福岡県苅田町の財政状況(最新・2024年度)
福岡県苅田町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
大型事業所の集中等により類似団体平均を上回る税収があるため1.31となっており、前年度から0.06ポイント伸ばした。令和6年度単年度でみると、法人町民税の増収の影響により、基準財政収入額が増加している。本町の主な歳入は地方税であるため景気動向に大きく影響を受けやすく、需要額においては、今後も義務的経費が大きく増加すると見込まれるため、歳入歳出のバランスに留意し、健全な財政運営を行っていくとともに、企業誘致や債権回収の強化に取り組み、財政基盤の強化に努める。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、前年度に比べて0.4%改善し、類似団体平均を大きく下回る結果となった。令和6年度は製造業の需要の増加の影響による法人町民税の増により経常的一般財源等が増加したことが要因の一つであると考えられる。社会保障関係費や公債費は増加したものの、歳入の町税の増収により経常収支比率は減少傾向ではあるが、今後も、公共施設の適正な管理や事務事業評価による事業の見直しを行い、現在の水準を維持するよう努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの金額は令和6年度も類似団体を上回る結果となった。これは主に人件費が要因となっており、ごみ処理や消防、給食等の業務を単独で行っていることが要因と考えられる。これらの施設も老朽化が進んでおり維持管理費が増加することが見込まれるため、業務の民間委託、広域化等を行いコストの削減に努める。また、前年度に比べて12,636円増加しているのは、給料の改定や会計年度任用職員へ勤勉手当の支給が開始されたことによる人件費の増が一因である。
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は前年度に比べて0.9増加している。増加の要因は、給料の改定や会計年度任用職員へ勤勉手当の支給が開始されたことによる人件費の増加や職員構成の変動に伴うものである。今後も類似団体の状況等に注視しながら、適正化に努めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成25年度から実施していた行財政改革により、新規採用者の抑制や町費負担教職員の廃止により、平成27年度以降は類似団体平均を下回っているが、増加傾向は続いている。これは、ごみ処理や消防等の町単独で行っている事業に加え、区画整理事業などの大型事業を実施していることや今後の公共施設の適正な維持管理のための技術職の確保が必要となっているためである。デジタル化を推進し、業務の効率化、ごみ処理や消防事業の広域化を検討し、適切な職員数の維持に努める。
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、前年度に比べ0.1%下降したものの、類似団体平均を上回っている。これは将来負担比率と同様に過去に実施した事業の財源に地方債を充てており、元利償還金が類似団体に比べて多いことが要因である。ここ最近の比率は、土地区画整理事業特別会計での元利償還金の増加により、高い状態が続いている。本町の標準財政規模は景気動向に大きく影響を受けるため、今後も過度に地方債に依存しない財政運営に努める。
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、前年度に比べ9.2%改善し、7.2%となった。改善した主な要因は、製造業の需要の増加の影響による法人町民税増等により、標準財政規模が増加したことである。減少傾向であるが、類似団体を大きく上回っているのは、過去に実施したインフラ整備や公共施設建設の財源に地方債を充てており、地方債残高が多いためであると考えられる。今後も老朽化した施設の大規模改修の実施等に伴い、地方債残高は増加する見込みのため、基金への積み立て等を行い、できるだけ将来負担比率が悪化しないよう努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、給料の改定や会計年度任用職員への勤勉手当の支給開始等により0.9%増加している。現状の組織体制では、大幅な人件費の削減は難しい状況である。デジタル化を推進し、業務の効率化や事務作業の削減を目指し、職員及び会計年度任用職員の適正配置やごみ処理、消防事業の広域化を検討し、組織体制の見直しを行っていく必要がある。
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、0.2%減少している。これは、給食賄材料費等が増加しているものの、それ以上に税収増による一般財源の増の影響が大きく、減少したものである。類似団体に比べ、大きく高止まりしているのは、ごみ処理や給食、消防業務を単独で実施しているため施設の維持管理に係る物件費が多く、行政サービスの提供方法の差異によるものと言える。
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、0.1%減少している。これは、幼稚園施設型給付費や障害者自立支援給付費等は増となっているが、それ以上に税収増による一般財源の増の影響が大きく、減少したものである。社会保障関係経費は、年々増加しており、今後も増加していくことが見込まれるため単独事業の見直しや受益者負担の適正化に努めていく。
