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2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
地方税の増加等により基準財政収入額が増加したものの、高齢者保健福祉費等の増加により基準財政需要額の増加が上回ったため、、財政力指数は前年度から0.01ポイント減少した。今後、防災保健センター及び防災受援施設の整備を控えており、投資的経費の抑制には一定の限度があるため、より一層の財源確保に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
本町では、過去の大規模投資に伴う公債費負担が大きく、公共施設等の老朽化に伴う維持管理の増加が続いていることなどから、経常収支比率は全国平均よりも高い値が続いている。令和4年度経常収支比率が93.8%と前年度から2.5ポイント悪化しているのは、分子となる人件費や扶助費等の経常経費が高い水準を保つ一方で、分母となる経常一般財源収入、特に地方特例交付金が減少し、経常経費を下回る形となったことが要因である。経常経費は人件費や公債費といった義務的経費の占める割合が大きいことから義務的経費のより一層の削減及び経常一般財源収入の確保に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、これまで行財政改革の取組みにより人件費総額の抑制を行ってきており、また令和4年度においては行政需要の影響などにより微減となっている。物件費については、労務単価等の上昇により各種委託費が増加傾向となっている。本決算額は、類似団体比較において高水準を推移してしまっていることから、行財政改革の取組を通じてより効率的かつ効果的な行財政運営を行っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
比較的給与水準の高い若年層の影響により類似団体平均を上回っているが、行政サービスの担い手である職員確保に努めつつ、職員の世代間バランスの平準化により給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
これまで行財政改革の取組みの中で職員数の削減に努めてきたが、住民ニーズの多様化への対応、職員の世代偏在是正など、近年は職員数の実質増に舵を取ってきており、本町の人口千人当たりの職員数としては増加傾向にある。今後、行政サービス水準を維持しつつ、適正な定員となるよう人員配置等を再考して適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和4年度の実質公債費比率は、既発債の償還終了による元利償還金の減少や、令和元年度の単年度実質公債費比率の算定終了を主因として、11.8%から11.0%に良化した。しかしながら、依然として立替施行償還債務を中心とした準公債費や公営企業への繰出金は多額であり、実質公債費比率は、類似団体比較で高い水準が続いていることから、プライマリーバランスの均衡を図りつつ、起債の新規発行を抑制していく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
学研都市建設に伴う都市基盤整備のための借入や五省協定に基づく旧住宅・都市整備公団立替施行による債務負担行為残高の大きさが懸案課題である。地方債繰上償還の実施や新規地方債発行額を償還元金の範囲内に抑える公債費適正化対策により着実な債務圧縮を続けてきたが、それでもなお類似団体と比較し、将来負担比率は極めて高い値となっている。しかしながら、上記の取り組みにより将来負担比率は減少傾向あり、今後も後世への負担軽減に向けて、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
町単独で消防本部を有していることに起因して類似団体平均比較では人件費の占める割合が高い。会計年度任用職員制度となった令和2年度以降人件費の占める割合が高くなったが、今後も定年延長や会計年度任用職員の勤勉手当支給により増加傾向が続くことが予想される。業務のデジタル化等により適正な人材配置に努め人件費の適正化に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費については、物価高騰の影響や各種委託費の労務単価が上がったことにより、経常経費充当一般財源は増加している。行財政改革の事務事業の効率化・適正化により経常経費の削減を進める。
扶助費
扶助費の分析欄
令和4年度の扶助費は、子育て世帯や住民税非課税世帯等に対する特別給付が減少する一方で、自立支援給付や価格高騰緊急支援給付等が増加したことが、増加要因となっている。扶助費は、経費削減が難しい費目であるが、健康づくりにかかる施策の推進等により各種給付費の低減を図る。
その他
その他の分析欄
