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2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
3ヵ年平均では1.06と前年度から0.02ポイント上昇している。類似団体、全国平均及び埼玉県平均からみて高水準を維持している。なお、単年度の財政力指数については、1.099となっている。当市の財政力指数が高い主な要因は、類似団体平均を上回る市税収入であり、今後も都市基盤整備事業の推進により固定資産税等の増加が見込まれることから、財政力指数は増加していくものと見込んでいる。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度から0.1ポイント下降した89.4となっている。分母となる経常一般財源等については、地方税及び地方特例交付金の増加などにより前年度から782,734千円増加し、分子となる経常的事業に充当した一般財源については、公債費及び扶助費などに充当した一般財源の増加に伴い、前年度から693,751千円増加している。今後は新たな行政改革基本方針に則り経常経費の更なる削減を行うとともに、引き続き徴収事務に注力し地方税の確保に努め、比率の改善をはかる。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口一人当たり人件費・物件費等決算額については、前年度から4,755円増加した106,446円となった。過去4年間と比較すると令和元年度は大きく増加している。令和元年度については、和光市議会議員一般選挙、参議院議員通常選挙、埼玉県知事選挙及び参議院議員補欠選挙の4つの選挙が行われ、それに伴う職員の超過勤務手当や委託料が増加したことが要因と考えられる。類似団体平均、全国平均及び県内平均に比べ低くなっているのは、職員数の少なさによる人件費が低水準であることと、人口が増加していることが要因であると考えられる。今後も経常的な委託事業の見直し及び再精査を行い、物件費の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は前年度から2.3ポイント下降し、99.5となった。今後も、人事院勧告や近隣市を考慮し適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
これまでの定員適正化の取り組みにおいて、事務事業の見直し、民間委託の推進等を積極的に推進してきたことにより、県内の地方公共団体や全国の類似団体に比べて少ない職員数で行政運営を行っている。今後は、現在の職員数を指標としながら、社会構造の変化、権限移譲等の推進により増大する行政需要を的確に把握し、効率的に事務を執行できるよう常に最適な職員数の実現に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、前年度と比較して0.3ポイント上昇した2.6%となった。分子では、算定対象となる元利償還金等が2億1,640万8千円の増加となり、この元利償還金等から控除となる特定財源の額等が4,451万円の増加にとどまった結果、分子全体で前年度から増加した。分母についても、標準税収入額等が個人市民税の増加等により7億8,107万3千円の増加となり、控除となる要素については災害復旧費等に係る基準財政需要額などが前年度から4,918万5千円減少し、結果として分母全体では前年度から増加した。現状は類似団体平均、全国平均及び県内平均を下回っているが、今後も将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営が必要である。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は前年度と比較して10.1ポイント下降した51.1%となった。類似団体平均、全国平均及び埼玉県平均を上回っている。減少した主な要因は、何れも分子の控除財源である充当可能基金及び充当可能特定歳入が増加したことによる。今後についても将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的な地方債の借り入れを行い、将来負担の低減に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、前年度から0.7ポイント下降した21.2%となった。人事院勧告に伴う給与改定や退職者数の増加により、人件費に充当した一般財源は57,399千円増加したものの、経常一般財源等の増加幅が大きかったため比率は下降している。経年的な視点では、人件費の抑制を図るため、公共施設の指定管理者制度の活用や職員の再任用制度を活用するといった取組を行ってきたことにより、人件費の比率は類似団体等各平均値を下回っている。今後も効率的な行政運営を行い、人件費の適正化に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、前年度から0.2ポイント下降した24.9%となった。