山梨県富士河口湖町の財政状況(最新・2024年度)
山梨県富士河口湖町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
富士河口湖町
簡易水道事業
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簡易水道事業
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収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
観光需要の回復やインバウンドの増加により、町内企業の業績改善や設備投資の拡大が見られ、法人住民税や固定資産税を中心に町税収入は過去最大となった。一方で、物価高騰や人件費の上昇が続く中、経常的経費は増加傾向にあり、さらに、団塊世代の後期高齢者入りに伴う社会保障費の増加は、全国共通の構造的課題となっている。こうした中、財政力指数は改善したものの、依然として類似団体平均を下回っており、観光需要は景気動向や国際情勢の影響を受けやすいことから、一時的な税収増に依存することなく、事業の優先順位付けを徹底し、持続可能な財政基盤の強化に努めていく。
経常収支比率の分析欄
地域経済や観光需要が回復したことに伴い法人住民税等の地方税が増収となり、歳入一般財源総額が4.6ポイント増加したものの、一方で歳出一般財源を投入する経費は、物価高騰に伴う委託料や光熱費の増加、公債費のピーク到来などにより、一般財源を充当する経費は8.5ポイント増加し、昨年度に比べ3.4ポイント上昇となった。現時点では類似団体と比較して一定の財政の弾力性は確保されているが、今後も高齢化の進展や公共施設の老朽化対策などにより義務的経費の増加が見込まれるため、全国的な課題と同様、本町においても経常経費の抑制が重要なテーマであり、事務事業の見直しを図っていく必要がある。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
本町は観光地としての特性上、道路・公園・観光関連施設など公共施設の保有数が多く、その維持管理費が財政負担の一因となってる。また、子育て支援施策の充実を図ってきたことから、保育料無償化に伴う施設型給付費等に係る委託料も増加している。今後も、公共施設等総合管理計画に基づく統廃合や長寿命化対策を進めるとともに、指定管理者制度やPFI等の活用など、民間活力の導入を検討し、コスト縮減とサービス水準の両立を図っていく。
ラスパイレス指数の分析欄
本町の給与水準は、過去5年間いずれも類似団体平均を下回っており、指数は前年度より微減となった。全国的に人材確保が課題となる中、適正な給与水準の維持は行政運営の安定に不可欠であり、今後も類似団体との均衡を踏まえながら、適正かつ持続可能な給与水準の確保に努めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本町は富士五湖のうち4湖を抱え、湖畔に集落が点在する地理的特性があるため、行政サービスの拠点や公共施設の集約が困難であり、一定の人員配置が必要となる構造的要因がある。その結果、類似団体平均を上回っている。今後は、人口減少社会の進展に伴い、職員数の適正化と業務効率化が大きな課題となっており、DXの推進、指定管理者制度の活用、民間委託の拡大などにより業務の効率化を図り、継続的に職員数の適正化に努める。
実質公債費比率の分析欄
過去4年間は毎年度上昇傾向にあったが、令和6年度は前年度と同率となった。主な要因として、令和5年度に借り入れた緊防債及び公適債の償還開始に伴い元利償還金が増加したものの、法人住民税及び固定資産税の増収により標準財政規模が拡大したことが挙げられる。今後は、老朽化施設の更新や観光基盤整備など大型事業の実施が見込まれることから、町総合計画及び公共施設等総合管理計画に基づき、事業の選択と集中を徹底するとともに、新規地方債の発行抑制に努め、引き続き健全な財政水準の維持を図っていく。
将来負担比率の分析欄
将来負担額は、前年度より9.1ポイント減少した主な要因は、地方債残高が約13億円減少したこと、公営企業等の繰入予定額が減少したことや、財政調整基金や減債基金の積立による充当可能基金の増があげられる。しかしながら、過去に実施した大型建設事業に伴う起債残高が一定規模存在していることから、類似団体平均と比較すると依然として高い水準にある。将来世代への負担を過度に残さないため、今後も起債発行の抑制、基金の着実な積立、公債費の縮減を柱とした財政運営に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
