簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 特定環境保全公共下水道
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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和1:41.0%)に加え、基幹産業である農業収入が伸びていないことや地域産業全体の財政基盤が弱く、類似団体平均より0.16ポイント低くなっている。今後も改善に向けて、引き続き歳入確保対策や事務事業の見直し等による支出削減を図りながら、収入額の確保と需要額の抑制に取り組み、財政健全化に努める。
公債費、物件費では類団平均と比較して高くなっているが、人件費、扶助費、補助費等では類似団体平均より低くなっている。指数悪化の要因は公債費や保育業務委託料等の物件費、特別会計への繰出金の増である。特に公債費においては、平成30年8月豪雨災害や大規模投資事業の影響により、令和4年度から増大する見込みであり、同比率の増加は進行すると推察する。
公共施設や庁内の情報システム整備拡充に伴って電算機器の使用料等の支出も伸びているほか、職員減少に伴う臨時職員雇用が増加しており、人口1人当たりの決算額では類団比較で33,936円高くなっている。また、令和2年度から会計年度任用職員制度の導入に伴い、人件費が増加する見込みである。委託や施設管理の見直しなど、引き続き削減努力を続けながら、類似団体との乖離幅を縮小させていく。
類団平均との比較では4.5ポイント高くなっている。これは職員構成が経験年数の長い職員が多数を占めていることが要因のひとつとして挙げられるが、今後職員の大量退職及び若年層採用の活性化により、本指数が低下していくものと推計している。
現状の職員数を維持できるよう採用計画を見直した結果、人口千人当たり職員数は昨年度より0.90ポイント増加したが、なお、類団平均より0.61ポイント低くなっている。平成20年度から退職者不補充による削減に努めた効果と考えられる。今後は業務量の平準化等を適宜検討しながら職員定員管理計画に基づいた職員数の適正管理に努めていく。
公営企業等への繰出金の増により類似団体平均より高くなっている。公営企業全体の起債償還のピークが過ぎていることから、令和2年度以降は減少していくものの、平成30年8月豪雨災害や令和2年度までの大規模投資事業の影響により、今後もさらに増加していく見込みである。令和3年度以降は、事業規模の適正化や起債の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
一般会計の起債発行抑制や職員の若年化、各基金への積み増しを実施していることにより指数は27.6%と低いものの、類団平均より高い水準で推移している。主な要因は、簡易水道事業・下水道事業といったインフラ整備への集中投資による地方債残高の増加及び料金見直し等の未実施による繰出見込額が高水準であることが挙げられる。また、今後は、平成30年8月豪雨や令和2年度までの大規模投資事業の影響により、地方債残高が増大し、比率の増加は免れない。そのため、さらなる事業の計画的な実施や取捨選択をし、特定財源の確保強化を図りながら財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、令和元年度において1.5ポイント減少し、類団平均と比較すると3.6ポイント低くなっている。今後も定員管理計画や行財政改革の取組を通じてより一層人件費の削減に努めていく。
物件費に係る経常収支比率が前年度から1.0ポイント増加しているが、主に保育業務委託料が影響している。当該業務委託料は年々増加する見込みであり、事務事業全体で需用費等の削減や委託業務見直しなどの業務改善を積み重ねていく。
扶助費に係る経常収支比率は類団より2.0ポイント低くなっている。過疎・少子高齢化の進行に伴って子どもの数が少ないことが要因として挙げられるが、少子化は町にとっての懸念要因であるため、これまで以上に子育て支援と若者の定住・移住の施策展開を推進していく。
