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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
分母となる基準財政需要額については、前年度に比べて増加した。社会福祉費及び保健衛生費の補正係数及び単位費用が増加した影響が大きい。分子である基準財政収入額についても、市内企業の緩やかな業績回復などにより増加した。需要額及び収入額の増加が同程度であったこともあり、財政力指数への影響が見られなかった。引き続き、第2次備前市総合計画に基づいた「教育のまち備前」を将来像に掲げ、人口減対策に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、95%を超え悪化傾向にある。歳出は、保育料無償化や学校教育の充実に伴う物件費の増加、公債費における元金償還金の増加、国民健康保険事業及び介護保険事業に係る繰出金の増加が主な悪化要因となっている。歳入は、普通交付税の合併算定替えに係る優遇措置の減額が大きく影響している。今後は、人口減少対策や企業誘致等を積極的に行う一方、経常一般財源の確保を目指すとともに、事業の見直しや公共施設の統廃合、民間委託などによる経費節減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費・物件費等決算額は、ふるさと納税寄附金に係る返礼品の見直しの影響で、総額が前年度から大幅に減少している。しかしながら、市営バスやスクールバスの経費、ALT(英語指導助手)の配置事業経費など、経常的な物件費が高水準で推移しているため、それぞれの事業の費用対効果を検証し、見直しを行っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員の給与については、国の人事院勧告に従っており、市独自の特殊要因は存在しないものの、職員の採用及び退職による職員の年齢、給料号給の構成の変更により、指数の上昇が生じている。今後の給与の取扱いについては、これまでと同様に国の人事院勧告に従いつつ、国、県、近隣自治体等の動向も注視していく。なお、ラスパイレス指数については、前年度数値を引用している。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本年度の人口1,000人当たり職員数は、10.64人となり、前年度とほぼ横ばいに推移した。これは、分母である人口の減少(35,282人→34,773人、対前年度比-1.4%)となったものの、退職等の影響により普通会計ベースでの職員数も減少(374人→370人、対前年度比-1.1%)したためである。今後も、住民サービスの向上に配慮しつつ、定員適正化計画に基づき定員の適正化に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成30年度の実質公債費比率は12.6%となり、対前年度比で0.1ポイント悪化しているが、早期健全化基準(25%)は下回った数値となっている。なお、この指標は3ヵ年の平均によるもので、単年度の数値は11.75%であり、昨年度の13.19%と比べて1.44ポイント改善している。主な要因としては、分母となる基準財政規模の増加と公営企業の地方債の償還に充てたと認められた繰出金が減額したものである。今後も引き続き、大規模事業に対する市債の発行が予定されているため、財源確保及び市債発行の抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
平成30年度の将来負担比率は、分子において充当可能財源等が将来負担額を上回ったため、該当数値は参考としての比率は-3.5%となり、対前年度比で12.2%改善している。しかしながら、今後は人口減少や普通交付税の合併算定替えに係る優遇措置の終了に伴い歳入の大幅な減額が見込まれる中で、新庁舎整備事業や幼保一体型施設整備事業などの大規模事業に係る地方債の発行による地方債残高の増加も見込まれるため、歳入確保と事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は、対前年度比で0.6ポイント減少している。主な要因は、事務の統廃合縮小及び機構改革による退職不補充により職員数が減少したため、人件費が全体的に減少したことによるものである。今後も、業務の外部委託や施設の統廃合を検討し、第2次定員適正化計画に沿って人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費は、対前年度比で0.1ポイント減少している。主な要因は、ふるさと納税寄附金に係る返礼品の見直しにより物件費が全体的に減少したことによるものである。今後は、引き続き経常収入に見合う事業費とするための事務事業の見直しや公共施設の統廃合、民間を活用した施設整備・民間委託などを行っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は、対前年度比で0.1ポイント増加している。主な要因は、臨時福祉給付金給付事業の終了に伴い臨時的経費が減少したことによるものである。今後も障害者、高齢者を対象とした扶助費の増加に加え、人口減少対策による扶助費の増加も見込まれることから、市の独自事業については、費用対効果を検証しながら事業の在り方を検討していく。