人事院勧告による給与改定や会計年度任用職員への勤勉手当支給開始、退職者増に伴う退職金の増加したことが主な要因である。特に、本町は富士五湖の内、4湖を抱えその湖畔に集落が点在するため、公共施設の集約が困難な状況があり、人員を削減することが難しくなっているが、DX推進や指定管理の導入などを進め、人件費の抑制と行政サービス水準の両立を図っていく必要がある。
物件費の分析欄
物件費は、保育料無償化に起因し、子ども子育て支援制度に係る、施設型給付費や地域型保育給付費に係る委託料の増加に加え、物価高騰による施設の維持管理費、光熱費や燃料費等の上昇が増加要因である。今後も、予断を許さない物価高騰等に対応しつつ、事業費の抑制、代替手法の検討等により歳出の抑制に努めていく。
扶助費の分析欄
扶助費は、介護給付費や児童手当拡充、子ども医療費助成の増加などにより増加要因はあったものの、現時点では類似団体平均を下回っている。しかし、団塊世代の後期高齢者入りにより、社会保障経費は中長期的な増加は避けられないことから、健康づくり施策の推進など予防的施策を強化し、義務的経費の健全化に取り組む必要がある。
その他の分析欄
その他の経常収支比率は、前年度より0.5ポイント増加した。これは、団塊世代の高齢化を背景として社会保障関係経費が年々増加していることに伴い、介護保険会計や後期高齢者医療保険会計等への繰出金が増加傾向にあることが主な要因である。今後も、当該会計への繰出金の抑制を図るため、健康のまちづくり施策を一層推進していく必要がある。
補助費等の分析欄
補助費の増額の主な要因は、観光消費の回復によりゴミ排出量が増加し、吉田焼却場処理費負担金が増加したことである。これは経済回復という好材料の裏側で発生している財政負担でもある。また、物価高騰や人件費上昇に伴い一部事務組合への負担金も増加傾向にあり、今後も動向を注視していく必要がある。
公債費の分析欄
公債費は類似団体と比較し大きな差があり、これは合併以降に実施してきたインフラ整備に伴う合併特例事業債の償還がピークを迎えていることが主な要因である。一方で、起債残高は減少局面に入りつつあり、今後は公債費も徐々に減少していく見込みである。引き続き普通建設事業の抑制や有利な起債の活用により、将来世代に過度な負担を残さない財政運営を徹底していく。
公債費以外の分析欄
公債費を除いた部分は、前年度より2.4ポイント増加となった。類似団体平均値が78.6%ということから考えると、低い水準にあるとも言えるが、今後も増加を続ける社会保障関係経費、老朽化した公共施設の長寿命化やインフラの強靭化等の費用が増大することが予測されるため、より一層、町村合併のスケールメリットを活かし、規律ある財政運営を行っていく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
議会費については、姉妹都市交流に伴う国際交流事業の実施により、前年度と比較して増額となったものである。総務費については、人事院勧告に伴う職員人件費の増額要因はあったものの、基金積立額の減少及び小立保育所横建物解体事業の終了により、全体としては減額となった。民生費は、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した定額減税調整給付金事業や低所得者世帯支援給付金事業の実施により増額となった。国の経済対策に連動した臨時的・政策的経費が主な要因であり、住民生活を下支えする取組を優先した結果である。衛生費は、小立公園墓地管理棟改修事業や吉田焼却場処理費負担金の増額があった一方で、長期療養型病床群等建設負担金事業が終了したことから、全体としては前年度とほぼ同水準となった。農林水産業費は、物価高騰対策である配合飼料高騰対策補助金事業が減少したものの、農道整備事業の実施により増額となった。商工費は、前年度実施したくらし応援商品券事業が終了した一方で、新たに物価高騰対策商品券事業を実施したことにより、大幅な増額となった。地域経済循環の維持と家計支援を両立させる政策的経費の計上によるものである。土木費は、くぬぎ平スポーツ公園整備事業により大幅な増額となった。消防費は、上九一色分団富士ヶ嶺詰所新築事業の実施及び富士五湖広域行政事務組合負担金の増加により増額となった。地域防災力の強化及び広域消防体制の維持に係る経費である。教育費は、船津小学校体育館をはじめとする各教育施設の長寿命化事業が完了したことにより減額となった。公債費については、合併以来令和2年度まで発行してきた合併特例事業債等の償還がピークを迎えていることから増額となった。