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村民税は4.8%増加したが固定資産税及び地方消費税交付金が減少し基準財政収入額が、前年度比0.2%減となった。基準財政需要額は、地域経済雇用対策費単位費用の減、災害復旧費の減により前年度比1.3%減となっている。人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成27年国勢調査29.7%)もあり、29年度財政力指数は、0.27と類似団体平均を0.1下回っている。引き続き、緊急に必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制する等歳出の削減を実施するとともに、地方税を始めとする自主財源の確保や事務事業の効率的執行により健全な財政運営に努めていく。
昨年度から0.6ポイント上昇しているものの、類似団体に比べ2.2ポイント下回った。昨年度から大きな変動では無く、平成26年度から同水準で推移している。増加した要因は、人件費、物件費、維持補修費の増加によるものである。社会保障経費が増加要因を含んでいる中でも、財政の硬直化が進まぬよう経常経費の抑制に努め、現在の水準を維持する。今後も、事務事業の見直しを更に進めるとともに、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。
人件費については、選挙に伴い人件費が増加、物件費については、LED照明導入調査、小さな拠点可能性調査業務委託、薬用作物試験栽培業務委託などの費用が増加した。1人当たり前年度比8,423円増加しているが、類似団体の平均を21,527円下回っている。
一般行政職員の職員構成の変動と現給保障者の割合が12.4%と高い比率が高いため指数が上昇傾向にある。類似団体平均を3.0ポイント上回ったことから、より一層の給与の適正化に努める。なお、数値は前年数値を用いている。
人口千人当たりの職員数については、前年度比0.22人増となったが、類似団体内平均を下回っている。引き続き住民サービスの低下を招かぬよう事務効率化の向上に努め、適正化な定員管理に努める。
平成29年度は、公債費が前年度よりも減少したことや、特別会計への繰出しも減少したため、前年度から0.6ポイント改善している。今後、統合中学校建設に係る元金償還が始まるなど、値の増加要因もあるが、公債費の動向を見据え、急激な上昇が起こらぬよう、健全な財政運営に努める。
将来負担比率について、少子化に伴う当村の中学校2校を1校に統合するため、過疎対策事業債等を財源に統合中学校敷地造成・校舎建築・屋内運動場建築・プール建築事業をしている。そのための地方債現在高が大幅に増えた。また、公債費負担に対応するため減債基金に積立を計画的に実施しているが、昨年に比べ5.1ポイント上回った。今後も少子化による認定こども園の集約化等の大規模事業が継続してあるため公債費現在高が増加する見込みだが、事業費の適正化を図り、財政の健全化に努める。
人件費の比率は、選挙に伴う人件費が増加したことで、前年度と比較し0.3ポイント増となり類似団体平均を0.3上回った。今後は、職員の定員適正化計画に基づき、退職時の補充制限や昇給延伸、退職時の特別昇給の廃止など、あらゆる人件費の削減に努める。
物件費の比率は、前年度と比較して2.0ポイント増加しており、類似団体平均を2.0ポイント上回っている。増加要因は、LED照明導入調査、小さな拠点可能性調査業務委託、薬用作物試験栽培業務委託などの費用が増加したためであり、今後とも歳出の抑制及び削減に努める。
扶助費の比率は、平成28年度に給付した臨時福祉給付金が減少し、昨年に比べ0.1ポイント減少した。しかし、類似団体平均からは0.4ポイント上回っている。今後も扶助費の増加が見込まれることから、財政圧迫が懸念されるため、単独事業の見直しなどを図り抑制に努める。
その他比率は、類似団体を下回り、前年度と比較して0.3ポイント増加少した。今後も、経費節減を図るとともに、公営企業会計においても独立採算を原則とした料金改定、適正化を図り普通会計の負担を軽減していくよう努める。
補助費等比率は、類似団体平均を下回っており、前年度と比較しても0.9ポイント下回っている。これは、事項手当交付金国県負担金返還金、多面的機能支払交付金、石川地方環境施設組合負担金などが減少したためであり、今後は各補助金等の内容を精査し、明確な基準を設け、見直しを図り合理化に努める。
