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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、類似団体平均とほぼ同水準を維持している。今後も人口増や企業の設備投資等に伴い、税収の増加は見込まれるものの、人口増等に伴う基準財政需要額についても増加するため、新規事業や投資的経費の抑制のみならず、税の徴収率の向上を図るなど安定した自主財源を確保することが課題である。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳出では、公債費(熊本地震関係の償還金)や扶助費(福祉サービス費)等が増額したことで経常経費充当一般財源が増額し、歳入では、災害復旧事業債の償還元金増や国の補正に基づく普通交付税の追加交付により、普通交付税及び臨時財政対策債の合計額が増加したことに加え、個人の所得の増や人口増、工場等の新増築、企業の設備投資などにより町税が増加した。歳入の増加率を歳出の増加率が上回ったことで、経常収支比率は前年度比4.0ポイントの増加となった。今後も公債費や扶助費の増加が見込まれるため、引き続き経常経費の抑制に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、今後の人口増による行政需要の拡大に対応すべく、常勤職員及び会計年度任用職員を増員したものの、退職者数の減や退職手当特別負担金の減により減少した。物件費については、新型コロナウイルス感染症対策に係る委託金が減少したものの、物価高騰の影響に伴う委託料や使用料の増及びふるさと寄附業務委託料の増により増加となった。引き続き、事務事業の再編整理、廃止・統合を行うとともに、適切な職員管理等に取り組み、経費の節減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均とほぼ同水準を維持している。令和4年度に策定した新たな定員管理計画等に基づき、引き続き各種手当調整給等について見直しを行うなど、給与の適正化に取り組む。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
過去の行財政改革や、大量退職などにより、類似団体平均を大きく下回っている。令和4年度には、人口増に伴う行政需要拡大に対応すべく、定員管理計画等の見直しを行ったが、今後も行政需要の増加は見込まれるため、引き続き職員定数の適正化に努めていく必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
単年度実質公債費比率は、臨時財政対策債の減により標準財政規模が減少したものの、元利償還金及び一部事務組合への負担金の増等により、6.0%となり、令和4年度の実質公債費比率(3か年平均)は前年度比0.8ポイントの減となった。令和5年度も新庁舎建設事業に係るの地方債の元金償還開始を予定しているが、交付税算入は全額ではないため実質公債費比率の増加が見込まれる。許可制限の18%を超えることがないよう計画的な起債管理を行っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
基準財政需要額算入見込額の減により充当可能財源等は減額したものの、地方債現在高及び公営企業債等繰入見込額等の減により将来負担額は大幅に減額し、加えて、臨時財政対策債の減により標準財政規模が減額となったことで、将来負担比率は減となった。熊本地震に係る地方債の元金償還開始に伴い、地方債の現在高は大きく減少したが、今後は公共施設整備に伴う公債費等の高止まりが見込まれるため、交付税措置率の高い地方債を活用するなど、後年度の負担軽減に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は、常勤職員及び会計年度任用職員の増により経常経費充当一般財源が増加し、前年度比0.4ポイントの増となっている。今後も人口増に伴う行政需要に対応するのため、職員数の増員を予定しており、人件費の増加が見込まれる。新たな定員管理計画等に基づき、適正な職員配置を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
物価高騰の影響による委託費や使用料に係る単価の増や新庁舎移行に伴う管理費用の増等により、経常経費充当一般財源が増加し、前年度比0.8ポイントの増となった。類似団体平均と比較すると低い水準ではあるが、今後も物価高騰の影響や人口増による行政需要の増加が見込まれるため、引き続き収支の均衡を保持した健全財政に努め、低い水準の維持に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は、依然として増加傾向にあり、類似団体平均を大きく上回っている。自立支援に係る障害福祉サービス費の増や障害児支援事業費の増に伴い、経常経費充当一般財源が増加し、前年度比0.6ポイントの増となった。今後も人口増や少子高齢化、施設増によるサービス向上に伴い、扶助費の増加が見込まれる。
その他
その他の分析欄
