経営の健全性・効率性について
①…有収水量の減少に伴う下水道使用料の減収があったものの、職員数の減に伴う人件費の減少などの影響により数値は改善した。②…累積欠損金は発生していないが、令和3年度は営業活動で生じた損失を前年度からの繰越利益剰余金で補填している。③…公共・特環・農集を1つの会計で処理しており、公共の流動資産(預金)がマイナスになったことが要因である。※下水道事業会計(3事業)の流動比率=77.17%④・⑤・⑥…繰出基準に基づく「分流式下水道等に要する経費」について、算定方法を見直したものの、私費(下水道使用料)で賄うべき部分のさらなる精査が課題であるため、適正な使用料収入の分析及び公費負担の適正化を図る。※④=「一般会計負担額」の影響※⑤・⑥=「汚水処理費公費負担分」の影響⑦…昼夜間の人口比率や地理的条件、気象状況等の影響で変動しているが、処理能力に対して6割の稼働率は、類似団体平均値に比べ高水準にある。⑧…現在も面整備を進めているため、新設管渠への未接続が多く、類似団体平均値を下回っている。今後も下水道の利点を周知し、接続率の向上を図る。
老朽化の状況について
①…計画的な維持管理により法定耐用年数を上回る経済的耐用年数まで延命化していることから、昭和61年に供用を開始した処理場や管渠等の老朽化が進んでいる。また、令和2年度から類似団体平均値を上回っているため、施設改築等の必要性が高まっている。②・③…法定耐用年数(50年)を超えた管渠はないため、これまで更新実績はないが、今後は管渠の老朽化に備え、ストックマネジメント計画に基づき、計画的な修繕・改築・更新を行っていく。
全体総括
本市の下水道事業において、処理区域内人口の飛躍的な増加は期待できず、人口減少や節水機器の普及等の影響により、使用料収入の大幅な増額は見込めない状況である。加えて、老朽化が進む資産の更新・改築に係る投資費用は増大することから、より厳しいコスト意識が求められる。また、繰入金に依存している一般会計も厳しい財政環境の中、新型コロナウイルス対策など行政需要の多様化に対応していかなければならない。このような状況下で、将来的に安定した下水道事業サービスを提供するため、維持管理費の節減や事務改善に取り組むことはもとより、資産の更新費用を踏まえた使用料見直しの検討、公費(市税)・私費(下水道使用料)の負担の適正化を図りながら、経営基盤の強化と財政マネジメントの向上を目指す。