その他
その他の分析欄
その他は、対前年度比で0.6ポイント増加している。主な要因は、下水道事業会計(出資分)、国民健康保険事業及び介護保険事業に係る繰出金の増加である。下水道事業会計への繰出しには、毎年多額の経費を要しているため、今後は、施設の長寿命化を図るとともに、受益者負担の適正化や外部委託の推進等によるコスト削減、新たな市債発行の抑制などを行い、繰出金の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は、対前年度比で0.6ポイント減少している。主な要因は、住宅リフォーム助成地域振興券交付事業が平成30年度より現金交付の補助金となったことにより、補助費等から普通建設事業費に分類----を変更したことによる。下水道事業会計への繰出しには、毎年多額の経費を要しているため、今後は、施設の長寿命化を図るとともに、受益者負担の適正化や外部委託の推進等によるコスト削減、新たな市債発行の抑制などを行い、繰出金の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費は、対前年度比で0.8ポイント増加している。主な要因は、学校耐震化事業や教育用タブレットリースに係る市債の元金償還が開始されたためである。今後も新庁舎建設などの大規模事業に対する市債の発行を予定しており、国庫補助金等の財源確保を行うとともに、市債の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外は、毎年、類似団体より高く推移している。主な要因は、公営企業に対する繰出金が高止まりとなっていることであり、公営企業の経営健全化が課題である。施設の長寿命化を図るとともに、受益者負担の適正化や外部委託の推進等によるコスト削減などを行い、繰出金の抑制に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
・総務費は、ふるさと納税寄附金に係る事務費及びふるさと納税寄附金を原資とするまちづくり応援基金への積立てが減少したことが影響し、大幅に減少している。・衛生費は、ごみ処理施設整備事業に多額の経費を要したため、増加している。・土木費は、住宅リフォーム事業費補助金、空き家購入補助金や若年世帯定住支援補助金などが平成30年度より土木費となったため、増加している。・公債費は、学校耐震化事業や教育用タブレットリースなどに係る市債の元金償還の開始により増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
・歳出決算総額は、住民一人当たり約57万円となっている。・人件費は、住民一人当たりの額は前年度より減少している。分母である人口の減少(35,293人→34,781人、対前年度比-1.5%)しているが、それ以上に分子となる人件費総額が減少(対前年度比-3.7%)したためである。・物件費は、ふるさと納税寄附金に係る返礼品の見直しなどの影響に伴い、大幅に減少している。・補助費等は、下水道事業会計繰出金が高止まりしていることもあり、類似団体と比較して高い水準にある。・普通建設事業費(うち更新整備)は、新庁舎整備事業や幼保一体型施設整備事業により大幅に増額となり、類似団体と比較して非常に高い水準にある。・積立金は、返礼品などの見直しによるふるさと納税寄附金の大幅な減少により、ふるさと納税寄附金を原資とした基金への積立金が減少したこともあり、対前年度比-31.2%となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄財政調整基金は、中期的な見通しのもとに決算剰余金を積み立て、債券等による効率的な基金運用を行っており、ここ数年では取崩しをしていない。平成30年度末の基金残高は、約46億円(標準財政規模比38.13%)と増加傾向が続いているが、普通交付税の合併算定替えによる優遇措置の縮減による歳入の減少や新庁舎建設、その他公共施設の維持・更新等に係る歳出の増加に備える必要がある。実質収支及び実質単年度収支については、適正な範囲で推移しており、引き続き健全財政の維持に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄平成30年度決算における実質収支は、一般会計その他すべての会計において黒字となっている。