愛媛県 >>> 宇和島市
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当市は企業も集積していないことなどから財政基盤が弱いことに加えて、人口減少（４年間で５，９０３人、７．２％減）や全国平均を上回る高齢化率（平成３１年１月１日３８．０％）、基幹産業である水産業の長引く低迷などにより、市税の減収傾向が続いており、財政力指数は、類似団体平均を大きく下回っている。今後も限られた財源を重点施策に配分することにより地域の活性化を図るとともに、歳出削減、定員管理・給与の適正化、地方税の徴収強化などの取り組みを通じて、財政基盤の強化に努める。
定員適正化計画に基づく職員数の削減や、高利率の既発債の繰上償還による公債費抑制などの影響により、類似団体平均を下回る状況が続いている。しかしながら、生活保護世帯の増加（４年間で１８世帯、１．２％増）などによる社会保障費の増加傾向が続いており、今後の財政硬直化が懸念される。引き続き、地方税の徴収強化により財源確保を図るとともに、事務事業の簡素化・効率化や地方債発行の抑制などにより経常経費の削減に努める。
平成３０年７月豪雨災害対応の影響で大きく増加したものの、定員適正化計画に基づく職員数の削減や事務事業の簡素化・効率化に努めてきたことなどにより、類似団体平均を下回った。今後も行財政改革への取り組みを通じて、人件費・物件費等の削減に努める。
半島部や離島を有する地理的要件に加え、人口減少に歯止めがかからない（４年間で５，９０３人、７．２％減）状況である。今年度は、新規採用職員数を増加したこと及び人口減の影響により、人口１，０００人当たり職員数も４年間で０．３８人の増となった。一方で、昨年度まで継続的に取り組んできた職員数削減の効果により、結果的に全国平均、県内平均及び類似団体平均を下回った。引き続き、市民サービスの低下を招かないような組織編制や事務見直しに努める。
近年実施してきた既発債の繰上償還による元利償還金の減少、交付税措置率の有利な過疎対策事業債や合併特例債を活用している影響などにより、指標は改善傾向にあり、類似団体平均を下回っている。しかしながら、引き続き本庁舎耐震改修事業などの大規模事業が実施されることや、合併措置の終了による標準財政規模の縮減が見込まれることに加え、平成３０年７月豪雨災害に係る災害復旧事業の実施により、中期的な指標の悪化が懸念されることから、今後も新発債の発行抑制など、財政の健全化に努める。
既発債の繰上償還や新発債の抑制による地方債残高の減（４年間で８８３百万円、２．６％減）などにより指標は改善され、平成２７年度からは該当がない。引き続き、本庁舎耐震改修事業などの大規模事業が実施されることや、合併優遇措置の終了による標準財政規模の縮減が見込まれることに加え、平成３０年７月豪雨災害に係る災害復旧事業の実施により、中期的な指標の悪化が懸念されるため、今後も義務的経費の削減などの行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
定員適正化計画に基づく職員数の削減により、指標は改善傾向にあり、類似団体平均を下回っている。引き続き、市民サービスの低下を招かないような組織編制や事務の見直しに努め、人件費の抑制に努める。
事務事業の効率化の取り組みなどにより、類似団体平均を下回る状況が続いている。今後、業務の民間委託が進むことなどから、指標の上昇が見込まれるが、行政の簡素化・効率化を進め、現水準の維持に努める。
社会福祉費における扶助費の事業費が減額となったことなどから、類似団体平均を下回ったが、全国平均を上回る高齢化率（平成３１年１月１日３８．０％）や生活保護世帯の増加（４年間で１８世帯、１．２％増）などの影響が懸念される。引き続き、生活保護受給の資格審査などの適正化や行政の簡素化・効率化による他の経常経費の抑制・削減に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、多額の繰出金が主な原因である。公共下水道事業特別会計で整備した下水道施設の元利償還に対する一般会計負担など多額の経費を要している。今後、特別会計における独立採算の原則に立ち返り、料金などの適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
