特定環境保全公共下水道
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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
各年の財政力指数は令和3:0.475、令和4:0.481、令和5:0.495、3年平均0.484≒0.48となっている。基準財政需要額は災害復旧事業による事業費補正等により前年比4.4%増となっており、基準財政収入額は町税等の増により前年比6.4%増となっている。税収等は増えつつも、今後は交付税算入対象の起債償還が本格化し、基準財政需要額が増加傾向となるため、財政力指数は前年同程度の見込み。歳入の確保については、債権管理の強化を図りつつ、TSMC進出に伴う関連企業の誘致や熊本空港周辺の県開発構想と連携し税収増及び定住促進を図っていく。
経常経費充当一般財源(分子)については、前年度と比較して、補助費(私立保育所運営費等)への充当が大幅に増加し、その他、扶助費、公債費、操出金も増加している。一方、人件費は減少したことにより、全体で633百万円の増となった。経常一般財源(分母)は、町税、普通交付税等が増となり、臨時財政対策債が減となったが全体で155百万の増となった。経常収支比率は、93.1%と前年度比5.4ポイントの増となった。今後、公債費増への対応のため、歳出の徹底見直しに取り組むとともに経常経費の圧縮に努めていく。
昨年度に比べ人件費(事業費支弁含む)61百万円の減、物件費が63百万円の増となっている。人件費の主な減額要因は退職手当組合負担金109百万円減のためである。物件費の主な増額要因は令和5.7豪雨災害による災害等廃遺物処理委託料42百万円、地域包括支援センター運営委託料40百万円、放課後児童健全育成事業委託料28百万円増のためである。平成28年熊本地震の復旧・復興事業を進めるため確保した任期付職員が令和2年をピークに減少傾向となっており、事業の進捗に併せ、今後とも人員削減へ向け取り組んでいく。ただし、近年の人事院勧告による人件費増の影響により、今後、大幅な人件費の減額は見込めない状況となっている。
熊本地震前(平成28)は約95.7ポイントで類似団体平均をやや下回る指標であった。令和5年度は、任期付職員の継続的な確保等により平成28比較で2.2ポイントの減、令和5類似団体比較では3.4ポイント下回る状況となっている。今後は任期付職員の減員が予想されるため、ラスパイレス指数は増加するものと考えられる。また、併せて級別職務分類表や各種手当の点検を行うなど、より一層、給与の適正化に努める。
技能労務職員の退職者不補充、養護老人ホーム民間売却、温泉施設、公営住宅、体育施設、文化施設への指定管理者制度の導入、学校給食センター及び保育所2園の調理業務の民間委託など震災前から職員数抑制への取組みを続け、平成30年度をピークに減少傾向が続いている。平成28年熊本地震以降、復旧・復興事業の人員確保のため、中長期派遣職員の要請を行ったが、必要数の確保が困難であったため任期付職員を採用し対応にあたっている。今後事業の完了に併せ、任期付職員は減員する見込みであり、新規採用職員は退職者補充を原則とし、職員数の削減に努めていく。
熊本地震からの復旧・復興事業による元金償還が本格的に開始しており、前年度比較では、公債費が145百万円の増となった。また、歳入では、標準税収入額が289百万円、普通交付税111百万円増、また、臨時財政対策債発行可能額87百万円の減となり、実質公債費比率は昨年より0.6ポイント上昇し、10.0%となった。平成28年度に策定した益城町復興計画に基づく計画期間(平成28~令和7)に復旧・復興事業を着実に推進するため今後、指標は増加傾向となるが、事業の選択と集中を図り、財源にも留意しつつ交付税措置の有利な地方債を活用する等、財政健全化へ努めていく。
災害復旧・復興事業の財源に充てる起債発行により起債残高が増加(1,012百万円増)したが、熊本地震基金等の充当可能基金が増加(1,143百万円増)しため、将来負担比率が22.4%となった。また、県道4車線化事業や木山復興土地区画整理事業に関連し、公営企業(上下水道)の事業費が増加しており、繰入見込額は75百万円の増となった。復旧事業から復興事業へと復興の局面が移行しており、今後は、交付税措置が有利な起債を活用していくことや公営企業会計への操出金を精査し、後年度への負担を軽減するよう努める。
災害対応による任期付職員の減員及び退職手当組合負担金減により、人件費が前年比1.4ポイント減となった。引き続き災害関連の職員については事業の完了にあわせ削減していく方針。また、人件費を抑制していくため、公立保育所1施設の公私連携化(令和7開始)、幼稚園1施設を閉園(令和5末閉園)した。今後も引き続き、公私連携保育所移行への検討を行い、人件費抑制に努めていく。
令和5年度の物件費へ充当した経常一般財源は前年と同額程度となっている。毎年作成する予算編成方針において、物件費の一律シーリングを実施するなど、物件費の抑制に取り組んでいるものの、物価高騰による影響で効果が出るには至っていない。今後とも業務効率化に向け、更なる検討を進めていく。
令和5年度は子ども医療費助成金及び障がい者等に対する社会福祉扶助費が増加し、前年比1.2ポイント増加した。子ども医療費助成事業を高校生まで拡大、また、障がい者・児童福祉関係扶助費については、今後の増加が予想されるため、今後数年は増加傾向となる見込みであるが、事業の峻別により財政運営への影響を極力抑制していく。
