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2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
過疎化の進行及び少子高齢化の進展に加え、町内に大規模事業所が少ないこと、基幹産業の一つである農業収入の落ち込み、地価下落に伴う固定資産税の伸び悩み等により税収基盤が弱く、類似団体平均及び県内平均を下回る0.27となっている。今後も大幅な歳入の伸びは期待できないため、現状と同程度で推移するものと見込んでいる。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
公債費が平成28・29年度発行債の償還開始により増加したものの、一部事務組合負担金や介護保険特別会計繰出金の減などにより、全体としては減少の80.5%となり、類似団体平均及び県内平均を下回ることとなった。近年は概ね良好な比率を維持しているため、今後とも経常経費の縮減に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、大江町行財政改革大綱(平成17~平成22)に基づき定員管理の適正化に取組んできた結果、平成16年度との比較では大幅な削減となっている。今後とも定員適正化計画に基づいた職員の配置に努めていく。物件費については、予算編成時において事務事業見直し等を徹底し縮減に努めているが、ふるさと納税の増に伴う事務経費や各種行政システム等の導入・改修・運用経費は右肩上がりとなっており、増加要因である。全体としては類似団体平均を下回る252,206円となっているが、今後ともさらなる適正化に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成18年度から導入している職務職階制度(1級1職制)等の措置が影響しているとともに、職員の若年化が進んでいることから、前年度と同じ95.5%となり類似団体平均及び県内平均を下回る結果となった。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
山間部に集落が散在する等の地理的な要因で、小学校や保育所等の施設が多かったこともあり、過去には職員数が類似団体平均を上回っていたが、人口減少に伴う施設の統廃合や退職者不補充等の対策を講じてきた結果、近年は若干下回る職員数で推移している。今後とも税収や地方交付税をはじめとする一般財源総額の減少が予想されるが、子育て支援や行政デジタル化等で新たな業務が増加している状況にもあるため、定員適正化計画に基づき計画的な定員管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成18年度を境に公債費のピークが過ぎ減少傾向で推移してきたが、平成27・28年度の大規模事業に係る借入の償還開始により比率は上昇傾向にあり、前年度と比較して0.9ポイント上昇の7.6%となった。類似団体平均及び県内平均を下回っているが、今後も地方債の発行にあたっては年度間の平準化を図りながら、公債費の増加の抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担額となる地方債現在高は、平成26年度以降に実施してきた大規模事業の財源として地方債を活用してきたため増加に転じていたが、令和2年度から再度減少に転じたこと、充当可能財源等として、主に将来的な公共施設の改修等需要に対応するための基金が増加したこと等により、将来負担比率は「負担なし」となり、類似団体平均及び県内平均を下回った。今後、大規模事業が予定されているが、新たな地方債発行にあたっては交付税措置において有利なものを厳選するとともに、基金の充実を図りながら将来負担の低減に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
平成18年度をピークに減少傾向にあったが、職員数削減の対策は限界に達した感があり、近年は横ばいで推移してきた。令和3年度は、新たに特別職(副町長)を配置したことで人件費は増加となったものの、類似団体平均を下回る23.4%となっている。
物件費
物件費の分析欄
物件費については、引き続き事務事業の見直しにより縮減に努めているものの、ふるさと納税の増に伴う事務経費や各種行政システムに関する経費は増加傾向にある。令和3年度は11.0%となり類似団体平均及び県内平均を下回る結果となったため、今後とも可能な限り縮減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
令和3年度は、障害福祉関係の扶助費が増加した一方、急激な少子化の影響を受けて児童手当や民間立保育所関係の経費が減少傾向となっていることから、類似団体平均及び県内平均を下回る2.9%となっている。
その他
その他の分析欄
その他のうち大部分を占める繰出金については、公共下水道事業への繰り出しが高止まりとなっているため、類似団体平均及び県内平均を上回る状況が続いている。令和3年度は、介護保険事業への繰出金が減少したため、前年度と比較して1.6ポイント減の16.8%となった。
補助費等
補助費等の分析欄
令和3年度は一部事務組合負担金の減少が大きく影響し、前年度から1.5ポイント減の9.8%となり、類似団体平均及び県内平均を下回る結果となった。
公債費
公債費の分析欄
