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財政力指数の低い9町1村が合併して誕生した市であることに加え、人口減少や高齢化などにより税収が伸びず、類似団体の平均を大きく下回っている。今後も企業誘致の促進や市税の収納率の向上による歳入確保に努めるとともに、事務事業評価を踏まえた取捨選択による歳出削減に取り組み、財政基盤の更なる強化を図りたい。
令和元年度は、普通交付税の段階的な縮減に伴う歳入の減少及び新規事業の開始や各種大型契約の更新が重なり、一時的に経常収支比率が上昇したが、令和2年度では、下水道事業会計の法適化に伴い、基準内繰出金が減少した。このことにより前年度と比較して2.5ポイント下回った。今後も引き続き、第3次行政改革大綱等に基づき経常経費の削減に努める。
9町1村及び一部事務組合も合併したことにより、消防・ごみ・し尿処理等の業務も市独自に行っている状況であることから、類似団体の平均を上回っている状況である。令和5年度からの定年延長を見据えた定員適正化計画を策定し、職員の年齢構成も考慮しながら計画的な職員数の削減に努める。併せて、第3次行政改革大綱や公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合や評価を踏まえた事務事業の取捨選択による物件費の削減に努める。
「定員数モデル」と比較すると、既に定員を下回る職員数となっているものの、定員モデルの類似団体のうち当市に人口・面積等の状況が近い団体との比較をしたところ職員数が多いことから平均を上回っている。令和5年度からの定年延長を見据えた定員適正化計画を策定し、職員の年齢構成も考慮しながら計画的な職員数の削減に努める。
当市は財政力が低く起債依存型の9町1村が合併した市であるため、類似団体の平均を上回っている状況である。今後も将来負担を考慮して市債発行額と償還額のバランスを図り、公債費の抑制に努める。
9町1村が合併した市であるが、旧町村のいずれも財政力が低く起債依存型であり、類似団体の平均を上回っている状況である。今後とも公債費等義務的経費の削減や公営企業の経営健全化を図り繰出金の抑制を図る。
9町1村及び一部事務組合が合併し、消防、ごみ・し尿処理等の業務も市が独自で行っている状況にあること等から、職員数が類似団体と比較して多い現状にあり、類似団体平均値を3.6ポイント上回っている。令和5年度からの定年延長を見据えた定員適正化計画を策定し、職員の年齢構成も考慮しながら計画的な人件費の抑制に努める。
第3次行政改革大綱等に基づく物件費の削減を行っているものの、経常収支比率は年々上昇傾向であり、類似団体平均値を3.8ポイント上回っている。令和2年度で一度減少に転じているものの類似団体と比較して高止まりしているため、今後も引き続き、第3次行政改革大綱や公共施設等総合管理計画等に基づき物件費の削減に努める。
私立幼稚園が類似団体と比較して小規模であり、施設型給付費が少ないこと等から、経常収支比率は類似団体平均値を5.3ポイント下回っている。しかし、一方で18歳までの子供を対象として行っている医療費助成に要する経費は増加傾向にある。限られた財源を効果的に使うという観点からも、他の政策の選択肢との十分な比較検討を行ったうえで、政策効果の検証も進めていかなければならない。
類似団体平均値を1.8ポイント上回っている主な要因は、介護保険特別会計などへの繰出金で、公債費とともに財政負担となっている。令和元年度までは、条件不利地域であるため建設改良費が割高である下水道事業会計への繰出金が含まれていたが法適化に伴い、補助金と出資金に性質が変更となるため本項目については、大きく数値が改善している。今後も独立採算の原則に基づき、一般会計からの繰出金に依存することのないよう、経営の合理化を進めていく。
9町1村及び一部事務組合により合併し、消防、ごみ・し尿処理等の業務も市独自で行っているため、一部事務組合負担金が類似団体と比較し少なくなっていることから類似団体平均を下回っている。独立採算の原則に基づき、一般会計からの補助金に依存することのないよう、経営の合理化を進めていく。
公債費に係る経常収支比率は18.8%と類似団体平均値を0.6ポイント上回っている。今後、市民ニーズを的確に把握したうえで、事業の整理・縮小を図りつつ、起債依存型の事業実施の見直しを検討していく。起債を財源として事業実施する場合には、合併特例債をはじめとする、充当率、普通交付税の基準財政需要額への算入率の高い地方債を活用していく。
(増減理由)令和元年度末の基金残高は、普通会計で20,455百万円となっており、前年度から1,135百万円の減少している。この主な要因は、財政調整金で普通交付税の段階的な縮減等により、前年比で755百万円減少している。(今後の方針)普通交付税の合併算定替が終了することから、これまで積み立てしてきた財政調整基金等の基金を計画的に活用しながら必要な事業の取捨選択を進めていく。
(増減理由)市の歳入の40%を占める普通交付税が、合併特例期間の終了、平成28年度から段階的な縮減が開始されたことにより縮減前の平成27年度と比較して約4,831百万円が減少している。そのため、財政調整基金を取り崩しながら財政運営を行っていることから前年比で755百万円が減少している。(今後の方針)普通交付税の合併算定替が終了することから、これまで財政調整基金の積立を行ってきた。今後は、これまで積み立ててきた財政調整基金を計画的に活用しながら必要な事業の取捨選択に努めていく。
(増減理由)市債の償還のため、287百万円が減少している。(今後の方針)市債の償還に必要な財源を確保し、将来にわたり、財政の健全な運営を行うため、今後も継続的に積立を行う。
(基金の使途)○公共施設整備等基金:公共施設の整備・修繕・解体事業の財源とする基金○まちづくり基金:自治会への交付金などの地域振興のために活用する基金(増減理由)○公共施設整備等基金:将来的に必要となる公共施設の整備費用の財源とするため、決算剰余金を積立することにより12百万円増加している。○まちづくり基金:合併特例債を財源に平成28年から平成31年度まで計画的に1,000百万円ずつ積立を行い造成した。自治会への一括交付金等へ充当したことから、前年比で175百万円減少している。(今後の方針)○公共施設整備基金:公共施設等管理計画に基づく公共施設の整備・修繕・解体事業に備えて積立を行い、計画的な施設管理を行っていく。○まちづくり基金:市民の連携強化又は地域振興のために必要な事業に対して活用していく。
有形固定資産減価償却率は類似団体内平均、宮城県平均と同程度であり、全国平均と比較すると若干低い傾向にある。前年度と比較すると微増しており施設の老朽化が進んでいる。
当市の有形固定資産減価償却率は増加傾向にあることから、将来負担比率の増加の要因として有形固定資産の取得に充てた起債の借入が多いことが挙げられる。類似団体内平均値と比較すると将来負担比率は高く、有形固定資産減価償却率はやや低い状況にあるが、概ね同様の変動となっている。
当市の将来負担比率・実質公債費比率ともに減少傾向にはあるが、将来の財政運営については硬直化している状況となっている。この要因としては、公債費等の将来負担額に対して基金などの充当可能な財源が減少していることや普通交付税の合併算定替えの終了により標準財政規模が縮小したことが挙げられる。実質公債費比率については、公債費の償還が進み減少傾向にある。
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