しかし、一部の病院事業及び下水道事業では、毎年経常損失を計上しており、国の繰出基準に基づく一般会計からの繰入金に加え、企業債償還に係る経費の一部を補?することにより赤字を回避している状況である。病院事業会計においては、地域医療構想に基づいた病院事業改革プランに基づき、地域に必要な医療を安定かつ継続的に提供できるよう健全経営に努めていく。水道事業会計においては、人口減少等による需要の減少、老朽化した施設の更新等で多額の投資が必要と見込まれており、料金の見直し等を含め、健全経営に努めていく。下水道事業会計においては、中長期的な経営戦略に基づき、基準外繰入の縮減に努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄元利償還金は、学校耐震化事業や教育用タブレットリースなどに係る市債の元金償還が開始したことにより増加した。公営企業債の元利償還金に対する繰入金の減少は、下水道事業会計への企業債償還のための繰出金が減少したことが主な要因である。今後も新庁舎建設などの大規模事業に対する市債の発行を予定しており、国庫補助金等の財源確保を行い、地方債の抑制に努めていく。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄将来負担額は、下水道事業会計における企業債残高の減少により公営企業債等繰入見込額などが減少した一方、ごみ処理施設整備事業、新庁舎整備事業、幼保一体型施設整備事業といった大規模事業に係る地方債の借入れによる一般会計の地方債残高の増加により、全体では前年度より増加した。将来負担額への充当可能財源等は、財政調整基金、減債基金、振興基金の残高が増加したことにより、将来負担額を充当可能財源等が上回った。今後は、新庁舎建設事業における市債の発行を予定しており、財源確保に努めるとともに、普通交付税への算入率の高い市債を活用するなど、将来負担を意識した財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)主なものとしては、財政調整基金に3億1,508万円、減債基金に2億539千円、振興基金に5億763万円、まちづくり応援基金に2億1,119万円を積み立てた。その一方で、まちづくり応援基金から移住定住推進事業や公共交通維持事業などのために2億6,622万円、振興基金から観光施設維持管理事業や道路新設改良事業のために5,664万円の取崩しを行ったが、基金全体としては、9億円の増加となった。(今後の方針)ふるさと納税寄附金の返礼品の見直しに伴う大幅な減収により、それを原資としたまちづくり応援基金も減少していく見込みである。また、公共施設等の老朽化や再編統合に伴う施設整備に市債を活用するため、公債費が増大することから、減債基金を原資とした市債の繰上償還を行う予定である。今後は、投資効果を検討するとともに、充当する事業についても厳選していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)取崩しは行わず、3億1,508万円を積立てたことにより増加している。(今後の方針)市税及び地方交付税のほか一般財源の減少傾向に歯止めがきかない状況であることから、将来的な財源不足に備え、決算余剰金の2分の1以上の額を積立てることとしている。また、普通交付税の合併算定替えによる優遇措置の縮減による歳入の減少や新庁舎整備事業などの大規模事業による歳出の増加に備え、極力取崩しをしないことを基本とした健全な財政運営を行う。
減債基金
減債基金
(増減理由)取崩しは行わず、2億539万円を積立てたことにより増加している。(今後の方針)幼保一体施設整備事業や新庁舎整備事業など大規模事業に係る市債の発行により令和5年前後に市債償還のピークを迎える見込みであり、令和元年度に、減債基金を取崩して市債の繰上償還を行う予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・振興基金:社会福祉事業の促進及び生活環境の整備、その他公共施設の整備等、市の振興事業の財源に充てる。・まちづくり振興基金:市民の連携の強化及び地域振興を図る事業の財源に充てる。・まちづくり応援基金:地域の活性化、快適な生活環境の形成など本市のまちづくりに資する事業の財源に充てる。・米百俵基金:市民の主体的な学びを支援する事業の財源に充てる。・地域福祉基金:高齢者の保健福祉増進のほか、地域福祉の充実を図るための事業の財源に充てる。(増減理由)・振興基金:5億763万円を積立てた一方で、観光施設維持管理事業や道路新設改良事業の財源に充当するため、5,664万円を取崩した。・まちづくり応援基金:2億1,119万円を積立てた一方で、移住定住推進事業や公共交通維持事業などの財源に充当するため、2億6,622万円を取崩した。(今後の方針)・まちづくり応援基金:ふるさと納税寄附金の返礼品の見直しに伴い大幅な減収となり、それを原資としたまちづくり応援基金の残高は減少していく見込みである。投資効果を検証し、充当事業を厳選していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市では平成28年度に策定した公共施設総合管理計画において、公共施設等の再編による保有量の削減、計画保全による施設の長寿命化等に取り組むこととしており、有形固定資産減価償却率については、類似団体より高い水準であるもののその伸びは緩やかである。今後策定する個別施設計画も活用しながら、効率的かつ健全な施設の管理運用に努めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