近年の大規模事業が影響し令和3年度は16.6%となり、前年度との比較では0.6ポイント改善したものの、類似団体平均及び県内平均を上回る結果となった。主な要因としては、平成27・28年度発行債の償還が開始したことなどが挙げられる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除いた比率は、類似団体平均及び県内平均を下回る63.9%となっているため、今後とも経常経費の縮減を図りながら健全な財政運営に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、令和2年度の特別定額給付金事業が皆減となったことで、前年度との比較で66,802円の減となった。民生費は、住民税非課税世帯への臨時特別給付金事業、子育て世帯への臨時特別給付金事業、子育て世帯生活支援特別給付金事業の増加などにより、前年度との比較で19,776円の増となった。衛生費は、令和2年度に引き続き新型コロナウイルス感染症に対応するためのワクチン接種経費が増加しているため、令和元年度との比較で14,362円の増となった。商工費は、令和2年度に引き続き新型コロナウイルス感染症に伴う経済対策として、プレミアム付き商品券事業や緊急経済対策商品券配布事業、緊急事業継続支援事業などに取組んだため、令和元年度との比較で17,650円の増となった。災害復旧費は、令和2年7月豪雨により被災した公共土木施設及び農地、農業用施設災害復旧事業に引き続き取り組んだため、令和元年度との比較で皆増となった。公債費は、平成26年度以降の大規模事業に伴う借入の償還開始により増加傾向で、前年度との比較で5,693円の増となった。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
住民一人あたり歳出決算総額は784,322円(前年度比-45,102円、-5.4%減)となり、令和2年度の特別定額給付金事業が皆減となったことが大きく影響し減少となった。個別に見た場合、維持補修費は令和2年度に続いて大雪となったことから類似団体平均を上回ったものであり、災害復旧事業費についても、令和2年7月豪雨により被災した公共土木施設及び農地、農業用施設の災害復旧事業に引き続き取り組んだことから、類似団体平均を上回る結果となっている。今後は、道の駅再整備事業などの大規模事業により普通建設事業費の増加が見込まれるとともに、公共施設の老朽化による大規模改修や更新需要が増大していくものと見込まれるため、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、年度間で平準化しながら対応していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄国の臨時交付金や過疎対策事業(ソフト分)など、有利な財源を活用して事業を実施することができたため、実質収支はある程度の額を確保できている。また、財政調整基金の残高は前年度と同程度を維持することができている。しかし、税収や地方交付税の大きな増加は期待できない中、一般財源総額は減少していくことが見込まれるため、さらなる歳出抑制に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄すべての会計において黒字であるため、赤字比率は発生していない。このうち一般会計では、令和2年度・3年度において比率が高くなっているが、要因としては新型コロナウイルス関連の国庫補助金の増加や、災害復旧事業及び大雪による特別交付税の増などが考えられる。今後とも一般会計及び公営企業や公営事業会計を含めて、健全な財政運営に努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄実質公債費比率は7.6%で、前年度との比較で0.9ポイント増となった。近年の大規模事業に係る借入の償還開始等により、公債費が増加したことなどから算定分子も増となったものである。今後は、新たな大規模事業における地方債の活用が予定されていることから、さらなる公債費の増加が見込まれ、比率の上昇も懸念されている。また、公共下水道事業に対する繰出金は依然として高止まりしており、元利償還金の減も鈍化していることから、引き続き地方債発行の抑制に努めていくとともに、過疎対策事業などの有利な地方債の活用を図っていく。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債の借入れはなし。
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄将来負担比率は、算定が開始されて以来初めて「負担なし」となった。これは、地方債現在高の減少と充当可能基金の増加が主な要因となっている。今後とも地方債発行の抑制による残高の縮減に努めるとともに、将来的な一般財源総額の減少に備えた基金の充実を図り、もって将来負担の縮減に取組んでいく。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体としては、前年度と比較して326百万円の増加となっており、主に特目基金の増が要因となっている。ふるさと納税を原資とする基金や、将来的な公共施設の更新等需要及び高齢者等福祉への対応に備えた基金が増加している。(今後の方針)平成11年頃までに整備された公共施設が多数あり、大規模改修や更新需要が同じような時期に訪れることから、ハード整備に備えた基金の充実を図っていく必要がある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)残高は前年度との比較で88百万円の増加となった。繰越金の増により法定積立金が増加したことが要因である。(今後の方針)年度末残高として標準財政規模の3割程度を確保しながら、突発的な財政需要に対応できる財政運営に努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)防災対策事業や観光施設整備事業に係る県補助金の積立分が増加したことによるもの。