過去の大型事業実施に伴う償還負担が現在の財政運営に影響しているものであり、本町財政構造の大きな特徴となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民1人当たり565,142円となった。人件費については、人事院勧告に基づく一般職員給与の改定等により増額となった。物件費は、物価高騰による施設維持管理経費の増加に加え、保育料無償化の進展に伴う認定こども園や小規模保育施設の利用者増加により、施設型給付費・地域型保育給付費に係る委託料が増加したことが主な要因である。維持補修費は、庁舎関係施設において大規模修繕がなかったことから減額となった。扶助費は、定額減税調整給付金事業や低所得者世帯支援給付金事業の実施により増額となった。補助費等は、物価高騰対策商品券事業の実施により大きく増加した。また、簡易水道事業および下水道事業が地方公営企業法適用企業へ移行したことに伴い、従来の繰出金から補助金へ歳出科目を変更したことも増額要因となっている。普通建設事業費は、住民1人当たり33,947円と前年度より減額となった。くぬぎ平スポーツ公園整備事業による増加要因はあったものの、教育施設の老朽化対策に係る長寿命化事業が完了したことにより、全体としては減少したものである。公債費は、合併以降発行してきた合併特例事業債等の償還がピークを迎えていることから、住民1人当たりでは類似団体の約2倍の水準となっている。今後は減少傾向が見込まれるものの、依然として財政構造の硬直化要因であり、引き続き動向を注視する必要がある。積立金は、財政調整基金への積立てを行った一方で、減債基金への積立額が少なかったことから、住民1人当たりの額は減少した。将来の公債費負担を見据え、基金残高の適正水準を確保することが重要である。繰出金は、介護保険特別会計への繰出金が増加したものの、簡易水道事業および下水道事業の公営企業化に伴う歳出科目変更により大幅に減少した。今後は高齢化の進展に伴い、介護保険会計や後期高齢者医療特別会計への繰出増加が見込まれることから、健康づくり施策の推進や、公営企業会計における経営効率化、料金改定等による収入確保を進め、一般会計への負担軽減を図る必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
地域経済や観光需要の回復を背景に、町内企業の業績改善や設備投資の活発化が進み、法人住民税および固定資産税を中心に町税収入は堅調に推移し、過去最大の税収を確保することができた。一方で、物価高騰の影響による各種対策経費や人件費の増加が歳出を押し上げ、財政運営に一定の影響を及ぼしたものの、定額減税による町税への減収影響が想定を下回ったことなどにより、物価高騰対策事業の財源として取り崩しを予定していた財政調整基金を活用することなく、逆に積立を行うことが可能となった。その結果、実質単年度収支は前年度の赤字から黒字へ転換し、財政調整基金残高比率も上昇するなど、財政基盤の安定性は着実に向上している。今後においても、財政調整基金残高の水準を維持しつつ、既存事業全般にわたり一層の優先順位付けを徹底するとともに、創意工夫による経費節減や事業効果の検証を進め、持続可能で健全な行財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
標準財政規模に対する実質収支額の割合を示す実質収支比率は、一般会計において令和6年度9.15%となり、前年度から0.66ポイント減少した。歳入面では、観光需要の回復等を背景に町税収入が堅調に推移し、標準財政規模自体は拡大している。一方、歳出面では、物価高騰対策として実施した生活支援型の商品券事業や、くぬぎ平スポーツ公園整備事業などの投資的経費の増加により、歳出総額が拡大した。この結果、実質収支比率は低下したものの、引き続き9%台を維持しており、財政運営としては適正範囲内での黒字を確保している状況にある。また、国民健康保険特別会計については、保険料収入の増加や保健事業の効果等により実質収支額が増加し、実質収支比率は令和6年度2.16%と前年度から改善した。単年度収支の安定化が図られているものの、被保険者数の動向や医療費の増嵩リスクを踏まえ、引き続き適正な保険料水準の確保と医療費適正化対策を進める必要がある。さらに、本年度から簡易水道事業会計及び下水道事業会計が法適用化され、公営企業会計として初めて実質収支の算定を行ったところ、いずれも黒字を確保する結果となった。しかし、人口動向や施設老朽化の進行を踏まえれば、将来的な更新需要の増大は避けられないことから、独立採算制の原則に基づき、中長期的な収支見通しを十分に検証しつつ、必要に応じた料金改定も視野に入れながら、持続可能な事業運営の確立に努めていく必要がある。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