その他の分析欄
介護保険特別会計への繰出金が増加したが、それ以上に税収増による一般財源の増の影響が大きいため、0.4%減少している。類似団体を下回っているのは、本町は下水道事業が法適用企業であり、同事業への繰出金が補助費等に分類されるためと考えられる。今後も高齢化の進展等により繰出金の増加が見込まれるため介護予防の推進や保険料の適正化に努めていく。
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、0.3%増加している。これは、下水道事業会計(公共下水道事業)繰出金やし尿・浄化槽汚泥受入施設の運営等に関する負担金等が増加したことによるものである。類似団体を下回っているのは、ごみ処理や給食、消防業務を単独で実施しており、一部事務組合への負担金が少ないためであり、行政サービスの提供方法の差異によるものと言える。
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、0.9%減少した。これは、区画整理事業分の増により公債費は増加しているものの、それ以上に税収増による一般財源の増の影響が大きく、減少したものである。しかし、今後は老朽化した施設の大規模改修の実施等に伴い、地方債が必要な大型事業が予定されているため、基金を計画的に積み立て、活用するなど過度に地方債に依存しない財政運営に努めていく。
公債費以外の分析欄
税収増による一般財源の増の影響により、大部分の項目で経常収支比率が減少しているが、金額の大きい人件費と補助費等が増加したことにより、公債費以外の経常収支比率は前年度に比べて0.5%増加した。類似団体平均を大きく下回っているが、本町は、景気動向により歳入の経常一般財源等が大きく影響を受けるため、令和3年度は新型コロナウイルス感染症の影響により町税が減収し、経常収支比率が特に悪化していた。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
類似団体平均と比較して高い主な項目は、土木費(+23,942円)、教育費(+19,319円)、衛生費(+8,746円)、商工費(+5,309円)である。土木費は、与原土地区画整理事業の事業費の増加や、JR工事委託料の増加などにより類似団体平均を上回っている。教育費は、幼稚園施設型給付費負担金や苅田中学校仮設校舎借上料が増加したことなどにより、類似団体平均を上回っている。衛生費は、ごみ処理業務を本町単独で実施しているため例年、類似団体平均を上回っているが、新型コロナワクチン接種事業の事業費が減少したこと等により前年度からは減少している。商工費は、町内進出企業への奨励金の支給や企業立地等奨励金基金積立金が増加したこと等により、前年度から大幅に増加し、4年ぶりに類似団体平均を上回っている。類似団体平均よりは低いが、前年度に比べて増加している主な項目は、総務費(+21,875円)、民生費(+5,832円)である。総務費は公共施設整備基金積立金の増、民生費は定額減税補足給付金(調整給付)の増が主な要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
各項目の中で、類似団体平均と比較して高い主な項目は、扶助費(+22,924円)、積立金(+15,011円)、物件費(+13,483円)である。扶助費については、前年度に比べて6,656円増加しており、類似団体を大幅に上回っている。これは、定額減税補足給付金や幼稚園施設型給付費負担金等が増加していること、また本町は類似団体の中でも人口が多く、15歳未満人口構成比率が高いことが要因であると考えられる。今後も高齢化や制度改正、サービスの充実により社会保障関係経費は増加が見込まれるため、受益者負担の適正化や単独事業の見直しを検討し、持続可能なサービス提供を目指していく。積立金については、前年度に比べて25,353円増加している。昨年度に引き続き取崩しを行わず、公共施設の老朽化対策の財源として公共施設整備基金への積み立てや有価証券購入による運用などを行ったため類似団体平均を上回った。物件費については、ごみ処理や給食、消防業務を単独で実施していることにより類似団体平均を上回っている。これらの業務で使用する施設や備品は老朽化が進み、今後コストが増加する見込みであることから民間委託や広域化、施設の統廃合を検討し、コスト削減に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
令和6年度の実質収支比率は、製造業の需要の増加の影響による法人町民税等の町税増の影響等により、実質収支額はプラスであったが、前年度と比べると1.54%減少した。実質単年度収支は、今年度は財政調整基金ではなく目的基金に積み立てたことなどにより、再び赤字に転じ、財政調整基金残高比率も1.59%減少した。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
