経営の健全性・効率性について
【収益的収支比率】類似団体より高い水準となっているが、前年比較で△0.88%であり、更なる経費削減を図る必要がある。【企業債残高対給水収益比率】昨年度より11.4%増となっているが、類似団体より低い水準となっている。【料金回収率】平成27年度の水道料金改定により、料金回収率は上昇傾向であるが、今後も、業務委託の見直し等により経費削減が必要である。【給水原価】県内一の面積を有する自治体であり、多くの資産を抱えている現状から、給水原価が高い水準である。【施設利用率】施設利用率は、類似団体より低い水準である。人口の減少などによる水需要の減少を踏まえ、施設の統廃合等による効率的な施設活用が必要である。【有収率】東日本大震災の影響や施設の老朽化により、類似団体より低い水準である。引き続き漏水調査や老朽管更新を実施し、有収率の向上を図る必要がある。
老朽化の状況について
【管路更新率】管路更新率は類似団体より低い水準である。アセットマネジメントを策定し、中長期的な視点で水道資産の管理運営を実践する必要がある。
全体総括
平成27年度に水道料金の改定を実施したことにより経営が改善されているが、人口の減少、節水意識の浸透などによる水需要の減少により給水収益の減少が見込まれる。平成29年4月の上水道事業との事業統合により、広域化による効率的な経営や財政基盤の強化を図り、市民に対するサービスの維持向上に努めていく。また、老朽化した施設の統廃合についても、統合後に水道事業将来構想等策定事業に取り組み、健全経営に努めることとしている。