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市税について、令和2年度は微減となったものの、平成28年度以降は増加傾向にあるほか、増税に伴う地方消費税交付金の増などもあり、基準財政収入額は増加が続いているが、少子高齢化の進行等に伴い社会保障関係費が伸びていることなどから、基準財政需要額も増加傾向にある。このため、財政力指数は横ばい状態が続いているが、令和2年度は、類団平均等をいずれも上回っている。今後も、地場産業の振興、企業誘致、移住・定住促進施策等を強力に推進し、市税等の自主財源の増加を図るなどして財政基盤の強化に努める。
増税に伴う地方消費税交付金の大幅増や、社会福祉費、公債費等の増に伴う普通交付税の増により経常一般財源が増加した一方、幼児教育・保育無償化に係る国庫負担金の増や生活保護費の医療扶助費の減などにより経常経費充当一般財源は減少したことで、前年度から3.8ポイントと大幅に低下した結果、全国平均は下回ることとなった。今後、当面の間は扶助費や公債費、大型建設事業の起債償還に係る一部事務合負担金の高止まり状態が継続する見込みであり、自主財源の確保、民間活力の導入などの行財政改革を更に積極的に推進していく。
平成27年度までは類似団体よりも高い水準となっていたが、平成28年度以降は、職員の新陳代謝が進んだことなどによる人件費の削減や、市直営でのごみ処理業務を一部事務組合に移管したことなどによって経常経費が減少し、類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回って推移している。今後も、職員数及び給与の適正化、事務事業の徹底した見直しなどに取り組み、歳出の削減に努めていく。
職員の新陳代謝のほか平成26年1月から平成30年1月まで実施した定期昇給の1号抑制等により指数は前年度に引き続き99.5となっているものの、高校卒区分における経験年数や階層の高さが影響し、類似団体及び全国市の平均を上回っている。今後、管理職員数の削減や国家公務員に準拠した給与体系の整備に努め、効率的な組織運営を進めていく。
令和3年4月1日現在の職員数は814人で、前年度(819人)から5人の削減となっている。今後の社会情勢や行政需要の急速な変化に対応しながら、令和5年度から予定されている定年引き上げ等の公務員の制度改革も踏まえ、適正な定員管理を実行していく。
市町村合併以降の学校施設の耐震化などの大規模事業に係る起債や、土地開発公社清算に伴う第三セクター等改革推進債の発行により、類似団体等のいずれの平均よりも大幅に高い水準で推移している。令和2年度は、標準税収入額や普通交付税額の増により分母の標準財政規模が伸びたが、分子の合併特例債や下水道事業債等に係る元利償還金及び準元利償還金の伸び率が上回り、前年度から0.2ポイント悪化した。今後も、起債対象事業の実施内容や時期の精査を行うなどして起債発行額の抑制に努め、公債費負担の軽減を図る。
長期的な視点で行財政運営の改善を図るため、多額の負債を有していた土地開発公社を平成25年度に清算しており、その際発行した第三セクター等改革推進債の影響により、比率は高い水準で推移している。令和2年度は、合併特例債のほか、下水道事業及び一部事務組合での起債の償還が進み、起債残高が減少するなどして将来負担額が大幅に減少した結果、前年度から10.4ポイント低下し、大きく改善した。今後も、将来世代の負担軽減を図るため、起債発行額の抑制などにより財政の健全化に努めていく。
類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回っている。令和2年度は、人事院勧告による給与改定に伴い期末手当を0.05月分減額したものの、新型コロナ対応及び災害対応における時間外勤務の大幅な増加により、前年度から0.7ポイントの増となった。
類似団体内、全国及び県の平均をいずれも下回って推移しており、その主な要因として、一般廃棄物(ごみ、し尿)処理や消防業務を一部事務組合に移行していることが挙げられる。令和2年度は、放課後児童クラブの運営委託料等が増加した一方、賃金の廃止などにより、前年度から0.4ポイント減となった。今後は、公共施設の集約化等の取組や施設運営費の見直し、事務事業の効率化などを進め、経常経費の圧縮に努める。
類似団体平均、全国平均、県平均のいずれも下回っている。令和2年度は、幼児教育・保育の保育料無償化の通年化による国庫負担金の増、生活保護費の医療扶助費の減などにより、前年度から3.6ポイントの減となった。今後も、社会保障関係費の高止まりが見込まれるが、単独事業の見直しや高齢者の健診の推進等による医療費軽減の取組などにより財政負担の圧縮に努める。
前年度と同値となっており、全国平均をわずかに上回っているが、類似団体及び県平均は下回っている。ここでは、介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計への繰出金が大きな割合を占めており、今後も、高齢化の更なる進行により高齢者の介護・医療に要する経費の高止まりが見込まれるため、介護予防や健康寿命延伸に資する活動を推進するなどして一般会計の負担軽減を図る。
令和2年度は、新クリーンセンターの建設等に伴う一部事務組合負担金が増となった一方、下水道事業への繰出が減となったことにより、前年度からは0.5ポイント減となったが、類似団体、全国及び県の平均をいずれも上回っている。当面の間、一部事務組合負担金の高止まりが見込まれるため、特に多額の補助金を支出している下水道事業の経営改善のほか、各種補助金の見直しなどにも取り組んでいく。
