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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
基準財政収入額については、税収は前年比1.7%の増となったが、税連動交付金は経済状況の変化の影響を受け若干の減となり、収入全体では減となっている。基準財政需要額は若干の増となり、財政力指数はほぼ変わらず前年度比0.01ポイントの増となった。数値は、他の類似団体平均とほぼ同じになっているが、今後、児童福祉施設の整備や小中学校の建替え等が予定されており、多額の地方債を発行する見込みのため、国、東京都等の補助金、基金を最大限活用し地方債の抑制に努める。
経常一般財源(分母)は、地方税は前年度比8,454千円、普通交付税は前年比9,962千円、特別交付税は前年度比95,931千円の増額となる等、増額となった。経常的経費充当一般財源(分子)は、物件費が増額となった一方、公債費の減額により経常収支比率は前年度より1.1ポイントの増となった。他の類似団体平均との比較ではその差は1.1%となり、ほぼ同様の数値となっている。複合施設の開設による職員定数の増に伴う人件費の増、総合行政システムの経常経費も増額傾向にあり、複合施設整備及びし尿処理施設改修の起債の償還開始による公債費の増も見込まれるため、経常収支比率の悪化が予想される。税等の徴収率の高水準の維持、国・都、民間資金等による財源の確実な確保、経常経費の削減に努め、現在の水準を維持する。
当村は超遠隔離島であり、且つ1村2島という特殊な状況にある。2島同様に行政サービスの水準を確保・維持するために、人件費及び施設維持管理経費など、財政負担が他の類似団体と比較して大きくなっている。また、複合施設の開設に伴い医療・介護スタッフの増員による定数増に伴う人件費、運営経費が増加しており、人口一人当たりの人件費・物件費の決算額はさらに増額となることが予想される。決算額は、前年比17,877円の増額となっており、類似団体との比較では依然その差が大きい。今後、人件費については、時間外勤務手当の前年度比10%削減、物件費等の経常的な経費については、前年度比5%削減を基本方針とする。
当村は1村2島という特殊な状況にあり、2島の行政サービスに格差を生じさせないように維持しなければならないため、他の類似団体平均と比較しても職員数が多くなっているところである。また、平成23年度に複合施設を開設したことに伴い職員定数を増員したため、令和元年度においても、他の類似団体平均よりも18.66人多くなり、前年とほぼ同様の差が開いた状況にある。今後、組織及び業務内容の見直し等により適切な人員管理に努めていく。
平成24、25年度に続き、29年度には約3億円の繰上償還を行ったこと、また、平成20、25年度の大規模工事に係る起債の償還が完了したことも重なり、前年より1.5%下がり、他の類似団体平均との比較では0.5%低くなった。普通交付税は前年度よりも上がっており、地方債償還額は今後いったんは2億円前後まで下がる見込みであるが、その後新たな償還が始まり再び増加に転じ、実質公債費比率も上昇が想定される。今後も償還額を抑えるためにも小笠原諸島振興開発計画の策定を慎重に行いつつ、減債基金等を財源とした繰上償還を行うことを検討していく。
将来負担比率は、地方債現在高の減少及び充当可能基金の増額により0.0%となり、他の類似団体平均と同様の数値となっているが、父島では扇浦浄水場の移転、母島の沖村浄水場の建替え、さらに令和元年度以降の小笠原諸島振興開発事業計画では児童福祉施設の整備、小中学校整備が予定されているため、事業規模に伴う起債額の増により将来負担比率が再びプラスに転じることが想定されることから、振興開発事業計画の策定にあたっては慎重に行う必要がある。
職員給は、複合施設の開設による職員数の増により、平成23年度に大きく増額となっている。人件費全体では令和元年度は前年度との比較では若干の増となっており、類似団体との比較では6.9ポイント上回っており、依然高い状態が続いている。経常収支比率については、経常経費に係る人件費の前年比は、ほぼ変わらず0.3%増となっている。