起債額が低額で推移しており起債残高が低い水準で保たれていたことに加えて、ふるさと納税を原資としたまちづくり応援基金等の基金残高により債務償還可能年数が類似団体よりも短くなったと推測される。しかしながら、ふるさと納税の収入減による基金残高の減少や新庁舎整備事業や幼保一体型施設整備事業などの大型事業を行っているため悪化する見通しである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
既発債の償還が進むとともに、下水道事業債の抑制による公営企業債等繰入見込額の減少、基金積立等の充当可能財源の増加などから将来負担比率は減少傾向にある。一方で、有形固定資産減価償却率は、老朽化施設の保有割合が高いことから類似団体よりも高い水準である。このことから、公共施設の老朽化に対して投資を抑制しつつ財政負担の軽減に努めてきたと言えるが、今後公共施設の更新が集中する見通しであるため、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、計画的な施設の管理運営に努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は年々改善傾向であり、実質公債費比率は横ばいの状況である。実質公債費比率は類似団体平均よりも高い水準にある。これは、下水道事業会計への元利償還金に係る繰出額が多いことによるものである。新庁舎整備事業や幼保一体型整備事業などの大型事業を行っていることから、事業内容の調整を図り新たな地方債の発行を抑制して、将来負担比率及び実質公債費比率の改善に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
道路、公営住宅及び港湾・漁湾施設については、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている。公営住宅については築後30年以上を経過しており、施設の老朽化が一層進行することから公共施設等総合管理計画に基づき、建替え、用途廃止、個別改善等をおこなうとともに、長寿命化が図れる施設については、定期的な点検と適時の修繕等により適切な管理運営を行っていく。また、当市では子育て支援に力を入れており、幼保一体型施設を順次整備していっていることから、認定こども園・幼稚園・保育所の一人当たり面積が類似団体と比較しても非常に高い水準となっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
市民会館、図書館及び庁舎については、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている。市民会館については、築後30年が経過しており老朽化が進行している。これまでも改修工事等を行ってきたが、今後一層の維持経費の増加が見込まれる。公共施設等総合管理計画に基づき、地元への施設譲渡や除却、ニーズを考慮したサービス内容の見直しや適正規模、適正配置、適正管理について検討していく。また、庁舎については、築後50年前後が経過しておりかなり老朽化が進行しており、耐震基準も満たしていないことから、令和元年度竣工で新庁舎の建設を行った。この建替えにあたっては、ほかの関連施設と複合化し公共施設の適正化を図っている。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産の総額は87,621百万円、負債の総額は21,803百万円で、資産に対する負債の割合は24.9%となっている。資産の部では、住民サービスを提供するために使用する資産である有形固定資産が71,752百万円と資産全体の81.9%を占めている。出資金、長期延滞債権、基金などの投資その他の資産8,215百万円(9.4%)、現金預金、未収金、財政調整基金や減債基金などの流動資産が7,612百万円(8.7%)となっている。負債の部では、翌年度償還予定額を含めた地方債残高が19,890百万円と負債全体の91.2%を占めている。この地方債残高のうち16,209百万円については、将来の普通交付税の算定基礎に含まれることが見込まれているものである。