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炭鉱閉山後の人口減少、全国平均を大きく上回る高齢化率、さらに基幹産業がないこと等により、地方税が少なく類似団体平均を下回るものの、これまでの徹底的な歳出の見直しを中心とした行財政改革の実施によって悪化を抑え、近年では横ばいで推移している。今後も更なる改善のため、引き続き堅実な財政運営に努める。
平成13年度より人件費の削減や住民制度事業の縮減・廃止を中心として策定した第1次・2次行財政改革により、平成17年度までに7億8千万円、人件費の削減や各種使用料の引き上げ等、歳入確保を中心として策定した第3次行財政改革により、平成18年度は1億1千8百万円、平成19年度は人件費の削減率アップを中心とした1億6千8百万円、平成20年度以降も欠員不補充等により平成20年度1千1百万円、平成21年度1千5百万円、平成22年度7百万円の合計10億9千9百万円の財政効果が得られたが、財政基盤が弱く自主財源の確保が困難な状況にあるが、他の財源の確保等を模索し改善に努める。
行財政改革計画に基づき、全職員の給与削減率を平成18年度は10%、平成19年4月から平成20年12月まで20%、平成21年1月から11月まで15%(5%復元)、平成21年12月から14.8%(人勧準拠)、平成22年4月から10%、平成23年4月から7%、平成24年4月から現在まで3%の削減後、平成27年1月から削減がなくなり全国市町村・類似団体平均を上回っている。
昭和62年以降の炭鉱閉山対策に要した元利償還金が多額であること、公営企業債の元利償還金に対する繰出金、及び一部事務組合の公債費に対する負担金の増額や空知産炭地域総合発展基金の公債費計上が比率を押し上げる大きな要因であったが、集中改革プラン(平成17~21)や財政健全化計画に基づく新規借入の抑制、発展基金の一括償還を含む過年度債の償還終了などにより、平成20年度には目標としていた18%未満を達成することができた。平成30年度は、昨年度比較0.5%下降し、当町が依然として厳しい状況下に置かれていることに変わりはなく、今後も堅実な財政運営に努めて改善していかなければならない。
将来負担比率については、第三セクターに対する損失補償等は行っておらず、新たな起債の償還を行っていること、基金保有額が増加していることにより、昨年と同数値を維持している。依然として全国市町村・類似団体の平均と同程度となっていることから、引き続き堅実な財成運営に努めて更なる改善を図る。
類似団体を大きく上回っている主な要因は、国の補助事業における人口一人あたりの社会福祉費の扶助費が類似団体よりも多額となっていることにある。これは、全町人口に対する社会福祉費における扶助対象者(ひとり親世帯・障害者自立支援対象者等)の割合が高いことに起因している。
類似団体の平均を上回っているのは、直営で行っている上下水道の各事業会計に対する、補てん的な繰出金が主な要因として挙げられる。今後は、独立採算制の原則に基づき、維持管理経費等の節減及び使用料の見直し等を検討し、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減額するよう努める。
平成30年度は、人口一人あたりで見ると類似団体平均を下回っている。国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険、ごみ・し尿処理などを一部事務組合で行っており、高齢化率の高い本町においては、この傾向は続くと見込まれるが、各種健康施策の推進や下水道の普及・ごみ減量に取り組み、負担の軽減に努めなければならない。
前段に記載のとおり、義務的経費の区分ごとの比較では公債費以外の人件費及び扶助費の比率が類似団体の平均を上回ることから、人件費の抑制及び安定した町税収入の確保に努める。
(増減理由)これまで行ってきた人件費の削減を中心とする徹底した行財政改革及び限られた財源の中での各種事業の選択と集中により、今後の町財政の運営を安定的に図るために基金を積み立てしてきた結果である。(今後の方針)行政サービスが滞ることなく、今後の財源不足や不測の事態に備えるとともに、老朽化が著しい公共施設の修繕及び更新の財源として利用する。
(増減理由)(今後の方針)地方交付税に大きく依存する財政状況であることから、今後の財源不足に備え現基金を維持する。
(増減理由)(今後の方針)起債の大幅な繰上償還は予定していないため、現基金額を維持する。
(基金の使途)企業に対する助成、教育施設をはじめとする各公共施設の修繕及び更新を各基金の目的に沿った使途により使用する。(増減理由)役場庁舎の建替えをはじめとする各種公共施設の修繕及び更新に、今後大幅な経費を要することから、歳出の削減により生じた剰余金を、目的に応じ各種基金へと積立てを行った。(今後の方針)各基金の目的に応じた使途を明確にし、効果的に活用し、行政サービスの充実を図る。
債務償還比率は類似団体平均を下回っており、主な要因としては、平成28年度に振興公社出資債を全額一括繰上償還(134,738千円)し、地方債残高が減少したこと及び、特別職の報酬を町長18%、副町長・教育長10%削減したことによるが、今後も継続し債務償還比率が類似団体平均を上回らないよう取り組むこととする。
将来負担比率が類似団体と同程度で推移しているが、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較するとやや高い。今後、公共施設の集約化・複合化を進めることにより、新たな施設の建設に係る起債が増加する一方、老朽化した施設の除却が進むため、将来負担が一時的に増加する可能性があるものの、今後、公共施設等の維持管理に要する経費が減少することが見込まれる。
実質公債費比率及び将来負担比率ともに類似団体と比較して高い水準であったが、近年はその差が減少している。当町唯一の基幹産業であった三井砂川炭鉱が昭和62年7月14日に閉山し、その後の地域振興政策として旧三井所有の土地の買収及び地下無重力実験センター関連経費、産業創出に関する経費として、各種地方債を活用し、事業を展開してきたが、平成18年度~平成22年度に策定した財政健全化計画を実行し、大型事業を行わず、必要最小限の事業を選択した結果、両数値ともに改善されてきている。
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