小中学校施設の耐震補強整備などに充てた合併特例債や、平成25年度に発行した第三セクター等改革推進債の影響により、類似団体等のいずれの平均よりも高い水準で推移している。第三セクター等改革推進債については、平成30年度に繰上償還を行っており、今後も5年ごとに予定しているが、このほかにも、公債費の削減に向けて普通建設事業の見直しや進度調整によって新規発行を抑制し、後年度負担の軽減に努める。
昨年度から3.8ポイントの減となり、類似団体、全国及び県の平均をいずれも下回っているが、新クリーンセンターの建設などに伴う一部事務組合負担金や下水道事業に対する繰出が財政を大きく圧迫しており、いずれも早期かつ大幅な改善は難しい状況である。今後も、引き続き行財政改革の取組を着実に実行し、経常的経費全般の抑制に努める。
(増減理由)森林環境譲与税を原資とするつやま森づくり・木材産業活性化基金について、令和2年度分の0.6億円を積み立てた一方、収支不足の補填や総合計画主要事業の推進を図るため、財政調整基金12.0億円や地域づくり基金(合併特例債を原資とするもの)1.8億円を取り崩した。これらの影響により、基金全体では10.1億円の減となった。(今後の方針)本市財政計画上の見通しでは、第三セクター等改革推進債に係る財政負担などの影響により、当面の間収支不足が見込まれているところであり、行財政改革の取組の強化を図るとともに、特定目的基金を有効に活用することで健全な財政運営に努める。
(増減理由)当初予算編成における収支不足の補填や総合計画主要事業の推進を図るため、年度末に12.0億円を繰り入れたが、令和元年度の歳計剰余金処分により5.0億円を積み立てるなどしたため、年度末残高としては7.0億円の減となった。(今後の方針)財政計画に基づき、本基金を活用して今後の収支不足に対応していくこととしているため、中期的には減少していく見込みである。
(増減理由)防災無線デジタル化事業に係る起債償還に充てるために取り崩したことで、0.2億円の減となった。(今後の方針)防災無線デジタル化事業に係る起債償還のうち、令和4年度償還分までは本基金を充てることとしている。その後は、財政計画に基づき、本基金を活用して収支不足に対応することとしているため、中長期的に減少していく見込みである。
(基金の使途)・公共施設長寿命化等推進基金:公共施設の修繕、改修等による長寿命化及び除却に関する事業の推進を図る・ふるさと津山サポート基金:寄付金を財源として各種事業を実施し、暮らしやすく、個性豊かで魅力に満ちたまちづくりに資する・つやま森づくり・木材産業活性化基金:間伐等の森林整備,林業を営む人材の育成及び確保、木材の利用の普及啓発等を促進することにより、森林の有する多面的機能を持続的に発揮させるとともに、林業の振興を図る(増減理由)・公共施設長寿命化等推進基金:スポーツ施設等の修繕や市営住宅の解体撤去費用の財源として0.6億円を取り崩したことによる減少。・ふるさと津山サポート基金:令和2年分のふるさと納税による収入1.7億円を積み立てた一方、令和元年分の収入2.7億円を取り崩したことによる減少。・つやま森づくり・木材産業活性化基金:令和2年度分の森林環境譲与税0.6億円を積み立てたことによる増加。(今後の方針)・公共施設長寿命化等推進基金:公共施設の修繕、改修等による長寿命化及び除却に関する事業の財源として適宜取り崩す予定。・ふるさと津山サポート基金:毎年度、ふるさと納税収入の全額を一度本基金に積み立てた上、翌年度に各種事業の財源として全額を取り崩す形で活用する予定。・つやま森づくり・木材産業活性化基金:毎年度、森林環境譲与税の全額を一度本基金に積み立てた上、基金の使途に合致する事業に適宜充当する予定。
本指標は、類似団体、全国平均及び岡山県平均より低い水準にある。各種インフラについては、既に策定している津山市公共施設等総合管理計画、津山市公共施設再編基本計画等に基づき、統廃合、更新、長寿命化等のファシリティマネジメントに取り組んでいる。道路などは減価償却率が類似団体や全国、県平均と比較して低い水準となっている一方で、市営住宅など類似団体等より高い水準となっている施設もあり、今後の財政の圧迫を防ぐためにも、それぞれの実情に応じた適切な維持管理・更新などの対応を進めていく必要がある。
本指標は、類似団体、全国平均及び岡山県平均をいずれも大きく上回っている状況である。令和2年度は、津山文化センター施設整備事業などの事業終了や、新発債の発行抑制による地方債残高の減などにより、将来負担額は減少した。新型コロナの影響などで市税等の減収があったが、医療機関での受診控えによる医療費の減などで扶助費が減少したため、債務償還比率は昨年度より改善することとなった。しかし、上記のとおり類似団体等と比較した場合は未だ高い水準であるため、行財政改革や各種事業の見直しなど、更なる改善に繋げるよう取り組んでいく。
将来負担比率については、昨年度までの130%台から110%台へと減少したものの、類似団体及び全国的な水準と比較すると、昨年度までと同様に高い水準にある。一方で、有形固定資産減価償却率は、類似団体との比較の中ではやや低い水準にある。施設やインフラ等の長寿命化や更新については、それぞれの必要性や優先度を適切に判断しつつ、ファシリティマネジメントの取組を推進し、普通建設事業やそれに伴う起債発行額の抑制に努め、引続き財政健全化を図る必要がある。
上記のとおり、将来負担比率は減少傾向にあるものの、第三セクター等改革推進債(三セク債)の発行を始めとした各種要因から未だ高水準で推移している。実質公債費比率については、合併特例債等に係る元利償還金の増や下水道事業会計等に係る準元利償還金の増などから若干上昇している。両指標とも、類似団体との比較では極めて高い水準であるが、令和元年度に策定した「財政構造改革に向けた取組方針」に基づき、事務事業の見直しなどを行い、改善を図ることとしている。
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