本市の物件費の比率は類似団体等各数値を大きく上回っている。これは、これまで人件費の抑制のため公共施設の指定管理者制度の活用や事務の効率化を図るためのシステム導入などを推進してきたことが要因である。今後は委託事業の精査、見直しを行うことにより、物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、前年度から0.5ポイント上昇した14.8%となった。本市の特徴として子育て世帯が多いことから、子ども・子育て支援施策を重点的に行っており、保育所等の待機児童解消に向けた児童福祉費が年々増加していることが主な要因である。また、社会保障関連経費も全体的に逓増し、法令等に基づく扶助費の大幅な圧縮は難しいことから、今後も増加することが見込まれる。本市においては、行政改革推進計画における取組事項として扶助事業の見直しを行っており、引き続き扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他については、前年度と比較して概ね横ばいの7.6%となった。その他のうち繰出金について、後期高齢者医療特別会計及び介護保険特別会計への法定分繰出金が前年度に比べ増加しているものの、介護保険における、法定外繰出金が減額となった。(-11,310千円)本市の比率は類似団体等各数値を大きく下回っているが、今後も適正化に留意する。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、前年度から0.5ポイント下降した9.3%となった。比率はほぼ横ばいで推移しており、今後も「和光市健全な財政運営に関する条例」に基づき、補助金の公平性・公益性について見直しを行い、補助費等の適正化に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、前年度から0.9ポイント上昇した11.6%となった。主な要因は、平成30年度に借り入れたPFI事業を行うために先行取得した国有地に係る元金償還が開始されたことが挙げられる。現状では類似団体平均等に対して低い水準を保っているが、再開発事業などの新たな都市基盤整備事業が複数控えており、公債費の増加が見込まれている。今後は公共施設の更新や区画整理事業等、普通建設事業による地方債残高の増加がさらに見込まれるが、元金償還額と地方債発行額のバランスに留意し、地方債残高の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外については、前年度から1ポイント下降した77.8%となった。個別の経常収支比率は、概ね類似団体・全国・埼玉県平均を下回っているが、扶助費及び物件費に係る経常収支比率が平均を大きく上回っており、今後行政改革等により、市単独の扶助費や委託料の精査が必要と考えられる。今後は新たな都市基盤整備事業等の開始により一層の公債費の増加が見込まれることから、経常事業の見直しを行い、比率の改善を図る。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
当市の歳出決算総額に対する住民一人当たりの金額331,342円のうち、特に大きなウエイトを占めているのは民生費(144,203円)、総務費(48,440円)及び土木費(38,425円)である。民生費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。この主な要因は、都心に近い地理的要因から子育て世帯が多く居住し、それに係る児童福祉費が増加(前年度比+252,694千円)していることが挙げられる。総務費についても同様に類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。主な要因は令和元年度から開始したPFI事業の広沢複合施設整備について、東エリアの広沢学童クラブ及び防災倉庫を整備したことが挙げられる。土木費についても、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。当市においては現在5つの区画整理事業を行っており、複数年度に渡り都市基盤整備に係る普通建設事業費が多くかかっていることが主な要因である。その他の目的別歳出決算額における一人当たりの額について、労働費以外は各平均額を基本的には大きく下回っている。労働費については、類似団体・埼玉県平均を上回っており、市の公共施設である勤労青少年ホームの維持管理運営に係る委託料が労務単価の影響で増額したことが主な要因と考える。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
