福岡県福智町の財政状況(最新・2024年度)
福岡県福智町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度2015年度2014年度2013年度2012年度2011年度2010年度
概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。平成18年3月6日合併により福智町となり、合併による財政基盤の強化が図られたところである。今後、不要施設の廃止や施設の統廃合など組織のスリム化に伴う歳出の徹底的な見直しを行うとともに、地方税の徴収強化等の取り組み、産業の強化、雇用創出・雇用対策に重点を置き、より一層の財政基盤の強化に努める。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は96.9%と類似団体平均を上回っている。前年度と比較して増加となった主な要因は、歳入は地方税-70百万円の減、歳出は給食費無償化及び物価高騰に伴う給食食材費の増+44百万円、障害者自立支援給付+37百万円の増による。全体の歳入・歳出ともに増加しており、物価高騰等による人件費及び物件費、扶助費の増の影響が大きい。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体平均を上回っているのは、保有する公共施設が多く、人件費削減に至っていないことによる。今後、施設の統廃合や、事業の見直しなどを含めた機構改革を行うことにより、コストの低減を図っていく方針である。なお、前年度と比較して-36,746円減少しているのは、主に物件費が要因であり、ふるさと納税寄附金-1,398百万円減に伴う業務委託料-1,206百万円減がある。
ラスパイレス指数の分析欄
現行の給与表は年功的な体系となっており、上下の職務の級間で水準の重なりも大きいものとなっている。こうした年功的な要素が強い給与表の構造を見直し、職務・職責に応じた構造への転換を図る観点から、職務の級について町独自の継ぎ足し号級による級間の給与表水準の重なりの縮小の措置を講じる。このことにより、号級の継ぎ足しによる給与上昇に伴った、ラスパイレス指数の上昇を抑える。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は、平成17年度の合併に伴い、平成18年度以降は類似団体平均を上回っている。合併による旧町の格差是正等のため、合併特例事業債を活用した施策実施による人員確保を行ったこと、また、施設の統廃合等に関わる事務事業の見直しが進まなかったことが要因の一つである。今後、事務事業の見直しや新規採用の抑制により類似団体平均の水準まで削減を行い、適切な定員管理に努める。
実質公債費比率の分析欄
平成17年度の合併による合併特例事業債、平成22年度に過疎指定を受けたことによる過疎対策事業債の発行により、年々元利償還金が増加した。その対策として何度か繰上償還を行った結果、実質公債費比率が減少した。しかし毎年度の合併特例事業債や過疎対策事業債等の発行に伴い、令和6年度は6.9%と昨年度に比べて+0.2ポイント増となり、類似団体の平均に近づきつつある。また今後も施設の統廃合に伴う過疎対策事業等による起債や、合併特例事業債の借入限度額までの発行及び公営住宅建設事業債の発行等により、実質公債費比率の増が見込まれており、繰上償還も含め実質公債費比率の抑制に努める。
将来負担比率の分析欄
充当可能財源等(基準財政需要額算入見込額12,068百万円、充当可能基金25,853百万円等)が、将来負担額(地方債の現在高17,857百万円等)を上回っており、将来負担比率は発生していない。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
令和6年度は昨年度と比較して-0.3ポイント減少し、類似団体平均値を下回った。この要因としては、基金や分担金等の充当財源の増に伴う土木総務費-72百万円及び保健衛生総務費-30百万円の減が挙げられる。今後、合併前の施設の統廃合や事務事業の見直しを行い、人件費の更なる抑制に努める。
物件費の分析欄
昨年度と比較し、令和6年度は2.2ポイント増加しており、物価高騰に伴う全般的な経費が上昇傾向となっている。主に給食費無償化及び物価高騰に伴う食材費の増+44百万円が挙げられる。物件費の数値が、類似団体と比較し低いのは、消耗品等を集中管理していること等が要因である。更に委託業務についても、業務内容を精査し、実施回数の減や委託業務の廃止等を行い、物件費の抑制に努めている。令和5年度以降、人件費削減にむけた業務の包括委託を行っているため、今後も増加することが見込まれる。
扶助費の分析欄
扶助費は12.5と昨年度と比較して0.7ポイント上昇した。この要因として、公定価格の上昇に伴う私立保育所等運営委託+35百万円、障害者自立支援給付費+37百万円の増が挙げられる。保育士の待遇改善に伴う公定価格の上昇や障害サービス等の利用者増に伴い、今後更なる増加が見込まれるため、財政適正化に努める。
その他の分析欄
