農業集落排水施設 個別排水処理施設 公共下水道 簡易水道事業(法適用) 簡易水道事業(法適用)
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本市は、中山間地域が多く、人口の減少が進んでいる。また、全国平均を上回る高齢化等により、財政基盤が弱く、財政力指数は全国平均を下回っている。組織の見直しや、歳出の徹底的な見直しを実施するとともに、滞納額の圧縮や更なる徴収業務の強化に取り組み、財政基盤の強化に努める。
分子である人件費、補助費等、公債費等の経常的経費に充てた一般財源が定員適正化計画に基づく職員数の減や臨時財政対策債の償還金の減等により-511百万円(-2.6%)減少し、分母である地方税、普通交付税等の収入額において、地方消費税交付金の増等により+202百万円(+1.0%)増加したため、前年度と比較して3.5ポイント改善した。今後は、事務事業の見直しを更に進めるとともに、全ての事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。
類似団体平均に比べ高くなっているのは、主に物件費を要因としており、市町村合併により類似した公共施設が多くなり、その施設維持管理や解体費用が増大している。今後は令和2年度に完成した公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画を基に、公共施設更新、今後の公共施設の利活用を含めた在り方を検討しながら、財政負担の軽減・平準化を図る。
市町村合併の効果等により、類似団体平均を0.26人下回っている。前年度との比較では0.09人増となっている。人口は減少しているものの新たな行政ニーズに対応するため、また、市の面積が広大で支所の職員数を減らすことが限界となってきているが、今後も定員の適正化を進め、退職者不補充や民間委託の推進に努めていく。
実質公債費比率の構成要素(分母)の標準財政規模が、平成27年度からの普通交付税合併算定替の逓減により減少してきたことや構成要素(分子)の元利償還金が主に過疎対策事業債の償還金の増になったことで上昇し、類似団体平均を上回っている。今後とも緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
分子である地方債現在高が過疎対策事業債や災害復旧事業債の発行額の増等により増えているが、充当可能基金や普通交付税算入見込額が大きいため、将来負担比率は類似団体平均を大きく下回っている。しかし、将来は分母である標準財政規模が縮小することは間違いなく、今後も後世への負担を少しでも軽減するよう、事業の適切な選択、行政改革によるコスト削減、充当可能基金の積み立て等に努める。
類似団体との比較では2.4ポイント下回っており、引き続き人件費抑制を図っていく。具体的には、給与制度についての是正や新規採用人員の抑制、民間業務委託化を推進し、人件費の削減に努める。
類似団体平均より0.6ポイント下回り、前年度より2.7ポイント減少している。これは、会計年度任用職員制度の開始に伴う賃金の減によるものである。市町村合併により公共施設が多くなり、その施設維持管理費用が増大しているため、今後も施設の統廃合を行い、委託料等の縮減に努める。
類似団体平均を0.2ポイント上回っており、前年度比較では、0.7ポイント減少している。これは、令和元年10月改正の幼児教育・保育の無償化に伴う私立保育所施設型給付費・単独事業の減によるものである。今後は、自立支援給付費、児童福祉費等の増により、扶助費は増加傾向となることが懸念されるので、資格審査等の適正化を進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
類似団体平均を2.5ポイント上回っている。これまで整備してきた下水道会計への繰出金や介護保険事業費特別会計や後期高齢者医療特別会計への繰出金が多額になっていることが要因として挙げられる。今後、下水道事業については、使用料の料金改定による収入確保の検討、介護・後期については、各保険の医療費等抑制のための各種予防事業を充実させ、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
類似団体平均を4.0ポイント上回っている。加入している一部事務組合が多いことや、合併前からの団体補助金等が多いことが要因である。今後は、補助金を交付するのが適当な事業を行っているのかどうかなどについて点検を実施し、必要性の低い補助金は見直しや廃止を行うなど補助費等の削減に努める。
類似団体平均を1.2ポイント下回り、前年度と比べると0.8ポイント減少している。これは、臨時財政対策債等の償還金の減によるものである。今後は、大型事業を除く通常の起債借入を償還額以下にすることにより、将来的な公債費の抑制に努める。
類似団体平均を3.7ポイント上回っている。市町村合併により公共施設が多くなり、その施設維持管理費用が増大しているため、施設の統廃合を行い管理施設の削減など経常経費の節減に努める。
