上昇傾向にあるが、今後は新規採用を新たな退職者の補充にとどめることとし、現在の水準を維持していく。
過去の大型建設事業に係る起債償還がピーク期を迎え、数年来高い数値で推移していたが、公的資金補償金免除繰上償還及び国の累次にわたる経済活性化臨時交付金の活用や、起債充当事業の整理・縮小により数値は減少に転じている。今後においても、さらに徹底した事業見直しや計画的な繰上償還の実施により、類似団体の平均である11.4%以下まで低下させる。
類似団体を下回り、数値は表れていない。主な要因としては、公的資金補償金免除繰上償還による地方債残高の減少や、財政調整基金、施設整備等基金への積立による充当可能基金の増額等が挙げられる。今後も過疎債等の有利な起債の活用や、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政のさらなる健全化に努める。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっているが、要因としてゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合及び広域連合で行っていることがある。一部事務組合等への人件費見合いの負担金を合計した場合では類似団体平均を上回ることとなり、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体を抑制していく必要がある。
予算要求に前年度比5%減のシーリングを設け、徹底した歳出の削減に努めたことなどにより、類似団体平均を相当下回っている。一部業務を広域連合により処理していることにより本数値が低く推移している側面もあるが、国土地籍調査の実施面積拡充による委託費の増加が見込まれており、引き続き物件費の抑制に努めていくこととしている。
中芸地区5町村で構成する中芸広域連合に給付事業等が順次移管されてきており、決算額に占める扶助費の割合も減少が続いている。また、子ども手当など事業費の大きなものは特定財源の割合が高く、経常一般財源充当額は相対的に低下しており、類似団体平均を下回っている。削減の難しい費目ではあるが、現在の水準を維持していくよう努めていくこととしている。
公営企業(簡易水道)会計への繰出金を基準内に止めるなど、可能な限り抑制を図っていることにより、類似団体平均を大きく下回っている。今後においても、同様の扱いを堅持していく。
中芸広域連合により消防、介護保険、保健福祉業務を、安芸広域市町村圏事務組合によりゴミ処理業務を行っており、連合等への負担金により類似団体平均を大きく上回る数値となっている。今後も広域連合で処理する業務が拡大する見通しであり、構造的にこの数値を下げることは難しくなっている。一方で、各種団体への補助金等については、ゼロベースからの見直しを引き続き進め、総額の抑制に努めていく。
過去の大型建設事業や、事業集中期の高利率起債の償還が終了したほか、公的資金補償金免除繰上償還の活用により、公債費の割合は目下順調に低下している。今後の大型建設事業の実施により数年後の再上昇も予測されているところではあるが、類似団体平均を下回るよう事業の選択と集中を進め、公債費の抑制に努めることとしている。
公債費が大きなウェイトを占める構造は徐々に解消されてきているが、広域行政の推進により補助費等が類似団体平均より高い数値で推移している。今後は、公債費の一定の低下が見込まれており、その他の経常経費と併せてさらなる抑制に努め、経常収支比率を現在の水準で維持していくこととしている。
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