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人口密度の低い中山間地域にある典型的な過疎の町であり、町内に中心となる産業がないため財政基盤が弱く、全国・県平均を大きく下回り、類似団体比較でも最下層にある。依然として長引く景気低迷により税収の増が見込めないため、平成18年度より予算編成において一般財源の枠配分方式を取り入れて歳出削減に取り組んでいる。
過疎地域であるが故にインフラ整備が遅れ、また財政基盤も弱いため投資的経費への地方債活用は欠かせず、公債費に係るものが31.0%と最も高い。昨年に引き続き補助費や扶助費や、繰出金の上昇により、全体的に少しずつ増加し経常収支比率が悪化している。今後も事務事業の見直しを更に進め、優先度を厳しく点検し90.0%以下となるよう更なる経常経費削減に努めたい。
小規模自治体同士での市町村合併であったため、類似団体と比較しても職員数が多いこと、また行政区域が広いこともあり、人件費・物件費は割高であったが、平成28年度は減少した。人件費については、類似団体と比較しても高い方ではない。地域おこし協力隊員が多い状況だったが、近年の情勢により希望者が減少し、隊員数が減少した。これが物件費が減少した要因と分析する。平成18年度より実施している一般財源の枠配分方式等により、物件費の抑制に努めて歳出を縮減していきたい。
平成16年度の市町村合併による給与構造の見直し、平成18年度の地域給与の導入、また平成17年度より断続的に実施している給与カットを廃止したため類似団体水準を超過した。国、類似団体及び地域民間企業の平均給与の状況を踏まえ、給与の適正化に努める。
小規模自治体同士での市町村合併であったこと、また行政区域が広いこともあり合併時の職員数は非常に多かった。このため行財政改革大綱を基に人員の削減に取り組み平成16年度からの5年間で34名(143名→109名)を削減した。これは積極的な退職勧奨を行い、概ね退職者5名に対し1名採用として取り組んだ成果である。また、第2次定員適正化計画を策定し、平成27.4.1で88名にするという目標を掲げて努力した結果、達成することが出来た。これからも、事業量を鑑みながら、適正な人員配置に務める。
類似団体平均を大きく上回ってはいるが、合併直後の危機的な状況は脱し、平成17年度より策定した公債費負担適正化計画に基づき、目標としていた18.0%を下回り許可団体から協議団体となることができた。依然として普通建設事業を実施していかなければならない状況に変わりはないが、可能な限り、地方債発行額を抑制し比率の低下に努める。
辺地対策事業債、過疎対策事業債、合併特例事業債等の交付税措置率の高い地方債を優先的に活用していることもあり、類似団体よりも大きいものの、財政調整基金及び減債基金等積立により充当可能な特定財源・基金確保に努めている。今後も後世への負担を少しでも軽減するよう、新規事業の実施等について慎重に判断し財政の健全化を図る。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。戸籍・税・ゴミ処理業務等を一部事務組合で行っていることが要因として挙げられる。一部事務組合の人件費分に充てる負担金や公営企業会計の人件費に充てる繰出金といった人件費に準ずる費用を合計した場合の人口1人当たりの歳出決算額は決して低くないため人件費関係全体について削減に努める。
経常収支比率に占める割合は1.5%悪化、決算額は対前年比で28百万円の増額となった。主な要因として経費の見直しを行い、臨時経費から経常経費に移し替えた事による。よって物件費の経常経費は増額したが、総額は減額となっている。平成18年度より実施している一般財源の枠配分方式により圧縮に努めており今後も歳出削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が、類似団体平均を上回っている要因として、権限移譲により、平成21.4.1から福祉事務所を設置していることが挙げられる。生活保護費については資格審査等の適正化や各種手当への特別加算等の見直しを進めていくことで、財政の圧迫傾向に歯止めをかけるよう努める。
経常収支比率に占める割合は0.5%低くなった。雪害の減少により維持補修費が35百万円の減額となった。全国平均を上回ってからの現状維持となっている。下水道事業については経費を節減するとともに、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げによる健全化、国民健康保険事業会計においても国民健康保険料の適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は昨年度に引き続き、類似団体平均を下回る結果となった。決算額は27百万円の増額となったが、今後も補助金を交付するのが適当な事業を行っているのかなどのチェックを強化して、不適当な補助金の見直しや廃止をし、さらなる歳出削減に努める。
過疎という条件不利地域内で合併した町村それぞれが発行した地方債を引き継いだことにより地方債残高が大きく、積極的な繰上償還(平成16~平成22で約722百万円)を行ったものの地方債の元利償還金が膨らんでおり類似団体中最下層となっている。平成23年度に合併後最初の公債費のピークを迎え減少傾向であったが、平成26年度に合併後最高に達してしまった。引き続き投資は続けて行かなければならないが、事業の緊急性及び有効性を確実に見極め、安易に地方債に頼ることのないよう努める。
公債費以外の経常収支比率は類似団体平均を4.9%下回っており全国及び県平均と比較しても上位の水準にある。これは扶助費を抑制したこと、また依然として補助費等が低く抑えられていることが要因として挙げられる。今後も、上昇傾向にある歳出の抑制を図り水準を維持できるよう努める。
将来負担比率及び実質公債費比率ともに類似団体平均と比較すると高い水準にあるが、毎年確実に低下している。これは、辺地対策事業債、過疎対策事業債、合併特例事業債等の交付税措置のある地方債を優先的に活用し、交付税措置のない地方債の発行を抑制してきた成果である。しかしながら、自主財源に乏しく歳入の大半を地方交付税に依存していることからその縮減が大きくなるH28以降はこれまで蓄えてきた基金の取り崩しが予想され将来負担比率の上昇が避けられない状況にある。実質公債費比率についても分母となる標準財政規模が普通交付税に左右されるため交付税の縮減を受け今後上昇していくことが想定される。よってこれまで以上に新規事業の実施等について慎重に判断し財政の健全化に努めたい。
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