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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(31年2月末42.87%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により財政基盤が弱く、0.22と類似団体平均を下回っているため、職員の新規採用を退職に伴う減員の必要最低限にするなど人件費の抑制に努め、緊急に必要な事業を峻別することにより、歳出の見直しを実施するとともに、税収の収納率向上対策を中心とする歳入確保に努める。
退職者不補充等による人件費の削減、また、事務事業の見直し等、経常経費の削減を図ってはいるが、近年の地方交付税の大幅な落ち込みによる一般財源の減少により、経常収支比率は類似団体平均をやや上回り、依然として高い水準にある。公債費はピークを過ぎて減少しており、今後とも事務事業の見直しをさらに進めるとともに、行財政改革への取組を通じて義務的経費を削減し、比率の低下に努める。
人件費、物件費及び維持補修費については、事務事業の見直しにより抑制をしているが、物価の上昇もあり、年々増加傾向にある。また、近年の急激な人口の減少や、単独消防を配置していることなどにより、一人当たりの決算額は類似団体平均を上回っている。今後は直営事業を見直し、民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度の導入などにより委託化を進め、更なるコストの削減に努める。
厳しい財政状況のおり経常経費削減の一環として、平成17年度から職員の基本給カット(一律3~5%)を実施していたが、平成26年度で終了したためラスパイレス指数は上昇し、類似団体平均と同程度の数値になっている。今後も、昇格昇給制度の適正な運用により、ラスパイレス指数の上昇の抑制に努める。
欠員不補充などにより、定員管理の適正化に努めてきたが、人口の減少においつかず、また、類似団体にない単独消防を配置しているなどの要因から平均を大きく上回っている。今後も組織の再編や適正人事の配置、現業部門の民間委託を行い、更なる定員適正化に努める。
過去の普通建設事業費に係る起債の償還等に伴い上昇し、類似団体平均を上回っているが、平成12年度から平成16年度にかけ実施した公営住宅建設等の大型事業が終了したことにより、元利償還金は減少しており、比率も12.7%まで低下した。今後も新規発行債を必要最小限にするなど抑制し、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
平成12年度から16年度にかけて実施した公営住宅建設事業(3団地99戸、起債13.6億円)等により、類似団体平均を大幅に上回っているが、予定された大型事業はほぼ終了し、職員数の減により退職手当負担見込額が減少するなど、比率は着実に減少している(前年度比3.0ポイント低下)。今後も、新規発行債は交付税措置のあるものを原則とし、発行そのものも必要最小限にするなど抑制を行い、財政の健全化に努める。
以前から新規採用抑制等を行っているが、人件費にかかる経常収支比率は類似団体平均をやや上回っている。事務事業の民間委託等を推進しており、さらに退職者不補充分を一部臨時職員や再任用職員で対応することにより、今後もさらに人件費抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率が高くなっているのは、退職者不補充分の臨時職員対応や業務の民間委託により、職員人件費等から物件費(賃金・委託料)へのシフトがあったためである。具体的には、道路維持管理、スクールバス等の車両の運行、学校給食業務等が挙げられる。今後も事務事業の見直しを図り、需用費等他の物件費の抑制及び削減に努める。
国等による福祉関連事業が増加傾向にあるため、扶助費に係る経常収支比率は一定程度の水準を保ったままにあるが、単独事業に関しては、事業の見直しにより類似団体平均に比べ低い値で推移している。今後も引き続き、事業の緊急度や重要度を考慮しつつ事業の見直しを図っていく。
その他の経常収支比率が高くなっているのは、平成4年に供用開始した公共下水道事業に対する繰出や、国民健康保険特別会計の財政状態の悪化に伴う繰出、高齢化の進展に伴う介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計の繰出が多額であること、また、冬期間の除雪、公共施設の老朽化に伴う維持補修費の増が要因となっている。維持補修費については今後の増加も考えられるが、下水道会計については経営改善により繰出金の抑制に努める。
