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本市は広い面積を有し、その大部分が急峻な山林原野であり、地すべり、豪雪等の自然災害の影響を受けやすく、多額の行政需要がある一方、市税収入の割合が低いため、類似団体の中で下位で推移している。平成28年度は平成27年3月の北陸新幹線の供用開始により、前年を上回る固定資産税収入があったため、指数は0.01ポイント改善したものの、今後は人口減少と高齢化により市税収入は減少する見込みである。行政改革、定員的適正化計画及び公共施設等総合管理指針の推進による歳出削減に努めるとともに、各種施策により市税の増収を図る。
平成28年度は比率の分母項目である普通交付税及び臨時財政対策債が大きく減少したため、比率が悪化した。今後も普通交付税の減少に加え、分子項目である物件費・維持補修費の増が見込まれるため、比率の悪化が予想される。職員数の適正化や事務事業の見直し等の行財政改革の取り組みを通じて経常経費の削減に努める。
類似団体内平均値を恒常的に大きく上回るのは、類似団体の多くが一部事務組合で行っている消防及びごみ処理を直営で行っているためである。今後は、地方自治法の改正により、平成32年度以降に非常勤職員の手当等の経費が増加すると予想される。定員適正化計画の着実な実行をはじめ、事務・事業の見直しによる経常経費の抑制により、支出の削減を図っていく。
類似団体との比較でも低い水準となっていて、適正な給与となっている。平成24年度に指数が高かったのは、国家公務員給与が臨時的に引き下げられたためで、引き下げ前の給与と比較した指数は、92.4である。
職員数が類似団体平均を上回っているのは、類似団体の多くが一部事務組合で行っている消防及びごみ処理を直営で行っているためである。消防・ごみ処理を除く職員数は、人口千人当たり8.65人である。人口減が見込まれるなか、人口当たりの職員数が上昇しないよう、定員適正化計画の着実な実行と職員の意識改革による事務・事業の見直しを行っていく。
ここ数年、標準財政規模が160億円台を維持していることや合併特例債等の交付税措置が増加していることから比率が良化している。今後は合併算定替終了に伴う標準財政規模の縮小や次期ごみ処理施設の更新のため、比率の悪化が見込まれる。下水道使用料の改定等による収入の増加や他の支出の削減による公債費の財源確保のほか、計画的な繰上償還を行い、比率上昇の抑制を図る。
類似団体平均値を大きく上回るのは、北陸新幹線関連等の大型事業により地方債現在高の上昇が平成26年度まで続いたためである。平成27年度から比率の改善が続いたのは、新規発行額が元金償還額を下回る年が続いたためである。今後は、次期ごみ処理施設と駅北大火復興の大規模事業のため、平成31年度にかけて地方債の発行が大幅に増加し、地方債現在高は増加に転じることに加え、分母項目である標準財政規模が縮小することから、比率は悪化する見込みである。地方債の発行に当たっては交付税措置の高い地方債を活用するとともに、基金の積立を行い、将来負担の軽減を図る。
ここ数年、職員数の減による数値の減少が続いていたが、前年度より1.2ポイントの増となったのは、退職者(退職手当)の増によるものである。今後は、再任用制度の運用による支出も見込まれるが、定員適正化計画の着実な実行により、組織の合理化、事務・事業の整理、民間委託等の推進を行い、抑制を図る。
類似団体内平均値を恒常的に大きく上回る物件費となっている。これは、類似団体の多くが一部事務組合で行っている消防及びごみ処理を直営で行っているためである。ただし、公共施設の市民一人当たりの平均延床面積が大きいこと、非常勤職員が増加していることも原因であり、公共施設等総合管理指針を基に施設の適正化等により、支出削減を図る。
類似団体内平均値を大きく下回る扶助費となっている。これは、生活保護率が低いこと等が要因と考えられる。しかし、割合自体は徐々に上昇してきていて、今後も上昇していくと見込まれるため、扶助費に関する各事業を適正に運営し、必要最小限の支出となるよう努める。
類似団体内平均値を上回る支出となっている。公共下水道事業特別会計への繰出金と、除排雪経費が主な原因となっている。平成28年度は駅北大火復興事業の用地購入に備え、土地開発基金に2億円繰出ししたことにより3.4ポイントの増となった。今後は、下水道事業については使用料の改定による収入の増加等により、普通会計からの支出削減を図る。
類似団体内平均値を恒常的に大きく下回る補助費等となっている。これは、類似団体の多くが一部事務組合で行っている消防及びごみ処理を直営で行っているためである。今後も、補助費等に関する各事業を適正に運営し、必要最小限の支出となるよう努める。
当市は面積が広く急峻な地形であり、投資的経費を多く必要としてきた。また、平成26年度まで北陸新幹線関連事業等の普通建設事業費が高額で推移してきた背景から類似団体内平均値を恒常的に上回る公債費となっている。今後は事業の選択と集中により、地方債新規発行を抑制し、公債費の削減に努める。
類似団体内平均値を下回る支出となっているが、前年度より3.5ポイントの増加となった。平成27年度以降、合併算定替の終了により普通交付税が大幅に減少しているため、全ての支出について見直しを行い、経常的支出の削減を図る。
新市建設計画事業、北陸新幹線関連事業、公共施設の耐震化等により平成26年度まで地方債現在高の上昇が続き、併せて公債費も増加している。一方、交付税算入率の高い合併特例債や臨時財政対策債の割合が高まっているため、算入公債費も増加している。また、下水道事業を主とする公営企業債等繰入見込額は減少傾向にある。その結果、比率が良化しているが、今後は合併算定替終了に伴う標準財政規模の縮小や次期ごみ処理施設の更新のため、比率の悪化が見込まれることから、地方債新規発行の抑制とともに、充当可能基金の増加に取り組み、計画的な繰上償還を行っていく。
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