国民健康保険特別会計の赤字要因は、令和5年度の歳入不足を補うため、令和6年度から18百万円の繰上充用を行ったことである。なお、令和6年度の実質収支赤字額は6百万円で、前年度(18百万円)に比べて12百万円減少している。減少の主な要因は、歳出の減として一般被保険者療養給付費の減(-175百万円)や高額療養費の減(-21百万円)、国民健康保健事業費納付金の減(-29百万円)である。令和5年度は、赤字額が増加に転じてしまったが、ここ数年赤字額の圧縮が順調に進んでいる状況であるため、今後も引き続き、赤字解消に向けて国保税収納率の上昇による歳入確保や疾病予防対策等による歳出抑制に努めていく。国民健康保険特別会計以外の会計は、例年と同程度の黒字額を維持している。今後も歳入歳出のバランスに注視し、保険料、使用料等の見直しを適宜検討していく。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
元利償還金等(A)の元利償還金は、一般会計では72百万円減少したが、土地区画整理事業特別会計では13百万円増加したため、合計で59百万円減少している。一方で、分子の減少要素である算入公債費等(B)は、臨時財政対策債償還費が、H16年度同意債の算入終了により40百万円の減少、一般会計出資債元利償還金(H11以前)が、H5年度同意債の償還終了により14百万円減少となったため分子全体では7百万円の減少となった。計画的に基金に積み立て活用する等、地方債残高の減少に努め、過度に地方債に依存しない財政運営を行っていく。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担額(A)の一般会計等に係る地方債の現在高は、ピークを迎える土地区画整理事業の推進等により238百万円の増加となった。一方、分子の減少要素である充当可能財源等(B)の充当可能基金は、1,214百万円の増加となった。これは、公共施設の整備費用に対応するため、公共施設整備基金に1,238百万円積み立てを行ったことによるものである。最終的な将来負担比率の分子は、前年度と比べて913百万円の減少となり、過去5年間で最も低い782百万円となった。本町の財政は、景気動向の影響を大きく受けやすいため、今後も過度に地方債や基金の取崩に依存することのない健全な財政運営に取り組んでいく。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)公共施設整備基金は、公共施設の老朽化対策の財源として1,238百万円積立て、さらに企業立地等奨励金基金に250百万円積み立てたが、企業立地等奨励金基金は、企業立地奨励金の財源として318百万円取り崩した。財政調整基金は、昨年度に引き続き取崩しを行わず、有価証券購入による運用益など3百万円を積み立てた。基金全体では1228百万円の増額となった。(今後の方針)老朽化の進む公共施設の改修や長寿命化、庁舎建替え等の財源として、公共施設整備基金を中心に、財政調整基金とのバランスを取りながら積極的に積立を行っていく予定である。また、町内進出企業への奨励金財源として企業立地等奨励金基金の残高を約600百万円とするため計画的に積立を行っていく予定である。
財政調整基金
(増減理由)昨年度に引き続き、令和6年度も税収が増加したこともあり、取崩しを行わず、将来の財政需要に対応するため、有価証券購入による運用益など3百万円を積み立てた。(今後の方針)財政調整基金は、平成25年度から平成27年度まで1,250百万円取崩を行ったため、残高が減少していたが、平成29年度より積立を行い、残高水準が平成24年度末時点と同程度まで増加した。しかし今後は、公共施設の老朽化対策や役場新庁舎建設等の財源として公共施設整備基金を中心に積み立てを行うことやこれまでのような大幅な税収増が見込めず、一般財源が不足し基金を取り崩すことによる残高の減少が予想される。そこで、今後も積極的に債券等の購入を行い、運用益等を計画的に積み立てていく予定である。
減債基金
(増減理由)積立、取崩ともに行っていないため現在高に変動なし。(今後の方針)中期的に歳出が確実に見込まれている特定目的基金(公共施設整備基金、企業立地等奨励金基金)を中心にバランスと取りながら積立てを行っていく予定である。
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設の老朽化対策のため、施設の新築や改修、設備の更新等の財源に充当する。企業立地等奨励金基金:苅田町企業立地促進条例等に基づく奨励金の財源に充当する。まちづくり基金:ふるさと寄附金やまちづくり自販機の売上を積み立て、本町の発展やまちづくりの推進を図る事業の財源に充当する。宿泊税交付金基金:福岡県宿泊税交付金を積立て、苅田町の観光資源の魅力向上、旅行者の受入環境の充実その他の観光の振興を図る事業に充当する。霊園管理基金:霊園の管理料を積み立て、霊園管理に要する経費の財源に充当する。(増減理由)公共施設整備基金は、公共施設の老朽化対策の財源として1,238百万円積み立てを行ったことにより増額となった。企業立地等奨励金基金は、250百万円積み立てたが、奨励金の歳出に充てるため318百万円の取崩を行い減額となった。まちづくり基金は、ふるさと応援寄附金の返礼品等の経費に充てるため、45百万円の取崩、過去に積み立てたふるさと応援寄附金を活用し次世代自動車購入に充てるため、6百万円の取崩を行った一方で、ふるさと応援寄附金の受入等による92百万円の積立を行ったため41百万円の増額となった。