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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和2年度の財政力指数は0.55となり、前年度から0.01%上昇した。単年度でみると、平成30年度0.540、令和元年度0.538、令和2年度0.565であり、前年度比0.027ポイントの上昇となった。これは、市税収入が伸び、基準財政収入額の伸び幅が基準財政需要額の伸び幅を上回ったことが主な要因である。全国、長野県及び類似団体の平均を上回っているものの、長野県内19市の平均(令和2年度0.58)を下回っており、引き続き財政基盤の強化に努めていく必要がある。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和2年度の経常収支比率は91.5%となり、前年度対比で3.1%上昇した。分母である経常一般財源総額が法人市民税や普通交付税の減等に伴い減小したことが主な要因である。今後も幼児教育や障がい者福祉の充実のための社会保障関係経費など、経常的経費の増が想定され、財政構造の硬直化の進行が懸念される。全国平均及び類似団体平均を下回っているものの、長野県平均及び長野県内19市の平均(89.6%)をを上回っており、行財政改革の取組を継続的に実施し、健全な財政運営に努めていく必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和2年度の人件費・物件費及び維持補修費は、会計年度任用職員制度の導入による人件費の増や、ICT教育の推進のための備品購入費の増などに伴い、前年度と比べ8.4%の大幅増となった。令和2年度の額は、類似団体平均、全国平均及び長野県平均の全てを下回っているが、人口減少等の影響もあり、増加傾向となっている。今後も職員数の適正管理、行財政改革の取組、当初予算編成での精査などを通して、経常的経費の抑制に努めていく必要がある。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
令和2年度のラスパイレス指数は、人事院勧告に準拠し見直しを行ったが、前年度から0.1ポイント減の96.8となった。類似団体及び全国市平均との比較では低い数値となっている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成29年度から運用している「飯田市行財政改革大綱(平成29年度~令和2年度)に基づく実行計画」の中で、職員数の総数管理を行ってきた。令和2年度の職員数は726人で、前年度から2人の減となった。人口1,000人当たりの職員数は7.24人となり0.04ポイントの増となったが、類似団体平均、全国平均、長野県平均を下回っている。今後も令和3年度より運用を行う「飯田市行財政改革大綱(2021年度~2024年度)に基づく実行計画」に基づき、職員配置の適正化と職員の能力向上の推進を行っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和2年度の実質公債費比率は0.4%低下した。単年度数値の比較では0.8%低下している(令和元年度8.2%、令和2年度7.4%)。地方債の着実な償還により、一般会計の元利償還金や公営企業の地方債の償還に充てた繰入金(純元利償還金)が減になったことや、地方消費税交付金等の増により標準財政規模が拡大したことが、減少の主な要因である。全国及び長野県の平均を上回っているが、一般会計、企業会計ともに地方債残高は減少しており、今後も計画的な地方債の発行に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和2年度の将来負担比率は32.1%となり、5.5ポイント上昇した。これは、リニア駅周辺整備事業に関する事業用地買収及び物件補償に係る債務負担行為の設定等により、分子となる実質的な将来負担額が増加したことが主な要因である。早期健全化基準から見れば健全な状態であるといえるが、今後もリニア関連等の大規模な事業が予定されており、将来の負担と財源のバランスに配慮した計画的な財政運営に努めていく必要がある。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費にかかる経常収支比率は22.9%で、前年度比プラス2.9%となった。類似団体平均、全国平均及び長野県平均のいずれの数値も下回っている。会計年度任用職員制度の導入により人件費が増となったことが、数値が上昇した主な要因である。