後期高齢者医療広域連合負担金の増に伴う繰出金の増及び運動公園管理委託費の増に伴う維持補修費の増等により、前年度比0.4ポイントの増となった。少子高齢化に伴い、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計等の他会計への繰出金といった経常経費は今後増加が見込まれるため、今後も経常経費の見直しを行っていく。
補助費等
補助費等の分析欄
新環境工場最終処分場建設事業の完了による投資的経費の減に伴い、菊池環境保全組合負担金が減少したものの、社会福祉協議会派遣職員負担金が増加し、前年度比0.2ポイントの増となった。類似団体平均と比べると低い水準であるが、令和5年度からは新環境工場建設に係る地方債の元金償還開始を予定しており、一部事務組合への負担金が増加するため、各種団体への補助金については引き続き見直しを行っていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費は、熊本地震に係る災害復旧事業債の元金償還が開始し、経常経費充当一般財源が増加したため、1.6ポイントの増となった。熊本地震からの復旧・復興事業に係る交付税の算入率は高いが、令和5年度までは新庁舎建設の災害復旧事業債の元金償還の開始に伴う公債費の更なる増加が見込まれ、加えて、今後は大規模な公共施設整備についても予定しているため、既存事業の見直しを行いながら、計画的な起債管理に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
経常経費充当一般財源については、人件費、物件費、扶助費、補助費等、維持補修費、繰出金いずれも増額し、前年度比2.4ポイントの増加となった。類似団体平均と比較すると低い水準ではあるものの、今後も物価高騰による物件費の増や一部事務組合への負担金等の増が見込まれるため、引き続き経常経費の見直しを行い、経常的な経費に充当できる一般財源の確保に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
災害復旧費が大きく減少しているが、平成28年熊本地震に係る新庁舎建設事業の完了が大きな要因となっている。商工費は、町内進出企業への工場等振興奨励補助金の増が主な増加要因であり、教育費は、大津北中学校の増築事業が完了したことが主な減少要因である。民生費については、子育て世帯や住民税非課税世帯への臨時特別給付金等の新型コロナウイルス対策費の減により減少した。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
近年、平成28年熊本地震に係る新庁舎建設事業により、災害復旧費が類似団体平均を大きく上回っていたが、令和3年度に新庁舎が完成したことにより、令和4年度は大きく減少した。扶助費は、子育て世帯や住民税非課税世帯への臨時特別給付金等の新型コロナウイルス対策に係る事業費の減により減少しているが、経常的な事業費は依然として増加傾向であり、今後も人口増及び少子高齢化に伴う増加傾向は続く見込みである。公債費は増加傾向が続いているが、令和5年度も新庁舎建設事業に係る起債の元金償還が開始するため増加が見込まれる。熊本地震に係る起債の償還は令和5年度でピークを迎えるものの、その後も大規模な公共施設整備に伴う起債を予定しているため、交付税算入率の高い地方債を活用するなど計画的な公債費管理に努める。普通建設事業費は、大津北中学校増築事業の完了により減少したが、今後の大規模な公共施設整備によりしばらく高止まりが見込まれる。物価高騰対策、次の災害等への備え、人口増に伴う行政需要の増大にも対応すべく、引き続き健全で堅実な財政運営を行っていきたい。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄財政調整基金について、令和3年度決算に係る財政調整基金への積立(1/2)が553百万円で前年より増額(+242百万円)し、年度内の取り崩しも行わなかったことで、基金残高が前年度より増額となり、加えて、臨時財政対策債の減により標準財政規模が減額したことで、実質単年度収支はプラスとなった。税収は今後も増加傾向が続く見込みではあるが、財政調整基金については、行政需要の拡大により取崩額が増加すると思われ、実質単年度収支はマイナスに転じる可能性がある。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄すべての会計で黒字であるが、介護保険特別会計については、余剰金発生により介護給付費準備基金へ積立を行ったことで黒字額が減少している。国民健康保険特別会計については、税収の減により黒字額が減少している。今後は赤字も見込まれるため、法定外繰出を行っていく必要があるが、法定外繰出は必要最小限に留め、解消に向けて取り組まなければならない。その他の会計については、繰出基準外の繰出しがないよう、今後もこの状態を維持していく。なお、令和2年度より公共下水道特別会計、農業集落排水特別会計が公営企業会計に移行したが、料金改定も含め、運営については積極的に関与する必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄熊本地震に係る地方債の元利償還金の増加及び一部事務組合負担金の増加等により、分子は増となった。令和5年度までは新庁舎建設に係る災害復旧事業債の元利償還金の増加が見込まれ、一部事務組合負担金についても起債の元金償還が開始することから、実質公債費比率は増加すると見込んでいる。