その他に係る経常収支比率は前年よりも1.0ポイント減少したものの、類団平均より5.6ポイント高くなっている。特別会計等への繰出金の増が最大の要因であり、地方債の繰上償還等による歳出削減に加えて使用料等の適正化など抜本的な健全化策を講じる必要がある。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度比で1.0ポイント増加したものの、類団平均よりも3.2ポイント低くなっている。平成14年度に単独補助金の一律10%カットを実施し、これ以後も随時削減に取り組んでいることが要因である。今後も単独補助金等については、随時見直し、効果的な施策を展開していく。
平成27年度西の前遺跡周辺地区整備等に係る償還が開始したことにより公債費に係る経常収支比率は前年度比では0.6ポイント増加し、類団平均より2.2ポイント高くなっている。今後も平成30年8月豪雨災害や令和2年度までの大規模投資事業により、さらに増加していく推計であるが、中長期の投資事業計画に基づき実施時期や規模を常に精査しながら、償還額の平準化と公債費の削減に努める。
自主財源が少なく、地方交付税や臨時財政対策債発行額の動向により比率が左右されやすい構造となっているため、公営企業会計への繰出金を含め一層の財政健全化及び行政のスリム化とコスト削減に取り組んでいく。
(増減理由)当町の役場本庁舎が昭和43年建設から50年を超過するなど、各公共施設において老朽化が進んでいる状況となっている。今後における公共施設等の長寿命化対策が当町の喫緊の課題であり、過疎対策事業債等の交付税措置率の高いメニューを最大限に活用していく方針ではあるものの、同メニュー等の対象外事業については、基金を取り崩しての対応を余儀なくされる場合も多い。令和元年度は地方債の対象とならない部分等に対し公共施設等整備基金からの取崩で対応し、結果、基金残高は-36百万円の減額となった。また、ふるさと納税についてはその一部を基金に積み立て、寄附者の意向を反映した事業に活用している。令和元年度は寄付額が119百万円と伸び悩んだため、取崩額が112百万円、積立額が40百万円となり、-73百万円減額となった。財政調整基金は地方交付税確定までの調整一般財源として267百万円の取崩を行ったが、最終的に256百万円の積戻を行い、結果、残高は480百万円となった。(今後の方針)財政調整基金の活用については、当初予算編成時の調整一般財源として活用するほか、災害等の緊急対応の際の財源として活用するため、目標額を定めて運用していく。過去の災害の際には約300百万円を取り崩している例もあることも鑑みて目標額を標準財政規模の20%、約500百万円と設定している。また、ふるさと納税については、平成27~29年度は寄附額が高額だったこともあり増加傾向にあったが、平成30年度からは大幅に減少している。寄付額を再度増加するための取り組みを強化していき、基金の取崩については寄附者の意向を最大限に発揮できる事業に限るなど、取り崩す際の基準をより明確にしていく。
(増減理由)財政調整基金は当初予算編成時の調整一般財源として取り崩し、他の一般財源額が確定次第、原則として全額を積戻す形で運用してきた。平成30年度は災害復旧事業に要する経費に多くを取り崩したものの、積み戻す際に前年度の余剰金の1/2以上を確保しながらも、将来の財政運営を考慮して公共施設等整備基金へ積み替えを行ったため、302百万円の減となっている。令和元年度は当初予算において、地方交付税等の一般財源が確定するまでの取崩分が大きいものの、取崩額よりも若干少ない積戻を行ったため10百万円の減となった。(今後の方針)各年度末残高の目標を標準財政規模の20%と定め、目標額の500百万円程度となるよう調整を図る。活用については、当初予算編成時の調整一般財源として活用するほか、災害等の緊急対応の際の財源として活用していく。平成30年8月豪雨災害の際には約300百万円を取り崩していることも鑑みて目標額を設定した。今後も一般財源の確保に努めながら、目標額を維持し、弾力的な財政運営ができるようにしていく。
(増減理由)平成19年度から平成24年度に実施された補償金免除繰上償還の財源として積み立てを行った基金であり、同制度の終了に伴い、近年は利子分のみの増加となっている。(今後の方針)今後は、令和2年度まで大規模投資事業を実施しているため、地方債残高及び公債費が増大することから、減債基金を取り崩したうえで計画的な地方債管理を行っていく。そのため、令和2年度から減債基金への積立を実施し、償還財源を確保する考えである。