令和5年度は国保会計への繰出金45百万円の減、後期高齢者医療会計への操出金101百万円の増により前年比1.5ポイント増加した。特別会計(国保、後期高齢、介護保険)への操出しについては、操出基準に基づく額を原則とし、各会計の健全な運営を図る。
令和5年度は私立保育所運営費補助金及び益城・嘉島・西原環境衛生施設組合負担金の増により、前年比3.1ポイント増加した。今後、町の単独費補助については補助金交付基準を見直す等、事業効果の検証や整理合理化に努める。
熊本地震の災害復旧事業に係る元利償還が本格化していることから公債費が対前年比145百万円の増額となり、類似団体を前年比10.7ポイント上回る状況となっている。今後も復旧・復興事業で借り入れた起債の据置期間が終了することにより公債費は増加傾向が続くが、起債にあたっては、交付税措置率が有利な地方債を優先する等、計画的な公債費管理に努める。
公債費以外では補助費等が類似団体より3.1ポイント上回っているがその他の区分では、概ね類似団体平均と比較すると効率的な運営が出来ている状況となっている。補助費等については今後、事業効果の検証や整理合理化、新規事業の抑制に努める。
(増減理由)財政調整基金に0.6百万円を積み立てた。減災基金に公営住宅家賃低廉化補助金等435百万円を積立てた。公共施設整備基金に1百万円を積立てた。公共下水道建設基金に条例規定分10百万円を積立てた。「平成28年熊本地震復興基金」547百万円を被災者支援のため繰入れた。地域福祉基金を2百万円を取り崩した。基金残高合計が1,091百万円増加した。(今後の方針)平成28年熊本地震からの復旧・復興事業の推進に伴い、国県補助、地方債借入に伴う交付税措置等で賄いきれない費用を基金繰入で対応予定。令和元年度に完成した災害公営住宅にかかる家賃低廉化補助金については、災害公営住宅整備事業債の償還財源及び住宅の維持補修費等に充当し、なお剰余が生じる場合は、将来的な施設改修等の費用として、減債基金へ積立てる。
(増減理由)利子分0.6百万円を積立てた。(今後の方針)平成28年熊本地震からの復旧・復興事業の推進に伴い、国県補助、地方債借入に伴う交付税措置等で賄いきれない費用を基金繰入で対応予定。令和6年9月作成の本町中期財政見通しでは、令和11年度には財政調整用基金が枯渇寸前の状況となることが予想されている。不測の事態に対応できるよう財政調整用3基金(財政調整、減債、公共施設整備)については、標準財政規模の50%(約4,500百万円)を目途に積立を行う。
(増減理由)公営住宅家賃低廉化補助金等の事業費充当後剰余分等435百万円を積立てた。(今後の方針)令和元年度に完成した災害公営住宅にかかる家賃低廉化補助金については、災害公営住宅整備事業債の償還財源及び住宅の維持補修費等に充当し、なお剰余が生じる場合は、将来的な施設改修等の費用として、減債基金へ積立てる。
((基金の使途)地域福祉基金:障がい者、高齢者の地域保健福祉の増進にかかる事業の財源とするため。公共施設整備基金:公共施設整備の財源不足に対応するため。平成28年熊本地震復興基金:市町村創意工夫事業(被災者・被災地の支援)の財源とするため。公共下水道建設基金:公共下水道施設整備の財源不足に対応するため。公園整備基金:公園整備の財源不足に対応するため。(増減理由)地域福祉振興基金:101百万円を積立てた。公共施設整備基金:条例分1百万円を積立てた。平成28年熊本地震復興基金:178百万円を繰入れ、追加交付分724百万円を積立てた。公共下水道建設基金:条例規定分及び利子分の積立てにより10百万円を積立てた。公園整備基金:増減無し(今後の方針)基金設置の目的に沿い運用を行う。平成28年熊本地震復興基金は令和8年度までに全額繰入予定(期間満了)。中期的な財政運営の見通しを立てつつ、事務事業の見直しや効率的な予算執行などの収支改善に取り組むことにより、今後の復旧・復興事業の進捗によって新たな課題が生じる可能性もあるため、適切に基金を活用していく。
平成28年度から平成30年度までは類似団体とほぼ変わらなかったが、令和元年度末に総合体育館や災害公営住宅が完成、令和2年度末に益城中学校が完成、令和5年度には役場新庁舎も完成したため全体として率が低下している状況。令和6年度には複合施設等も完成予定であるため一時的に率が低下すると考えられるが、長期的には率が上昇すると考えられる。
熊本地震からの復旧・復興事業の財源として借り入れた地方債残高が大幅に増加したため、財務償還比率が類似団体・県平均を上回っている。令和6年度から令和8年度が地方債残高がピークになると見込まれているため、同比率の上昇も見込まれる。今後は、中長期財政見通しを踏まえ、計画的な財政運営を行うとともに事務事業の更なる見直しに努めていく。
熊本地震による復旧・復興事業の財源として借り入れる地方債残高が令和6年度~令和8年度にピークとなることが見込まれるため、地方債借入抑制や公営企業への繰出しを極力基準内に抑えることにより、将来負担額の増加率を鈍化させる。有形固定資産減価償却率は、熊本地震で被害を受けた建物の除却・更新が進んだことにより類似団体と比べ19.3ポイント低い数値となっている。公共施設等総合管理計画に基づき今後、計画的な維持管理を行っていく。
実質公債費比率は、平成27年度まで類似団体を下回っていたが、熊本地震による災害復旧事業や復興事業の財源として借り入れた地方債の元利償還金が増加したため、今後数年は上昇するものと思われる。また、元金償還が開始する令和2年度から公債費が急激に増え、令和7年度以降、高い水準で推移することが見込まれている。このため、事業の峻別・財源の確保に努め、補助・交付税措置を有効に活用し、町負担を少なくしていく。