その他の経費に係る経常収支比率は、令和6年度は12.5と類似団体平均値と同じ値となっている。介護保険広域連合や後期高齢者医療に対する操出金、さらに国民健康保険の事業及び直診勘定会計に対する操出金等が、今後の財政を圧迫する要因であるため、徹底した経費の節減やサービスの向上による診療者数の増を図り、一般会計の負担の軽減に努める必要がある。
補助費等の分析欄
補助費等の数値は、令和6年度は12.0と昨年度と比較して-0.2ポイント減となり、類似団体の平均値を下回っている。減額の要因としては、下田川清掃施設組合負担金-18百万円、田川地区消防組合負担金-10百万円、西鉄バス金田・方城線負担金-6百万円の減によるもの。今後も助成団体への補助金見直しを行い、団体の実態や事業内容等を充分に精査のうえ、段階的な削減を図る。
公債費の分析欄
合併特例債、過疎対策事業債、公営住宅建設事業債の発行により、年々元利償還金が上昇傾向にあった。平成30年度に684百万円の地方債繰上償還を実施することにより一時的に元金が減少したが、金田義務教育学校整備に伴い令和5年度に増加した。令和6年度は昨年度に償還終了した元利償還金と比較して、新発債及び据置期間終了に伴う元金償還開始分が少なかったことから、類似団体平均を12.9ポイント上回っている。今後、施設の統廃合(総合体育館建設事業、生涯学習センター改修事業)を予定しているため、公債費の増加が見込まれるところではあるが、合併特例債の借入限度額の残額分及び過疎対策事業債を有効活用しながら、同時に発行計画を再度見直し、公債費の削減に努める。
公債費以外の分析欄
公債費を除く数値については、令和6年度は71.3と類似団体の平均を下回っている。類似団体と比較すると人件費、物件費、補助費等は平均を下回っているが、それら以外は上回っている。今後は、扶助費の増や業務委託による物件費の増が見込まれるため、公債費以外の数値も増加傾向になると予想される。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
・議会費は、住民一人当たり5,751円となっており、類似団体平均に比べ高止まりしているのは、合併による議員数が多いためである。議員定数は平成31年4月の町議員選挙時に2名減の18名となったが、今後も段階的に減らしていく予定である。・民生費は、住民一人当たり289,732円となっている。昨年と比較して+5,213円増加した要因は、物価高騰対策に伴う児童手当が+55,850千円、保育士の処遇改善に伴う公定価格改定による保育所運営委託82,218千円の増加が挙げられる。また、障害者等の扶助費が年々増加傾向にあるため、今後も増加が見込まれる。・総務費は、住民一人当たり370,467円となっている。昨年と比較して-84,608円減少した要因は、主にふるさと納税事業費の減少によるものである。・農林水産業費は、住民一人当たり45,751円となっており、昨年と比較して-7,841円減少となっている。主な要因としては、農地集積協力金交付事業経営転換協力金-19,298千円の減少が挙げられる。・土木費は、住民一人当たり61,684円となっており、昨年と比較して-10,256円の減少となっている。主な要因としては、町道整備事業-80,985千円、町営住宅整備事業-164,515千円が挙げられる。・公債費は、住民一人当たり106,353円と、類似団体と比較して高くなっている。その要因としては、金田義務教育学校整備や、総合体育館整備に伴う過疎対策債等の償還が挙げられる。今後も施設の統廃合に伴う整備により増加が見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
・歳出決算総額は住民一人当たり1,100,838円となっており、令和5年度から-81,324円減少した。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり91,420円となっており、昨年に比べ+6,114円の増となっている。類似団体より高い理由として、合併前からの施設が統廃合せず存続しており、施設に配置する職員の減少が困難なことが要因である。順次、施設の統廃合等整備を行っている一方、会計年度任用職員の雇用についても包括業務委託へ移行しており、今後の人件費の抑制に努めていきたい。また、公債費は住民一人当たり106,353円と類似団体と比べて極めて高い状況である。この要因として、金田義務教育学校整備によるものや、施設の統廃合に伴う総合体育館の整備など、過疎債等の起債によるものものがあり、今後も統廃合を予定しているため増加する見込である。補助費等に関しては住民一人当たり68,548円と、昨年に比べ-1,767円減である。・普通建設事業費(うち更新整備)は、住民一人当たり93,473円となっており、類似団体と比べ高い水準となっている。この主な要因として、町営住宅建設事業と施設統廃合による総合体育館整備事業があり、これらを除くと68,398円となる。今後も他施設の統廃合に伴う整備により、高い水準が続くことが見込まれる。・扶助費は住民一人当たり183,823円となっており、類似団体と比較して高い状況となっている。これは、障害者施設利用者増加による更生医療費の増に加え、町内に12の保育所があることが主な要因として挙げられ、今後も増加が見込まれる。・物件費は住民一人当たり201,498円となっており、昨年に比べ-44,781円の減となっている。類似団体と比べ高い状況となっている要因は、ふるさと納税に伴う経費や包括委託業務によるものが挙げられる。また、物価高騰に伴う全般的な単価も増となっており、業務内容の精査や見直しを図り、財政適正化に努めていきたい。・令和6年度の積立金が住民一人当たり237,219円と類似団体と比べて高いのは、ふるさと納税寄附金分4,188百万円を全て積み立て、次年度以降に目的別に活用していく流れをとっているためである。なお、昨年度と比較してふるさと納税寄附金が-1,398百万円減少したため、積立金における住民一人当たりのコストが全体として-79,318円減少した。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
