佐渡市立両津病院 簡易水道事業(法適用) 公共下水道 電気事業 特定環境保全公共下水道 佐渡市立相川病院 簡易水道事業(法適用) 漁業集落排水施設 農業集落排水施設
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本市は一島一市で広大な面積を有しており、離島という地理的条件から近隣市町村との広域行政も行えず、行政需要が多岐にわたり、財政需要が大きくなっている。また、人口減少や高齢化率(令和2年4月1日現在41.6%)が高いことに加え、離島であるがゆえに産業基盤が弱く、税収などの自主財源の確保が難しいため、財政力指数は類似団体の中で一番低く、平均値も大きく下回っている。今後の持続的な財政運営に向けては、公共施設や業務のあり方等の抜本的な見直しによる歳出削減に努めるとともに、経済振興、観光振興を通じた歳入確保に取り組むなど、財政基盤の強化を図る。
経常収支比率は92.9%となり、前年度から1.0ポイント増加し、類似団体平均値を上回った。増加となった主な要因としては、経常一般財源となる普通交付税(前年度比3.2%の減)、臨時財政対策債(前年度比22.6%の減)の減少による影響が大きい。引き続き人件費や物件費等の経常的なコスト削減に取り組むなど、行財政改革を通じて経常経費の削減に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は前年度から1,960円減少したが、類似団体の中で一番高く、平均値も大きく上回っている。人口減少の進行に加え、島内には集落が点在しており、離島という地理的条件から近隣市町村との広域行政も行えず、消防・清掃施設、保育所や学校、老人ホーム等の施設を直営で運営している影響が大きい。人件費を含む業務や公共施設の管理について、具体的な成果や目標を設定し、コスト比較による分析を行うなど、「民間ができることは民間へ」の視点でアウトソーシングに取り組むほか、事務事業の見直しによりコスト低減を図る。
ラスパイレス指数は92.1%で、職員構成の変動により前年度から0.4ポイント増加した。指数は類似団体の中で一番低く、類似団体平均値を大きく下回っている。新潟県内の水準が低いことも要因の一つとして挙げられる。
人口1,000人当たり職員数は前年度から0.09人増加し、類似団体の中で一番多く、平均値も大きく上回っている。離島である本市の面積は広大で、島内には多くの集落が点在しているため、行政サービスの観点からも支所や行政サービスセンターに加え、消防・清掃施設、保育所や学校、老人ホーム等の施設を直営で運営している影響が大きい。また、人口減少の進行も増加要因として挙げられる。
実質公債比率は13.6%で前年度と同じ比率となった。一島一市の合併に伴う建設事業の実施等により類似団体平均値を上回っているが、今後も適正な事業実施や有利な地方債の活用を図り、早期是正措置が必要となる18%を超えないように留意し、公債費の負担軽減に努める。
将来負担比率は127.6%となり、前年度から0.2ポイント増加した。本市は広大な面積と四方を海に囲まれた離島であるため、道路や漁港などの建設事業の割合も高く、地方債の活用が不可欠であることから、類似団体平均値を大きく上回っている。後世への負担を少しでも軽減できるよう、適正な事業実施や有利な地方債の活用を図るとともに、地方債残高の縮減に努める。
人件費に係る経常収支比率は25.8%となり、前年度から0.5ポイント増加し、類似団体平均値を上回った。定員適正化や業務の効率化等に取り組み、行財政改革を通じて人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は類似団体平均値よりやや低い14.0%であるが、前年度から0.5ポイント増加した。物件費の内訳としては、委託料と需用費が大きな割合を占めている。今後は公共施設の見直し等により、管理委託料や修繕費等の削減に努めるほか、事務事業の見直しにより物件費の抑制を図る。
扶助費に係る経常収支比率は6.9%となり、前年度から0.5ポイント増加した。類似団体の中では低い比率となっているが、扶助費の決算額は年々増加傾向にあり、令和元年度はプレミアム付き商品券事業の実施、生活保護費等が増額要因として挙げられる。今後も扶助費の性質を考慮しながら、社会保障関係経費の動向を注視するとともに歳出の適正化に努める。
その他に係る経常収支比率は16.8%となり、前年度から0.8ポイント減少した。主な要因としては、少雪だったために道路除排雪に伴う維持補修費が減少したほか、公営企業等に対する繰出金を抑制できたことなどが挙げられる。今後も公営企業の経営基盤強化・健全化に取り組み、繰出金等の抑制に努める。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均値を下回る5.7%であるが、前年度から0.3ポイント増加した。補助費等については、類似事業や同一同種団体に対する補助金等の整理統合を行うなど、補助金の目的、妥当性、効果等を検証し、終期の設定や目的を達成した補助金の廃止等の見直しに取り組む。