(今後の方針)地方債現在高の適正化のため、引き続き当該基金を活用することにより後年度の財政負担の軽減に努めていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・町有施設整備基金:公共施設の建設、改修、補修等・ふるさとまちづくり寄附基金:子育て支援、福祉の向上、教育の充実、産業の振興など・地域福祉振興基金:将来的な高齢者福祉等・ふるさと奨学基金:高等学校及び大学等に就学する者への奨学金・中小企業支援緊急対策基金:新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者の無利子貸付に係る利子補給(増減理由)・ふるさと納税の伸びによる増。・公共施設の更新等需要に備えた積立の増。・高齢者福祉等の需要増に備えた積立の増。(今後の方針)・将来的な一般財源総額の減少が見込まれることから、特目基金の充実に努めていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町の公共施設については老朽化が進んでおり、類似団体と比較すると有形固定資産減価償却率が高い傾向にある。令和2年度に策定した「個別施設計画」や、令和3年度に見直しを実施した「公共施設等総合管理計画」を基に、今後の公共施設の在り方について検討し、適切に維持管理を努めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
類似団体と比較すると平均的な水準にあるが、全国平均や山形県平均と比較すると、低い傾向にある。今後は、地方債の発行抑制や事務事業見直し等を行い、財政健全化に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、前年と比べて11.3ポイント改善し、類似団体と同様の数値となっている。改善の要因としては、一般会計地方債残高の減や下水道会計地方債残高の減による公営企業債等繰入見込額の減などにより、将来負担額が減となったことが挙げられる。有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較すると、公共施設等の老朽化に伴い、若干ではあるが高い水準となっている。公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、長寿命化対策等に取り組むなど固定資産の適正な維持管理を進めていくこととするが、後世への負担軽減のために、精査のうえ事業を実施していくなど財政の健全化に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、前年と比べて11.3ポイント改善し、類似団体と同様の数値となっている。改善の要因としては、一般会計地方債残高の減や下水道会計地方債残高の減による公営企業債等繰入見込額の減などにより、将来負担額が減となったことが挙げられる。今後も後世への負担軽減のために、精査のうえ事業を実施していくなど財政の健全化に努めていく。実質公債費比率は、類似団体と比較して低い水準にはあるものの、令和2年度と比較すると、0.9ポイント増加している。平成28年度過疎対策事業債や平成29年度臨時財政対策債に係る地方債の元金償還が開始されたことによるものが主な要因である。今後はH29年度の公立保育所整備事業等の大規模事業に係る地方債の償還が始まることで上昇していくことが見込まれることから、地方債の発行抑制などこれまで以上に公債費の適正化取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「認定こども園・幼稚園・保育所」・「橋りょう・トンネル」・「学校施設」・「公営住宅」であり、低くなっている施設は、「道路」・「公民館」である。「公民館」については、平成28年度に中央公民館を新築したことから、類似団体で全国1番に低くなっている。「認定こども園・幼稚園・保育所」については、平成29年度に統合保育所として大規模な整備事業を実施したことに伴い、同年度は大幅に良化し類似団体と比較し低くなったものの、平成30年度より減価償却が開始したことにより再び高くなる傾向にある。「学校施設」については、昨年までに引き続き類似団体内平均値を上回っている。特に建築より40年以上が経過し老朽化が進んでいる施設もあるが、個別施設計画や学校長寿命化計画等を踏まえ、優先順位を付けた修繕改修を行うなど長寿命化対策を図っていく。「公営住宅」については、令和元年度に新築しているが、他の公営住宅の老朽化に伴い、償却率は年々高くなっており、類似団体と比較してわずかに高くなっている状況であるため、今後も財政事情を踏まえ、適切に維持管理を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「一般廃棄物処理施設」・「体育館・プール」・「保健センター」・「福祉施設」・「消防施設」・「庁舎」であり、低くなっている施設は、「図書館」・「市民会館」である。「図書館」については、平成28年度に中央公民館の新築に合わせ新設したため特に低くなっている。しかし今後は、減価償却率が増加していくため、個別施設計画等に基づき適切に管理していく。「消防施設」については、類似団体内平均値を大きく上回っているが、近隣の1市4町により広域的に管理している施設であり老朽化が進んでいるため、今後の建替え等の整備に向けて計画的に基金を積み立てていくなど財源確保に取り組んでいく。「保健センター」については、建築後40年以上が経過しており、躯体などの老朽化が進んでいる。個別施設計画等に基づき、計画的な修繕を行うなどの長寿命化対策を図っていくこととしているが、今後の在り方について検討していく必要がある。「市民会館」については、令和2年度に空調設備等改修工事等を行ったことにより良化したが、今後、減価償却が開始されると再び高くなる傾向にある。