経常的な物件費が前年比80,888千円増額となり、経常収支比率は前年比4.8%の増となった。他の類似団体との比較では、前年よりその差が大きくなり平均より11.1%上回った状況となった。
繰出金は、簡易水道事業特別会計は渇水対策等のため大きく増額となり、国民健康保険特別会計、介護保険(介護サービス事業勘定)特別会計、浄化槽事業特別会計、後期高齢者医療特別会計についても前年比で増額となり、介護保険(保険事業勘定)特別会計が前年比で減額となったものの、総額では増額となった。維持補修費については、各事業とも大規模な改修工事はなく総額で減額となっており、その他の経常収支比率は0.2%の増となった。
定期船おがさわら丸入渠中の代船確保のための補助があり、前年との比較では増額となっている。経常収支比率は、前年と比較し0.6%増となっており、他の類似団体平均との比較ではその差は7.4%となった。
公債費は、償還が完了する事業もあり減少傾向となる中、前々年度に繰上償還を行ったことから、前年度比は2.6%の減となり、類似団体平均と比べ5.6%低い状態となった。令和2年度以降も減少見込みではあるが、新たな償還が開始されることで再度上昇する見込みであり、令和2年度以降の小笠原諸島振興開発事業では、児童福祉施設の整備、小中学校建替えなど大規模事業が予定されているため、計画の策定にあたっては慎重に行う必要がある。
他の類似団体平均との比較では低い数値で推移していたが、令和元年度は、前年比3.7%の増となり、他の類似団体平均を4.5%上回った。経常経費では、人件費が大きくなっており、今後の伸びには注意が必要となる。
(増減理由)令和元年度には、142,682千円を取崩しつつ、302,923千円を積み立てることができた。(今後の方針)税収等自主財源が10%程度と限られている財政状況において、貴重な財源として各基金とも過大にならないよう配慮しつつ、積立を行うよう努めていく。
(増減理由)令和元年度は、財源の不足を補う取崩を行わなかった一方、前年の繰越金等を財源に53,824千円の積立を行なった。(今後の方針)健全な財政運営を行うための財源として柔軟に対応していく。目標額は800,000千円とする。
(増減理由)決算余剰金を積み立てたことにより414,541千円(前年比111,208千円増加)となった。繰上償還の財源とするため、積極的に積み立てを行った。(今後の方針)任意の繰り上げ償還を行うための財源として活用する。地方債の償還計画を踏まえ、目標額を300,000千円に設定し、過大にならないよう配慮しつつ積立を行う。
(基金の使途)・公共施設等整備基金:各種公共施設並びに職員住宅の整備を行う。・災害対策基金:台風等災害に備え、被災後の対策を行う。・役場庁舎建設基金:役場庁舎の建て替え。・土地開発基金:事業用地を取得する。(増減理由)・土地開発基金:事業用地として確保するための資金として、33,469千円の取り崩しを行いつつ、15,727千円の積立を行った。・災害対策基金:平成元年21号台風の災害復旧にかかる資金として、25,000千円の取り崩しを行いつつ、3,623千円の積立を行った。・農道維持管理基金:東京都から移管を受けた農道維持管理に係る資金として、3,000千円の取り崩しを行った。・進学助成基金:小笠原村から内地の学校へ進学する際の受験等に係る補助事業に係る資金として、1,327千円の取り崩しを行った。・災害復旧・復興特別交付金基金:平成元年度に交付された東京都災害復旧・復興特別交付金について、79,835千円の積立を行った。(今後の方針)・役場庁舎建設基金:庁舎の建て替えに備え、積立目標額を500,000千円と設定する。・災害復旧・復興特別交付金基金:平成元年21号台風災害の復興事業の資金として活用する。
固定資産台帳の早急な整備を目指している。
実質公債費比率は一括償還の実施及び高額な償還終了により低減しているが、今後の指標に留意していく。
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