(基金の使途)公共施設等整備基金は庁舎等の公共施設等の整備及び長寿命化に使用する目的である。元気・舟形ふるさとづくり応援基金はふるさと納税を財源とし、寄附者の意向に沿う形で「子育て」や「産業振興」等に使用する目的である。スポーツ振興基金はスポーツ振興に使用する目的である。教育寄附を財源に積み立てた伊藤茂未来を拓く基金は中学校図書室にある「未来を拓く文庫」に蔵書する目的で使用する。森林環境譲与税を財源に積み立てた町民で支える森づくり基金は、森林の整備や経営管理に資する事業に使用する目的である。(増減理由)公共施設等整備基金は定住・移住住宅整備に対する地方債の充当残に使用したため減額となっている。元気・舟形ふるさとづくり応援基金は寄附者の意向に沿う形で1億円程度を目処に取り崩しを行っているほか、返礼等を除いた額を積み立てているが、令和元年度は納税額が119百万円と伸び悩んだことで取崩の方が大きくなり減額となった。スポーツ振興基金は取り崩す事業が近年ないため、また、将来に向け積立を行う大規模な事業も計画にないため、同額で推移している。伊藤茂未来を拓く基金は平成29年度に創設され、舟形中学校の図書に要する経費として活用した。町民で支える森づくり基金は令和元年度から森林環境譲与税の制度が開始し、森林整備や経営管理に資する事業に使用するための積立を行った。(今後の方針)公共施設等整備基金は地方債の対象外事業に使用するが、将来における長寿命化事業に備え増額していきたい方針である。元気・舟形ふるさとづくり応援基金は寄附額によっては増減が明確でないため、取り崩す際の基準を厳格化し運用していきたい方針である。スポーツ振興基金は取り崩す事業が近年ないため、また、将来に向け積立を行う大規模な事業も計画にないため、同額を維持したい方針である。伊藤茂未来を拓く基金は取り崩した額と同水準の積立を行い、永年にわたり、寄附者の意向が反映されるよう運用していく方針である。町民で支える森づくり基金は、現時点では実施する事業が不透明な部分もあるため、事業確定後の実施に備え計画的に積立を行っていく方針である。
庁舎や中学校の施設については昭和40年~50年代にかけて建設されており有形固定資産減価償却率は高水準となっているが、道路や保育園については同率が低く抑えられているため、平成30決算では類似団体内平均より16.3ポイント低くなっている。※令和01算定については、令和02算定分と併せて令和4.3頃の算定完了を目標に作業を進めている状況である。
有利な地方債である過疎対策事業債や緊急防災・減災事業債を発行して事業を実施しているが、水道事業債、下水道事業債等の残高が大きいことから、将来負担額が大きい状況である。また、令和01経常収支比率が87.9%と前年度と比較すると0.3ポイント増となっており、経常一般財源に対し経常経費の割合が増となっている。以上より、類似団体と比較すると債務償還比率は85.1ポイント高い状況である。また、令和03まで大規模投資事業を実施するため、将来負担額はさらに増加する推計をしている。
有形固定資産減価償却率は、道路や保育園等の減価償却が進んでいないことから、類似団体と比較して低くなっている。将来負担比率については、水道事業及び下水道事業において多くの地方債残高を抱えているが、ふるさと納税を活用して積立している「元気・舟形ふるさとづくり応援基金」の残高が大きく、将来負担額が小さいためH29まで年々減少している。しかし、H30はふるさと納税の減による積立金の減や長寿命化事業等による地方債残高の増により増加した。将来負担比率は、類似団体と比較すると高水準である。今後は、R03まで大規模投資事業の実施が予定されており、多額の費用が必要となるため、コスト縮減と平準化を図り、公共施設の管理運営に取り組んでいく。
計画的に投資的事業を実施していることから、地方債残高及び償還額が思うように小さくならない状況にある。R01決算では、類似団体と比較すると将来負担比率が27.6ポイント、実質公債費比率が5.4ポイント高くなっている。現時点では地方債発行に影響を及ぼす程度ではないが、R03まで多額の地方債発行を伴う大規模投資事業を実施することから、これまで以上に事業の必要性を精査し、計画的な実施を徹底しながら健全な財政運営に努めていく。
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