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前年度同の0.33となっている。これは、類似団体平均を0.19ポイント、全国平均を0.17ポイント下回り、秋田県平均を0.04ポイント上回っている。本市の面積は、1,209.59平方キロメートルと類似団体の中でも上位に位置し、行政サービスの範囲が広いことから行政コストを多く要している。また、第1次産業の就業割合が平成27年国勢調査で11.2%と高く、農家等所得は気象条件や市場価格等の影響を受けやすく、税収の増加は見込めない状況であることから、自主財源比率が低く、類似団体の平均値を大きく下回っている。今後、歳入では産業振興や移住定住の促進、徴収率の向上等による税収増加に、歳出では公共施設等総合管理計画に則った公共施設の適正な配置による維持管理費の削減に努め、財政基盤の強化を図っていく。
歳出における公債費等が減となったが、歳入における普通交付税及び臨時財政対策債が大幅な減となったことにより、平成28年度決算の経常収支比率は90.9%、前年度比1.8ポイントの増となっている。これは、類似団体平均を0.4ポイント、秋田県平均を0.6ポイント上回り、全国平均を1.6ポイント下回っている。平成27年度から合併算定替の段階的な縮減による普通交付税の減が始まっていることから、市債の繰上償還、公共施設管理の合理化等による維持管理費の削減等、経常経費の抜本的な見直しを図り、比率が悪化しないよう財政構造の改善に努める。
物件費の増等により、前年度より6,181円増の177,744円となっている。これは、類似団体平均を44,099円、全国平均を54,609円、秋田県平均を26,822円上回っている。面積が広大で行政サービスの範囲が広いため多くの施設を有していることから、職員数も多く、維持管理経費も多くなっている。また、行政区域内に豪雪地帯を有しているため除排雪に要する経費が大きいこと等により、未だ類似団体平均を大きく上回っている。今後、公共施設等総合管理計画に則った公共施設の適正配置、事務事業の統合・効率化を進めるとともに、業務量に応じた職員の適正配置により経費の削減を図っていく。
前年度より0.1ポイント減の96.6となっている。これは、類似団体平均を1.5ポイント、全国市平均を2.5ポイント下回っている。本市のラスパイレス指数は、類似団体平均を3ポイントの範囲内で下回った値で推移している。今後も、国の人事院勧告や県の人事委員会勧告に沿った制度・運用の見直しや、人事評価制度を反映した昇格、昇給基準の構築を図りながら、適正な給与水準を保つよう努める。
前年度より0.22ポイント増の11.66人となっている。類似団体平均を3.45ポイント、全国平均を3.76ポイント、秋田県平均を2.54ポイント上回っている。1市7町の合併市である本市は、面積が広大であり、行政サービスの範囲が広いことから、支所・出張所を多く配置しており、職員数が他団体より多くなっている。第2次定員適正化計画目標(合併時(平成17年)と平成27年4月を比較して430人減)をほぼ達成しているものの、前年度より増となった要因は、行政改革の一環としての特別会計における指定管理移行に伴う一時的なものに加え、基準となる人口減少によるものである。今後は、第3次由利本荘市行政改革大綱に沿った機構改革や施設の統廃合、事務の効率化等を図り、第3次定員適正化計画目標(平成32年4月1日現在975人)により定員管理に努める。
前年度より1.4ポイント減の10.1%となっている。これは、類似団体平均を1.9ポイント、全国平均を3.2ポイント、秋田県平均を0.4ポイント上回っている。元利償還金の減等により年々比率は改善傾向にあるが、将来負担比率同様、依然として類似団体平均を上回っている。今後も、収支の状況を見極めながら積極的な繰上償還の実施、新規発行については交付税算入率の高い地方債の活用等により、比率の減少に努める。
前年度より3.1ポイント減の116.5%となっている。これは、類似団体平均を84ポイント、全国平均を82ポイント、秋田県平均を46.7ポイント上回っている。1市7町の合併市である本市は、他団体と比較し、市債現在高、職員数ともに高水準にある。市債の繰上償還、交付税算入率の高い地方債の活用、充当可能基金の増額等により比率は年々改善されているものの、依然として類似団体平均を大きく上回っている。今後も、元金償還額以内の新規市債発行、後年度の負担に備えるための充当可能基金の積増等により、実質公債費比率とともに比率の減少に努める。