元利償還金等(A)について、普通会計における地方債の元利償還金が前年度より約8,800万円増加したことや、一部事務組合が起債した地方債の元利償還金が約1,500万円増加により、増加要因はあったものの、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が前年度よりも約7,500万円減少や、さらに債務負担行為に基づく支出額が約3,600万円減少したことにより、対前年比約800万円の減少となった。一方で補てん財源である算入公債費等(B)においては、主に災害復旧等に係る基準財政需に算入された公債費が約2,490万円の増加となったこと等により、最終的には分子が約2,000万円の減額となった。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担額(A)は、大型普通建設事業が終了したことにより地方債残高が約13億2,500万円減少したことや、公営企業等の繰入予定額が約2億円減少したことにより、対前年度比約15億3,000万円減少した。充当可能財源当(B)においては、財政調整基金、減債基金及びふるさと応援寄附基金等の積み立てにより充当可能基金が約3億3,600万円増加となったものの、基準財政需要額見込額が約12憶9,000万円減少したことにより、全体として約9億7,100万円の減となり、実質的な将来負担額(分子)としては約5億5,800万円の減少となった。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)財政調整基金は、前年度剰余金により約1億5,000万円を積み立てることができ、減債基金を将来の合併特例債等の償還費への備えとして約1億5,000万円、また、ふるさと応援寄附基金を約2,200万円をそれぞれ積立てたことにより、基金全体としては約3億3,600万円の増となった。(今後の方針)地域経済や観光需要が回復基調により税収が増加傾向にあるものの、今後も、物価高騰対策費として財政調整基金を取り崩しながら財政運営をすることが予想され、さらに、これに関連し商工振興等の活性化も踏まえ地域振興基金を活用しながら、町村合併における地域間の均衡を図る事業に充てていく。また、ふるさと応援寄附基金についても寄附金を財源に基金の積み立てを行うと同時に、当該基金を充てながら少子化対策・こども政策等の各種抜本強化事業を行っていくことを予定している。
財政調整基金
(増減理由)前年度剰余金を積み立てることより、約1憶5,000万円の増となった。(今後の方針)物価高騰対策費として財政調整基金を取り崩しながら財政運営をすることが予想されるが、行政の継続性や町民のニーズ等のバランスを重視しながら、財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%以上となるように努めることとしている。
減債基金
(増減理由)当初予算から予定していた1億5,000万円を積立てを行い、基金残高としては前年度より1億5,000万円の増加となった。(今後の方針)減債基金については、町村合併に伴い、平成17年度より30年間にわたり毎年度1億5,000万円の積立てを行うほか、合併特例事業債の償還費のうち交付税措置される分(70%)を除いた一般財源分(30%)について、基金を取り崩し償還費に充てることにより、一般財源を圧迫しないよう配慮している。
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:町財政の円滑な運営を図り、合併町村の均衡ある発展のための事業の財源とする基金。・公共施設建設基金:公共施設の建設の財源に充てることのできる基金。・ふるさと応援寄附基金:富士河口湖町のまちづくりに賛同する個人、団体から広く寄附金を募り、これを財源として寄附者の意向を各種事業に反映することにより、様々な人々の参加による魅力あるふるさとづくりに資するための基金。・地域福祉基金:住民が主体となって実施する福祉活動を活発化するため、基金か生じる利息をその事業に充てることのできる基金。・小立土地区画整理事業保留地内道路整備基金:小立土地区画整理事業保留内道路の復旧整備費の財源に充てるための基金。