町が支出している各種団体等の補助金については、その団体の行う事業内容や事務量等を十分考慮したうえで予算措置を行うなど、不必要な支出がないよう適正化に努めているため、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き、適正化に努める。
平成12年度から平成16年度までの大型事業実施による起債の元利償還金により、公債費負担は類似団体平均を1.6ポイント上回ることになっているが、平成19年度に公債費負担適正化計画を策定し、公債費の金額自体は19年度をピークに減少に転じている。今後も事業の重要度や緊急度を十分考慮し、普通建設事業に係る地方債の発行抑制を図っていく。
(増減理由)事務事業の見直し等による歳計余剰金の積立や、ふるさと納税等により、基金全体の残高は増加傾向にあったが、近年の税収や地方交付税の減少により基金取崩額が増加したため、平成29年度は前年度に比較し144百万円(-7.0%)の減少となった。(今後の方針)北海道新幹線開通時の新駅建設に係る街並整備や老朽化した公共施設の建替・大規模改修など将来的な需要の増大に備えるため、さらなる事業の見直しを図り、基金残高の増加に努める。また、基金の使途の明確化を図るため、特定目的基金に優先的に積み立てしていく。
(増減理由)事務事業の見直し等による歳計余剰金の積立等により、基金全体の残高は増加傾向にあったが、近年の税収や地方交付税の減少により基金取崩額が増加したこと及び基金の使途の明確化を図るために歳計余剰金を地域振興基金に積み立てたことにより、平成29年度は前年度に比較し308百万円(-18.7%)の減少となった。(今後の方針)災害など突発的な財政需要に対応するため、基金残高は現状と同程度を維持するよう努めるが、基金の使途の明確化を図るため、地域振興基金など特定目的基金に振り替えて積み立てていくことを予定している。
(増減理由)地方債の償還のため、平成29年度は前年度に比較し15百万円(-11.9%)の減少となった。(今後の方針)平成35年度まで役場庁舎建設時の起債の償還があり、その財政的な負担の軽減のため同程度の取り崩しの実施を予定している。
(基金の使途)・まちづくり基金:寄付によるまちづくり推進・地域振興基金:新幹線を核としたまちづくりや公共施設の整備など地域の振興整備・生活交通確保対策基金:生活交通路線運行事業者に対する補助や通学定期運賃補助など生活交通確保対策(増減理由)・まちづくり基金:ふるさと納税の利用促進により87百万円(+79.8%)の増加となった。・地域振興基金:将来の財政需要の増大を鑑み、基金の使途の明確化を図るため、歳計余剰金を積み立てたことにより100百万円(+129.9%)の増加となった。(今後の方針)厳しい財政状況により、特定目的基金の取り崩しは今後増加が見込まれるが、将来的な財政需要の増大を鑑み、事業を厳選し効果的な充当となるよう努めていく。まちづくり基金にあっては、ふるさと納税のさらなる積極的な利用を促進し、基金残高の増加を図る。
本町では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を25%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めることとしている。有形固定資産減価償却率については、類似団体とほぼ同水準となっており、今後も計画に則り適切な水準を維持していく。
将来負担比率は、類似団体よりも高い水準となっているが、予定された大型事業が一段落したことにより、比率は着実に減少している。今後も、新規発行債の抑制等により、財政の健全化に努め、公共施設等総合管理計画にも則り、類似団体を下回っている有形固定資産減価償却率と併せて適切な水準となるよう取り組んでいく。
将来負担比率も実質公債費比率も、類似団体に比較し高い水準となっている。これは、過去の普通建設事業費にかかる起債の償還等に伴い上昇したものであるが、大型事業が一区切りついたことにより、元利償還金は減少しており、数値はいずれも減少傾向にある。今後も、新規発行債を抑制し、起債に大きく頼ることのない健全な財政運営に努める。
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