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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
全国平均や県平均同様、本市においてもここ数年ほぼ横ばいの状況です。平成28年度は県平均を上回りましたが、依然として類似団体平均を大きく下回っている状況です。自主財源である市税が乏しく、歳入総額に占める割合が15.9%であることも財政力が低い要因の一つといえます。繰越金等を含む自主財源自体の割合は26.7%と歳入全体の約4分の1程度と低く、地方交付税に依存した脆弱な財政基盤といえます。今後も引き続き、自主財源の確保対策として、市税の徴収強化による滞納額の圧縮、公営住宅使用料や保育料等の収納率向上を図るとともに、新たな収入源の確保を目指しながら、財政基盤の強化に努めていきます。
経常収支比率は5.4%上昇し、平成27年度より悪化しています。高い比率に位置する要因は、財政力指数でも示したとおり自主財源の乏しさにあり、それゆえに経常一般財源の多くを普通交付税に頼っているところにあります。平成28年度に上昇した主な原因は、熊本地震(※)に伴う地方税の減免や普通交付税の減少等により経常一般財源等が約10.9億円減少したことが影響しています。今後、普通交付税の減少に加え、社会保障経費等の増加が見込まれるため、自主財源の確保と、歳出の更なる削減を喫緊の課題とし、職員給の見直し、施設の統廃合や民営化、事務事業の見直しなどによる経常的な歳出の削減を図り、財政の硬直化抑制に努めていきます。※「平成28年熊本地震」をいう。以下同じ。
平成28年度は前年度と比較し29,678円増となりました。人件費については、市町村合併時には普通会計で554人の職員がいましたが、定員管理計画により職員数の削減を図り、平成28年度には435人と2割(-119人)の人員削減を行い人件費の抑制を図っている状況です。なお、平成28年度は、熊本地震に伴う災害廃棄物処理事業等に係る物件費の上昇が一人当たりの経費を大きく押し上げています。今後も更なる職員数及び職員給適正化を図るとともに、物件費等の歳出削減に努め、民間でも実施可能な業務等については指定管理者制度の活用などによる委託化を検討しながら、低コストで質の高い行政サービスの提供を目指した行財政改革を進めていきます。
平成18年度から給与構造の見直しと5町合併に伴う旧町間の給与格差是正を行っており、また、平成28年度からは給与制度の総合的見直しを行うなど、国の動向に準じて給与体系の見直しを実施しているところです。しかし、平成26年度に行った給料表の改定は熊本県人事委員会勧告に準じて行っていることから、国と引き上げ率に相違があること、また、給与制度の総合的見直しの導入が国より一年遅くなり、経過措置額が国と比して高くなっていることなどから、類似団体平均を1.9上回り、全国市平均を0.9上回っています。今後、人事評価制度により、年功的な昇給制度からの脱却を図り、能力や実績を反映した給与体系への移行を積極的に進めながら、国や他団体等の状況を踏まえた給与の適正化に努めていきます。
前年度から横ばいの7.21人となりました。県平均及び全国平均いずれも下回っています。集中改革プラン等に基づく職員数削減計画に則り、平成18年度以降定員削減に努めてきた結果、現段階で既に目標値は達成している状況ですが、現在の財政状況や平成27年度以降の普通交付税の減額などを反映した中長期財政計画においては、更なる職員数の削減が求められていることもあり、今後も施設の統廃合や民営化、事務事業の民間委託などを検討しながら、業務の効率化を図り、住民サービスを低下させることなく適正な職員配置に努めていきます。
平成20年度から改善傾向にあり、前年度より0.2%減少し11.7%となりました。前年度に引き続き早期健全化基準を大きく下回っていますが、依然として類似団体平均や県平均を上回っている状況にあります。前年度から改善した主な要因として、既発行地方債の完済等により一般会計の元利償還金の額が2.4億円減少したこと、また公営企業の地方債充当と認められる繰入金も0.8億円減少したことが挙げられます。一方、合併算定替縮減等の影響により普通交付税及び臨時財政対策債合わせて7.9億円減少するなど悪化要因も内包しています。平成31年度までは合併算定替縮減による普通交付税及び臨時財政対策債の減少が想定されるため起債事業の見直しや有利な地方債の活用などにより当該比率を悪化させないよう努めていきます。