財政調整基金については、適切な財源の確保と歳出の精査により取崩しを回避しており、約13億円前後を維持している。比率については、分母となる標準財政規模の額によって、毎年若干の増減が見られる。実質収支額については、診療所会計の赤字を一般会計等の黒字で補っている状況であり、令和6年度に11.59%と昨年に比べ-3.5%減少となった主な要因は、前年度からの繰越金の減に伴うものである。しかし、標準財政規模に比べて、実質収支額が高く、本庁の基金を取り崩し、また多額の地方債の発行により黒字を計上している状況である。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
連結実質赤字比率に係る、各特別会計の赤字・黒字の状況は上図のとおりで、診療所会計の赤字額を一般会計を含む他会計の黒字で補っている状況である。国民健康保険福智町立診療所特別会計において、令和4年度に町内2つの診療所を統合する関係上、令和2年度から令和4年度にかけて一般会計から赤字補填財源繰出金として合計819百万円を実施し、統合前の赤字を全て解消した。診療所の統合により人件費や施設維持等の経費を大幅に削減できた一方、患者数の減少が影響し、統合後においても単年度赤字が続いている。令和6年度の単年度赤字は86百万円となり、令和6年度末の累計赤字は201百万円となった。歳出における人件費及び維持経費が、歳入の診療報酬でまかなえていないため、今後も赤字額が増加する見込みである。今後、経営状況見直しの計画を立て、赤字解消に向けた取組に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
元利償還額が、合併特例債及び過疎対策事業債等の元金償還終了に伴い、-14百万円減少した。また、算入公債費等は-48百万円の減少、実質公債費比率の分子は前年度と比較して+12百万円の増となった。今後、公共施設の統廃合に伴う起債発行により、元利償還額の増加が見込まれる。そのため、合併特例債及び過疎対策事業債、公営住宅建設事業債等を含めた地方債全体の計画的発行を図る必要がある。なお、後年度普通交付税に算入される額を含む算入公債費等の額については、平成28年度以降、元利償還金に対する90%前後が算入されており、次年度以降も算入率70%以上は維持できる見込みである。合併特例債事業の起債終了後は、この算入率は減少することが予想される。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率(分子)については、平成28年度以降全ての年度において、将来負担額を充当可能財源等が上回っている状況である。特に、一般会計等に係る地方債現在高は、年々減少傾向にある。令和6年度末の現在高は17,857百万円と前年度と比較して-464百万円減少した。主な要因として、令和6年度の新発債が1,666百万円(+125百万円)と前年に比べ増加しているが、令和6年度の元利償還額が2,221百万円(-14百万円)と発行額を上回ることが挙げられる。令和6年度の発行額は、前年度と比較して過疎対策事業債が+61百万円、合併特例事業債が+47百万円、緊急防災・減災事業債が+22百万円の増となった。これに対し、充当可能財源等について、特定目的基金を含む充当可能基金は令和6年度に25,853百万円と前年度と比較して+1,910百万円増加しているが、今後は施設統廃合の整備費用や地方債の増加等に伴う基金の取崩しを予定しているため、減少傾向となる見込みである。基準財政需要額算入見込額は、令和6年度は12,068百万円となっており、地方債残高の67.6%を占めている。また、後年度には施設の統廃合事業が控えており、算入率の高い過疎対策事業債や合併特例事業債等を活用する予定であるため、増加傾向となる見込みである。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)公共施設整備基金より公共施設等の維持管理や更新経費に671百万円、地域振興基金よりふるさと納税返礼品等の経費に2,088百万円、教育振興基金より図書館・歴史資料館の経費等に108百万円、その他定住促進や保育料無償化や乳幼児医療の独自免除などの費用として69百万円を取り崩した一方、ふるさと納税の使途目的に沿った基金へ4,170百万円積み立てたこと、決算剰余金608百万円積み立てたこと等により、基金全体として1,908百万円の増となった。(今後の方針)ふるさと納税寄附金の増減が、基金への積立金に影響する見込みである。また、施設の老朽化や統廃合等に伴い、基金の取崩しが見込まれること、地方債の増加に伴い減債基金の減少が見込まれることなどから、全体的に減少傾向になる見込みである。