宿泊税交付金基金は、観光の振興を図る事業に要した経費より福岡県宿泊税交付金の受入が多かったため10百万円の増額となった。霊園管理基金は、管理費に要した経費より管理料の受入の方が多かったため百万円の増額となった。(今後の方針)公共施設整備基金は、今後老朽化の進む公共施設の改修や長寿命化、庁舎建替え等多くの財源が必要となることから、前年度決算余剰金の1/2を中心に、地方税の増収や歳出の削減により捻出した一般財源や有価証券購入による運用益などを計画的に積み立てる予定となっている。企業立地等奨励金基金は、町内進出企業等へ令和9年度までに約600百万円の奨励金支払が見込まれているため、地方税の増収や歳出の削減により捻出した一般財源を計画的に積み立てる予定となっている。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
類似団体に比べて1.8%低くなっている。これは、平成23年度の町民温水プール建設、平成26年度の消防本部事務所棟建替え及び土地区画整理事業等による道路新設整備等により、比較的新しい固定資産を保有しているためである。しかし、個別施設ごとにみると、多くの公共施設等で老朽化が進み、これから一斉に大規模改修や建替えの時期を迎える状況である。令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画及び令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の修繕や更新等を計画的に実施することで、コストの分散、縮減や財政負担の軽減につなげる。
債務償還比率の分析欄
類似団体に比べ199.6%低くなっている。これは、地方債現在高は約4.2百万円増加したものの、それ以上に基金積立金現在高が約5.7億円増加し、地方債償還に充当可能な財源が増加したためである。今年度、地方債現在高は増加に転じてしまったが、今後も老朽化した公共施設等の大規模改修や建替えが予定されており、地方債現在高は増加することが見込まれる。本町の経常一般財源等歳入は景気の影響を受けやすいため、債務償還比率が景気動向に大きく左右されないよう地方債の償還と借入のバランスを注視し、老朽化の進んだ施設の大規模改修等の大型事業を計画的に行っていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は地方債の新規借入抑制、基金積立による充当可能財源の増加により年々減少しているが、類似団体と比べて高い水準で推移している。また、有形固定資産減価償却率は類似団体に比べて低くなっているが、5年間で5.0%上昇しており公共施設等の老朽化が進んでいる状態である。今後、公共施設等の長寿命化で地方債の活用を予定していることに加え、区画整理事業の地方債借入もあることから、計画的な老朽化対策や過度に地方債に依存することがないようにバランスを図りながら財政運営を行っていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率と実質公債費比率は類似団体と比べて、高い水準で推移している。実質公債費比率について、地方債償還のピークは平成29年度であり、平成30年度以降は減少していたが、昨年度からは微増傾向に転じている。これは、実質公債費比率の分母となる標準財政規模は、固定資産税の増により増加したが、分子の増加要因となる元利償還金や公営企業債等繰入額がそれ以上の割合で増加したためである。また、将来負担比率については、基金残高の増加により減少を続けている。今後は、現在進行中の与原地区区画整理事業等の大型事業に加え、公共施設の老朽化対策が必要であるため、現在積立を行っている公共施設整備基金等も活用しながら計画的な地方債借入を行い、各指標のバランスに留意しながら健全な財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、道路、橋りょう・トンネル及び公営住宅である。道路、橋りょう・トンネルについては長寿命化や総ストック点検を実施済みであり、計画的な更新を行っているため類似団体に比べて低くなっていると考えられる。公営住宅は個別施設計画を策定済みであり、計画に基づき大規模改修や除却を行っている。一方、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設及び公民館である。特に、学校施設は、小中学校共に稼働年数が50年を経過しているものがあり、減価償却率が77%を超えている。令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画及び令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき計画的に大規模改修等を行い、長寿命化を図っていく必要がある。また、公民館は類似団体に比べて町民一人当たり面積が大きくなっており、長寿命化対策と併せて、除却や統廃合についても今後検討していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は消防施設である。これは、平成26年度に消防本部事務所棟の建替え、平成27年度に消防デジタル無線、高機能消防指令システムの更新をそれぞれ行ったことが要因である。体育館・プールは今年度から類似団体より高くなってしまったが、令和6年度に苅田町総合体育館改修事業が完了するため、再び低下すると見込まれる。