(増減理由)ふるさと応援寄附金を財源とし目的にある各種事業を行うための基金として約4億2,200万円を積立てると同時に、当該目的事業として4億円を取り崩したことなどにより、その他特定目的基金全体としては約3,500万円増加した。(今後の方針)地域振興基金については、令和2年度までに総額24億6千万円を積み立てたことにより終了し、今後は計画的に当基金を活用しながら町村合併における地域間の均衡を図る事業に充てていく。公共施設建設基金は今後の公共事業の金額を考慮しながら基金を充当するほか、ふるさと応援寄附基金としては寄附金を財源に基金の積み立てを行うと同時に、当該基金を充てながら基金の目的に合致した各種事業を行っていくことを予定している。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町では、平成28年度に策定した「公共施設等総合管理計画」において、公共施設等の延床面積を25%縮減する目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と比較すると低い水準にあるものの、上昇傾向にあることから、住民ニーズの多様化、防災対応、ユニバーサルデザイン化といった観点に配慮しつつ、計画的な維持管理や修繕を実施し、施設の長寿命化を図っていく必要がある。
債務償還比率の分析欄
類似団体平均を下回っている主な要因としては、令和2年度まで発行可能であった合併特例債の終了に伴い新規地方債の発行が抑制されたことや、財政調整基金への積立により充当可能基金が増加したことが挙げられる。今後も減少傾向は続く見込みであるが、保育所等の改築を控えている状況において、過度な財政負担とならぬよう、適切な歳入の確保に努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、類似団体の平均値が減少する中で、本町においても地方債の新規発行を抑制した結果、着実に低下傾向を示している。一方、有形固定資産減価償却率は依然として類似団体平均を下回っているものの、上昇基調にある。その主な要因として、昭和50年代以前に建設された公民館が減価償却率98%を超え、公民館全体の約3分の2を占めていることが挙げられる。加えて、過去に整備されたじん芥処理場の粗大ごみ処理施設が減価償却率98%に達したことも、増加要因となっている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率および実質公債費比率は、依然として類似団体と比較して高い水準にある。将来負担比率については、令和2年度をもって発行期限を迎えた合併特例債の終了により新規発行が抑制されたことや、減債基金の積立てが進んだことから、減少傾向を示している。実質公債費比率についても、新規地方債の抑制や、後年度に財政措置される起債の活用などにより、公債費の適正化を一層推進しており、将来的には低下が見込まれる。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体との比較において、本町の有形固定資産減価償却率は、児童館・公民館で高い水準を示す一方、公営住宅・保育所・学校施設では低い水準となっている。児童館については、複合施設である子ども未来創造館の空調設備改修により、大幅な改善が図られた。公民館は、合併前の旧町村ごとに整備された施設であり、特に昭和50年代に建設された施設では減価償却率が98%を超える水準となっている。このため、令和2年度に策定した個別施設計画に基づき、更新時期の平準化や予防保全型の維持管理を進め、適切な状態を保持しつつ計画的に老朽化対策に取り組んでいる。公営住宅については、平成29~30年度に老朽化した町営住宅を除却したことにより減価償却率が低下し、現在は類似団体を下回る水準となっている。保育所については、旧船津保育所を普通財産としたことにより減価償却率が低くなった。また、学校施設については、老朽化していた小学校体育館の改修により、やや改善が見られた。今後も、個別施設計画で定めた目標使用年数や改修周期に基づき、劣化状況を踏まえた優先順位を設定し、構造躯体や設備の健全性の確保、さらに学習・生活環境の向上に積極的に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較すると、本町の有形固定資産減価償却率は、図書館や一般廃棄物処理施設で高い水準を示す一方、福祉施設・消防施設・庁舎などでは低い水準となっている。図書館については、複合施設「子ども未来創造館」の空調設備改修により、大幅な改善が図られた。一般廃棄物処理施設は、塵芥処理施設の耐用年数が39年を経過していることから、高い水準を示している。