今後行われる職員の定年延長も視野に、職員数の管理や適正な勤務管理等に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費にかかる経常収支比率は10.0%で、前年度比マイナス1.2%となり、類似団体平均、全国平均及び長野県平均のいずれの数値も下回っている。会計年度任用職員制度の導入により、これまで物件費に計上されてきた賃金等が人件費として計上されることとなったことが数値低下の主な要因である。今後も飯田市行財政改革大綱に基づき、新たな行革の取組を検討し実践していく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費にかかる経常収支比率は10.2%で、前年度比マイナス0.1%となった。全国平均よりは低いが、長野県平均を上回っている。児童手当費が減となったものの、民間保育所運営費などが増となったことにより、数値としてはほぼ変動がなかった。障がい者福祉、高齢者福祉等の社会保障関係経費は増加しており、今後も引き続き増加する見込みである。
その他
その他の分析欄
その他の経費にかかる経常収支比率は15.0%で、前年度比プラス0.7%となり、類似団体平均、全国平均及び長野県平均のいずれの数値も上回っている。地方公営企業への繰出基準の改定等に伴い、病院事業への繰出金が増えたこと等が数値上昇の主な要因である。今後も地方公営企業の健全な経営に努めるとともにルールに沿った繰出を行っていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等にかかる経常収支比率は15.8%で、前年度比プラス0.8%となり、類似団体平均、全国平均及び長野県平均のいずれの数値も上回っている。下水道事業が法適化され繰出金から補助金へ変更になったことにより、平成28年度から数値が上昇している。補助費等の見直しについては、当初予算編成の中で終期設定や事業の見直しに向けた取組を継続して行っていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費にかかる経常収支比率は17.6%で、前年度と同じであった。類似団体平均は下回っているものの、全国平均及び長野県平均の数値を上回っている。公債費の決算額は、平成21年度に発行した合併特例事業債の償還が終了したことにより、前年度比マイナス3.1%となった。今後も、着実な償還と、長期的視点に立った地方債の発行に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外にかかる経常収支比率は73.9%で、前年度比プラス3.1%となった。全国平均は下回っているが、長野県平均を上回っている。長野県平均よりも高い要因は、人件費及び物件費にかかる経常収支比率は低い水準にあるものの、扶助費、補助費等及び繰出金が含まれる「その他」にかかる経常収支比率が高いことによる。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
類似団体平均との比較では、労働費、商工費、災害復旧費が高くなっている。また、全国平均との比較では、議会費、総務費、衛生費、労働費、農林水産業費、商工費、消防費、災害復旧費、公債費が高く、長野県平均との比較では民生費、衛生費、労働費が高くなっている。総務費は、臨時的な経費として特別定額給付金の給付等により増加し、住民1人当たりのコストが高くなったが、類似団体平均、長野県平均を下回る水準となっている。民生費は、臨時的な経費としてひとり親世帯臨時特別給付金や子育て世帯臨時特別給付金などの新型コロナウイルス感染症対策の事業費が増となったことにより増加したが、民間保育所施設整備設事業の完了等により、住民1人当たりのコストはほぼ前年度同水準となった。労働費は、新型コロナウイルス感染症対応のための事業者支援施策など、緊急経済対策事業の実施により事業費及び住民1人当たりのコストが大幅増となった。災害復旧費は、令和2年7月に発生した豪雨災害に係る災害復旧事業費の増により、事業費及び住民1人当たりのコストが大幅増となり、類似団体平均、全国平均を上回った。公債費は、平成21年度に発行した合併特例事業債の償還が終了したこと等により、住民1人当たりのコストが前年度に比べ減となっているが、全国平均を上回り長野県平均とほぼ同水準となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
