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長引く景気低迷による個人・法人関係税の減収や地価下落による固定資産税の減収などから昨年よりも0.02ポイントの減となった。このため、退職者不補充等による人件費の抑制や歳出の徹底的な見直しに努めるとともに、市税の徴収強化策として徴収専門員の配置や夜間徴収の実施により歳入を確保し、更なる財源の確保を図る。
昨年度から0.5ポイント改善し、類似団体平均を3.9ポイント下回っている。この要因は、経常経費充当一般財源の減に加え、市税や交付税が減少するものの地方消費税の上昇分が反映され大幅に増加したためである。翌年度以降は合併算定替えの段階的な終了に伴う交付税の減少や、大規模事業による公債費の増加などが見込まれるため、市税等の自主財源の確保を図るとともに、行政改革の取り組みによる経常経費の削減を進め、経常収支比率の改善に努める。
類似団体との比較では、約4万6千円高い状況となっている。これは主に物件費を要因としており、合併後複数保有することとなった類似の公共施設について再配置・統合が進んでおらず、その維持管理に費用がかかっているためである。対策としては、公共施設総合管理計画のもと施設の再配置等についても検討を行い、また維持管理費用の見直しを行うなどして経費の削減を図りたい。
前年度に比べ0.4ポイント増加し、類似団体平均と同じ97.0ポイントとなった。これは職員構成の変動等によるものであり、今後も一層の給与適正化に努め、住民に理解を得られる水準を維持していきたい。
職員数自体は減少したものの、人口減少の影響を受け前年度に比べ0.31人増加する形となった。今後も組織や事務事業の見直し、定員適正化計画に基づいた職員採用など積極的な取り組みを行うなどして組織の適正な定員整理を行っていく。
前年度に比べ2.1ポイント改善した。これは合併直後の投資的経費を抑制したことや、償還の前倒しや繰上償還等の効果による。今後29年度までは改善していく見込みであるが、大規模な投資的事業の増加や標準財政規模の縮小により実質公債費率の上昇が予想されることから、事業内容の精査や事業実施年度の検討を行う中で、その推移について十分注意を払う必要がある。
昨年度に比べ12.2ポイント改善し、類似団体との比較でも20.3ポイント下回った。この要因は、平成25年~27年かけて実施した約40億円の繰上償還による地方債残高の減少、定員適正化計画による職員数の減少などの取り組みによるものである。
経常収支比率に占める人件費は前年度に比べ1.2ポイント減少し、類似団体を4.5ポイント下回った。これは定員適正化計画の推進等により人口に対する職員数が類似団体平均と同水準となってきたなかで、給与水準の高い職員の定年退職の増加等が原因と考えられる。今後も定員適正化計画に基づき、適正な定員管理及び人件費の抑制に努めていきたい。
類似団体平均に比べ毎年低い状況を維持しており、前年度に比べ0.2ポイント減少した。業務の外部委託や指定管理者制度の導入、経常経費の見直しなど行政改革の取組みによる一定の効果があるものの、合併団体であるため類似施設を複数保有するなど、運営や維持管理費が嵩む傾向にあることから、これらの施設の再配置の検討、更なる経費節減の取組みを進めていきたい。
扶助費に係る経常収支比率については、類似団体平均を2.4ポイント下回っており横這い状態であるが、今後は上昇が予想される。この要因としては、医療給付費や福祉給付費、児童福祉費等の増加があげられるが、資格審査の適正化や各種手当の見直しを進めていくことで、上昇傾向を鈍化させるよう努めていきたい。
前年度に比べ0.5ポイント上昇したが、類似団体平均を0.2ポイント下回っている。その他については、その大半が繰出金であり、下水道事業、介護保険事業、後期高齢者医療事業分などが多い状況となっている。介護保険事業や後期高齢者医療事業については増加傾向となっていることから、職員数や事務事業の見直しを図るなどの改善に努め、繰出金の抑制を進めたい。
以前は補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均に比べ低い水準を維持していたが、ごみ処理施設や消防の広域化にかかる運営費等により上昇傾向にある。これに加え、各種の補助金が存在していることから、それらについても効果を検証し、内容や基準について見直しを行う必要がある。
本市は合併前に実施した大型事業にかかる地方債等により、地方債残高や毎年の償還額が多く、類似団体平均に比べ比率が6.5ポイント高い。合併後は投資的事業の見直しや計画的な事業実施を進めるとともに、財政的に有利な地方債を活用するなど改善に努めているが、大規模な投資事業を実施、予定してることから新規地方債の発行を注視するとともに事業内容や事業実施年度の検討により類似団体の平均に近づくよう努めたい。
公債費以外に係る経常収支比率については、前年度に比べ0.9ポイント減少し、類似団体平均を10.4ポイント下回った。本市の経常収支比率を押し上げている大きな要因は公債費であるといえるが、その他についても適正な経費の把握や、事務事業の減少を行う中で、引き続き経常経費の抑制に努めていきたい。
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