消防施設については、富士五湖広域行政事務組合の旧庁舎を取り壊し新庁舎を建設したことで、大幅に減少した。各施設の一人当たり面積は類似団体に比べ高いが、これは富士五湖のうち4湖を抱え、湖畔に集落が点在する本町の地理的特性によるものであり、公共施設の集約が困難であることに起因している。こうした状況下でも、人口減少を見据え、予防保全的な維持管理を徹底し、施設保有量の最適化を進めることが必要である。また、庁舎・福祉施設・プールについては、市町村合併以降の新町建設計画に基づく整備により比較的新しい施設が多く、減価償却率は類似団体と比べ低水準にある。今後も適切な維持管理と修繕を行い、既存施設の長寿命化を図ることが重要である。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末より635百万円の減少となった。金額の変動が大きいものは事業用資産とインフラ資産であり、事業用資産における、小学校体育館改修事業等の実施により資産の取得があったものの、それを上回る事業用資産とインフラ資産の減価償却により資産が減少した。一方、負債総額においては、前年度末より1,071百万円の減少となった。これは、緊急防災・減災事業債、合併特例事業債及び臨時財政対策債が償還期を迎え、新規発行額を上回る償還が行われたためである。全体会計においても、資産総額が前年度末より470百万円の減少となった。国民健康保険会計において税収が増加したことによる流動資産の増加要因はあったものの、一般会計等を含めた減価償却の影響が大きく、資産総額は減少となった。負債においては、水道事業及び簡易水道事業の地方債が増加したが、一般会計等の地方債償還額が増加したため、負債総額においては前年度より大幅な減少となった。連結会計においても、資産総額が富士・東部広域環境事務組合のごみ処理施設建設に伴う土地の購入により資産全体が増加したが、一般会計等を含めた減価償却により資産の増加を上回ったことから減少した。負債においては、前述の土地の購入財源としての地方債が増加したが、一般会計等の地方債償還額が増加したため、負債総額においては前年度より減少となった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純経常行政コストが12,306百万円となり、前年度比359百万円の増加となった。これは、主に施設型給付費及び地域型保育給付費に伴う委託経費の増加により業務費用が増額したことや、物価高騰対応重点支援給付金事業に伴う社会保障給付の増加により移転費用が増額したことが要因である。今後も、物価高騰対策等に伴う支出が続くと見込まれることから、動向を注視していく必要がある。全体会計においては、物価高騰に伴い各会計で物件費である業務費用が増加したほか、各保険特別会計における社会保障給付である移転費用が増加したため、一般会計等を上回る増加幅となった。連結会計においても、ふるさと振興財団の物件費等が増加したものの、経常収益の増加がこれを補い、全体会計とほぼ同水準の伸び率となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(12,599百万円)が、純行政コスト(12,206百万円)を上回ったことから、本年度差額は393百万円となり、純資産残高は435百万円の増加となった。これは、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで観光需要が回復し、交流人口の増加と旅行消費が地域経済を押し上げ、税収等を増加させたことが大きな要因である。一方で、新型コロナウイルス感染症関連事業の終了により国県等補助金が減少し、本年度差額は抑制された。しかし、無償所管換等の増加により、純資産残高は結果として増加となった。全体会計においては、国民健康保険会計や介護保険会計の純行政コストは増加したものの、税収等の増加がこれを上回り、純資産残高は一般会計等を上回る増加幅となった。連結会計においては、富士五湖広域行政事務組合の税収等の増加に対し国県等補助金の減少が財源を圧迫したものの、ふるさと振興財団の純行政コストが大幅に減少したことや、無償所管換等の増加が寄与し、最終的に純資産残高は一般会計等を上回る増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は、新型コロナウイルス感染症関連事業の終了に伴い、補助金等の支出は減少した一方、収入面でも同様に国県等補助金が減少し、収支としては相殺された。しかし、人事院勧告に基づく人件費増加や、施設型給付費・地域型保育給付費に伴う委託経費の増加により、業務活動収支は前年度比295百万円減の2,171百万円となった。