「庁舎」は昭和44年に建築された建物であるが、近年は耐震化などの必要な整備を行いながら使用しており、平成29年度はエレベーター設置、平成30年度は水道配管設備の更新等の整備を行ったことにより減価償却率が低下傾向にある。令和2年度では、改修事業を実施したこともあり再び減少に転じている。個別施設計画では、大規模改修等を踏まえ今後も活用する方針であり、長寿命化対策を施しながら維持管理を進めていく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額のうち「有形固定資産」の割合が87.0%となっており、昨年度と比較して微減となった。これらの資産の内訳としては、特にインフラ資産について新規建設や大幅改良等がない一方で、過年に整備した施設の減価償却累計額は年々増大しており、資産総額全体を押し下げる結果となっている。今後も公共施設総合管理計画に基づき、老朽化した施設の改修・更新について効率的な整備のあり方を検討していく。一方、負債総額は前年度末から241百万円の減(△3.8%)となった。負債総額のうち「地方債」が、固定負債及び流動負債合わせて5,585百万円(88.0%)と大きく占めており、そのうち臨時財政対策債が36.3%となっている。令和3年度は、今後数年で公債費のピークを迎えることを見据え新規発行額を抑制したことで償還額を大きく下回り、公債費残高は減少し負債総額を前年度比減少させる要因となった。水道事業会計・下水道事業会計等も加えた全体では、資産総額が上水道施設、下水道管等のインフラ資産を計上していることにより、一般会計等に比べて5,711百万円多くなるが、負債総額も下水道管渠布設工事や、水道事業配水管布設替工事に地方債を充当したことから2,704百万円増加している。西村山行政事務組合や第3セクターなどを加えた連結では、資産総額では西村山行政事務組合が保有している建物等に係る資産を計上していることにより、一般会計等に比べて6,769百万円多くなるが、負債総額も西村山行政事務組合の借入金があることから、3,250百万円多くなっている
2.行政コストの状況
一般会計等では、経常費用は5,297百万円(前年度比△715百万円、13.5%減)となった。これは、令和2年度に行われた新型コロナウイルス感染症に起因した各種経済対策・生活支援事業等を名目とした補助金等の支出が落ち着いたことによる。(△873百万円)また、引き続き令和2年7月豪雨や新たに令和3年地すべり災害に係る臨時損失(195百万円)が生じている。純行政コストは前年度比721百万円の減(△13.4%)となったが、コロナ禍以前の数値よりは高い水準で推移している。今後も出口の見えない物価高燃料高の影響により、電気料等経常費用の増大に歯止めがかからずコスト高の状況が続くと見込まれる。既存事業のさらなる見直しや効率的な事務運営を図ることで経費の抑制に一層努める。全体では、一般会計等に比べて水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が284百万円多くなっている。一方国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため移転費用が1,355百万円多くなり、純行政コストは1,753百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が611百万円多くなっている一方、山形県後期高齢者医療広域連合会の負担金・給付費等により移転費用が1,902百万円多くなっているなど、経常費用が3,347百万円、純行政コストが2,757百万円とそれぞれ多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(5,344百万円)が純行政コスト(5,374百万円)を若干下回り本年度差額は△30百万円、純資産残高は32百万円の減少となっている。財源のうち自主財源である税収等が前年度比190百万円の増(+4.9%)となっている。これは、コロナ禍からの反動で経済活動が持ち直したことによる。一方で、国県等補助金が前年度比739百万円の大幅減(▲58.3%)となっているが、これは各種災害や、新型コロナウイルス感染症対策関係など国庫補助等を受けて行う事業が減少したためである。今後ともデジタル田園都市国家構想交付金などを活用しながら、これからの行政運営に適した効率的な事業を推進していきたい。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が695百万円多くなっており、本年度差額は△28百万円となり、純資産残高は前年度比26百万円の減少となっている。連結では、西村山行政事務組合への分担金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べると財源が2,744百万円多くなっており、本年度差額は△44百万円となり、純資産残高は前年度比41百万円の減少となっている。共通して純行政コストに対して令和3年度は税収等を中心とした財源を例年より確保できたこともあり、本年度純資産変動額を小幅な減少に留め、将来世代に向けた純資産の先食いを押しとどめている。
4.資金収支の状況