人件費や公債費の比率が高く、それ以外の部分での事業執行が難しい状況にあるものの、類似団体平均と比較すると良好な数値となっている。なお、令和元年度以降は、公共下水道事業の法適用化に伴い、当該事業の繰出金の性質が繰出金から補助費等に性質変更となったことにより、その他の占める割合が減少している。現在は、各特別会計の繰出金が大きな割合を占めることから、各特別会計の財政健全化を図っていく。
補助費等
補助費等の分析欄
町村規模では消防や病院を一部事務組合で運営し、負担金として支出する団体が多いところ、本町にあっては、単独消防であり、病院については指定管理者制度を導入していることから、類似団体と比較して低くなっている。令和4年度については、環境施設組合負担金や公共下水道事業繰出金の増加等により、経常経費充当一般財源は増加している。本町では、下水道事業に対する基準外繰出を行っているため、当該繰出金の解消に向けた取り組みを推進していく。
公債費
公債費の分析欄
学研都市建設に伴う都市基盤整備による多額の債務残高が懸案課題であり、類似団体比較において高い水準となっている。なお、令和4年度については、地方債現在高が減少した影響で地方債に係る償還金も減少しており、今後についても財政の健全化に向けて、引き続き地方債現在高の減少を図っていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除いた経費の比率は、類似団体平均とほぼ同水準で推移しているが、高齢化の進行などに伴う社会保障関係経費の増大や、人件費の増大が経常収支比率を押し上げており、類似団体平均を上回った値となっている。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
民生費の住民一人当たりのコストが減少しているのは、令和3年度に実施した子育て世帯臨時特別給付や住民税非課税世帯等臨時特別給付の減によるもので、類似団体と同様に減少している。衛生費は、環境施設組合負担金が大幅に増加したことや出産・子育て応援交付金の実施などに伴い、住民一人当たりのコストが増加している。消防費は、令和3年度に実施した、防災機能付き地図情報システム等構築事業や消防通信指令システム用情報系部分更新等に係る費用などが皆減となったため、住民一人当たりのコストも減少している。土木費は、割合を大きく占める公共下水道事業特別会計への繰出金が増加したものの、令和3年度に実施した狛田駅舎整備負担金などの皆減により住民一人当たりのコストは減少している。公債費は、債務抑制の取組により住民一人当たりのコストも減少傾向にある。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たりで398,107円となっている。その内、公債費及び公債費に準ずる費用は、住民一人当たりで21,378円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。人件費については類似団体と比較して職員数が多いため、住民一人当たりコストについても高い傾向にある。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄財政調整基金残高の標準財政規模比では、令和4度に約1.8億円の積立を実施した結果、前年度比2.23ポイント増となった。実質収支は法人税収入の増加や地方交付税及び臨時財政対策債の影響などにより、歳入が上回ったため、黒字を確保している。実質単年度収支は、コロナ禍において、昨年度措置された、地方特例交付金や地方交付税等が減少し、今年度は赤字となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄水道事業特別会計については、負債の金額が少ないことから、黒字額が大きくなっている。保健事業特別会計において、国民健康保険事業特別会計では、コロナの影響による受診控えが一定解消され、1人あたりの給付費は増加したが、被保険者数が減少傾向にあり、給付費全体としては減少した。また、介護保健事業特別会計及び後期高齢者医療特別会計にかかる、保険給付費等は増大する傾向にあり、保険税(料)による自律的な会計運営の維持が困難になりつつある。下水道事業特別会計においては、令和元年度に下水道使用料の料金改定を行ったが、依然として基準外繰出が発生し、一般会計への負担も大きいことから、経営の健全化に向けた取り組みを進める必要がある。国民健康保険病院事業会計については、今後病院の長寿命化対策工事に伴う借入が発生する見込みであり、収支にも影響を及ぼす見込み。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄多額の実質債務残高が懸案事項となるなか、公債費適正化対策として新規地方債発行額を償還元金の範囲内に抑えることにより、元利償還金の減少を図ってきており、ここ数年は概ね減少傾向となっている。しかしながら、防災食育センターなどの大型施設の建設事業も始まり、今後は防災保健センター、防災受援施設など、公債費の増加も見込まれることから、有利な地方債を活用し、負担の軽減に努めるなど、投資的事業を計画的に実施していく必要がある。