令和2年度決算は、歳出総額が129億1,646万円増加した。歳出総額を住民1人当たりに換算すると590,674円となり、前年度との比較では135,086円の増加となった。(前年度住民1人当たり決算額455,588円)人件費及び物件費は、これまでに経常経費の削減、職員数の削減などに取り組んできたことで、類似団体平均、長野県平均と比較して低い数値となっている。引き続き職員数の管理や経常的経費の削減、事務事業の見直しなど行財政改革の取組を進めていく必要がある。扶助費は、ひとり親世帯臨時特別給付金や子育て世帯臨時特別給付金などの新型コロナウイルス感染症対策の事業費が増となったことにより、決算額は2億6,364万円の増、住民1人当たりのコストは3,676円増加した。補助費等は、特別定額給付金の給付や新型コロナウイルス感染症対応として緊急経済対策事業を実施したことにより、決算額は115億5,725万円の大幅増、住民1人当たりのコストは116,877円の大幅増となった。普通建設事業費は、小中学校の空調設備工事が完了したことにより、決算額は3億3,797万円の減、住民1人当たりのコストは2,601円の減となった。今後も引き続き財政健全化のため、事業の抜本的な見直しに取り組んでいく。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄令和2年度決算は、歳入一般財源が法人市民税の減等により減額となった一方で、新型コロナウイルス感染症対応や豪雨災害への対応等により歳出が増となり、財政調整基金を2億円取り崩した。実質収支は7億8,146万円の黒字、実質単年度収支は9億7,514万円の赤字となった。今後はリニア中央新幹線開通に向けた整備、教育施設や福祉施設、観光施設等の老朽化に対する経費の増が想定されるため、行財政改革の推進と財政基盤を強化する必要がある。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄各特別会計、企業会計において、実質赤字および資金不足は発生していない。しかし、多くの特別会計では、使用料または利用料、料金収入といった会計独自の収入のみで事業を実施し、収支の均衡を保つことは困難であり、一定のルールに基づき一般会計から支出される繰出金によって運営を行っている状況にある。企業会計においても、ルールに基づき補助金、出資金等を一般会計から支出している。病院事業会計は、新型コロナウイルス感染症の影響により、入院・外来患者数が減少したものの、新型コロナウイルス感染症関連の補助金収入等により3年連続で黒字を達成した。下水道事業の法適化により、平成28年度から繰出金に係る住民1人当たりのコストは類似団体の平均を下回るようになったが、今後も引き続き繰出金等の算出根拠や金額について精査し、その推移に留意して財政運営を行っていく必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度の実質公債費比率の分子は、前年度と比較して9,463万円の減となった。元利償還金は、平成21年借入の市町村合併特例事業債や平成18・19年借入の過疎対策事業債の元金償還が終了したことなどにより前年度比1億5,105万円の減となった。また、公営企業債の元利償還金に対する繰入金(準元利償還金)も、病院事業債に係る準元利償還金の減などにより、前年度比4億985万円の減とった。地方債の償還を着実に進めるとともに、長期的な視点に立った計画的な地方債の発行に努めていく必要がある。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債なし
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度の将来負担比率の分子は、前年度と比較して14億9,899万円の増となった。将来負担額は、713億117万円で前年度比3,351万円の減となった。リニア駅周辺整備事業に係る用地買収及び物件補償に関する債務負担行為の設定が増要因であった一方で、公営企業の地方債残高減に伴う繰入見込額の減等により、合計としては前年度比で減額となった。同じく分子を構成し、将来負担額から控除することができる充当可能財源等は、640億5,990万円で前年度比15億3,249万円の減となった。主な要因は、地方債の償還に伴う基準財政需要額算入見込額の減である。結果として、将来負担額が減になったものの、将来負担額から控除できる額が大幅減となったことから、将来負担比率の分子は増となった。