分析欄:減債基金活用無し
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄基準財政需要額算入見込額の減により充当可能財源等は減額したものの、熊本地震に係る災害復旧関連の地方債現在高及び公営企業債等繰入見込額等の減により将来負担額は大幅に減額し、将来負担比率の分子は前年度より16億92百万円のマイナスとなった。今後は大規模な公共施設整備に伴う地方債発行等により、将来負担額の増加傾向は続く見込みである。充当可能財源等については、熊本地震に係る地方債の償還完了等により基準財政需要額算入見込額は減少し、基金の取り崩しにより充当可能基金についても徐々に減少する見込みである。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金は、取り崩しを行わず、前年度実質収支額の2分の1を積み立てたため、前年比553百万円の増となり、減債基金は、財源対策債、災害対策債及び令和3年度臨時財政対策債分の元利償還金に充当する額を取り崩したため減となった。その他特定目的基金については、公共施設整備基金は積立額が大きかったため増、熊本地震大津町復興基金は熊本地震からの復旧・復興事業に充当する額を取り崩したため減となった。また、地方創生事業の財源とするため、令和4年度から大津町企業版ふるさと納税基金を設置し、寄附額分を積み立てた。(今後の方針)・企業誘致の推進のため、大津町工場等振興奨励基金については計画的に積立てが必要である。・公共施設整備基金については、個別施設計画や振興総合計画に計上している令和5年度以降の公共施設整備事業の一般財源充当額が多額になる見込みであることから、負担平準化のため、比較的一般財源充当額が少ない令和4年度までに計画的な積み立てを行ってきた。今後は基金残高が減少していくため、計画的な取り崩しが必要となる。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和3年度決算に係る財政調整基金への積立(1/2)が553百万円で前年より増額(+242百万円)となり、地方税や普通交付税等が増額したことで3月補正時点での余剰金の発生額が前年より増額し、年度内の取り崩しを行わなかったため、前年度比553百万円の増となった。(今後の方針)・平成28年度においては、熊本地震の発生直後から避難所対応、庁舎機能分散、廃棄物処理等、次々と状況が変化して行く中、専決予算等で財政調整基金を12億円程度を繰り入れ、それにより予算編成を行うことができた。これらを踏まえ、常時20億円程度は保有すべきだと考える。
減債基金
減債基金
(増減理由)学校教育施設建設事業に係る財源対策債、熊本地震関連事業に係る災害対策債及び令和3年度臨時財政対策債の元利償還金の財源として取り崩しを行ったため19百万円の減となった。(今後の方針)・令和元年度から災害対策債の償還が始まったため、交付税措置されない部分を補填するために同水準の取崩しを予定している。・令和3年度に借入れた臨時財政対策債の償還が令和13年度まであるため、毎年11百万円程度の取り崩しを予定している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の整備に要する経費の財源として積み立てるもの。・大津町工場等振興奨励基金:町内進出企業への工場等振興奨励補助金の財源として積み立てるもの。・熊本地震大津町復興基金:平成28年熊本地震からの早期復興を図るために積み立てるもの。・大津町企業版ふるさと納税基金:地方創生事業の財源として積み立てるもの。(増減理由)・公共施設整備基金:公共施設整備基金は令和5年度以降の公共施設整備の財源として積み立てたことにより663百万円の増となった。・大津町工場等振興奨励基金:町内進出企業への工場等振興奨励補助金の財源として取り崩したため178百万円の減となった。・熊本地震大津町復興基金:平成28年熊本地震からの復旧・復興事業の財源として取り崩したため13百万円の減となった。・大津町企業版ふるさと納税基金:寄附額を地方創生事業の財源として積み立てたため6百万円の増となった。(今後の方針)・公共施設整備基金:個別施設計画や振興総合計画に計上している令和5年度以降の公共施設整備事業の一般財源充当額が多額になる見込みであることから、負担平準化のため、比較的一般財源充当額が少ない令和4年度までに計画的な積み立てを行ってきた。今後は基金残高が減少していくため、計画的な取り崩しが必要となる。・大津町工場等振興奨励基金:企業誘致の状況を踏まえ、積立を計画的に行う必要がある。・熊本地震大津町復興基金:この基金を利用してきめ細かな復興事業を展開していく。・大津町企業版ふるさと納税基金:この基金を利用して地方創生及び持続可能なまちづくりを行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
