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財政力指数が類似団体の平均を上回っているのは、固定資産税をはじめとする地方税が比較的高く、震災からの住宅再建などにより新築家屋の増加や誘致企業の設備投資が見込まれ、税収も増加を見込んでいる。町税の徴収率については、前年度より0.2%減少したが、今後も徴収率の向上を図り歳入確保を積極的に努めていきたい。
経常収支比率については、前年度と比較すると8.5%増となった。これは、総額が減少しているものの、決算額に占める復興事業の割合が依然として高く、臨時的経費への充当額が大きくなっているのが要因である。
人件費は、類似団体平均を上回っている。これは直営で運営している保育所保育士の人件費と東日本大震災による復興事業への各自治体からの派遣職員の人件費負担によるものである。物件費については、災害復旧、復興事業に係る物件費の大きな伸びが要因である。
管理職手当の5%カットや住居手当の持ち家分カットなど町独自で手当の減額を実施している。今後は、計画的に職員採用をおこなうとともに、給与体系の見直しや適正化に努め、類似団体の水準に近づけるよう努める。
定員管理計画に基づき職員数の削減に取り組んでいるが、福祉の町づくりとして直営で3保育所を運営していることや、東日本大震災による復興事業への各自治体からの派遣職員などにより類似団体に比べ1.3ポイント上回っている。今後、検証・検討を行い、適正な定員管理を実施し簡素で効果的な行政運営に努める。
臨時財政対策債等に係る起債の償還や県営事業松ヶ房ダム整備事業などの債務負担額に係る支出によって、類似団体の平均値を上回っている状況にある。公債費自体は平成16年度をピークに減少しているが、今後控える大型事業については事業計画の見直しを図るなど起債への依存度を低下させていきたい。
平成28年度においても将来負担比率は算出されておらず、類似団体の平均値と同等である。これは財政調整基金等充当可能基金等の増加によるものであるが、県営事業松ヶ房ダム整備に対する元利補給金などの債務負担行為や公共下水道事業などへの元利償還金に対する一般会計繰出金がある。平成23年度以降大幅に減少しているのは、震災の影響により充当可能基金が新たに創設され、大幅に増加したためである。今後は充当可能財源が復旧・復興事業の進捗により震災前の水準に戻り一旦増加に転じると見込むが、その後は震災前同様に徐々にではあるが減少していく予定である。
人件費は、類似団体平均を上回っている。これは直営で運営している保育所保育士の人件費と東日本大震災による復興事業への各自治体からの派遣職員の人件費負担によるものである。
類似団体と比較して物件費にかかる経常収支比率が高くなっているのは、電算関係等の委託料とともに東日本大震災に伴い復興事業に従事する臨時職員や保育所運営において、保育士職員数の増加を抑える臨時保育士を雇用するなど賃金の割合が大きくなっているためである。今後、内部経費の徹底した見直しを行い物件費経費の抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体と同程度となっているが、28年度については、前年度にくらべ2.3%増加した。今後も少子高齢化に伴う社会保障費の増加が要因と思われる。また、平成28年度においては臨時福祉給付金の給付が増加の要因と思われる。
道路改良等による整備・改修率が高く修繕に要する経費が少ないことや教育施設の整備も終了し、施設に対する維持修繕費用が少ないことが要因となっている。また平成7年度から下水道事業事業整備を行ったことによる地方債発行に償還のピークが過ぎたことや、施設稼働率の上昇や下水道使用料の増加により公営企業会計への繰出金も少なくなっていることも挙げられる。今後も、受益者負担による財源確保に努め、財政の安定化を図る。
行財政改革によって、これまでは類似団体の平均値に近い数値で推移してきたが、平成23年度以降は東日本大震災からの復旧・復興事業により被災者支援としての補助費等が増加となっている。今後、行政の責任分野、経費負担のありかた、行政効果などを勘案して明確な基準を設けて、見直し及び廃止を行っていく。
類似団体と比較して下回っている。町債の発行については今後も引き続き交付税措置がなされるものを選択することなど必要最小限の事業を選別しながら公債費の適正な管理に努める。
類似団体よりも上回っている。これは東日本大震災の影響により普通建設事業費が増加したためである。要因としては、資材費の増など災害復旧・復興業務事業が増加したためである。今後、大規模建設工事の計画については、必要性・費用対効果を検討し、優先順位や取捨選択を行うなど、今まで以上に事業費の抑制に努める。
実質公債費比率は類似団体と比較し高いものの、将来負担比率はひくくなっている。実質公債費比率については下水道事業等に対する繰入金の増加であるが、償還金のピークを過ぎれば、減少していく見込みである。将来負担比率は復興事業の積立金により比率は小さなものとなっているが、地方債や債務負担の減少に努め、引き続き財政の適正化に努めていく。
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