今後本格化されるリニア中央新幹線開通に向けた整備や老朽化する公共施設の更新などのため、引き続き長期的な視点に立った地方債の発行に努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和2年度決算における基金残高は116億4,275万円となり、前年度比2億286万円の減となった。財政調整基金は、市税や地方交付税の減等により歳入一般財源が減少した一方で、新型コロナウイルス感染症対応や豪雨災害の復旧事業への対応のための歳出が伸びたため2億円の取崩しを行ったことから、1億9,193万円の減となった。減債基金は、当初予算で予算化した2億8,000万円を取り崩さず、利子積立により805万円の増となった。その他特定目的基金は、事業の本格化により8,502万円の取崩しを行ったリニア中央新幹線飯田駅整備推進基金、過疎地域の振興事業として2,767万円を取り崩すとともに過疎対策事業債ソフト分を活用して1,220万円の新規積立を行った過疎地域自立促進基金、森林環境譲与税分とし4,709万円を森林の経営管理等に用いるために一時的に積み立てた森林経営管理基金などにより1,898万円の減となった。(今後の方針)平成29年度に策定した「飯田市行財政改革大綱に基づく実行計画」において、「2020年度末時点の主要4基金(財政調整基金、減債基金、公共施設等整備基金、ふるさと基金をいう)の基金残高を40億円以上確保することを目指す」という財政運営目標を設定しており、これを達成した(令和2年度末主要4基金現在高:51億3,725万円)。今後は新たに設定した財政運営目標である「2028年度末時点の財政調整目的金(財政調整基金、減債基金、公共施設等整備基金)の残高27億円程度の確保」に向け、リニア中央新幹線開通に向けた整備など大規模事業への投資を進めるための財源として効果的に活用しつつ、目標の達成に向けてより一層財政運営の健全化に取り組んでいく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和2年度決算における財政調整基金の残高は12億8,727万円となり、前年度比1億9,193万円の減となった。基金残高が減少した要因は、令和元年度一時的に増となった法人市民税の減などによる市税の減が8億9,707万円、基準財政収入額の増の影響等による地方交付税の減が2億3,685万円であったこと等による歳入一般財源の減少があった一方で、新型コロナウイルス感染症対応や豪雨災害の復旧事業への対応のための歳出が増となったことにより、2億円の取崩しを行ったことによる。なお、基金利子収入807万円の積立てを行った。(今後の方針)令和元年度決算においては、一時的な法人市民税の増とにより積立を行うことができたが、令和2年度は取崩しを行っており、当市の財政調整基金の基金残高は長野県内の他市と比較して少ない方となっている。今後本格化されるリニア中央新幹線開通に向けた大規模事業に対応するためには、国県からの補助金や地方債、特目基金といった特定財源を効果的に組み合わせて対応するとともに、行財政改革の取組による財政健全化と財政基盤の強化をさらに推進する必要がある。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和2年度決算における減債基金の残高は14億8,437万円となり、前年度比805万円の増となった。当初予算で2億8,000万円を予算化したが、決算段階で取崩しを行わずに済んだことから、令和2年度の変動は基金利子収入の積立てによる805万円の増のみとなった。(今後の方針)当初予算時点では取崩しの予算化をしをているが、地方債残高は着実な償還と計画的な借入により減少し、公債費支出の増減も平準化してきていることから、近年は取崩しを行っていない。しかしながら、普通交付税の合併算定替えの縮減による歳入一般財源の減少や、大規模事業の実施が続いていることによる臨時的な歳出一般財源の増加が課題となっており、貴重な財源として計画的に地方債の償還へ活用するよう検討していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)主な基金と使途は以下の通り(令和2年度末現在高が10億円以上の基金、カッコ内は現在高)・公共施設等整備基金(11億9,695万円)…公共施設等の整備に要する経費の財源に充てる・ふるさと基金(11億6,867万円)…自ら考え自ら行う地域づくり事業の運営に要する費用の財源に充てる・庁舎建設基金(18億4,163万円)…飯田市役所庁舎の整備に要する費用の財源に充てる・地域振興基金(22億2,750万円)…地域の一体感を高め、魅力ある地域づくりに資する地域振興事業に充てる・リニア中央新幹線飯田駅整備推進基金(16億1,828万円)…リニア中央新幹線の稼働の早期実現、飯田駅の誘致及び設置並びにそれらに関連する基盤整備に係る財源とする(増減理由)令和2年度決算におけるその他特定目的基金の残高は88億7,112万円となり、前年度比1,898万円の減となった。