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基準財政収入額は、景気の低迷や生産年齢人口の減少等に伴い町税(個人所得割、法人税割)が減収となったこと等が影響し減少している。また、基準財政需要額についても、道路橋りょう費、小学校費、清掃費の事業費補正等が影響し減少しているところであるが、指数としては前年度比0.01ポイント低下し緩やかな下降傾向にある。今後も高齢化の進展及び生産年齢人口の減少等による町税の減収傾向が続くことが予想されるため、定住・移住の促進に向けた施策や駅前の活性化対策により、まちの活力の源である人口の減少を食い止めつつ、財政基盤の強化に取り組んでいく。
前年度と比較すると0.7ポイント好転しているが、類似団体平均値と比較すると8ポイント上回り、依然として財政構造の弾力性が硬直化していることが示されている。この要因は、経常経費の人件費や公債費等への一般財源からの負担比率が高いことによるものであるため、定員適正化計画による人件費の削減や、投資的経費の可能な限りの抑制による公債費の削減を進めているところであるが、今後も、定住・移住の促進や地域経済の活性化、徴収率の向上等による自主財源の確保に努めるとともに、経常的経費の削減に取り組んでいく。
前年度と比較すると、人件費は職員数の減員分を上回る給与改定分や退職手当負担金などが増となり、全体では増額となったものの、委託費、備品購入費の減により物件費が減額となったため、一人当たりの決算額では1540円減少している。しかしながら、宅地開発に伴う人口の急増による行政需要の増大に対応するための職員の大量採用や単独消防本部業務などを要因として、類似団体平均と比較すると13,063円上回っている。今後も職員の年齢構成のバランスなども考慮しつつ、退職者に対する新規採用職員の抑制を基本として人件費の削減に努めるとともに、内部管理に要する経費については必要最小限度に止めるなど、物件費の抑制に取り組んでいく。
国家公務員同様、給与の総合的見直しを行うとともに、地域手当の支給割合の見直し等による給与費の増嵩に対応するため、平成27年4月1日の通常昇給を1号級抑制(4号級昇給のところ3号級)したため、指数が低下している。今後も、引き続き給与の適正化に努めていく。
職員数については、新規採用職員を抑制するなど定員適正化計画の着実な実行により減少しているものの、人口の減少率が大きいため前年度と比較し数値が下降している。今後も定員適正化計画に基づき、職員の年齢構成のバランスなども考慮しつつ、退職者に対する新規採用職員の抑制を基本として、類似団体平均の水準まで職員数を削減することを目標に、より適切な定員管理に努めていく。
前年度と比較すると1.4ポイント好転しているが、その要因は、新規借入額の抑制により公債費が減少したことに加え、一部事務組合等が借入れている地方債に対する一般会計負担額が減少したことによるものである。しかしながら、昭和50年代からの宅地開発に伴う社会資本整備に加え、義務教育施設整備や文化施設整備などの公債費負担が依然として重く、類似団体平均値と比較すると3.6ポイント上回っている。今後も地方債の新規発行を極力抑制しながら残高の削減に努め、将来負担の圧縮に努めていく。
前年度と比較すると1.1ポイント好転しているが、昭和50年代からの宅地開発に伴う社会資本整備に加え、義務教育施設整備や文化施設整備などの公債費負担が依然として重く、類似団体平均値と比較すると35.3ポイント上回っている。今後も、地方債の新規発行を極力抑制しながら残高の削減に努め、将来負担の圧縮に努めていく。
職員数が類似団体と比較して高いために、経常収支比率の人件費分が平均値と比較すると14.8ポイント高くなっており、これは宅地開発に伴う人口の急増などによる行政需要の増大に対応するための職員の大量採用や直営での消防業務が主な要因と考えられる。今後も将来の職員の年齢構成のバランスなども考慮しつつ、退職者に対する新規採用職員の抑制を基本として人件費の削減に取り組んでいく。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均値と比較すると2.9ポイント低い状況にある。これは、公共用地管理業務を出来る限り職員対応とし委託費の削減に努めてきたことや、内部管理に要する経費については必要最小限度に止めるなどの削減を図ってきたことが主な要因となっている。今後も業務の効率化を一層推進し、物件費の抑制に努めていく。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均値と比較すると低い水準にあるが、高齢化の進展や生産年齢人口の減少による町税収入額が減少しているため、数値は上昇傾向にある。今後も生産年齢人口の減少などによる税収の落ち込みとともに、町単独の子ども・子育て支援施策等に係る社会保障関係費の増加が予想されるため、上昇傾向は避けられないところであるが、自主財源の確保を図るべく、定住・移住の促進に向けた施策を展開していく。
その他経費に係る経常収支比率は、前年度と比較すると3.4ポイント好転しており、類似団体平均値と比較すると5.6ポイント低い状況にある。これは、高齢化の進展に伴って後期高齢者療養給付費などが増加したものの、公共下水道事業特別会計などの事業経費の精査に努め、繰出金の増加を抑制したことなどが主な要因と考えられる。今後も医療・介護保険等への繰出金の増加傾向が予想されるため、引き続き各特別会計の事業経費の精査に努めていく。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均値と比較すると3.6ポイント低い状況にある。これは、消防業務が町単独の常備消防のため、類似団体に比べ一部事務組合への負担金が少ないことなどが主な要因となっている。今後も一部事務組合における事業経費の精査などを一層推進し、補助費等の抑制に努めていく。
公債費に係る経常収支比率は、前年度と比較すると0.8ポイント好転しているが、昭和50年代からの宅地開発に伴う社会資本整備に加え、義務教育施設整備や文化施設整備などの公債費負担が依然として重く、類似団体平均値と比較すると6.3ポイント上回っている。今後も地方債の新規発行を極力抑制しながら残高の削減に努め、将来負担の圧縮に努めていく。
公債費以外に係る経常収支比率が類似団体平均値を上回っているのは、特に人件費の水準が高いことによるものであることから、今後も将来の職員の年齢構成のバランスなども考慮しつつ、退職者に対する新規採用職員の抑制を基本として人件費の削減に取り組んでいく。また、高齢化の進展及び生産年齢人口の減少による税収の落ち込みとともに、社会保障費の増加が予想されることから、生産年齢人口の増加を図り自主財源を確保するため、定住・移住の促進に向けた施策を展開していく。
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