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長引く景気低迷及び人口減少や高齢化進行に伴う納税義務者の減少により個人・法人住民税の減収等により基準財政収入額の減少が続いており、自主財源の確保が難しいことなどにより類似団体平均と比べ財政力指数は下回っている。基準財政需要額は、臨時財政対策債の発行及び過疎地域の指定により過疎対策事業債を発行していることにより増加しており、財政力指数は減少傾向にある。今後も「行財政改革プラン」に基づき、人件費の抑制や「選択と集中」による施策の厳選、経常経費の削減を行い財政基盤の強化に努める。
臨時財政対策債を始め、過疎対策事業債等の地方債元利償還金並びに国民健康保険特別会計等の保険会計及び病院事業会計、下水道事業特別会計に対する繰出金が年々増加しており、経常収支比率を押し上げる要因となっている。当該年度においては、一部事務組合の負担金並びに除排雪費用の増加により、前年度より2.7ポイント増加し、類似団体平均を4.6ポイント上回っている。今後も、財源確保の強化は元より、経常的経費の削減及び事務事業の選択並びに新規起債発行の抑制を継続的に進め、病院事業については「病院改革プラン」等に沿った増収策及びコスト削減に努め、経営健全化に向けた取り組みを進める。
人件費については、ほぼ前年度並みであったが、物件費にあっては地方創生推進交付金事業の実施により委託業務が伸び、前年度に比べ大きく増加している。維持補修費についても、前年度が少雪であったため、除排雪費用が大きく増加している。また、当町は人口規模に対する面積が大きいため保育園・博物館・スポーツ施設などが複数点在しており、この施設運営を直営及び指定管理業務委託で行っており、維持管理費等の経常的な数値も各種比較可能数値と比べると高い水準である。今後は、行財政改革プランに基づき人件費抑制を図ると共に、指定管理者制度等の導入を通じ、更なるコスト削減を図っていく。
類似団体平均をやや上回っており、長野県平均を4.65ポイント上回っている。これは人口規模に対して町の面積が大きいため、保育園(4箇所)をはじめ社会教育施設(公民館4箇所、体育施設2箇所)等の職員数が20%以上を占めていることと類似団体と比較すると人口減少率が大きいことによるものである。今後は、行財政改革プランに基づき、指定管理者制度等の更なる活用や組織改正による効率的な組織運営の推進、事務事業の見直しを行う。
類似団体平均をやや上回っているものの、比率は減少傾向にある。元利償還金の額は前年度より増加しているが、過去の建設事業による地方債償還が順次終了してきており、平成22年度より交付税措置のある過疎対策事業債の発行に切り替えたことにより償還金の増加分より基準財政需要額に算入される公債費の増加が大きくなったものである。今後も事業を厳選した上で、財政措置のある地方債を計画的に発行すると共に、公営企業に対する繰出基準を遵守しつつ、高金利企業債の繰上償還や借換を行うことにより、公債費負担の平準化・削減に努める。
過去に大規模事業の財源として発行した起債の償還が終了する一方で、過疎対策事業を推進するための新たな地方債を発行しているため、地方債の現在高が増加し類似団体平均を上回っている。しかし、公営企業債等繰入見込額の減少、充当可能基金や基準財政需要額算入見込額も増加しており、将来負担比率が減少傾向にある。今後も交付税措置の有利な地方債の発行に傾注することなどにより将来負担比率を注視する中、財政の健全化に努める。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率及び人口1人当たりの決算額は低い状態を維持している。これは平成18年度以降「行財政改革プラン・行政改革大綱」などに基づき、定員管理の推進等を実施していることによるものである。ただし、人件費に準ずる費用の人口1人当たりの歳出決算額のうち、賃金(物件費)及び病院(公営企業会計)の人件費に充てる繰出金については、類似団体平均を上回っており、今後はこれらも含めた人件費関連経費全体について抑制していく必要がある。
類似団体及び県、全国平均を下回っている。これは、行財政改革プランに基づく経常物件費の徹底した削減により、類似団体中低い水準となっている。今後も、執行段階での更なる見直しを実施する等コスト削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているが、これは扶助費に係る各種審査等で適正な審査又は事業の精査によるもので、今後も「行財政改革プラン」などに基づいて見直しを行い財政の健全化に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体内の高い値を示している。これは、繰出金の増が主な要因であり、公営企業会計(下水道事業)に対する施設の維持管理経費や公債費充当繰出金が多額になっているためである。公営企業会計に対する繰出金の増加が経常収支比率を押し上げる要因になることから、高金利企業債の繰上償還や、独立採算の原則に立ち返った料金の見直しによる経営健全化を図る等、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均に比べ高止まりしているのは、病院(公営企業会計)に対する補助金が多額になっているためである。前年度からの増加についても、病院への補助金が増加した要因によるものである。今後は、公営企業に対する基準内繰出を遵守するとともに、病院改革プランに基づき病院事業会計の健全化に努める。
過去の大型建設事業等による地方債償還が順次終了してきており、臨時財政対策債を除く普通債の新規発行抑制により、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均、県及び全国平均を下回っている。しかし、下水道事業等公営企業債の償還に係る繰出金など公債費に類似の経費を合わせると、公債費の負担は重いものになっている。今後は、公営企業の経営健全化を一層すすめると共に、公債費負担の削減に努め健全な財政運営を行う。
公債費以外に係る経常収支比率が類似団体平均及び県平均並びに全国平均に比べると上回っているが、これは補助費で計上している病院事業会計への繰出金の増加によるものであり、今後は、行財政改革プランに基づき経常経費の抑制を図り、公営企業に対する基準内繰出を遵守するとともに、病院改革プランに基づき病院事業会計の健全化に努める。
将来負担比率及び実質公債費比率は年々減少しているが、類似団体内平均と比較すると高い比率で推移しており注視が必要である。これは過去に発行した大型投資事業に係る地方債の償還が順次終了ていること等により元利償還金が減少していることによるものであり、起債発行に際しては交付税措置のある起債に切り替えたことにより算入公債費等(交付税措置)の伸びが要因である。今後も、公営企業に対する繰出基準を遵守する一方で、事業を厳選した上で財政措置のある地方債発行に傾注することにより起債残高は年々増加してゆくが、交付税措置のある起債発行に傾注しているため、充当可能財源も増加し将来負担比率については減少に転じ、充当可能基金への積み増しも行っている事から今後も事業及び起債発行を厳選する中、将来負担比率及び実質公債費比率の減少に努める。
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