消防施設についても年々類似団体平均に近づいているため、計画的に改修を行い長寿命化を図っていく必要がある。一方、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、市民会館、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所及び庁舎である。一般廃棄物処理施設は、特に、し尿処理施設の老朽化が進んでいるが、現在、下水道施設を活用した処理方法に変更する事業が進行中であり、同事業に沿って必要な部分の老朽化対策を行うこととしている。図書館及び庁舎は、屋上防水の劣化や電気設備等不具合が生じた場合、その都度修繕を行っているが、長寿命化工事のような大規模改修は行っておらず老朽化が進んでいる。令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画及び令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、優先すべき改修等を計画に沿って行う予定としているが、改修等にあたっては基金等を活用し、今後の財政運営に過度な負担が生じないよう努めていく。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産は、前年度と比較して、2,150百万円(+4.3%)の増加となった。例年どおり、減価償却により、事業用資産では505百万円、インフラ資産では430百万円と大きく減少しているが、苅田町総合体育館改修及び苅田中学校長寿化改修に係る前払金や苅田小学校区学童保育施設整備等による事業用資産の1,318百万円の増加や基金の積立てによる基金の566百万円の増加等により、増加となっている。一般会計等の負債は、前年度と比較して、44百万円(+0.4%)の増加となった。増加要因としては、固定負債のうち地方債等の増加(+105百万円)が挙げられる。地方債については、今年度増加に転じてしまったが、今後も老朽化した公共施設等の大規模改修や建替えが予定されており、地方債は増加することが見込まれる。全体会計では、前年度と比較して、負債が増加している(▲1,715百万円、▲6.0%)。これは、土地区画整理事業特別会計や下水道事業会計(特に公共下水道事業)において、事業費の増加に伴い、地方債の償還額より新規借入額の方が大きく、地方債残高が増加してしまっているためである。土地区画整理事業については、令和年9度に終了予定ではあるが、来年度以降も元利償還金が高い水準で推移していくことに加え、一般会計においても公共施設の大規模改修等が控えているため、できる限り起債を抑制し、地方債残高の減少に努め、過度に地方債に依存しない財政運営を行っていく。
2.行政コストの状況
一般会計等の純経常行政コストは、経常費用の増加幅に対し、経常収益の増加幅が大きかったため、前年度と比較して、230百万円の増加(+1.6%)となった。まず、経常費用の増加についてみると、最大の増加要因は、物件費(5,589百万円)である。その他の増加要因は、社会保障給付費のうち出産・子育て応援給付金(+65百万円)、自立支援給付費(障害福祉サービス)(+49百万円)、他会計への繰出金のうち下水道事業会計(公共)(+47百万円)等である。一般会計等の純行政コストは、前年度と比較して、20百万円の増加(+0.1%)となった。純行政コストは、純経常行政コストに臨時損益を加味したものであり、増加の主な要因は、保留地処分金の増加(+199百万円)である。全体会計では、一般会計等に比べて純行政コストが5,840百万円増加している。これは、水道料金等を使用料及び手数料に計上していること等により経常収益が増加する一方で、それ以上に、介護保険のサービス給付費等を補助金に計上していること等により経常費用が増加しているためである。
3.純資産変動の状況
一般会計等の本年度差額は、前年度と比較して、1,196百万円の増加(+139.7%)となり、純資産残高は2,105百万円の増加となった。本年度差額は、(財源-純行政コスト)であるところ、前年度比で増加となったのは、財源は大きく増加(+1,216百万円、+8.2%)し、純行政コストは減少(20百万円、▲0.1%)したためである。財源は、税収等と国県等補助金の合計であるが、税収等、国県等補助金とも大幅に増加している。税収等の主な増加要因は、固定資産税の増加(+457百万円)、町民税の増加(+245百万円)及びふるさと納税の増加(+41百万円)である。また、国県等補助金の主な増加要因は、学校施設環境改善交付金の増加(+201百万円)や社会資本整備総合交付金(街路)の増加(+58百万円)である。全体会計では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて、税収等が2,330百万円、国県等補助金は3,512百万円多くなっている。それに対して、かかった純行政コストの増加額は5,840百万円であるため、本年度差額は一般会計等より多い2,054百万円となり、純資産残高は49,942百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等の業務活動収支は、前年度と比較して、545百万円の増加(+29.3%)となった。