一部事務組合及び市立３病院への負担金が多額になっているため、類似団体平均を上回る状況が続いている。各種団体への補助金については、効率的・効果的な運用を図るため、統一的な基準に基づく客観的な審査を行い、引き続き整理適正化に努める。
既発債の繰上償還や中長期財政計画に沿った財政運営に努めたことにより減少傾向が続いており、平成２８年度からは類似団体平均を下回っている。今後も計画的な地方債の発行に努め、後年度に過度の負担を残さないよう健全な財政運営に努める。
公債費以外で見た場合、類似団体平均を下回っているが、補助費や繰出金などの割合は高くなっている。行財政改革による行政の簡素化・効率化、補助金の整理適正化、受益者負担の適正化などにより、経常経費の削減に努める。
（増減理由）災害対策基金を新たに７００百万円積み立てた一方、平成３０年７月豪雨災害に係る復旧事業等を実施することに伴い、財政調整基金を２，１３９百万円取り崩したことなどにより、基金全体としては１，４４３百万円の減となった。（今後の方針）新設した災害対策基金については、平成３０年７月豪雨災害からの復旧に要する費用に充てるため、取り崩しを予定しているが、今後想定される大規模災害に備え中長期的には積み増しを図る。
（増減理由）前年度比２，１２５百万円の減となっている。これは、運用益金（預金利子）を１４百万円積み立てた一方、平成３０年７月豪雨災害に係る復旧事業等を実施することに伴い、２，１３９百万円取り崩しを行ったことによるものである。（今後の方針）他市に比べ財政基盤が弱い本市では、普通交付税の合併算定替による特例措置の適用期限終了や大規模災害による予期せぬ支出等に備え、決算状況を踏まえながら、今後も適正な範囲で維持していくこととしている。
（増減理由）減債基金について、平成２９年度と比較すると３１百万円増加している。これは運用益金（預金利子）のほか、国営施設（南予用水）機能保全負担金相当の一括負担予定分を積み立てしたものである。（今後の方針）平成２６年度から令和５年度まで実施予定となっている国営施設（南予用水）機能保全事業にかかる負担金相当の一括負担予定分を、数年に分けて積み立てをしており、今後も計画的に積み立てることとしている。
（基金の使途）公共施設等整備管理基金：公共施設等の維持管理、改修、更新及び除去に要する経費の財源に充てる。教育文化スポーツ振興基金：教育、文化及びスポーツの振興を図るための事業に要する経費の財源に充てる。災害対策基金：災害に対する迅速な対応と、災害からの早期復興を図るために要する経費の財源に充てる。（増減理由）その他特定目的基金について、平成２９年度と比較すると全体で６５０百万円増加している。これは、公共施設等整備管理基金を８１百万円取り崩した一方で、災害対策基金を新設したほか、ふるさとうわじま応援基金を１９６百万円積み立てたこと等によるものである。（今後の方針）公共施設等整備管理基金等については、将来的に公共施設等の維持更新等に要する経費が増嵩する見込みであるため、普通交付税の合併算定替による特例措置の適用が終了となる令和３年度までに積み増しを可能な限り行うほか、本庁舎耐震改修事業等の財源に充てるため、今後取り崩しも予定している。
債務償還比率は類似団体平均を下回っているが、昨年度に比べ悪化した。その要因としては、平成３０年７月豪雨の影響による、充当可能基金の減少や経常一般財源等の減少などが考えられる。今後、新発債の発行抑制や繰上償還の実施などにより、現在の水準を維持できるよう取り組んでいく。
平成30年度分の固定資産台帳は、現在整備中。
将来負担比率及び実質公債費比率について、ともに類似団体と比較して低い水準にあるが、将来負担比率については、昨年度に比べ悪化した(比率はマイナス値)。その要因としては、平成30年7月豪雨災害により、財政調整基金の取崩しを行ったことによる充当可能基金の大幅な減少や、災害復旧事業債の借入に伴う地方債現在高の増加などが考えられる。実質公債費比率については、昨年度に引き続き低下した。その要因としては、公営企業地方債償還財源繰入金の減少に加え、交付税措置率の有利な地方債の活用により、算入公債費等が増加したことなどが考えられる。今後は、合併優遇措置の縮減により標準財政規模が段階的に縮小していくほか、本庁舎耐震改修工事等の大規模事業や災害復旧事業の実施に伴い、中期的には悪化する見込みであるが、長期的には若干の改善傾向で推移するものと見込まれる。
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