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平成27年度は、前年度の0.31から変わらず0.31となっており、類似団体平均を大幅に下回っている。これは、市税の微増や、地方消費税交付金等の増加により基準財政収入額は増加となったものの、支所経費等の増加に伴い、基準財政需要額も同じく増加しているため、横ばいとなった。今後も引き続き、職員等の削減など人件費抑制をはじめとする歳出の徹底的な見直しを行うとともに、財政基盤強化のために市税の徴収率向上対策を中心とする歳入の確保に努める。
平成27年度は、歳入の地方交付税が合併逓減措置により減少するも、税収や地方消費税交付金の増により、前年度よりも一般財源を確保できた。歳出では、大規模建設事業に伴う公債費の増加や、各施設維持管理経費の増加に伴い、経常収支比率は87.2%となり、前年度に比べ0.2ポイント悪化した。市税収入の割合が低い本市においては、今後も引き続き飛躍的な伸びを見込めない中、第2次京丹後市総合計画並びに第3次行財政改革大綱に基づき、さらなる経常的経費の見直しを図っていく。
経常経費の削減に努めてはいるが、人事院勧告に伴う人件費の増加、ふるさと応援寄付金増加による返礼業務委託や放課後児童クラブ運営委託等に伴う物件費の増加に伴い前年度よりも悪化した。経常経費の削減に努めてはいるが、合併により市域が拡大しており、公共施設等の維持管理経費やサービス維持のため職員数を大幅に削減できない事もあり、類似団体平均を上回っている。また、人口も前年に比べ823人減少していることもあり、1人当たり決算額が減少しにくい状況にある。
平成27年度は、人事院勧告に伴う人件費の引き上げにより、前年度93.4ポイントから0.8ポイント上昇し94.2ポイントとなったが、合併時における職員給与の統一及び定員適正化計画に基づく職員数の削減努力により、類似団体の中ではかなり低い水準にあり、今後も引き続き給与水準の適正化を図る。なお、平成23年度と平成24年度はそれぞれ100.8ポイント、100.7ポイントとなっているが、これは国家公務員の時限的な給与減額によるもので、市の給与水準が高くなったものではない。
本市は、合併により旧町(6町分)の職員を擁することとなっため、定員適正化計画に基づき、人員削減に努めてはいるが、類似団体平均を上回っている。今後も職員数の適正化を図ることとしているが、人口減少もあり、人口千人当たりの職員数を見た場合、ほぼ横ばいの状態で推移している。
指標算出の基礎となる標準財政規模の増加、公債費の普通交付税算入額が増加したことなど、前年度に比べ1.4ポイント改善したが、依然として類似団体平均を上回っている。今後も大型の普通建設事業を実施する予定があり、公債費及び公営企業への繰出金が増加傾向にあるため、慎重な財政運営を行い、比率の増加を抑制していく必要がある。
平成27年度は、年度末の市債現在高に対する普通交付税での算入公債費や充当可能基金額が増加したため、前年度の99.2ポイントから2.0ポイント改善して97.2となっている。普通交付税での算入措置のある有利な合併特例債などの地方債を活用するなど、今後も後年度への負担を少しでも軽減できるよう行財政改革を推進し、財政の健全化を図る。
平成27年度は人事院勧告に基づき人件費を引き上げたものの、全体経常経費が増加しており、前年度22.2ポイントから変動はなかったが、定員適正化計画に掲げた職員数の削減やアウトソーシングの推進により、類似団体と比較した人件費は平均を下回っている。しかし、職員数は類似団体の平均を上回っているため、今後も人件費抑制に向けた取り組みを推進していくこととしている。
ふるさと応援寄附金返礼業務等の委託料の増加により、物件費は増加しているが、全体経常経費も増加しているため、前年度13.8ポイントより0.2ポイント改善し13.6ポイントとなるも、類似団体平均を上回った。合併により公共施設数が類似団体と比べ多いため、物件費に係る経常収支比率の短期間での大幅な改善は難しい状況である。しかし、行政経費(光熱水費、消耗品等)の抑制など、今後も行財政改革の実施により徹底的な物件費の抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、障害福祉サービス関連経費の伸びはあるものの一定横ばいで推移しているが、充当財源の減少により経常一財が増加しており、前年度8.5ポイントから0.8ポイント悪化し9.3ポイントとなった。今後、人口減少や少子高齢化に伴い、扶助費の上昇が、財政を圧迫する要因となっていることから、新規の単独施策の実施については慎重に検討していく必要がある。
公営企業会計等への繰出金など、その他に係る経常収支比率については、類似団体平均とほぼ同水準で推移している。ただし、簡易水道事業や下水道事業など、地方債の元利償還金に係る公営企業会計への繰出金が増加傾向にあるため、事業実施において経費を節減するとともに、公営企業の財政健全化に向けた料金の見直しなど財源確保も検討しつつ、独立採算の原則により、普通会計の負担額を減らしていく必要がある。
補助費等に係る経常収支比率は、過年度国庫返還金の増加や充当財源の減少により経常一財が増加しており、前年度7.4ポイントから0.2ポイント悪化し7.6ポイントであったが、類似団体平均を下回っている。各種団体への補助金の見直しや廃止を検討し、縮減に努めているものの、急速な補助費等の削減は困難なため、今後も引き続き、適正な各種団体への補助金の交付について検討していく必要がある。
ブロードバンドネットワーク整備事業などの大型事業に係る地方債の元利償還金が多額であり、一定減少はしているものの公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を大幅に上回っている。合併前に借り入れた地方債に代わり、合併特例事業債や過疎対策事業債などの有利な地方債の活用により、質的には良質な公債費に変わってきているが、今後も学校施設空調化工事等の計画をしているため、公債管理を適切に行う必要がある。
人事院勧告に基づき、人件費引き上げを行ったことによる人件費の増加やふるさと応援寄附金返礼業務にかかる委託料等に伴う物件費の増加により、前年度65.6ポイントより0.5ポイント悪化し66.1ポイントとなったが、ほぼ横ばいで推移している。今後も、公債費以外の物件費等経常経費の抑制は当然のことながら、地方債残高の抑制を図るため、普通建設事業を精査するとともに、より有利な財源を確保し、計画的かつ効率的に事業を実施していく必要がある。
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