平成28年度も前年度から0.6%改善し40.7%となりました。前年度に引き続き、早期健全化基準を大きく下回り、健全段階に位置している状況です。前年度から改善した主な要因は、災害復旧事業に係る地方債発行等により地方債残高が2.2億円増加したものの、償還の完了した地方債より交付税算入率が高いため交付税算入見込額が5.2億円増加したことが挙げられます。また、公営企業債に対する繰入見込額が4.9億円減少したことも将来負担比率が改善した要因です。なお、平成28年度は熊本地震に係る財政支出に対応するため財政調整基金を16億円繰り入れており、これは当該比率の悪化要因となっています。今後も復興事業等に係る大型の地方債発行が見込まれるため、有利な地方債を活用しつつ、基金の一定程度の積戻しを図るなど、財政の健全運営に努めていきます。
前年度から0.3%改善し、全国及び県平均を下回っています。前年度と比較すると職員数は4名の減となり、基本給は微減となりましたが、熊本地震対応業務等により時間外勤務手当が増加しています。今後は、人事評価制度を活用して、年功序列型の昇給制度からの脱却を図り、能力や実績を反映した給与体系への移行を積極的に進めるとともに、再任用職員の有効活用等により、更なる人件費の抑制に努めていきます。
前年度と比較して0.9%増の9.2%となりましたが、全国平均や県平均及び類似団体平均と比較しても大きく下回っている状況です。主な要因は消耗品類や複写機使用料等で合冊入札契約や発注形態等の見直しを積極的に行い、低コストでの契約を実現していることがあげられます。また、公共施設の統廃合や指定管理者制度の導入、民営化などにより経常物件費の低減に努めています。今後も経常経費の歳出削減に努め、低コストで質の高い行政サービスの提供を目指した行財政改革を進めていきます。
前年度から1.4%上昇し、10.7%となりましたが、全国平均、県平均より低い状況です。扶助費は年々増加傾向にあり、特に保育所運営負担金等の児童措置費や障害福祉サービス費、児童発達支援事業費の伸びが顕著な状況です。今後も高齢化社会に伴う民生費全般の扶助費の増加が予想されるため、資格審査等の適正化や受益者負担等の検討を行いながら、財政を圧迫する扶助費の上昇傾向に留意していきます。
前年度から1%増加し、14.8%となり全国及び県平均を上回っています。前年度と比較し増加した主な要因は、後期高齢者医療療養給付費に係る一般会計負担金が増加したことが挙げられます。当該指標に大きく影響を与えるものは、特別会計に対する繰出金ですので、特に国民健康保険特別会計と簡易水道特別会計の経営状況に注意している状況です。国民健康保険は、国民皆保険制度を担う重要な会計ですが、制度上赤字会計となる傾向にあります。保険料の適正化等に随時留意し、財政健全化に努めていくこととしています。
前年度から2.3%悪化し、全国、県及び類似団体平均を上回る13.6%となりました。当該指標に大きく影響を与えるものは、公営企業に対する補助費等や一部事務組合に対する負担金です。平成28年度は、一部事務組合への負担金が増加したことが当該指標の悪化要因となっています。平成18年度以降、公営企業や関係団体との補助金の適正化に努めていますが、今後も公営企業の経営の在り方等を踏まえつつ、国の指針に沿った経営改善を公営企業会計へ求めるとともに、関係団体との補助金の在り方を再構築していくなど、補助金等の適正化をさらに進めていきます。
前年度とほぼ横ばいの23.6%となり、全国平均や県平均及び類似団体平均と比較して高い割合となっています。平成28年度は、熊本地震の影響で災害廃棄物処理に係る災害対策債や公共施設等の災害復旧事業債など多額の地方債を発行しており、今後それらの地方債の元金償還が始まるとさらに悪化することが予想されます。また、今後も復興事業や施設の老朽化対策事業などの起債事業が見込まれますので、投資的事業にあたっては必要性や緊急性などを踏まえ、優先的に必要な事業から行うなど事業の平準化を図ります。
公債費を除く経常収支比率は、前年度より5.3%増加したものの全国、県及び類似団体平均を下回っています。本市では、今後も合併算定替縮減による普通交付税の減少など経常一般財源の減少が見込まれますので、経常経費の削減など歳入規模に応じた歳出の見直しを早急に行う必要があります。今後も、人事評価制度の活用等による給与の適正化、定員管理計画に基づく職員数の見直しにより人件費の抑制を図るとともに、施設の統廃合、指定管理者制度の活用や民間委託等による業務の委託化を検討しながら行財政改革を進め財政健全化を図っていきます。
実質公債費比率、将来負担比率ともに、類似団体と比較して高い水準にあるものの、年々減少傾向にあり、平成27年度においてはいずれも類似団体とほぼ同程度となっています。これは、毎年度の地方債の新規発行額を、その年度の元金償還額以内とし、地方債現在高を減少させてきた自主的な財政健全化の取り組みによるものであり、財政状況は確実に改善されているといえます。しかしながら、今後は熊本地震等の影響による地方債発行額の増額などによる比率の上昇が懸念されるため、引き続き、歳出経費の削減、基金の増資及び有利な地方債の活用により、公債費の適正化に取り組んでいく必要があります。
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