当市の歳出決算総額に対する住民一人当たりの金額は331,342円となっている。主な構成要素は扶助費(94,775円)、物件費(61,854円)、人件費(45,965円)及び普通建設事業費(37,758円)である。物件費及び扶助費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。主な要因としては、都心へアクセスしやすい当市の地理的要因から子育て世帯が多く居住し、小規模事業所を含む保育所等の待機児童が発生していることから、毎年民間保育所等を誘致し、それに係る児童福祉費が増加(前年度比+252,694千円)していることが挙げられる。また、物件費についても類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県内平均を上回っている。主な要因としては、上記同様子育て世帯に係る延長保育や一時預かりなど、地域子ども子育て支援事業費が毎年増加していることが挙げられる。普通建設事業費については、類似団体及び全国平均を下回っているものの、区画整理事業等の都市基盤整備による、新規整備の普通建設事業費が高い割合となっている。再開発事業等の都市基盤整備に係る普通建設事業費は今後も増加することが見込まれることから、その他の投資事業である市内公共施設の老朽化対策等については、和光市公共施設等総合管理計画に基づき、優先順位を明確にした上で適切に対処していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政調整基金残高について、平成22年度に残高が約4億6千万円まで減少したものの、その後の市税の増加等により一定程度まで基金残高が回復している。一般的に標準財政規模の5~10%の基金残高が適正といわれており、本市の比率も標準的な水準まで回復したと考えられる。より安定的な財政運営を行えるよう、財政調整基金残高の確保に努める。実質単年度収支については、昨年度に続き黒字となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄連結実質赤字比率について、令和元年度の一般会計では実質収支が前年度と比較して約2億8千万円増加した18億291万5千円となった。今後も健全な財政運営を維持するように努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄実質公債費比率の分子における元利償還金等(A)については、元利償還金の額が229,639千円増加したものの、それ以外の元利償還金に準ずる金額が13,224千円減少した。また算入公債費等(B)については、都市基盤整備の進捗により都市計画税充当可能額が増加したものの、結果として分子全体で171,898千円の増加となった。都市基盤整備やPFI事業に係る公共施設マネジメントにより公債費が増加し、令和元年度の実質公債費率に係る分子は例年に比べ増加している。今後も将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営が必要である。
分析欄:減債基金和光市においては満期一括償還を見据えた地方債の借入れを行っていないため、減債基金を積み立てることはしていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担比率の分子は、前年度から1,756,123千円減少した5,581,215千円となった。将来負担額(A)については、地方債借入額を元金償還額以下としたことにより、一般会計等に係る地方債現在高が356,964千円減少し、全体として688,280千円減少した。充当可能財源等(B)については、充当可能基金が197,649千円増加したことと、充当可能特定歳入が1,659,488千円増加したことなどにより、全体として1,067,843千円増加した。分子が減少した結果、将来負担比率は前年度と比較して14.3ポイント下降した36.8%となった。今後についても将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営を行う必要がある。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)平成30年度決算における歳計剰余金が例年に比べ多かったことなどから、財政調整基金が97,579千円の増加となった。また、公共用地取得事業基金については、再開発事業に伴う用地購入費の財源として積立てたことにより110,019千円増加した。その他基金の増減を含めて全体として39,728千円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金現在高については、ここ数年6~8%程度の水準に留まっており、経済状況の変動や自然災害等不測の事態の支出に対応するための資金として10%の比率を目標値に掲げている。その水準に達するまでは優先的に財政調整基金に積み立てることとしている。また、区画整理事業などの都市基盤整備事業の進捗や、各種公共施設の老朽化対策に備えるため、都市基盤整備基金、公共施設整備基金及び学校教育施設整備基金については、一定額の残高を確保していきたい。