分析欄:減債基金対象外
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担額のうち、一般会計等に係る地方債の現在高は、公債費適正化対策により残高減少に努めてきており、減少傾向にある。また、控除財源である充当可能財源は、基金積立を行った事による充当可能基金の増が影響し、将来負担比率の分子の減少に大きく寄与した。一定、将来負担比率に改善が見られたが、今後は防災食育センターに加え、防災保健センターや防災受援施設などの大型事業が控えており、引き続き健全な財政運営を行っていく。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和4年度の基金残高は、2,620百万円となり前年度と比較して219百万円の増加となっているが、これは決算収支及び相楽郡広域事務組合基金財産処分清算金により、財政調整基金及び減債基金への積立て額が増加したことが主な要因となっている。(今後の方針)本町では町税収入における法人住民税のウエイトが比較的高く、企業の業績動向によっては財源不足が生じる可能性があり、その際は財政調整基金を取崩し財源調整を行うこととなるが、その財政調整基金残高は令和4年度末時点で約10億6千7百万円となり、決して安全水準と言えるだけの残高を確保しているとは言い難い状況にある。そのため、経費節減努力による経常経費の伸びの抑制や自主財源の確保など歳入歳出両面からの取組みにより、実質的赤字補てんとしての財政調整基金の取崩しを可能な限り抑制し、持続可能で安定的な財政基盤の確保が必要である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)普通交付税及び臨時財政対策債の増加に伴い、収支が良化したため、約1億円の財政調整基金の積立てを行ったことに加え、相楽郡広域事務組合の基金財産処分清算金により約0.5億円の積立てを行ったことにより基金残高は増加した。(今後の方針)財政調整基金残高の適正な水準については、特に公表されているものではないが、景気動向の影響を受けやすい法人住民税の減収幅を補うだけの基金残高は、最低限確保しておく必要がある。他自治体では、標準財政規模の20%程度の基金残高を確保しておいた方がよいという見解もあり、本町に照らすと、標準財政規模が約89億円であるため、18億円程度の基金残高を確保するよう努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)相楽郡広域事務組合の基金財産処分清算金により約0.7億円の積立てを行ったことにより基金残高は増加した。(今後の方針)防災食育センターなどの大型施設整備に係る起債償還が近い将来始まり、公債費の増加が見込まれることから、財政の健全な運営を図るため、町債の償還及び町債の適正な管理に必要な財源を確保しておく必要がある。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)①宅地開発事業に関する諸施設整備基金…宅地開発事業に伴うし尿処理施設関係、消防水利施設等の関係、教育施設等の関係、集会所施設関係、ごみ処理施設関係、広報施設関係及びその他の関連する施設関係の諸施設を整備する資金を積み立てるため。②振興特別基金…精華町の振興と発展を図るための特別事業を円滑かつ効率的に実施するため。③公共施設等総合管理基金…公共施設、公用施設、本町が所有する建築物その他の工作物の維持保全、更新経費等の資金に充てるため。④学校建設基金…学校教育施設の建設、改修その他の整備の資金に充てるため。⑤特定防衛施設周辺整備調整交付金事業基金…防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第9条第2項に規定する公共用の施設の整備又はその他の生活環境の改善若しくは開発の円滑な実施に寄与する事業を行うために要する経費に充てるため。(増減理由)防災食育センター建設に伴い、学校建設基金を一時的に取り崩したことにより、基金残高としては減少している。(今後の方針)特定目的基金は、各基金設置目的に照らして対象事業ごとに必要額を確保するものであり、特段有利な財源等が無い限りは基金を取り崩して事業実施するため、事業実施に伴い当然、基金残高は減少するものである。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町は、関西文化学術研究都市の中心地として平成初期に急速な都市建設を進めてきたという特性があるため、類似団体と比較すると有形固定資産減価償却率は低い。