基金全体欄で記載したリニア中央新幹線飯田駅整備推進基金、過疎地域自立促進基金、森林経営管理基金以外では、社会福祉施設整備基金を施設整備などの財源として957万円、地域雇用創出推進基金を雇用環境の改善、若者に対する就職支援、UIターン等人材誘導事業などの財源として1,876万円の取崩しを行った。(今後の方針)各特定目的基金は、設置の際に使途を明確化し、一般財源、寄附金、地方債、交付金等を財源として計画的に積立を行ってきており、必要な時期に対象となる事業に活用することで、事業の安定的、継続的な実施に資するものとなっている。今後も先を見据えた計画的な積立てと取崩しを行い、基金の積替えも検討しつつ、財源の見通しを持って事業を実施することで健全な財政運営を維持していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固有資産減価償却率は56.1%で、前年度比プラス1.1%となった。類似団体平均、全国平均及び長野県平均のいずれの数値も下回っている。平成28年度までに更新整備を完了した市庁舎、国庫補助金を活用して計画的に整備、修繕を進めている道路、橋りょう等が、数値を下げる要因となっている一方で、学校施設、保育所、図書館、体育施設等では、施設の老朽化が進み数値を上昇させる要因となっている。現在は平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画を基に、長寿命化に向けた計画的な施設改修に向けた取組を進めている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は538.7%で、類似団体平均、全国平均と比べで低いものの、長野県平均より高くなっている。計算上の分子となる将来負担額のうち、地方債残高については、令和2年度末における臨時財政対策債を除く地方債残高を、公営企業を含む全体で550億円以下とすることを財政運営目標にしており、令和元年度の約567億円から令和2年度は約541億円と約26億円減少し、目標を達成した。今後もリニア中央新幹線関連、老朽資産の長寿命化修繕など大規模事業が続くことから、引き続き地方債の発行額に留意していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和2年度の将来負担比率は、令和元年度の市税収入が伸びたことにより分母となる標準財政規模は増となったが、リニア駅周辺整備のための用地買収及び物件補償に係る債務負担行為の限度額が増額となり、分子となる実質的な将来負担額が増加したことにより、前年度比で5.5ポイント上昇した。有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低いが上昇傾向となっている。1校を除き建設30年を超過している小中学校計27校、民営化・複数園の統合に合わせた施設の建て替えを優先したことによる公立保育所16園等の老朽化が進んでいることが主な要因である。各施設の長寿命化に向けた個別施設計画を策定し、老朽化対策を着実に進めていく必要がある。今後もリニア中央新幹線関連等の大規模な事業が予定されているため、将来の負担と財源のバランスに配意した計画的な財政運営に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
令和2年度の実質公債費比率は前年度比で0.4ポイント低下した。主な要因として、一般会計の歳入では地方消費税交付金等の増により標準財政規模が大きくなったこと、歳出では平成21年度に借り入れた合併特例事業債の償還が終了したこと、公営会計事業においても元利償還金が減少したことが挙げられる。この結果、標準税収入額が増加し元利償還金及び準元利償還金が減少し、実質公債費比率の改善につながった。ともに類似団体と比較して高い数値となっているが、平成29年度から令和2年度までを期間とする行財政改革大綱、実行計画において特別会計を含めた地方債残高(臨時財政対策債を除く)を550億円以内とすると設定し、計画的な借入と着実な償還により減少させてきている。今後も引き続き長期視点に立った地方債の発行に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