前年度より0.6ポイント増の24.1%となっている。これは、類似団体平均を0.8ポイント、全国平均を0.4ポイント、秋田県平均を0.5ポイント上回っている。人件費については、平成27年度までの第2次定員適正化計画に基づき新規採用者の抑制に努めてきたことにより、減少傾向にあったが、平成27年度以降は、県人事委員会勧告による勤勉手当の引き上げ等により増となっている。今後、第3次定員適正化計画に基づき、業務量に応じた職員数を適正に管理するとともに、指定管理者制度の導入、施設の民営化や各種業務の民間委託の推進による定員管理により、比率の低下に努めていく。
指定管理者制度やスクールバス運行業務等の外部委託の推進等による委託料の増等により、前年度より0.6ポイント増の13.9%となっている。これは、類似団体平均と同率で、全国平均を0.9ポイント下回り、秋田県平均を0.8ポイント上回っている。物件費については、広大な面積に散在する公園、公民館に加え、観光、農業、教育の各施設の管理費が大きな割合を占めている。今後、公共施設等総合管理計画に則った公共施設の適正配置、事務事業の統合・効率化を進め、経費の削減を図っていく。
前年度より0.1ポイント増の7.8%となっている。これは、類似団体平均を2.3ポイント、全国平均を4.6ポイント、秋田県平均を1.3ポイント下回っている。扶助費については、子育て支援策の充実による福祉医療費の拡充、高齢化社会の進行による介護・訓練等給付費の増、生活保護費の増等により、年々増加傾向にある。今後は、社会保障・税一体改革の動向等を注視し、医療、子ども・子育て支援施策等の推進による社会保障の充実を図りながらも、既存事業の見直し等を行い、比率が上昇しないように努めていく。
前年度より1.1ポイント増の19.6%となっている。これは、類似団体平均を4.5ポイント、全国平均を6.1ポイント、秋田県平均を3.3ポイント上回っている。その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っている要因は、下水道事業等、特別会計への繰出金が他団体と比較して大きいことによる。下水道事業債等の償還がピークを迎えていることもあり、平成24年度以降は高止まっている。今後は、特別会計における投資事業の平準化を図ることにより、普通会計の負担軽減を図り、比率の改善に努めていく。
前年度より0.5ポイント減の5.0%となっている。これは、類似団体平均を4.8ポイント、全国平均を5.4ポイント、秋田県平均を5.6ポイント下回っている。類似団体平均を下回っている主な要因は、1市7町の合併によって一部事務組合で行っていた情報処理、ごみ処理等の事業が市直営事業となったことにより、一部事務組合に対する負担金が他団体より少ないためである。平成24年度以降は年々上昇傾向にあったが、平成28年度は一部事務組合のし尿処理施設改良事業等に係る地方債償還の終了等による負担金の減や市単独補助金の見直し等により減となった。今後も、市単独補助金の見直し等を行い比率の上昇を抑えていく。
前年度より0.1ポイント減の20.5%となっている。これは、類似団体平均を2.2ポイント、全国平均を2.8ポイント、秋田県平均を2.9ポイント上回っている。1市7町の合併市である本市は、市債現在高が類似団体と比較して多い状態にあったが、積極的な繰上償還、新規発行の抑制を行ってきたことにより、公債費に係る経常収支比率は年々改善している。今後は、元金償還額以内の新規市債発行を基本とし、比率の改善に努めていく。
前年度より1.9ポイント増の70.4ポイントとなっている。これは、類似団体平均を1.8ポイント、全国平均を4.4ポイント、秋田県平均を2.3ポイント下回っている。類似団体69団体中、扶助費が10番目、補助費等が12番目となっているが、人件費が44番目、その他が63番目と経常収支比率を押し上げる要因となっている。今後、近年上昇傾向にある扶助費及びその他については、事業の見直しや平準化を行い、さらなる上昇を抑えるとともに、物件費及び人件費についても、施設管理の効率化、適正な定員管理を図り、比率の改善に努めていく。
将来負担比率、実質公債費比率は類似団体と比較して高くなっている。なお、将来負担比率については、退職手当負担見込額の減少及び充当可能基金の積み増し等により、また、実質公債費比率については、市債の繰上償還、交付税算入割合の高い地方債の活用等により改善しており、引き続き、市債発行の抑制、交付税算入割合の高い地方債の活用を基本とし、比率のさらなる改善を図る。
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