業務支出は増加した(+241百万円、+1.8%)が、それ以上に業務収入が増加した(+782百万、+5.2%)ことによる。一般会計等の投資活動収支は、前年度と比較して、314百万円の減少(▲23.4%)となった。収入は増加したが(+388百万円、+72.8%)、それ以上に支出が増加した(+702百万円、+37.4%)ことによる。業務活動収支が投資活動収支を大きく上回っているため、業務・投資活動収支は1,349百万円となっている。そのため、基金の積立増加につながっている。令和5年度は、償却資産の増による固定資産税の増収などもあり、基金の積み増しを行えており、純資産比率も上昇している。しかし、固定資産の償却率が約70%と半分以上償却が進んでいる状況を踏まえると、公共施設等総合管理計画や個別施設計画と合わせて、各施設の長寿命化を図りながら施設の更新等を計画的に実施することで、コストの分散、縮減や財政負担の軽減、財源の充当額の抑制につなげることが必要である。また、当町の歳入は景気の動向により大きく変動する特質があるため、歳入の動向を注視しながら各事業の実施を行っていく。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額が類似団体平均を39.3万円下回っているのは、類似団体の中でも人口が多いことに加えて、本町は市町村合併をしておらず、合併市町村と比べて保有施設が少ないことが要因と考えられる。歳入額対資産比率も類似団体平均を下回っており、これは資産合計額が平均程度であるのに対し、歳入総額が平均より多いためと考えられる。有形固定資産減価償却率は、前年度と比べて1.4%増加している。有形固定資産減価償却率は築年数の新しい消防事務所棟等の施設があるため類似団体平均を下回っているが、インフラ資産や小中学校、公民館等の施設の老朽化は進んでいるため、総合管理計画、個別施設計画等に基づき、優先すべき施設から計画的に長寿命化工事や修繕を行っていく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、資産合計の増加割合(+2,150百万円、+4.3%)より純資産の増加割合(+2,105百万円、+5.3%)が上回ったため、0.8%増加した。令和2年度までは類似団体平均を下回っていたが、税収等の大幅な増により純資産が増加していることから、当該比率は年々増加しており、一昨年度、類似団体平均を上回ることとなった。将来世代負担比率は、昨年度までは減少傾向にあったが、今年度は増加に転じてしまった。類似団体平均と比べると4.8%高くなっており、これは地方債残高が類似団体と比べ多いことが要因と考えられる。今後も老朽化した公共施設の大規模改修等が控えているため、地方債の増加が見込まれるが、できる限り起債を抑制し、過度に依存することなく、計画的に基金を積み立てるなど、将来世代の負担の軽減に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を5.4万円下回っている。これは、純行政コストは類似団体と比べて高い水準であるが、人口がさらに高い水準であるため、住民一人当たりに換算すると平均値を下回るものと考えられる。なお、今年度類似団体平均値が増加したのは、物価や人件費の高騰、社会保障給付費の増による経常費用の増加が要因と考えられる。本町においても、今後純行政コスト(特に社会保障給付費や人件費、物件費)は確実な増加が見込まれることから、事業の見直しを含めて検討し、行政コストの削減に努めていく。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、前年度と同額となっている。類似団体平均よりも下回っているのは、負債合計は類似団体と比べ高い水準であるが、人口がさらに高い水準であるため、一人当たりの負債額が少なくなるものと考えられる。業務活動収支が投資活動収支を大きく上回っているため、業務・投資活動収支は、1,349百万円となっており、基金の積立増加につながっている。本町は集積する企業等の固定資産税や法人町民税が類似団体と比べ多く、財源が多いため類似団体平均と比較して大幅な黒字となっている。しかし、景気の動向により税収が大きく変動する特質があるため、今後、景気に大幅な変動があった場合でも、安定的に財政運営を行えるよう地方債残高や行政コストの削減等に努めていく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。ただし、社会保障給付費や人件費、物件費といった経常費用は今後も確実な増加が見込まれる。そのため、税収等の一般財源のみで賄うのではなく、経常収益について、使用料・手数料の見直しやその他の項目の債権回収を強化するとともに、税等の負担の公平性・公正性の確保に努めていく必要がある。
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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よくある質問
このページで何が分かりますか?
福岡県苅田町の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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