簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 特定環境保全公共下水道
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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成30:39.9%)に加え、基幹産業である農業収入が伸びていないことや地域産業全体の財政基盤が弱く、類似団体平均より0.18ポイント低くなっている。今後も改善に向けて、引き続き歳入確保対策や事務事業の見直し等による支出削減を図りながら、収入額の確保と需要額の抑制に取り組み、財政健全化に努める。
公債費、維持補修費、繰出金等では類似団体平均と比較して高くなっているが、人件費、扶助費、物件費、補助費等では類似団体平均より低くなっている。指数悪化の最も大きな要因は特別会計への繰出金の増大で、特に公営企業会計においては、短期間での大規模な上下水道整備に伴い元利償還金負担が急激に大きくなっており、この流れは令和5年度頃まで続くものと推計している。
公共施設や庁内の情報システム整備拡充に伴って電算機器の使用料等の支出も伸びているほか、職員減少に伴う臨時職員雇用が増加しており、人口1人当たりの決算額では類団比較で44,569円高くなっている。委託や施設管理の見直しなど、引き続き削減努力を続けながら、類似団体との乖離幅を縮小させていく。
類団平均との比較では5.0ポイント高くなっている。これは職員構成が経験年数の長い職員が多数を占めていることが要因のひとつとして挙げられるが、今後職員の大量退職及び若年層採用の活性化により、本指数が低下していくものと推計している。
現状の職員数を維持できるよう採用計画を見直した結果、人口千人当たり職員数は昨年度より0.28ポイント増加したが、なお、類団平均より0.79ポイント低くなっている。平成20年度から退職者不補充による削減に努めた効果と考えられる。今後は業務量の平準化等を適宜検討しながら職員定員管理計画に基づいた職員数の適正管理に努めていく。
公営企業等への繰出金の増により類似団体平均より高くなっている。公営企業の起債償還が令和5年度頃まで増加することが見込まること、また、令和元年度から令和3年度まで大規模投資事業を実施することから、今後も更に悪化していく見込みである。令和4年度以降は、事業規模の適正化や起債の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
一般会計の起債発行抑制や職員の若年化、各基金への積み増しを実施したこと等により指数は以前より改善傾向にあるものの類似団体平均より高い水準で推移している。主な要因としては、簡易水道事業・下水道事業といったインフラ整備への集中投資による起債残高の増加及び料金見直し等の未実施による繰出金の増加が挙げられる。また、今後は令和元年度から令和3年度までに大規模投資事業の実施を予定しており、起債残高の増加が見込まれるため、更なる事業の計画的な実施や取捨選択をし、特定財源の確保強化を図りながら財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、平成30年度において0.2ポイント改善し、類団平均と比較すると1.6ポイント低くなっている。今後も定員管理計画や行財政改革の取組を通じてより一層人件費の削減に努めていく。
物件費に係る経常収支比率が前年度から2.8ポイント悪化しているが、保育業務委託料が影響している。今後は更に需用費等の削減や委託業務見直しなどの業務改善を積み重ねていく。
扶助費に係る経常収支比率は類団より2.2ポイント低くなっている。過疎・少子高齢化の進行に伴って子どもの数が少ないことが要因として挙げられるが、少子化は町にとっての懸念要因であるため、子育て支援への施策展開を図りながら若者定住を推進していく。
その他に係る経常収支比率は前年よりも1.7ポイント悪化し、また、類団平均より6.5ポイント高くなっている。公営企業特別会計等への繰出金の増が最大の要因であり、地方債の繰上償還等による歳出削減に加えて使用料の適正化など抜本的な健全化策を講じる必要がある。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度比で1.2ポイント改善し、類団平均よりも4.3ポイント低くなっている。平成14年度に単独補助金の一律10%カットを実施し、これ以後も随時削減に取り組んでいることが要因である。
学校整備に係る償還が終了したことにより公債費に係る経常収支比率は前年度比では0.2ポイント改善したが、未だ類団平均より2.4ポイント高くなっている。起債の新規発行を伴う大規模投資事業や長寿命化対策事業が見込まれるが、中長期の投資事業計画に基づき実施時期や規模を常に精査しながら、償還額の平準化と公債費の削減に努める。
自主財源が少なく、地方交付税や臨時財政対策債発行額の動向により比率が左右されやすい構造となっているため、公営企業会計への繰出金を含め一層の財政健全化及び行政のスリム化とコスト削減に取り組んでいく。
(増減理由)当町の役場本庁舎が昭和43年建設から50年を超過するなど、各公共施設において老朽化が進んでいる状況となっている。今後における公共施設等の長寿命化対策が当町の喫緊の課題であり、過疎対策事業債等の交付税措置率の高いメニューを最大限に活用していく方針ではあるものの、同メニュー等の対象外事業については、基金を取り崩しての対応を余儀なくされる場合も多い。将来における対応に備えるため、平成30年度は公共施設等整備基金に159百万円を増額した。また、ふるさと納税についてはその一部を基金に積み立て、寄附者の意向を反映した事業に活用している。平成30年度は取崩額が101百万円、積立額が8百万円となり、92百万円増額という形になった。財政調整基金は災害復旧事業に対応するために取り崩しを行ったこと、将来の財政運営を考慮して共施設等整備基金へ積み替えを行ったことにより302百万円の減となっている。(今後の方針)財政調整基金の活用については、当初予算編成時の調整一般財源として活用するほか、災害等の緊急対応の際の財源として活用するため、目標額を定めて運用していく。過去の災害の際には約300百万円を取り崩している例もあることも鑑みて目標額を標準財政規模の20%、約500百万円と設定している。また、ふるさと納税については、平成27~29年度は寄附額が高額だったこともあり増加傾向にあったが、平成30年度は大幅に減少したこともあり、寄附者の意向を最大限に発揮できる事業に限るなど、取り崩す際の基準をより明確にしていく。