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、普通会計で171億6千万円となっており、前年度から8億7千万円の減となっている。・これは、ふるさと支援寄附基金へ8億7千万円積み立てた一方、財源不足のため財政調整基金の8億9千万円の取り崩し、道路改良事業や観光施設整備事業等に公共施設整備基金を充てるなどの特定目的基金の取り崩しを行ったことが主な要因である。(今後の方針)・財政健全化計画(5年計画)では、中長期的(2025年度目途)には基金残高を平成24年度の九州北部豪雨時の災害復旧事業に必要となった、一般財源総額60億円以上を確保するということを目標としている。・公共施設整備に向けて、地方債償還や繰上償還の財源として「減債基金」への積立てを行うが、各特定目的基金は、目的に則した事業に充当するため、中長期的には減少傾向にある。
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、78億6千万円となっており、前年度から5億5千万円の減となっている。・平成27年度以降の合併算定替逓減や人口減少による普通交付税の減により、財政調整基金積立金を取崩ししてきた。・令和2年度においては、扶助費・普通建設事業費増による一般財源不足の補填のため、8億9千万円取り崩したことによる減少となっている。(今後の方針)・財政調整基金は、通常の財政調整のために標準財政規模の10%から20%の範囲内の確保に努めることとしている。・山間地が多い本市では、災害発生が多く、その備え等のため、過去の実績等を踏まえ、20億円程度の残高を、通常の財政調整以外に確保することとしている。
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、17億6千万円となっており、前年度から1千万円の増となっている。・基金利息を1千万円積立てたことにより増加となっている。(今後の方針)・今後の庁舎整備事業の地方債償還や繰上償還の財源として充当予定のため、積立てを行っていく。
(基金の使途)・公共施設整備基金:市が行う公共施設等の整備・ふるさと支援寄附基金:ふるさと寄附者の社会的投資を具体化することにより、多様な人びとの参加による個性あるふるさとづくりに資する・社会福祉振興基金:社会福祉の充実及び向上・子ども夢基金:未来を担う子どもたちの健やかな育ちを支援する環境の充実・魅力ある地域づくり基金:教育文化、スポーツ、産業の分野において活躍する指導者等を育成するとともに、本市における歴史、文化、産業等を活かし、個性的で魅力ある地域づくりを推進(増減理由)・公共施設整備基金:道路改良事業や観光施設整備事業等の財源として5億9千万円を充当したことにより減少となっている。・子ども夢基金:出産祝金、小中学校入学祝金、高校生への給付型奨学金等に8千万円を充当したことにより減少となっている。(今後の方針)・公共施設整備基金:中期財政見通しでは、庁舎整備事業・住宅建設改修事業等に充当予定のため、令和7年度までに20億円程度減少予定である。
当市では、平成28年度に策定し、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画において、計画期間25年間で公共施設等の保有量(延床面積)の約40%削減、長寿命化を図り耐用年数の20年延長(法定耐用年数+20年)の実現という目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めているが、昭和40~50年代の建物が多く存在し、年々上昇傾向にある。
当市では、類似団体と比較すると基金を多く保有しているため、債務償還比率は低くなっている。今後も大型事業がいくつか予定されていることから、地方債残高等の動向を注視しながら、交付税措置率の高い起債の活用、財政調整基金への積立等を計画的に行い債務償還比率の抑制に努める。
普通交付税の合併算定替終了を考慮した基金積立による基金残高と定員適正化計画に基づいた人員整理等により将来負担比率は無の状況である。一方で、有形固定資産減価償却率も類似団体よりも低いものの、上昇傾向にある。主な要因としては、市町村合併により多くの類似施設を保有しており、昭和40~50年代に建設された公民館や体育館など、いずれも有形固定資産減価償却率が高めであることなどが挙げられる。今後も令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
実質公債費比率は大きな増減はなく、普通交付税の合併算定替終了を考慮した基金積立による基金残高と定員適正化計画に基づいた人員整理等により将来負担比率は無の状況である。今後は、人口減少による税収増の見込めない中、標準財政規模が小さくなることによる各比率への影響と、今後の市の事業規模を勘案し、引き続き公債費の適正化と財政の健全化に取り組む。
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