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和元年度末の財政調整基金現在高1,469,635千円となり前年度末に比べて97,579千円増加したが、この主な要因は平成30年度決算における歳計剰余金が例年に比べ多かったことから、財政調整基金へ積み立てることができたことである。(今後の方針)和光市中期財政計画において、経済状況の著しい変動や災害発生等に伴う不測の支出に対応するために必要な資金として、標準財政規模の10%を目標値に定めており、その水準に達するまでは優先的に積み立てることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)平成29年度公債費に全額充当した後は、当基金に積み立てはしていない。(今後の方針)当面の間は満期一括償還等を採用しないため、積み立てを行わない。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)都市整備基金:都市基盤の整備にかかる事業の資金に充てるためのもの。公共施設整備基金:学校教育施設を除く公共施設の建設、改修、増設その他の整備の資金に充てるためのもの。学校教育施設整備基金:学校教育施設の建設、改修、増設その他の整備の資金に充てるためのもの。まちづくり基金:個人、団体等から広く金銭の寄附を募り、寄附を行う方の意向を政策に反映させることにより、寄附を通じた多様な人々の参加による活力あるまちづくりを実現することを目的として積み立てるもの。公共用地取得事業基金:公共用地取得事業資金に充てるためのもの。森林環境譲与税基金:森林整備及びその促進費用に充てるためのもの。(増減理由)公共用地取得事業基金:再開発事業に伴う用地購入費に備えるための積立てを行ったため増加。都市基盤整備基金:組合施行の土地区画整理事業に伴う換地処分にあたり、清算事務に必要な資金に充てたため減少。公共施設整備基金:清掃センターの老朽化に伴う改修事業費の財源としたことにより減少。(今後の方針)各会計年度において、都市基盤整備基金については1億円以上、公共施設整備基金については5,000万円以上を積み立てるよう要綱を定めており、それぞれの基金については、都市基盤整備事業の推進や、公共施設の老朽化が今後も進むことから一定額の残高は確保していきたい。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、前年度から1.9ポイント上昇した56.9%となった。令和元年度については、翌年度以降に整備を行う新コミュニティ施設の用地取得や土地区画整理事業等、比率の改善に繋がらない投資的事業が集中したことから資産全体の減価償却が進行した。他市と比較した順位は中位であり、他団体比較という観点では平均的な状況である。今後は公共施設の老朽化に対応した予算配分が必要である。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
現状の債務償還比率については、全国及び埼玉県平均を下回っており、類似団体内順位では上位である。しかし、翌年度から始まるPFI事業に係る債務負担行為額が今後発生することから、経年での数値の推移に注視する必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は前年度から14.3ポイント下降した36.8%となり、有形固定資産減価償却率は1.9ポイント上昇した56.9%となっている。将来負担比率については、控除要素である充当可能財源が増加したことで分子が減少したことが比率下降の主な要因である。当市の将来負担比率は類似団体内平均に比べると高い傾向にあるが、これは公共施設の老朽化対策等について地方債を活用していることが主な要因と考えられる。また、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均を下回っており、将来にわたる負担額と公共施設の老朽化対策はバランスよく行われていると考えている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は前年度から14.3ポイント下降した36.8%となり、要因については控除要素である充当可能財源が増加したことによるものである。また、実質公債費比率は前年度と比較して0.3ポイント上昇した2.6%となった。これは平成27年度に新たに建設された小学校に係る元金償還が開始されたためである。類似団体同様、将来負担比率は減少しているが、公共施設の老朽化対策として今後も地方債を活用することが想定されるため、将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営を行う必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率は児童館以外の項目で上昇している。人口一人当たり面積等は道路以外の項目で下降しており、これは分母人口が増加しているためである。施設類型別において、児童館の有形固定資産減価償却率が著しく下がっているのは、老朽化した総合児童センターを令和元年度中に除却したためである。