ただし、固定資産台帳の整備において、建物と附属設備を可能な限り分けて計上したことにより、建物一体評価による有形固定資産減価償却率を算出した場合と比べて、比率が高くなる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本町の債務償還比率は、類似団体等を比較しても高い水準にあり、債務償還能力は低いと考えられる。今後の債務残高の抑制に努めるとともに、債務の償還原資を経常的な業務活動からいかに確保するかが課題となっている。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本町は類似団体と比較し将来負担比率が高く、有形固定資産減価償却率が低い傾向にある。これは、平成初期の関西文化学術研究都市建設に伴って借入れた地方債等によって、債務負担行為残高が大きくなっており、将来負担比率の大きさに結びついている。将来負担比率は依然として高いが、減少傾向にあるため、今後は類似団体平均に近づけていくことを目指す。一方、保有資産については、比較的新しいことに加え、平成26年度以降に消防庁舎や中学校などの建替えを実施したことから、有形固定資産減価償却率は低い傾向にある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体と比較して高い水準にある。上述するように、関西文化学術研究都市建設に伴う借入等による債務負担行為残高の大きさが将来負担比率を押し上げている。近年は将来負担比率が減少傾向にあるため、実質公債費比率についても、今後は低下してくるものと想定されるが、引き続き各指標を注視し、将来にわたる持続可能な財政運営のための安定的財政基盤の確立が必要とされる。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
道路や学校施設の有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値と比較すると下回っている。道路については、平成初期に急速に進められた道路整備が全体の保有道路の約3割を占めていることから、また学校施設については、平成27年度に建替えを実施していることから、類似団体平均値と比較し有形固定資産減価償却率は低くなっている。しかしながら、保育施設や児童館については、類似団体平均値を上回っており、既存設備の更新や維持補修費等が例年発生していることから、計画的な長寿命化対策に取り組んでいるところである。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
庁舎・図書館・体育館については平成13年に建築されたが、電気設備・機械設備については、そのほとんどが法定耐用年数15年以下であり、耐用年数を経過しつつあるため、有形固定資産減価償却率は高くなってきている。特に庁舎については、設備の更新時期に差しかかっており、今後の設備更新や予備スペースの活用を念頭に現在、庁舎の長寿命化対策に現在取り組んでいるところである。図書館・体育館についても、設備の更新時期に差しかかっており、少しずつ改修を進めている。また、消防施設については平成27年度に消防庁舎建替えを実施していることから、類似団体と比較し有形固定資産減価償却率は低くなっている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から360百万円の増加(0.4%)となった。要因としては、投資その他資産において宅地開発基金が増加したことや、流動資産において財政調整基金及び減債基金が増加したことが挙げられ、投資その他の資産(基金)基金231百万円、流動資産(基金)で409百万円増加した。一方で、事業用資産及びインフラ資産においては、新たな資産の取得額よりも減価償却による資産の減少が上回っており、事業用資産で362百万円、インフラ資産で329百万円減少したことにより、固定資産は減少となった。また、負債総額は前年度末から328百万円減少(△1.8%)しているが、今後は大型の建設事業や公共施設等の長寿命化事業が控えており、財源として地方債発行が避けられない見通しであることから、元利償還計画を慎重に見定めていく必要がある。全体財務書類には、水道事業会計、下水道事業会計、病院事業会計などの内容が含まれるが、特に下水道事業会計については、継続して借入を行いインフラ整備をしているため、健全な経営に努める必要がある。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は13,992百円となり、前年度と比較して2,699百万円減少(△16.2%)となった。これは、特別定額給付金事業の完了が大きな要因となっている。内訳としては、人件費等の業務費用が154百万円の増加、補助金や社会保障給付等の移転費用が2,853百万円の減少となっている。