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人口減少や全国平均を上回る高齢化率(平成28年度末44.7%)に加え、景気の低迷による町民税の減収や農業生産の停滞等により、0.16と類似団体平均を下回っている。今後は、地場産業等の育成と定住人口の拡大による、地域の活力づくりが急務であり、歳入確保を図り財政基盤の強化に努める。
経常収支比率は、対前年度比1.3%増となった。これは経常的な一般財源収入の減額が経常的な一般財源支出の減額を上回ったためである。人口減少や起債償還終了等に伴う普通交付税の減額(-25百万円)や地方消費税交付金の減額(-11百万円)が主な要因となっている。2年続けて90%未満とここ数年の中では良い数値となったものの、以前として類似団体内の平均値を下回るため、引き続き地方債新規発行額の抑制や、事務の見直し、定数管理による人件費の抑制などによる経常経費の抑制に努める。
類似団体と比較して人件費・物件費の決算額が低くなっている要因として、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることがあげられる。また、対前年度比では13,103円増となっているが、これは物件費の内役務費が前年度より16.3%増加していることなどが要因である。今後は、定員管理による人件費の抑制や委託費をはじめとする物件費の抑制に努める。
定員適正化計画に基づく定員管理の適正化により人件費の抑制を図っているが、平成14年度から継続していた給与カットが平成25年度で終了したことにより、全国町村平均よりも若干高い水準となっている。
前年に対し職員数が1人増加したため、人口千人あたり職員数は0.54人増の15.47人となったものの、類似団体と比較すると9.25人少ない。定員適正化計画に基づき、町の情勢に合った適正な職員数を維持する。
実質公債費比率(平成26年度から平成28年度の3年平均)は警戒ラインの18%を大きく下回る7.9%となり、前年度9.4%から1.5%改善した。これは、単年度比率の高かった平成25年度数値(11.5%)が今回の直近3カ年から除外されたことや、平成7年に借り入れた総合交流ターミナル施設(弥山荘)建設に伴う借入れや平成15年度に借り入れた過疎対策事業債(町道三島三谷道路改良工事等)の元金償還が終了したことなどにより地方債の元利償還金が減少(-25百万円)したことが影響している。今後も住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
平成26年度における将来負担比率はマイナスとなった。これは、実質公債費比率と同様にこれまでの財政健全化計画の取組成果が表れているといえる。平成27年度は再び18.4%と上昇しているが、これは平成27年度の庁舎移転事業やデジタル防災行線無線整備事業等の実施に伴い地方債現在高の増加(10億33百万円増)が影響しているためである。平成28年度は、職員数の減に伴う退職手当負担額の減やごみ焼却施設整備に伴う償還負担金の減、充当可能基金の増などが影響して対前年度比9.4%減の9.0%となった。今後も実施事業の適正化を図り、事業規模の大きな事業を過疎対策事業債や辺地対策事業債に限定するなど、財政の健全化に努める。
類似団体と比較して、人件費の経常収支比率が4.0%低くなっている要因として、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることがあげられる。平成28年度は、経常的な人件費が前年度比-2百万円となったものの経常経費全体を占める割合としては、0.6%増の21.6%となった。
財政健全化の取り組みにより経費の抑制に努めているため、類似団体平均を下回っており、類似団体の中でも7位と上位に位置している。しかし業務量の増加に伴う業務委託料の増加等により、近年増加傾向にあり、今後も更なるコスト削減に努める必要がある。特に施設維持経費の削減は、重要な課題として考えている。
平成28年度は補装具給付費や保育所運営費、乳幼児医療費などの増加に伴い前年度比0.7%増の8.4%となり、類似64団体の中でも62位と非常に高い数値となっている。今後も保育利用者の増加や障がい児通所サービス等により数値が増加することが予想されるため、町単独事業等の見直しを図る必要がある。
平成28年度については、国民健康保険特別会計への操出金が前年度比-25百万円などにより0.9%減少しているが、類似団体の平均値とは3.7%も高い数値であり、類似団体順位も64団体中56位に位置している。簡易水道事業特別会計や国民健康保険特別会計の操出金の増加が見込まれるため、特別事業会計の財政運営について見直しを図る必要がある。
定住対策として取り組んでいる住まいづくり応援事業(新築住宅補助)やエゴマ生産補助の拡充などにより、前年度比0.4%増の15.1%となった。類似団体の平均値と比較し2.5%高い数値となっていることや新可燃ごみ共同処理施設整備負担金の増などが見込まれるため、今後も事業の評価を行いながら、補助金の見直しや廃止によりコスト削減が必要となる。
平成28年度は、前年度比0.5%減の18.9%となった。近年、起債額の抑制や平成27年度に繰上償還を行ったことに伴い数値は改善されてきている。しかし、平成27年度にはデジタル防災行政無線整備事業などの大規模な普通建設事業を行ったため、これらの事業の償還が始まると今後公債費は増加する見込みである。類似団体の平均よりも下に位置していることも踏まえると、さらなる起債額の抑制を図る必要がある。
消防組合、公立病院について一部事務組合が管理運営を行っているため、運営費及び建築費等の償還額を負担金として支出している。また、平成21年度福祉事務所設置に伴い、生活扶助費、施設事務費等の増が要因となり、類似団体平均を3.8%上回っている。
将来負担比率は、財政健全化計画の取り組みの成果が表れ、近年減少傾向にあったものの、平成27年度は類似団体を大きく上回る18.4%となった。この主な要因として、庁舎移転事業やデジタル防災行線無線整備事業等の実施に伴い、地方債現在高が増加(10億33百万円増)したことが考えられる。実質公債費比率は、減少傾向にあるが類似団体の数値より高い水準にある。上記の大規模な普通建設事業実施に際し、発行した地方債の償還が平成31年度から始まるため、今後実質公債費比率が上昇していくと考えられる。今後も実施事業の適正化を図り、事業規模の大きな事業を過疎対策事業債や辺地対策事業債に限定するなど、財政の健全化に努める。
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