令和3年度は、新庁舎が完成したことで、有形固定資産減価償却率が大幅に低下した。新庁舎の完成により、熊本地震に伴う事業は概ね終了したため、令和4年度の減価償却率は上昇する見込みであるが、令和5年度以降は、学校教育施設や工業団地等の大規模な整備を予定しているため、有形固定資産減価償却率は低下傾向となる見込み。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
新庁舎建設等により地方債残高が1,106百万円、新環境工場建設により組合負担等見込額が414百万円増額したことにより135.0ポイントの減となった。令和4年度は、臨時財政対策債の減により経常一般財源等が減少するものの、災害復旧事業債の元金償還の本格化に伴う地方債残高の減や財政調整基金や公共施設整備基金等の基金積立額の増により、債務償還比率は減少する見込みである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
公共下水道事業の起債償還の減少に伴う繰出金の減少により、ここ数年は将来負担比率が負の数になっているが、新環境工場建設による組合負担等見込額の増加や令和5年度以降に予定されている大規模な公共施設整備に伴い、地方債残高の高止まりが見込まれるため、今後も健全化を進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については上述の通り。実質公債費比率について、元利償還金が増加しているが、大部分が交付税算入率が大きい災害復旧事業債のため、臨時財政対策債の増に伴う標準財政規模の増により実質公債費比率は減少した。令和4年度は標準財政規模の減や新庁舎に係る元利償還金の増、新環境工場建設に係る元金償還開始に伴った一部事務組合負担金の増が見込まれるため、単年度実質公債費比率は増加するが、3カ年平均では減少する見込みである。今後も元利償還金の高止まりが予想されるため、引き続き起債抑制に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
学校施設の有形固定資産減価償却率は比較的低い値になっているが、これは比較的新しい小学校や増築した小学校があるためである。また、公営住宅については大規模改修伴い低下しており、今後も引き続き大規模改修を予定しているため、減少傾向が続く見込み。児童館については減価償却が進んだことにより増加したが、類似団体平均と比較しても高水準となっている。全体的に見ると老朽化が進んでおり、特に類似団体平均を下回っている施設については計画的な改修を行っていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
新環境工場の建設により、一般廃棄物処理施設の有形固定資産減価償却率は減少、一人当たり有形固定資産(償却資産)額は増加となっている。また、新庁舎が完成したことに伴い、庁舎の有形固定資産減価償却率は大幅に減少し、一人当たり面積は大幅に増加した。全体的に見ると、類似団体平均と比べて比較的減価償却率が低くなっているが、市民会館など、類似団体平均を上回っている施設もあるため、引き続き個別施設計画等に基づき施設の適切な維持管理に努めていく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等において、資産が5,461百万円(+11.3%)の増加となった。小中学校の増改築、町営住宅の改修、道路の整備などに加え、令和2年度に引き続き新庁舎建設事業など資産の形成に寄与する事業がメインとなったことにより、有形固定資産は大きく伸びた。熊本地震関連費用やコロナ対策関連費用を含む補助金等の減による純行政コストの減及び立木竹の再評価による無償所管替等の増により、純資産の伸び率は増大した。なお、令和3年度に新庁舎建設事業が完了したことにより、熊本地震に係る事業は概ね完了したため、令和4年度の負債額の増加は一旦落ち着くものの、令和5年度以降、老朽化に伴う公共施設の整備や隣町への大企業進出に伴う工業団地造成・インフラ整備等により、住民一人当たり負債額の増加は続く見込み。
2.行政コストの状況
一般会計等において、純経常行政コストが3,835百万円減少している(前年度比▲21.9%)。特別定額給付金及び宅地耐震化推進事業(拡充事業)補助金の減が主な要因である。また、純行政コスト-純経常行政コストが378百万円減少しているが、これは、資産除売却損の減(花木共同集出荷場(光進会売却分))が主な要因である。純行政コストは4,213百万円の減となっているが、特別定額給付金等のコロナ対策関連費用及び宅地耐震化推進事業(拡充事業)補助金等の熊本地震関連費用の減が影響し、補助金等が大幅に減額となった。令和4年度も低所得の子育て世帯・住民税非課税世帯への臨時給付金等のコロナ対策関連費用の減に伴い、純行政コストは減額する見込み。
3.純資産変動の状況