移転費用の主な減少要因としては、特別定額給付金事業の完了による補助金等の減少によるものであり、社会保障給付については、自立支援給付費が年々増加しているため、今後の移転費用の自然増加は避けられない見通しとなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、純行政コストが13,027百万円のところ、税収等や国府等補助金による財源が13,716百万円で財源がコストを上回ったことで、本年度純資産変動額は+688百万円となり、前年度と比較し純資産残高は64,463百万円に増加することとなった。主な要因としては、臨時経済対策費や臨時財政対策債償還基金費の創設等により、地方交付税が506百万円増加したことが挙げられる。全体財務書類では、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計の税や料金が税収等に含まれることから、一般会計等と比べ財源は6,036百万円多くなっており、本年度純資産変動額は1,167百万円となり、純資産残高は79,124百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等の業務活動収支は、地方交付税等の増加などに起因し、2,197百万円となった。また、投資活動収支においては、公共施設等整備支出や基金積立金支出の増加により、△1,531百万円となり支出額が収入額を大きく上回った。財務活動収支においても、△557百万円となり地方債償還支出額が発行収入額を大きく上回っている。多額の実質債務残高が懸案事項となる中、公債費適正化対策として新規地方債発行額を償還元金の範囲内に抑えることにより、地方債残高は減少傾向にある。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
本町の住民一人あたり資産額は類似団体平均値と比較し高い状況にあり、逆に有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値と比較し低い状況にある。これは、本町が関西文化学術研究都市の開発により概ね平成10年前後に基盤整備が急速に進み、比較的資産が新しい傾向にあることが考えられる。また、類似団体においては消防を一部事務組合運営としている団体も多いが本町は単独消防であることから、平成27年度に消防庁舎を建て替えたことも保有資産額を押し上げている一因と見込まれる。
2.資産と負債の比率
将来負担比率については、プライマリーバランスを意識した財政運営に努めているため、緩やかな減少傾向にある。純資産比率については、類似団体平均値と比較し同程度であるが、資産額が類似団体平均値より大きい状況で純資産比率が同程度であることは、相対的に負債額が大きいことがうかがえる。今後大規模な建設案件が複数控えており、地方債発行額は高止まりすることが見込まれているが、将来への過度な負担となることの無いよう、適切な財政規律の維持に努める。加えて、公共施設等総合管理計画の中に記載もしている、「公共施設等総合管理基金」を活用して、財政負担の軽減と平準化を図りながら施設の長寿命化を図っていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値と同程度であるが、前年度からは7.3万円と大幅に減少している。これは、特別定額給付金事業や各種新型コロナウイルス感染症対策事業の減少によるものである。また、高齢化の進展や自立支援給付費の伸びにより、移転費用(社会保障給付費)の自然増加は避けられない見通しであるため、行財政改革の徹底によるコスト縮減は当然のことながら、使用料をはじめとした経常収益の増加に努める必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均よりも上回っている。これは平成10年前後の急速な基盤整備に伴う負債償還が終了しておらず、今なお高水準の負債残高となっている。プライマリーバランスを意識した財政運営により一定負債は減少傾向にあるが、一方で公共施設の老朽化や大規模修繕が必要な時期にも差し掛かっており、施設の長寿命化と適切な地方債の活用を図る必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担の状況は、類似団体平均値との推移と連動した増加となっている。固定資産台帳を作成することにより、公共施設の減価償却費を明らかにすることができたため、公共施設等総合管理計画の改定によって、施設の長寿命化の計画的な推進に向けての一定の目安をつけることができた。また、扶助費や繰出金など社会保障関係経費が増加傾向にあり、財政構造の硬直が進んでいるため、行財政改革や、公共施設の長寿命化のためのアセットマネジメントの取組などにより、経常経費の抑制に努める必要がある。
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