公債費に係る経常収支比率は23.7%で前年度と同比率となった。本市は離島であるため、道路や漁港などの建設事業の実施等により類似団体平均値を上回っている。合併特例債事業の再開や臨時財政対策債の発行に伴い、短期的な公債費の増加も予測されるため、適正な事業実施や有利な地方債の活用を図るとともに建設事業の平準化に取り組む。
公債費以外に係る経常収支比率は69.2%となり、前年度から1.0ポイント増加しており、年々増加傾向にあるが、類似団体平均値を大きく下回っている。人件費や物件費、補助費等の増加が主な増加要因として挙げられる。高齢化に伴う社会保障関係経費や老朽化に伴う公共施設の維持管理費などの喫緊の課題への対応も予測されることから、事務事業の見直し等の行財政改革を通じて経常経費の削減に努める。
(増減理由)財政調整基金の残高は4.8億円の減、減債基金の残高は2.0億円の減、その他特定目的基金は6.0億円の減であり、全体としては12.8億円の減であった。(今後の方針)各基金の設置目的と事業内容に基づき、計画的に積立てと取崩しを行う。なお、管理運用にあたっては、安全確実であることを基本としながら、効果的な運用に努め、適切な基金繰入れを行う。
(増減理由)普通交付税の合併算定替の段階的縮減の適用期間の終了による交付額の減等に伴う財源不足調整のための取崩の増により4.8億円減少した。(今後の方針)残高の目標値を標準財政規模の20%程度とし、前年度繰越金の1/2以上の額及び預金等による運用利子を積み立て、近年多発する自然災害の備えとして可能な範囲で積み増しを行う。令和2年度末の残高は61億円程度と見込んでいる。
(増減理由)財源対策債等の元利償還に係る財源として2.0億円を取り崩したことにより減少した。(今後の方針)市債残高の状況や公債費負担の今後の見通しに応じて積立てを行い、財源対策債等のほか、繰上償還を行う市債、他年度に比べて償還額が著しく多額となる年度における市債の元利償還金の財源として取崩しを行う。令和2年度末の残高は14億円程度と見込んでいる。
(基金の使途)○地域振興基金:市民の連携の強化及び地域振興の事業の財源に充てる。○過疎地域自立促進特別事業基金:地域医療の確保、住民の日常的な移動のための交通手段の確保、集落の維持及び活性化その他の住民が将来にわたり安全に暮らすことができる地域社会の実現を図るための事業の財源に充てる。○教育文化振興基金:教育環境の充実並びに市民の芸術、文化及びスポーツ活動の振興を図るための事業の財源に充てる。○国営・県営総合土地改良事業基金:国営佐渡土地改良事業及び県営総合佐渡土地改良事業に係る地元負担及び維持運営費並びに関連事業費に充てる。○行政庁舎建設基金:行政庁舎建設事業の財源に充てる。(増減理由)○地域振興基金:安心安全まちづくり事業や小学校空調設備整備事業などの事業費の財源として4.0億円を取り崩したことにより減少した。○過疎地域自立促進特別事業基金:過疎対策事業債の基金造成分などにより3億円を積み立てた一方で、産業振興、高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進、医療の確保等の事業費の財源として4.2億円を取り崩したことにより減少した。○教育文化振興基金:奨学金貸与事業及び小・中学校IT設備整備事業の財源として2.8億円を取り崩したことにより減少した。○行政庁舎建設基金:本庁舎建設の財源として1.0億円を積立てした。(今後の方針)各基金の設置目的と事業内容に基づき、計画的に積立てと取崩しを行う。
有形固定資産減価償却率は41.2%となり、類似団体の平均(60.2%)を下回っている。今後は平成28年7月策定の佐渡市公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正な管理や有効活用を図っていく。
債務償還比率は775.6%となり、類似団体の平均を上回っている。地方債残高は年々減少傾向にあるものの、平成30年度は地域振興基金等の取崩しを行ったため、将来負担額への充当可能財源が減少したほか、類似団体と比較して職員数が多く、人件費が高い水準にあるため、債務償還比率は類似団体の平均値を上回った。今後も公債費負担の適正化に取り組んでいくとともに、行政改革を推進し、人件費の削減に努めていく。
将来負担比率は類似団体と比較して高い水準にあるものの、前年度から0.6ポイント減少した。有形固定資産減価償却率は類似団体の平均を下回っている。公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正な管理や有効活用を図っていく。
実質公債費比率は類似団体と比較して高い水準にあり、前年度比で同じ指標となった。将来負担比率は類似団体と比較して高い水準にあるものの、前年度から0.6ポイント減少した。地方債現在高等が減少したことによるものである。今後も公債費負担の適正化に取り組んでいく。
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