一般会計等において、業務活動収支はコロナ関連支出の減や税収等収入の伸びにより867百万円(前年度比+179百万円、26.0%増)であった。投資活動収支については、道の駅再整備等将来の大規模施設改修事業を見越し、基金に大きく積み増ししたことなどにより△546百万円(前年度比△179百万円、48.8%減)となっている。財務活動収支は、地方債の発行額が償還額を下回ったことから△230百万円となっており、本年度末資金残高は前年度末から91百万円増加し、421百万円となった。今後数年間は、地方債償還のピークを迎えると共に、道の駅再整備事業等大規模公共施設整備事業に向けて地方債発行額が償還額を上回ることから、必要性のある事業内容を精査し、国県補助金等も活用しながら適切な資金配分のあり方を検討していく。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること・水道料金等の使用料及び手数料収入があることから、業務活動収支は一般会計等より190百万円多い1,057百万円となっている。投資活動収支は、県道・町道改良に係る管渠整備等が増加しているため△601百万円(前年度比△195百万円)となっている。財務活動収支は、地方債発行額が償還額を大きく下回っており△395百万円となった。連結では、第3セクターの事業収入等が業務収入に含まれることなどから業務活動収支は1,167百万円となっている。投資活動収支では、西村山行政事務組合において高規格救急車更新等を行ったため△659百万円となっている。財務活動収支は、地方債発行額が償還支出を下回ったが償還額が増加傾向にあるため△430百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均値を下回っているが、前年度と比較すると微増となっている。中学ガス管給排水管整備事業・各種公共施設トイレ自動水栓化事業等により有形固定資産が増加したこと、人口減少により1人当たりの資産額が増加したことが原因である。歳入額対資産比率については、類似団体平均を若干上回った。令和3年度は前年度と比較して災害やコロナ関連の歳入が減少したため、資産比率は若干回復している。有形固定資産減価償却率については、昭和40年代に整備されて以降更新時期を迎えているものや、平成初期に整備されたもので老朽化が目立つ施設が多く、類似団体平均より高い水準にある。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、令和2年度に改正した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の集約化・複合化・廃止等も含めて適切な管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を若干下回る水準となっているが、前年度比微増となっている。負債の多くを占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を下回る17.2%(前年度17.3%)となっている。今後は、臨時財政対策債の発行額も少なくなる中、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに充当率が高く交付税算入率も有利な過疎債を積極的に活用するなどしながら、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは、類似団体平均を若干下回る結果となった。前年度と比較すると、純行政コストのうち物件費は引き続き増加しているが当初予算要求時のシーリングにより伸び率が鈍化し若干改善傾向にある。令和2年度ほどの大規模コロナ関連補助費の支出はなくなったものの、依然として大きな支出があり、災害関連支出の臨時損失も併せて純行政コストを押し上げる要因となっている。今後は経費削減のため、物件費の節減や事業の見直し、デジタル化による業務の効率化を進めていく。現在直営で運営している施設についても、統廃合や指定管理者制度の導入を行うなど、行財政改革への取組を検討していく。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回った。今後数1年、公債費のピークを迎えることを見据えて地方債の新規発行を抑制したことで、発行額が償還額を大きく下回り地方債残高が減少した。負債合計も前年度比△24,107万円と大きく減少している。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を大幅に下回ったため663百万円となっている。前年度比で投資的経費は増加したが、国県補助金を活用できたため投資活動収支の赤字が若干改善した。業務活動収支では、コロナからの回復基調により経済活動が活発化したことで税収が伸び、普通交付税や国県補助金と併せて歳入が十分に確保できたうえ、支出では前年度ほどのコロナ関連補助費等の支出がなかったために収支が改善され、基礎的財政収支は引き続き類似団体平均を大きく上回る結果となった。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を大きく下回っており、行政サービス提供に対する受益者の直接な負担の割合は低くなっている。また、保育料段階的無償化等の影響もあり前年度からその比率は減少しており、経常収益も17百万円減少している。新型コロナウイルス感染症の影響で公共施設の利用者は引き続き少なくなっているうえに、物価高・燃料高の影響で経費は増大しており経常費用も例年ベースよりは多い段階で推移している。今後は、公共施設の利用回数を上げる取組や、複合化・集約化による経費の節減なども検討していく。
類似団体【Ⅱ-1】
岩見沢市
長万部町
奈井江町
白糠町
五所川原市
十和田市
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西和賀町
平泉町
住田町
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喬木村
豊丘村
山形村
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信濃町
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南関町
和水町
西原村
日田市
日南市
出水市
糸満市
宮古島市