(増減理由)財政調整基金は当初予算編成時の調整一般財源として取り崩し、他の一般財源額が確定次第、原則として全額を積戻す形で運用してきた。平成30年度は災害復旧に要する経費に多くを取り崩したものの、積み戻す際に前年度の余剰金の1/2以上を確保しながらも、将来の財政運営を考慮して公共施設等整備基金へ積み替えを行ったため、302百万円の減となっている。(今後の方針)各年度末残高の目標を標準財政規模の20%と定め、500百万円程度となるよう調整を図る。活用については、当初予算編成時の調整一般財源として活用するほか、災害等の緊急対応の際の財源として活用していく。平成30.8豪雨災害の際には約300百万円を取り崩していることも鑑みて目標額を設定したところである。
(増減理由)平成19年度から平成24年度に実施された補償金免除繰上償還の財源として積み立てを行った基金であり、同制度の終了に伴い、近年は利子分のみの増加となっている。(今後の方針)今後は令和3年度までの大規模投資事業を実施する予定であり、起債残高及び公債費が増大することから、減債基金を取り崩したうえで計画的な公債管理を行っていくことも検討していく。
(基金の使途)公共施設等整備基金は庁舎等の公共施設等の整備及び長寿命化に使用する目的である。元気・舟形ふるさとづくり応援基金はふるさと納税を財源とし、寄附者の意向に沿う形で「子育て」や「産業振興」等に使用する目的である。スポーツ振興基金はスポーツ振興に使用する目的である。教育寄附を財源に積み立てた伊藤茂未来を拓く基金は中学校図書室にある「未来を拓く文庫」に蔵書する目的で使用する。教育寄附を財源に積み立てたふなっこ育成振興基金は小学校や保育園の図書購入に使用する目的である。(増減理由)公共施設等整備基金は庁舎等の公共施設等の長寿命化に使用したほか、将来における長寿命化に備え増額を行ったため増額となっている。元気・舟形ふるさとづくり応援基金は寄附者の意向に沿う形で1億円程度を目処に取り崩しを行っているほか、返礼等を除いた額を積み立てているが、平成30年度は納税額が前年度よりも大幅に減少したことから減額となった。スポーツ振興基金は取り崩す事業が近年ないため、また、将来に向け積立を行う大規模な事業も計画にないため、同額で推移している。伊藤茂未来を拓く基金は平成29年度に創設され、舟形中学校の図書に要する経費として活用した。ふなっこ育成振興基金は小学校や保育園の図書購入に取り崩す額が、近年の寄附額よりも多いため減少となっている。(今後の方針)公共施設等整備基金は将来における長寿命化に備え増額していきたい方針である。元気・舟形ふるさとづくり応援基金は寄附額がこれまでより下がる見込みのため、取り崩す際の基準を厳格化し運用していきたい方針である。スポーツ振興基金は取り崩す事業が近年ないため、また、将来に向け積立を行う大規模な事業も計画にないため、同額を維持したい方針である。伊藤茂未来を拓く基金は取り崩した額と同水準の積立を行い、永年にわたり、寄附者の意向が反映されるよう運用していく方針である。ふなっこ育成振興基金は教育寄附がない限り取り崩しのみとなる方針であり、残高がなくなったとしても一般財源で補填する方針は持っていない。
庁舎や中学校の施設については昭和40年~50年代にかけて建設されており有形固定資産減価償却率は高水準となっているが、道路や保育園については同率が低く抑えられているため、平成29決算では類似団体内平均より14.9ポイント低くなっている。※平成30算定については、令和3.3頃の算定完了を目標に作業を進めている状況である。
有利な地方債である過疎対策事業債を発行して事業を実施しているものの、水道事業債、下水道事業債等の残高が大きいことから、将来負担額が大きい状況である。また、平成30経常収支比率が87.6%と前年度と比較すると2.7ポイント増となっており、経常一般財源に対し経常経費が増となっている。以上のことから、類似団体と比較すると債務償還比率は85.1ポイント高い状況である。また、今後、大規模投資事業を予定しているため、将来負担額はさらに増となっていく傾向にある。
有形固定資産減価償却率は、道路や保育園等の減価償却が進んでいないことから、類似団体と比較して低くなっている。将来負担比率については、水道事業及び下水道事業において多くの地方債残高を抱えているが、ふるさと納税を活用して積立している「元気・舟形ふるさとづくり応援基金」の残高が大きく、将来負担額が小さいためH29まで年々減少しているが、類似団体と比較すると高水準である。今後は大規模投資事業が予定されており、多額の費用が必要となるため、コスト縮減と平準化を図り、公共施設の管理運営に取り組んでいく。
計画的に投資的事業を実施していることから、地方債残高及び償還額が思うように小さくならない状況にある。H30決算では、類似団体と比較すると将来負担比率が27.0ポイント、実質公債費比率が5.3ポイント高くなっている。現時点では地方債発行に影響を及ぼす程度ではないが、今後多額の地方債発行を伴う大規模投資事業を控えていることから、これまで以上に事業の必要性を精査し、計画的な実施を徹底しながら健全な財政運営に努めていく。
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