新たな総合児童センターについては、令和3年度中の供用開始を目指しPFI事業により建設しているところである。その他の施設については全て減価償却率が上昇している。学校施設については、令和元年度に小中学校における個別施設計画を策定したことから、今後計画的に大規模改修等を行うことで比率は好転していくものと考えている。保育所等については、現在2園ある公設公営保育所の一つを令和4年度から民設民営化すべく改修工事等を行うことから、今後比率が改善するものと考えている。公民館についても、老朽化したコミュニティセンターを除却し、新たなコミュニティセンターを建設することから比率は改善する見込みである。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率は全ての項目で増加している。人口一人当たり面積等については全ての項目で減少しているが、これは分母項目である人口が増加しているためである。施設類型別でみたときに、有形固定資産減価償却率が比較的高い水準にあるものを挙げると、一般廃棄物処理施設(80.5%)と保健センター・保健所(76.7%)が挙げられ、これらについては公共施設の老朽化対策の必要性が高い類型であることが読み取れる。一般廃棄物処理施設については、令和2年10月1日に一部事務組合の朝霞和光資源循環組合を立ち上げ、朝霞市・和光市の共同で運営を行う廃棄物処理施設を建設することとなっている。建設予定年度は令和8年度以降と先ではあるが、今後減価償却率は下がると考えている。また、保健センターについては、令和2年度中にPFI事業により新施設を建設していることから、減価償却率は大幅な改善が見込まれる。その他の公共施設については、和光市公共施設等総合管理計画に基づき、計画的に改修を行う必要がある。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等については、平成30年度から令和元年度にかけて資産額が減少している。主な要因としては、令和元年度から官民連携のPFIモデル事業である広沢複合施設整備事業が開始し、老朽化に伴い建替えを行う総合児童センターを除却したこと(△553.2百万円)等に伴い、事業用資産/建物の資産額が減少したことが考えられる。負債については、令和元年度にかけて減少している。固定負債の地方債について、令和元年度起債発行額1,525.7百万円に対し、元金償還額が1,882.7百万円であったことから、地方債現在高が減少していることが主な要因と考えられる。全体財務書類及び連結財務書類に係る資産額及び負債額については、概ね一般会計等の資産及び負債額に連動して増減している。
2.行政コストの状況
純経常行政コスト及び純行政コストの増減については、一般会計等、全体及び連結財務書類において全て連動している。平成28年度から平成29年度に増加した主な要因は、駅北口土地区画整理事業に伴う移転補償費の増加(+490百万円)が考えられる。平成29年度から平成30年度に減少した主な要因は、先述の区画整理事業の移転補償費が前年度に比べ減少した(△202百万円)ことや、組合施行で行っている白子三丁目中央土地区画整理事業及び越後山土地区画整理事業において、組合への補助金が前年度に比べ減少(△472百万円)したことにより、その他の業務費用が減少したことによるものと考えられる。平成30年度から令和元年度にかけて増加した主な要因は、令和元年10月から開始された幼児教育無償化や児童数の増加により、保育園に係る委託料が増加(+107百万円)したことや、生活保護費や障害者自立支援事業に係る社会保障給付費が増加(+232百万円)したことが考えられる。
3.純資産変動の状況
行政コストに係る本年度差額について、令和元年度一般会計等の本年度差額が増加している主な要因は、純行政コストにおいて、保育園に係る委託料や社会保障給付費が増加しているものの、財源について、幼児教育無償化に伴う国庫補助金や市税等の税収がそれを上回る増加となったことによるものである。令和元年度の純資産変動額については、PFIにより施行された広沢学童クラブの建設に伴い、旧学童クラブを除却したこと等から、純資産変動額は△339百万円となっており、その結果令和元年度の純資産残高も減少している。全体及び連結ついても一般会計等に概ね連動している。
4.資金収支の状況