公債費の比率は、繰上償還や起債抑制してきたこと、また、平成7、12年度許可の臨時地方道整備事業債の元利償還が完了したことで公債費が減額になり前年度と比較して1.0ポイント減少し、類似団体平均を1.3ポイント下回っている。今後は、認定こども園建設事業や保健センター・公民館複合施設建設事業などの大規模事業を控えていることから、さらに、地方財政措置の厚い起債を活用するなど将来の財政負担の軽減を図っていく。
公債費以外比率は、類似団体平均を下回ったが、前年度と比較して、1.6ポイント増加している。人件費、補助費の分析欄で記載したとおり人件費、補助費増加が要因となっており、今後とも歳出の抑制及び削減に努める。
(増減理由)基金全体で、平成28年度末残高が1,069,217千円、平成29年度末残高が1,096,503千円となり、27,286千円増加している。財政調整基金は、30,076千円積立をし、役場会議室書庫建設事業等の財源とするため80,000千円を取り崩しした。減債基金は、将来に備え決算剰余金1億円積立をした。学校建設基金は、統合中学校建設の財源として23,565千円取り崩しした。肝炎撲滅臨時特例基金は、肝炎治療特別支援事業の実施に伴い1,029千円取り崩しした。学校教育施設整備基金は1,804千円積立し、地域福祉基金及び文化振興基金は、増減はなかった。(今後の方針)複数の基金が設置されているため、基金の一元的な管理を行い、同様の性質の資金については、一括運用するなどの最適な運用を目指すことを検討する。
(増減理由)決算剰余金積立を30,076千円行った。平田村役場倉庫会議室改修事業等の財源として80,000千円取り崩しをした。(今後の方針)平田村認定こども園建設事業、保健センター公民館複合施設建設事業など大規模事業を控えていることから、健全財政運営に努め、計画的に積立を行う。
(増減理由)統合中学校建設事業や観光施設整備事業等の起債借入元金償還が平成31年度から本格的になることから、償還に備え100,000千円の積立を行った。(今後の方針)平田村認定こども園建設事業、保健センター公民館複合施設建設事業などの財源として過疎対策事業債や公共施設等適正管理推進事業債などの借入が大幅に増加することから将来の償還に備え計画的に積立を行う。
(基金の使途)地域福祉基金は、村民の福祉対策費の財源として基金を充当する。肝炎撲滅臨時特例基金は、ウイルス性肝炎の根治を目的として行う早期治療の推進を図るための対策費の財源として基金を充当する。学校建設基金は、統合中学校整備費の財源として基金を充当する。文化振興基金は、文化の振興に資する事業の財源として基金を充当する。学校教育施設整備基金は、学校教育施設整備費の財源として基金を充当する。(増減理由)肝炎撲滅臨時特例基金は、肝炎治療特別支援事業の実施に伴い1,029千円取り崩した。学校建設基金は、統合中学校建設の財源として23,565千円取り崩した。学校教育施設整備基金は、1,804千円積立を行った。地域福祉基金及び文化振興基金は、増減はなかった。(今後の方針)基金造成の目的添った運用を行い、住民福祉の向上に努める。また、時代の変化と行政需要の変化を的確に捉え、基金の改廃や基金の積立を計画的に行う。
有形固定資産減価償却率については、昨年度の60.5%から2.3%減の58.2%であったが、類似団体の平均と比べると2.1%低いものの、老朽化が進行している状況にある。当村では今後、平成30年度~令和8年度に築31年以上の公共施設の大規模改修の費用が増え、令和8年度~令和38年度までの期間には、築50年以上の公共施設の建替え費用が増大する事が予想されることから、今後は、施設の長寿命化、最適化を推進していく。
将来負担比率については、過疎対策事業債、緊急防災・減災事業債等の活用により基準財政需要額算入見込額が増加したことで控除額も増加したが、統合中学校建設事業等に係る過疎対策事業債の発行により地方債現在高が増加し、昨年度より5.1%増の98.5%となった。
将来負担比率については、98.5%と類似団体と比較して高い状態にある。当村ではこれまで、総合計画に基づいた、村道や農道の改良舗装等の道路整備、農地基盤整備、小中学校等の教育施設の充実、生活環境整備として簡易水道、農業集落排水事業や公営住宅の整備、観光施設の充実など持続的に発展していくことが出来る村づくりに努めてきた。自主財源が乏しい当村にとっては、補助金のほか起債を活用した事業展開をし、また、人口減少に伴い平成26年度から過疎地域に指定され、過疎脱却に向けた事業展開をしていることから、地方債の現在高等は増加している。今後は、償還に対する基金等の確保を図りながら将来負担の抑制に努めたい。
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