また、職員が本年度末で全員普通退職した場合に想定される退職金1,322百万円を将来負担として退職手当引当金で計上している。前年度と比較して一般会計等については負債が資産に対して増加しているが全体会計及び連結会計の負債は資産に対して減少している傾向にある。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は16,236百万円となり、前年度から1,803百万円減少した。業務費用の方が移転費用より多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(4,903百万円、前年度比△1,082百万円)であり、純経常行政コストの32.1%を占めている。ふるさと納税寄附金減に伴う事務費や返礼品の減により物件費等が減少している。また、公共施設等の統廃合や集約・複合化に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(16,297百万円)が純行政コスト(15,475百万円)を上回ったことから本年度差額は965百万円となり、純資産残高は65,818百万円となった。ふるさと納税の返礼品見直しによる行政コストの減と資産の精査・見直しによる資産変動により純資産残高が増加した。新庁舎やこども園の建設による行政コストの計上は減価償却によって行われるため、今後、行政コストの増加が見込まれるため、税収等の増に努める必要がある。
4.資金収支の状況
全体会計、連結会計においては、業務活動収支が黒字、投資活動及び財務活動収支は赤字となっている。一般会計等においては、ふるさと納税の返礼品見直しに伴う物件費等支出の減(前年比△1,079百万円)により業務活動収支が改善している(前年比1,424百万円)。一方、投資活動については新庁舎の建設や認定こども園の整備事業などの公共施設整備に多額の支出を行っているため公共施設等の適正管理に努める必要がある。(前年比△2,733百万円)また、財務活動収支については黒字となっており(前年比1,415百万円)公共施設整備に必要な資金の多くを地方債の借り入れにより確保している状況のため、行財政改革を推進する必要がある。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
2.資産と負債の比率
純資産比率及び将来世代負担比率については、類似団体に比べて良好な状況が続いている。上記の「1.資産の状況」のとおり、類似団体に比べ資産額が多い一方で、負債については、平成16年度の市町合併後に下水道事業で多額の元利償還をしたことにより実質公債費比率が20%を超えたことから、合併後の約10年間は起債を財源とした投資的経費の抑制に努めていた。このため純資産比率が類似団体平均を上回っているが、新庁舎建設やこども園の建設による地方債の借入が増加してきているため今後についても、事業の選択と集中により、公共施設等の統廃合や集約・複合化を進める必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っているが、平成30年度はふるさと納税返礼品の見直しによる物件費等の減や退職手当引当金の戻入により当該値は減少している。資産が多いため毎年の減価償却費及び維持補修費が高額になっていることや下水道事業等への繰出金による移転費用が高止まりしているため、今後は公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に取り組み、行政コストに基づいた行財政改革をする必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。新庁舎建設やこども園の建設による地方債の借入により負債残高が急増しており、人口減少と併せて数値が悪化している。今後、公共施設等の統廃合や集約・複合化にあたっては、将来世代に過度の負担を強いることがないよう計画を進めていく必要がある。基礎的財政収支は、ふるさと納税寄附金の返礼品見直しにより物件費等の経費が減少しているが、地方債を発行し公共施設整備等に多額の投資を行っているため、新規事業については優先度の高いものに限定するなど投資を抑制し、赤字の縮小に努める必要がある。
5.受益者負担の状況
平成30年度はふるさと納税返礼品の見直しによる物件費等の減や退職手当引当金の戻入により一時的に受益者負担比率が類似団体を上回った。受益者負担の水準については、公共サービスの費用に対する受益者負担の考え方を整理して、税負担の公平性・公正性や透明性の確保に努める必要がある。
類似団体【Ⅰ-2】
木古内町
奥尻町
寿都町
黒松内町
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上砂川町
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