一般会計等において、ふるさと納税が183百万円減額したが、普通交付税が535百万円、町税・譲与税・各種交付金が273百万円増額したことにより、税収等が578百万円増額した。国県等補助金については、コロナ対策経費として特別定額給付金事業補助金が3,543百万円、地方創生臨時交付金が394百万円減額し、3,145百万円の減額となった。財源は合計で2,567百万円減額したが、純行政コストがコロナ対策関連経費や熊本地震関連経費の減により4,213百万円減額した。また、6年に1度の再評価に伴う立木竹の増が影響し、無償所管換等が2,673百万円の増となり、純資産変動額は前年比4,105百万円増の4,429百万円となった。令和4年度はコロナ対策関連経費が減額することで純行政コストが減少し、税収増もあいまって本来の純資産変動額は増加すると思われるものの、令和3年度の立木竹等の一時的な増加分が減少することで、純資産変動額は減少する見込み。
4.資金収支の状況
一般会計等において、コロナ対策や熊本地震に係る国県等補助金収入が減額したものの、コロナ対策関連経費や熊本地震関連経費を含む補助金等支出の減額が大きく、業務活動収支は1,492百万円の増となった。投資活動収入は、国県等補助金の減や花木共同集出荷場(光進会売却分)売却分の減により33百万円減額し、投資活動支出は、新庁舎建設事業費や道路橋梁新設・改修費の増により公共施設等整備費支出が650百万円の増、公共施設整備基金の増により基金積立金支出が759百万円の増となったことで、1,404百万円の増となった。結果として、投資活動収支は1,437百万円の減となった。財務活動収支については、熊本地震関連の地方債償還費の増により財務活動支出が116百万円増額したものの、災害復旧事業債や臨時財政対策債の増により財務活動収入が598百万円増額したため、482百万円の増額となった。今後、多くの公共施設整備を控えていることから、当面は投資活動収支は減少、財務活動収支は増加が見込まれる。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が増加しているが、いずれも新庁舎建設事業や小中学校の増改築事業により資産が大きく増えていることが要因である。歳入額対資産比率は増加したが、これは資産が大きく増加したこと及び特別定額給付金事業補助金等の歳入が減少したことによるものである。令和4年度もコロナ対策関連の歳入が減少するため、歳入額対資産比率については増加する見込みである。有形固定資産減価償却率の減少は、新庁舎の完成により有形固定資産が大きく増加したことが要因である。
2.資産と負債の比率
新庁舎建設事業や小中学校の増改築事業により資産が大きく増えたが、コロナ対策費用や熊本地震関連費用の減により純行政コストが減少し、純資産額の伸びが大きくなったことが要因で、純資産比率は2.0ポイント増加した。令和4年度も純行政コストは減少し、税収は増加するものの、令和3年度の立木竹等の増加の影響により、純資産の伸び率は縮小する見込みである。また、新庁舎の完成に伴い、資産の増加率も縮小するため、純資産比率は同等の水準となる見込みである。将来世代負担比率は0.8ポイント減少しているが、熊本地震に係る災害復旧事業債等の起債により地方債残高が908百万円増加したものの、新庁舎の完成に伴い、資産が4,612百万円増加したことが主な要因である。令和4年度は熊本地震に係る地方債償還の本格化により地方債残高は減少するものの、令和5年度以降に公共施設の大規模改修等が控えているため、再び地方債残高が増加し、将来世代負担比率は増加傾向が続く見込みである。
3.行政コストの状況
特別定額給付金等のコロナ対策関連経費や宅地耐震化推進事業(拡充事業)補助金等の熊本地震関連経費が大きく減額し、純行政コストが大幅に減少している。令和4年度以降もコロナ対策経費は減少するため、住民一人当たり行政コストは改善する見込みである。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額が2.3万円増加しているが、熊本地震に係る災害復旧事業債等の起債により、地方債残高が増加していることが主な要因である。新庁舎の完成に伴い、令和4年度の地方債発行額は減少し、住民一人当たり負債額は減少するものの、令和5年度以降に公共施設の大規模改修等が控えているため、再び地方債残高が増加し、住民一人当たり負債額も増加傾向が続く見込みである。基礎的財政収支については、公共施設等整備費支出の増により投資活動収支は減少したものの、コロナ関連費用や熊本地震関連費用を含む補助金等の減により業務活動収支が増加し、結果として722百万円の改善となった。しかし、依然として類似団体平均値を大きく下回っている。令和4年度はコロナ関連費用の減により業務活動収支は増加する見込みであり、熊本地震に係る投資活動支出の減により投資活動収支についても増加する見込みであるが、令和5年度以降は公共施設の大規模改修により投資活動収支が再び悪化する見込みであるため、当面基礎的財政収支は類似団体平均値を下回る見込みである。
5.受益者負担の状況
特別定額給付金等のコロナ対策関連経費や宅地耐震化推進事業(拡充事業)補助金等の熊本地震関連経費の大幅な減により、経常費用が減額したことで、受益者負担比率が1.5ポイント増加した。令和4年度もコロナ関連経費の減により、経常費用が減少することから、受益者負担比率は増加する見込みである。
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