財政調整基金
(増減理由)運用益分の積立15百万円による増。(今後の方針)災害への備え等のため、過去の実績などを踏まえながら13億円程度を目処に積み立てることとしている。
減債基金
(増減理由)運用利息及び決算剰余金等の積立76百万円による増。(今後の方針)施設の統廃合に伴う起債を予定しているため、新発債増に伴う地方債償還に備えて毎年度計画的に積立を行う予定である。
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:合併した平成18年度に設置された町の地域振興事業に充当を目的とした基金である。主にふるさと納税事業の財源に充てている。・教育振興基金:平成30年度に設置された町の教育振興事業に充当を目的とした基金である。主に教育施設整備や図書館・歴史資料款運営費の財源に充てている。・公共施設整備基金:町の公共施設の整備に充てるための基金である。主に町道の道路改良、維持管理や公営住宅の建設、維持管理に関する経費の財源に充てている。・かんがい施設維持管理基金:鉱害復旧事業により合併前の旧町毎に設置しており、かんがい施設の維持管理及びその施設更新に関する経費の財源に充てている。・福祉基金:町の福祉に関する事業に充てるための基金である。主に予防接種事業や3歳未満の保育料無償化、こども医療費の町独自費用の財源に充てている。(増減理由)・地域振興基金:主にふるさと納税事業に2,088百万円(-1,206百万円)を取り崩した一方、前年度ふるさと納税より2,442百万円(-1,525百万円)を積み立てたことにより、636百万円の増加。・教育振興基金:図書館(ふくちのち)運営経費等として108百万円(-20百万円)を取り崩した一方、前年度ふるさと納税より393百万円(-369百万円)を積み立てたことにより、343百万円の増加。・公共施設整備基金:公共施設やインフラ整備に伴う地方債対象外経費等の一般財源分や、町道や農道の維持補修により484百万円(+104百万円)を取り崩した一方、前年度のふるさと納税より1,019百万円(+561百万円)を積み立てたことにより、765百万円の増加。・福祉基金:予防接種事業や3歳未満の保育料無償化、子ども医療費等の町独自費用として50百万円(-91百万円)を取り崩した一方、前年度ふるさと納税より291百万円(-76百万円)を積み立てたことにより、261百万円の増。(今後の方針)・公共施設整備基金:合併前の公共施設が統廃合されずに存続しているため、保有する施設数が被合併団体よりも多い状況である。また、老朽化施設も多く、今後更新を含めた施設の統廃合等を行うにあたり、毎年1億円程度の積立を行う予定。それに対し、更新整備のため毎年2億円以上基金を取り崩す予定のため、今後は減少が見込まれる。・地域振興基金:基金はほぼふるさと納税寄附金による積立金で占められているため、今後のふるさと納税の状況により変動することが見込まれる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率について、令和5年度は61.9と類似団体と比較して1.6ポイント低い状況である。これは、主に学校施設における有形固定資産減価償却率が低いこと等が影響していると考えられる。福智町では、公共施設等総合管理計画(令和3年度改訂)において、公共施設等の延床面積を令和38年までに約22%以上削減するという目標を掲げており、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。
債務償還比率の分析欄
債務償還可能年数は類似団体を下回っており、主な要因としては、平成28年度、平成30年度において繰上償還を行い、地方債残高を約16億円減少させたことである。今後、発行終了の既発債もあるが、施設の統廃合等にかかる新発債を発行予定であるため、高くなる見込みである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は類似団体とほぼ同水準となっているが、合併前に旧町毎に整備した公共施設が統廃合されずに存続しているため、保有施設数が非合併団体よりも多い。老朽化した施設は、改修・改築・除却を行っているが、施設存続にあたり今後も多額の予算を要するため、公共施設等総合管理計画に基づいて施設の集約化等が必要となる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は平成26年度以降は類似団体を下回っている状況である。今後は統廃合に伴う新発債の増加が見込まれるため、比率が高くなる見込みである。将来負担比率は平成21年度以降全ての年度において、将来負担額を充当可能財源等が上回っている状況である。今後もその比率は維持できる見込みである。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、橋りょう、公民館であり、特に低くなっている施設は、学校施設、児童館である。橋りょうについては、昭和に建設されたものが83%を占めているため、高い水準となっている。