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財政力指数は,平成26年度からの消費税の引き上げに伴い,地方消費税交付金の増収や,太陽光発電設備の建設増加により,固定資産税が増加したことで,基準財政収入額が増額となり,前年度より0.1ポイント増の0.55となった。今後も健全な財政運営のために,課税客体の把握や茨城中央工業団地への企業誘致を強化し,税収の増加に努めていく。
経常収支比率については,地方交付税の減により,歳入一般財源等が減少したことで,前年度から2.9ポイント増の84.8%となっている。類似団体と比較して3.6ポイント下回っているが,今後は公共施設の老朽化による維持補修費や高齢化による扶助費の増加が見込まれるため,行政のスリム化に積極的に取り組み,計画的な財政運営を図っていく。
一人当たりの人件費・物件費等決算額は前年度から4,128円増加の103,601円となったが,類似団体平均は下回っている。今後,統合小に係るスクールバスの運行業務委託や,町内の小中学校において電子黒板やPCタブレットのリースが予定され,物件費等が増加する見込みであることから,現状を検証し,見直しを進めたうえで,経費の削減に努めていく。
給与水準は前年度より0.5ポイント増の97.9%と,類似団体平均や県平均を上回っている。今後は職員数の管理や職員の各種手当の見直しを徹底し,より一層の給与の適正化に努めていく。
年度末退職者数のピークに加え,権限移譲に伴う事務事業に対応すべく,新規採用職員を積極的に雇用したことから,前年度より0.17人増の7.73人と,類似団体平均を上回っている。今後は「第四次定員適正化計画」に基づき,PDCAサイクルの徹底と事務事業の再検証を行い,職員数の適正化を図っていく。
平成25年度債の青葉中校舎改築事業債や消防救急無線・共同指令センター整備事業債の償還が開始したことで,公債費は増額となってはいるものの,臨時財政対策債をはじめとした基準財政需要額に算入される町債の割合が多くなっていることから,前年度より0.3ポイント減の9.0%となっている。今後も施設の老朽化や人口減少の影響を受けて,統合小校舎整備に係る多額の地方債発行が見込まれることから,緊急性の高いものや,交付税措置の高いものを選択していくことで適正な資金調達に努めていく。
青葉中校舎改築事業に係る地方債を発行したことで,地方債現在高は増加となってはいるが,公営企業については,過度な地方債の発行を抑制することで,地方債残高が年々減少し,将来負担比率は前年度より1.6ポイント減となった。今後も大戸小校舎や長岡小校舎の大規模改造事業や,広域ごみ処理施設整備事業が進む上で,過度に地方債を発行せず,事業内容を十分に精査し,将来世代の負担を軽減できるよう努めていく。
人事院勧告により,職員の平均給与及び期末・勤勉手当の引き上げを行ったたことで,前年度より0.6ポイント増の30.0%となっている。また,職員の平均年齢が高いことから類似団体平均を6.4ポイント上回る高い水準となっている。今後は退職者のピークが続いていく中,職員数の管理や職員の各種手当の見直しを徹底し,人件費削減に努めていく。
平成26年度からの消費税の増税により,物件費の全体的な増加や,道路の景観向上や交通の快適性,安全確保のために植栽管理委託料が増額したことで,前年度より0.6ポイント増の10.4%になっているが,類似団体と比較して5.5ポイント下回っている。今後も業務に関するシステムの導入や施設の維持管理といった委託料の増が見込まれることから,経常的な委託の見直しを図り,経費の削減を徹底していく。
年々高齢化が進み,介護・医療サービスといった扶助費が増加しているため,前年度より0.1ポイント増の6.1%となっているが,類似団体平均と比較して1.2ポイント下回っている。今後も高齢化が進む上で,介護・医療サービスの水準を維持するために扶助費の増加が見込まれることから,地域住民の健康づくりに積極的に取り組むことで,扶助費の削減に努めていく。
平成25年度に行った借換債の償還が開始したことから,農業集落排水事業における公債費への繰出金が増額したことで,前年度より0.7ポイント増の18.9%と類似団体平均を4.4ポイント上回っている。繰出金については,年々増加傾向であることから,税収を主な財源とする一般会計の負担額を減らすよう各会計での収入の確立を図っていく。
ごみ処理施設の老朽化に伴い,維持補修費が増加したことで,一部事務組合への負担金が増加し,前年度より0.4ポイント増の7.5%となってはいるものの,類似団体平均は5.3ポイント下回っている。今後も補助団体の事業内容,収支状況等を精査するとともに交付基準を明確にし,補助金等の廃止や見直しを図る。
平成26年度から統合に係る青葉中校舎改築事業債の元利償還が開始されたことで,前年度より0.5ポイント増の11.9%となっているが,類似団体平均と比較して2.5ポイント下回っている。今後も統合小となる葵小校舎の増築・大規模改造事業をはじめ,大戸小校舎,長岡小校舎の大規模改造事業に係る多額の起債が見込まれていることから,起債の平準化に努めていく。
類似団体平均を1.1ポイント下回っていはいるが,農業集落排水事業における公債費への繰出金が増額したことで,前年度より2.4ポイント増の72.9%となっている。今後も高齢化の影響で,介護保険や国民健康保険への繰出金が増加する見込みがあるため,各会計での収入の確立に向けた財産運営をはじめ,人件費や物件費の削減に努めていく。
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