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復興需要等による村民税所得割額の増等で基準財政収入額が、前年度比0.2%増となった。基準財政需要額は、公債費の伸びにより前年度比0.1%増となっている。人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成27年国勢調査29.7%)もあり、28年度財政力指数は、0.27と類似団体平均を0.1下回っている。引き続き、緊急に必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制する等歳出の削減を実施するとともに、地方税を始めとする自主財源の確保や事務事業の効率的執行により健全な財政運営に努めていく。
歳出では、地方債の借入を抑制していたことで、公債費は7.6%減少しているが、医療費等の増加により扶助費が13.4%増で、経常経費全体で3,246千円増加した。歳入では、復興需要等による村民税が18,770千円増となったが、地方消費税交付金が15,457千円減少等により経常一般財源全体で829千円が減少したことで、経常収支比率は、前年度と比較して1.1%増加したが、類似団体平均を1.8下回った。今後も、事務事業の見直しを更に進めるとともに、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。
人件費については、保育業務に係る一般職員が増加し、19,269千円増加しているが、物件費については、前年度に役場庁舎の老朽化に伴い旧永田小学校を改築し役場機能を移転した際の各システム移転費用が31,022千円減、また、社会保障・税番号制度システム改修が35,180千円減により、1人当たり前年度比15,120円と減少し、前年度と同様に、類似団体の平均を下回っている。
一般行政職員2名増等の職員構成の変動と現給保障者の割合が12.4%と高い比率により前年度比0.2%上回り、類似団体平均を2.9上回ったことから、より一層の給与の適正化に努める。
人口千人当たりの職員数については、前年度比0.54人増となったが、類似団体内平均を下回っている。引き続き住民サービスの低下を招かぬよう事務効率化の向上に努める。
平成7、12年度許可の臨時地方道整備事業債の元利償還が完了し22,599千円減額等により、分子となる算定額が23,751千円減額となった。また、臨時財政対策債発行可能額が30,155千円減額したことで、分母となる算定額が、23,921千円減額し、実質公債費比率が前年度比0.6%減となったが、類似団体平均を2.2上回っている。今後控えている大規模な事業計画の整理・縮小を図るなど、起債依存型の事業実施の見直しを図る。
将来負担比率について、少子化に伴う当村の中学校2校を1校に統合するため、新たな場所に統合中学校校舎・屋内運動場新築事業により、過疎対策事業債が808,600千円増加し地方債現在高が大幅に増えた。また、公債費負担に対応するため減債基金に積立したことから充当可能基金が増加したことで、前年度比4.6%下がった。今後も少子化による認定こども園の集約化等の大規模事業が継続してあるため公債費現在高が増加する見込みだが、事業費の適正化を図り、財政の健全化に努める。
人件費の比率は、一般行政職が2名増加したことで、前年度と比較し1.4%増となり類似団体平均を0.2上回った。今後は、職員の定員適正化計画に基づき、退職時の補充制限や昇給延伸、退職時の特別昇給の廃止など、あらゆる人件費の削減に努める。
物件費の比率は、前年度と比較して0.4%減少しているが、類似団体平均を0.7%上回った。これは、小中学校の児童生徒に係るスクールバス運行委託料が増えているためであり、今後とも歳出の抑制及び削減に努める。
扶助費の比率は、臨時福祉給付金が23,901千円増加したことから、類似団体平均を上回り、前年度比0.7%増加した。今後も扶助費の増加が見込まれることから、財政圧迫が懸念されるため、単独事業の見直しなどを図り抑制に努める。
その他比率は、類似団体を下回り、前年度と比較して0.2%減少した。今後も、経費節減を図るとともに、公営企業会計においても独立採算を原則とした料金改定、適正化を図り普通会計の負担を軽減していくよう努める。
補助費等比率は、類似団体平均を下回っているが、前年度と比較して0.7%増加している。これは、地方バス路線運行補助金が増加したためであり、今後は各補助金等の内容を精査し、明確な基準を設け、見直しを図り合理化に努める。
公債費の比率は、繰上償還や起債抑制してきたこと、また、平成7、12年度許可の臨時地方道整備事業債の元利償還が完了したことで22,599千円減額により前年度と比較して1.1%減少し、類似団体平均を0.5%下回っている。今後は、認定こども園建設事業などの大規模事業を控えていることから、さらに、地方財政措置の厚い起債を活用するなど将来の財政負担の軽減を図っていく。
公債費以外比率は、類似団体平均を下回ったが、前年度と比較して、2.2%増加している。人件費、補助費の分析欄で記載したとおり人件費、補助費増加が要因となっており、今後とも歳出の抑制及び削減に努める。
有形固定資産減価償却率については、58%と類似団体平均を0.4%上回っているがとほぼ同様の率である。当村では今後、平成28年度~平成37年度に築31年以上の公共施設の大規模改修の費用が増え、平成37年度~平成67年度までの期間には、築50年以上の公共施設の建替え費用が増大する事が予想されますので、計画性を持って公共施設の更新問題に取り組んでいく。
将来負担比率については、98%と類似団体と比較して高い状態にある。また、有形固定資産減価償却率についても高いことから、古い施設が多い状況であることから、今後、老朽化が進んでいる施設については、公共施設等総合管理計画に添った事業展開を図っていきたい。
将来負担比率については、98%と類似団体と比較して高い状態にある。当村ではこれまで、総合計画に基づいた、村道や農道の改良舗装等の道路整備、農地基盤整備、小中学校等の教育施設の充実、生活環境整備として簡易水道、農業集落排水事業や公営住宅の整備、観光施設の充実など持続的に発展していくことが出来る村づくりに努めてきた。自主財源が乏しい当村にとっては、補助金のほか起債を活用した事業展開をしているため、また、人口減少に伴い平成26年度から過疎地域に指定され、過疎脱却に向けた事業展開をしていることから、地方債の現在高等は増えている。今後、償還に対する基金等の確保を図りながら将来負担比率の抑制に努めたい。
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