特に古いもので50年以上経過しているため、橋梁長寿命化計画修繕計画に沿って整備を行っていく予定である。公民館については、合併前の施設がそのまま現存しており、建築から40年以上経過していることから、有形固定資産減価償却率が98.1とかなり高くなっている。令和7年度において公民館機能の集約化に取り組むため、令和8年度以降には低い水準となる見込みである。公営住宅については、福智町営住宅長寿命化計画に沿って計画的に住戸改善や除却を進めているため、有形固定資産減価償却率は横ばいとなっている。。学校施設については、平成25年に赤池中学校の建替、令和元年度に金田小中学校の建替により金田義務教育学校が新設されたため、有形固定資産減価償却率は類似団体より低くなっている。児童館については、平成15年に児童センターを建設したため、有形固定資産減価償却率は類似団体より低くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館・プール、福祉施設であり、低くなっている施設は、図書館、消防施設である。体育館・プール、福祉施設については、合併前の旧町時代に建築された施設が多く現存しており、建築から40年以上経過しているものもあるため、有形固定資産減価償却率は高い水準となっている。体育館については、令和6年度に1施設廃止し、令和7年度から施設の集約化に取り組む予定であるため、水準は低くなる見込みである。福祉施設については、老朽化に伴う施設の改修等が見込まれることや維持経費がかさむことを鑑み、施設の集約化に取り組む必要がある。保健センターについては令和4年度末に1施設が廃止となり、廃止施設は経過年数が他施設より低い施設であったため、令和4年度に比べ有形固定資産減価償却率が大きく上昇している。図書館については、平成29年3月に既存施設の大規模改修により開設、市民会館については、平成15年に地域交流センターを建設しており、経過年数が比較的少ないため、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低くなっている。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2021年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から+275百万円の増額(+0.4%)となった。金額の変動について、ふるさと納税寄附金に伴う基金積立4,246百万円、町営住宅の整備472百万円、町道及び農道の整備174百万円等が増加したものの、建物減価償却▲882百万円及び事業用土地売却▲763百万円、ふるさと納税寄附金の事業充当に伴う基金取崩▲2,918百万円の減額分が下回ったことによる。また、負債総額が前年度末から▲1,078百万円の減額(▲4.7%)となった。金額の変動が最も大きいものは固定負債の地方債であり、前年度と比較して▲1,067百万円(▲6.0%)減額した。これは新発債による発行収入と比較して令和4年度元金償還分が高かったことにより、合併特例事業債▲454百万円、臨時財政対策債▲393百万円、公営住宅建設事業債▲158百万円が主な要因である。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は14,819百万円であり、前年度比+1,420百万円の増加(+10.6%)となった。そのうち人件費等の業務費用は10,109百万円(前年度比+19.9%)、補助金や社会保障給付等の移転費用は4,709百万円(前年度比▲5.3%)であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは物件費や減価償却費を含む物件費等(8,043百万円、前年度比+26.5%)で、経常費用の54.3%を占めている。主な要因は、ふるさと納税寄附金額が前年度比+1,535百万円増額となったことにより、ふるさと納税に伴う経費である物件費が+1,193百万円増加したことである。また資産所売却損として資産である固定資産台帳上における土地評価額に対する売却損が+745百万円増加したこと等により、令和4年度の純行政コストは+1,981百万円の増加となった。今後、公共施設等の適正管理により、施設や事業の統廃合等に着手する予定であり、より一層の経費の縮減に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等及び国県等補助金の財源(16,987百万円)が純行政コスト(15,640百万円)を上回ったことから、本年度差額は1,347百万円(前年度比▲364百万円)となり、純資産残高は1,353百万円増加の49,249百万円となった。昨年度と比較して、ふるさと納税寄附金が+1,535百万円増額したことにより財源が増加したことが主な要因である。なお、本年度差額が減少した要因は、純行政コストにおいて、ふるさと納税に伴う経費+1,093百万円、資産売却損+745百万円等が増加したため、364百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,206百万円であったが、投資活動収支については、地方債を発行して、道路や農道等の改良事業などの公共施設等の必要な整備を行ったことから▲2,390百万円となった。