業務活動収支の増減について、平成30年度と令和元年度に業務活動収支が増加している主な要因は、児童数の増加及び幼児教育無償化による民間保育園運営委託料の増加や、社会保障給付費が増加しているものの、それ以上に市税等の税収等が増加しているためである。投資活動収支については、全国的な課題である学校教育施設等の公共施設の老朽化や、当市の課題である都市基盤整備事業に伴う公共整備費等支出が増大し、財源である国県支出金については要望額通りの内示を受けられないことから、多額の赤字が続いている。財務活動収支については、主に地方債の発行収入と償還支出の差引きとなるが、令和元年度は地方債発行収入が1,525.7百万円に対し、地方債償還支出が1,882.7百万円だったことから、収支がマイナスとなっている。しかし、これは新規の地方債発行額を償還費以下に抑えているためであり、令和元年度については健全な財務活動収支となっていることを意味する。全体及び連結については一般会計等に連動するかたちとなっている。今後も和光市健全な財政運営に関する条例に基づき、地方債元金償還額を超えないよう、起債額の適正化を図っていく。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人あたりの資産額については、類似団体平均値を例年大きく下回っている。また、歳入総額に対する資産合計額も類似団体平均を例年下回っている。和光市の面積は11.04kmと比較的コンパクトであることから、公共施設の保有数が類似団体に比べて少ないことが要因と考えられる。また、有形固定資産減価償却率は直近4年間において類似団体平均値に比べて低水準に推移していることから、公共施設の老朽化対策が適切に行われていることが判る。今後は経常一般財源の減少と扶助費等の経常経費の増加が予想されるが、そのような状況においても適切に公共施設の適正配置や老朽化対策を行っていく必要がある。
2.資産と負債の比率
資産合計に対する純資産の比率や将来世代負担比率は直近4年間は類似団体平均を下回っている。和光市はコンパクトな地理的要因であることから資産総額は類似団体平均に比べると低水準でありながら、純資産の比率が高負債の比率が低いという結果は、公共施設等の資産の総量や老朽化対策が適正であり、そういった投資的事業に対する財源措置としての地方債の発行額も適正に抑えられていることが読み取れる。今後は都市基盤整備事業公共施設の老朽化対策及び朝霞市との広域資源循環センターの建設など、将来負担額が増加する見込みであることから、健全化判断比率における実質公債費比率等、各種財政指標を併せて注視しながら適切な財政運営を行う必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人あたりの行政コストについては、直近3年間は類似団体平均を大きく下回っている。先述したように和光市の面積は11.04kmと狭く、出張所や公民館等の公共施設の総量が抑制できるため、それらにかかる物件費などの行政コストが抑えられていることから生じる結果と考えられる。また、和光市は市民一人あたりに対する職員数が少なく、少数の正規職員で市政運営を行っていることから、人件費総額が抑制されていることも要因と考えられる。しかし、今後は税収等の落ち込みが予想されることから、全庁的な行財政改革を継続的に行い、経常経費を圧縮し、さらなる行政コストの削減が必要である。
4.負債の状況
住民一人あたりの負債合計額については、直近4年間の類似団体平均を大きく下回っている。これは和光市が不交付団体であることから臨時財政対策債などの特例債の起債がなく、固定負債の地方債現在高が低いことによる結果と考えられる。しかし、基礎的財政収支を見ると類似団体平均を大きく下回っている年もあり、年度によっては和光市が投資的事業に対して多額の地方債を借り入れていることが読み取れる。これは土地区画整理事業やPFIによる複合施設事業が重なっていることが要因と考えられる。こういった都市基盤整備が整った後は、固定資産税等の増加が見込まれることから、ここ数年間のプライマリーバランスは厳しい状況が続くものの、将来的な投資となる事業を時機を逸することなく行う必要がある。
5.受益者負担の状況
経常費用に対する経常収益については、4年間ともに類似団体平均を下回っている。使用料や手数料については、和光市健全な財政運営に関する条例の中で、一定期間ごとに見直すこととされていることから、今後は適切な受益者負担を求めるよう改善していく必要がある。
類似団体【Ⅱ-1】
岩見沢市
松前町
長万部町
奈井江町
白糠町
五所川原市
十和田市
花巻市
平泉町
住田町
栗原市
川崎町
大衡村
色麻町
女川町
能代市
横手市
由利本荘市
大仙市
天童市
西川町
大江町
大石田町
金山町
最上町
舟形町
真室川町
小国町
飯豊町
三川町
須賀川市
国見町
大玉村
天栄村
西会津町
泉崎村
中島村
矢祭町
塙町
平田村
浅川町
古殿町
新地町
石岡市
常陸太田市
笠間市
那珂市
小美玉市
河内町
五霞町
下仁田町
本庄市
蕨市
和光市
八潮市
銚子市
東金市
旭市
八街市
香取市
山武市
狛江市
武蔵村山市
中井町
十日町市
村上市
佐渡市
南魚沼市
弥彦村
関川村
川北町
南アルプス市
笛吹市
南部町
忍野村
須坂市
伊那市
佐久市
安曇野市
立科町
長和町
飯島町
宮田村
阿智村
喬木村
山形村
松川村
信濃町
高山市
関ケ原町
輪之内町
坂祝町
富加町
白川町
川根本町
愛西市
志摩市
木曽岬町
度会町
大紀町
豊郷町
甲良町
多賀町
福知山市
八幡市
京丹後市
井手町
宇治田原町
田辺市
紀の川市
紀美野町
由良町
智頭町
吉賀町
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