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3ヵ年平均では1.03(平成25年度)から1.01(平成26年度)と悪化した。単年度で見ると数値は改善されているが、3ヵ年で見た場合、昨年度の3ヵ年平均の算定数値である平成23年度(1.083)が平成26年度(1.028)より高かったことによるものである。基準財政収入額では地方消費税交付金が大幅な増額(142,992)になったことが要因としてあげられる。また、基準財政需要額に関しては地域振興費や保健衛生費などの個別算定経費が大幅に減額していたことによるものである。
平成25年度92.0%から平成26年度85.2%と6.8ポイント改善している。経常一般財源等が大幅に増額したことが要因であるが、その中でも地方税及び地方消費税交付金の増額が主なものである。地方税の増額に関しては単年的なものと考えているので持続してこの規模の市税収入を得るのは難しいと考えている。むしろ今後は、法人市民税の国税化等により減収が見込まれるので経常負担比率の悪化が懸念される。
昨年度と比較して、人口一人当たり人件費・物件費等決算額は6,508円増加した。人件費の増額要因としては退職者が昨年度に比べ増加したことが主な要因である。物件費については、平成26年9月より開始したふるさと応援寄附金事業の反響が大きかったことによるプレゼント発送委託料の増額(72百万円)や、芸術文化ホールの指定管理化(平成26年度より)による委託料の増額(146百万円)が大きな要因となっている。
平成24年度に地域手当の引き下げ、持ち家の住宅手当の廃止、土日勤務に対する特殊勤務手当の廃止といった是正を行う一方、国の基準未満である昇格時の昇給幅を改善した。ラスパイレス指数は100を下回っており、今後も給与制度の見直しを継続的に行い、給与水準の適正化に勤める。
類似団体の平均と比較して、人口千人当たりの職員数は1.56人少なくなっている。短時間の再任用職員の登用や保育園の民営化、施設の指定管理制度の導入により、職員数の適正化を図っている。今後も、行政需要の伸びを勘案しつつ、適正な職員数の確保を図っていく。
昨年度数値より1.7%好転した。昨年度の3ヵ年平均の算定に用いた数値の平成23年度単年度数値が高く、今回の算定に用いた平成26年度単年度数値が低かったことが好転の要因である。発債時に高利で借入した既発債が償還終了を迎え、元利償還の額の減少(平成23年度比約-522百万円)が大きな要因である。今後、多額の投資的経費を要する事業が本格化するため、後年度負担を考慮しながら財源確保し事業進捗を図る。
将来負担比率において昨年度4.6%から-(-17.3%)というように大きく好転した。大幅なマイナスに転じた要因としては、分子となる[将来負担額]-[充当可能財源]が減少したことによる。将来負担額は、地方債(-約2.3億円)、債務負(-5.9億円)、退職手当(-約2.9億円)及び公営企業に対する負担額(-約13.2億円)など算定するほとんどの指標により減少したことによるものである。しかしながら、今後法人市民税の国税化等による市税収入の減少が予想されるため財政調整基金の取崩しや地方債の発行額増加による財政運営により将来負担比率は悪化する可能性も危惧しなければならない。
類似団体と比較して、人件費の比率は最も低くなっている。再任用職員の登用や保育園の民営化、施設の指定管理制度の導入により、人件費の適正化に努めている。今後は、早期退職制度の活用などで新陳代謝を図るとともに、増える行政需要に対応できるよう適正な職員数の確保に努める。
新たに創設したふるさと応援寄附金事業における発送委託料の増や芸術文化ホールの指定管理制度への移行による指定管理料の増などにより、物件費充当額は対前年度比253百万円余増加した。中長期的には、公共施設や公共インフラに係る維持管理経費となる物件費において、人口減少や人口構造変化の視点や施設老朽化が進む中、公共施設等総合管理計画などに基づき将来へ向け効率化を図ってゆく必要がある。
消費税引き上げによる影響を緩和するために実施した臨時福祉給付金や子育て世帯臨時特例給付金及び子育て支援減税手当により、扶助費充当額は対前年度比158百万円余増加した。しかし、企業収益回復による法人市民税の増加に伴う経常一般財源等の大幅な伸びにより、経常収支比率は0.5ポイント改善された。
国民健康保健特別会計への繰出金が減少(229百万円)したことにより若干改善が図られた。しかし、公共下水道事業特別会計繰出金については、13億円余と非常に大きい。公営企業会計適用を含め、適切なコスト計算や資本投資の適切な把握による適正な使用料の設定など経営健全化に繋げてゆくことが課題である。
衣浦東部広域連合分担金や衣浦衛生組合分担金の増などにより、補助費等充当額は対前年度比131百万円余増加した。企業収益回復による法人市民税の増加に伴う経常一般財源等の大幅な伸びにより、経常収支比率は1.5ポイント改善されたものの市民病院に対する補助費の支出は、依然として大きく、圧迫要因となっている。病院経営の効率化を進めるとともに自立運営へ転換ができるよう、平成27年4月に策定した中期経営計画に基づき経営基盤確立を目指す。
一般会計に係る公債費については、大規模事業の財源とした既発債の償還終了(臨時財政対策債-31百万、減税補てん債-21百万等)を迎える一方、多額の新発債の発行を行っていないため減少傾向にある。今後、学校建設事業(耐震化建替)や棚尾地区都市再生整備計画事業の本格化などにより増加が見込まれる。経常収支を圧迫しないよう、将来債務を十分留意し発行を行ってまいりたい。
経常経費充当一般財源は、対前年比747百万円増加した。この内、物件費で253百万円の増、扶助費で158百万円の増、人件費で166百万円の増、補助費等131百万円が主な要因である。一方、経常一般財源等は、企業収益回復による法人市民税の増加に伴う経常一般財源等の大幅な伸びにより、2,195百万円の増となった。結果、経常収支比率は6.8ポイントの大幅な改善が図られたものの類似団体と比較しても硬直的な財政構造であり、引き続き、安定的な財政運営を行うため税収に対応できる財政改革を進めてゆく。
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