財務活動収支については、主に地方債償還額が公共施設等老朽化に伴う整備にかかる地方債発行収入を上回ったことから、▲1,068百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から252百万円減少し、1,410百万円となった。行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であることや、施設や工作物の老朽化に伴う整備費用が今後の財政状況を圧迫していくと考えられることから、行財政改革を更に推進する必要がある。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、合併前に旧町毎に整備した公共施設が統廃合されずに存続しているため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。保有施設数の多くは老朽化している施設であるが、現状統廃合をせずに改修や改築を行っている状況であるため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を少し下回っている程度である。今後、将来の公共施設等の修繕や更新等にかかる財政負担を軽減するため、令和3年度に策定した公共施設等総合監理計画に基づき、全体的な事業や施設の集約化・統廃合を進め、施設保有量の適正化に取り組む。なお、令和7年度以降に公民館・体育館等の統廃合を含め不用な施設の解体を行う計画である。また財源としての基金は資産合計の31.5%と、住民一人当たり資産額では103.85万円を占め、類似団体平均値の約7割となる。今後、施設整備等により一時的に資産は増加するものの、解体や維持改修の減少により、資産額は減少する見込みである。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を大幅に下回っているが、負債のうち大半を占めているのが地方債であり、地方債のうち20.9%は地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を大幅に上回った35.1%となっている。これは、合併後の公共施設等について、地方債を財源として整備してきたことによるものである。今後、施設の統廃合等により地方債残高は増加する傾向にあることから、必要に応じて繰上償還等を行うことにより地方債残高を減らし、将来世代の負担の減少に努める。なお、仮に、臨時財政対策債の残高を負債額から除いた場合、純資産比率は75%とほぼ類似団体平均値と同程度である。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っており、昨年度に比べ増加している要因は、ふるさと納税寄附金の増額に伴う経費の増加に伴うもので、前年度から10.3万円増加している。また、住民一人当たりの資産が高いため、資産に伴う減価償却費や維持補修費などの行政コストも高くなる。また、不安定な世界情勢や円安による物価高騰の影響により、今後も増加傾向が見込まれるが、令和7年度以降に計画している施設の統廃合や解体等に伴い行政コストが低くなる見込みである。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っており、昨年度から3.1万円減少となった要因は、人口が385人減となったものの、地方債償還終了により負債合計が108百万円減少したことによる。今後も、公民館や体育館の施設統廃合による地方債の増が予定されていることから、地方債の抑制や繰上償還による縮小に努める。業務・投資活動収支は、業務活動収支の黒字分(ふるさと納税寄附金+15億円)が基金の取崩し収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったことにより、類似団体平均値を大幅に上回っている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、老朽化による施設や道路・農道の改良事業などの整備を行ったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を上回っている状況にある。その要因としては、類似団体と比較して多くの公営住宅を有しており、総額として公営住宅の使用料が多いことが挙げられる。しかしながら、老朽化している施設が多く、段階的に改修・建替を行っているものの、維持補修費の増加が顕著である。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化、長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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よくある質問
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総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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