また投資活動収支においては、各教育施設の長寿命化事業や温泉事業に係る掘削・ポンプ設置事業により支出が増加したものの、基金積立てを行わず取り崩しを実施した結果、前年度比27百万円増加となった。財務活動収支においては、合併特例債の据置期間終了に伴う元金償還が始まり地方債償還支出額が増加したが、投資活動財源として地方債を発行したことにより、最終的に前年度比267百万円増加となった。全体会計においては、業務活動収支は、国民健康保険税や介護保険料収入が増加し、税収等を引き上げた結果、一般会計等より213百万円多い2,384百万円となった。一方、簡易水道事業の公共施設等整備費支出の減少により、業務活動収支全体では前年度から204百万円の減少となった。投資活動収支でも、水道事業会計及び簡易水道事業の施設整備の縮小により1,162百万円となった。連結会計においては、富士五湖広域事務組合の新庁舎建設終了に伴い、国県等補助金収入が減少した結果、昨年度より186百万円減少となった。また、投資活動収支においても、建設事業終了の影響により公共施設等整備費支出が減少し△1,206となった。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
が多いことから類似団体平均よりも低い水準にある。しかし、今後は上昇傾向が見込まれることから、住民ニーズの多様化や防災対応、ユニバーサルデザイン化等といった取組に配慮しつつ、計画的な維持管理・修繕を進め、資産の長寿命化を図っていく必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を下回っている。これは、合併に伴う新町建設計画に基づき、インフラ整備に充てた合併特例事業債等の地方債が増加し、資産全体に占める負債の割合が大きくなっていることが主因である。一方、将来世代負担比率は類似団体の減少率が0.7%に対し、本町は1.0%とより大きく改善している。これは、小学校建設等大型事業が終了したことや、普通建設事業全体の抑制により新規発行債を控えたことが、地方債残高の減少につながったためである。今後も、後年度に財政措置される起債を適切に活用し、将来世代に過度な負担とならないよう注視していく。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは前年度を上回った。主な要因は、施設型給付費及び地域型保育給付費に伴う業務費用の増加に加え、物価高騰対応重点支援給付金事業に伴う社会保障給付により移転費用が増加したことである。今後も物価高騰対策経費の増加が見込まれる一方で、物件費等の抑制や公共施設個別施策計画を基に公共施設の削減等を計画的に進め、持続可能な財政運営を図る必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、類似団体平均を大きく上回っている。背景には、町村合併による新町建設計画に基づき、インフラ整備等に充てた合併特例事業債等(令和2年度期限)の増加が挙げられる。今後は、新規発行債を抑えていくことから減少傾向にあるが、後年度に財政措置される起債を活用するなど、将来過度な負担とならないよう注視していく。基礎的財政収支においては、業務活動収支の黒字が投資活動収支の赤字を上回り、1,189百万円の黒字となった。これは、新型コロナウイルス感染症関連事業の終了に伴う国県等補助金収入の大幅減により業務活動収支が縮小したものの、基金取崩収入が下支えしたことが主因である。今後は、投資活動収支の減少が見込まれるが、基金の過度な取崩しを避けつつ、地方債残高の縮減に努めていく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。これは物価高騰による経常的経費の増加が比率を押し下げた主因である。今後は、公共施設等の使用料見直しの検討に加え、公共施設等総合管理計画に基づく老朽施設の集約化・複合化、さらに長寿命化を推進し、経常費用の削減と負担の適正化に努めていく。
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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よくある質問
このページで何が分かりますか?
山梨県富士河口湖町の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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