各施設の有形固定資産減価償却率は、類似団体平均との比較では、類似団体平均との比較では保育所、学校施設、児童館、公民館が高く、全国平均及び長野県平均との比較では橋りょう・トンネル、保育所、学校施設、児童館が高くなっている。また、一人当たりの延長、面積等は、全国平均と比較し公営住宅以外の全ての施設で大きく、類似団体との比較では保育所、公営住宅以外の全ての施設で大きい。長野県平均との比較では、学校施設、公民館が大きくなっている。建物施設全体の傾向として、合併後も旧町村の施設を残してきたため、施設数が多く、一人当たりの面積等は大きいが、数が多いことで改修予算が不足し、老朽化が進んでいると言える。公営住宅は、人口減少や民間アパート等の状況をふまえ、規模を縮小して建て替えを行ってきている。公営住宅整備計画に基づく計画的な整備が必要である。保育所は、市立保育園が16園あるが、民営化・複数園の統合に合わせた施設の建て替えを優先し、市立の施設は老朽化が進んでいる。一人当たり面積は中山間地域にも複数の園があり、全国平均と比べて大きい。今後も市立保育園の民営化・統合を検討しつつ、既存施設の長寿命化を図る必要がある。学校施設は、小学校19校、中学校9校のうち1校を除き建設後30年を超過している。給排水設備・トイレ、屋根防水など基幹的な部分から改修を行っているが、施設数が多く、予算も限られるため老朽化が進んでいる。小中学校の施設長寿命化計画に沿った計画的な改修を行う必要がある。公民館は、地区ごとに計20施設、うち13施設は市役所の支所(自治振興センター)が併設され、社会教育や住民自治の拠点となっている。平成30年度に一部施設の大規模改修が完了したことから、有形固定資産減価償却率が大幅に下がっている。施設数が多く、今後も計画的に改修等を進める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
各施設の有形固定資産減価償却率は、類似団体平均との比較では図書館、体育館・プール、保健センター、市民会館、消防施設が高く、全国平均との比較では図書館、体育館・プール、市民会館、保健センター、消防施設で、長野県平均との比較では図書館、体育館・プール、市民会館が高くなっている。一人当たりの面積等は、類似団体平均との比較では図書館、福祉施設、市民会館、庁舎が大きく、全国平均との比較では図書館、保健センター、福祉施設、市民会館、庁舎が、長野県平均との比較では図書館、福祉施設、市民会館、庁舎が大きくなっている。建物施設全体の傾向として、合併後も旧町村の施設を残してきたため、施設数は多く一人当たりの面積等は大きいが、数が多いことで改修予算が不足し、老朽化が進んでいると言える。図書館は、職員が常駐する館が3館ある。昭和59年と平成5年の合併時の旧町の図書館を残したため、一人当たりの面積は大きくなっている。いずれの館も建設後30年以上を経過し、施設の老朽化が進んでおり、長寿命化や統合・複合化を含め、今後の施設のあり方について検討を進めていく必要がある。体育館・プールは、減価償却率が類似団体、全国、長野県の平均のいずれも上回り、老朽化が進んでいる。一人当たりの面積は、類似団体、全国、長野県平均を下回っているが、地域の社会体育活動のため休日、夜間は学校体育施設を開放しており、地域のスポーツ活動のニーズを補完している。市民会館は、ホール施設が3箇所あり、うち2施設は建設後40年、1施設も30年を経過している。躯体の長寿命化に加えてホール機能の維持のための音響・照明等の改修も課題となっており、施設のあり方に関する検討を行い、対応していく必要がある。一般廃棄物処理施設は、平成29年度に広域連合で新焼却場を整備したため、減価償却率が低く、一人当たり資産額が高くなっている。消防施設は、常備消防施設を広域連合で設置、消防団施設は市で設置している。一人当たりの面積は各地区に消防団詰所等があり、全国平均と比べて大きくなっている。庁舎は、平成20年度から平成28年度にかけて本庁舎の耐震改修を行ったため、減価償却率は低くなっている。一人当たり面積は旧市街地を除く15地区に支所(自治振興センター)が設置されており、大きくなっている。支所については併設されている公民館も含め、長寿命化に向けた対策を進める必要がある。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等では、資産合計は190,144百万円で、前年度と比べ405百万円の減となりました。事業用資産は座光寺スマートICの整備やGIGAスクール構想実現に係る学校ネットワーク通信機器の整備などにより増加した一方で、現在保有する資産に対する減価償却や財政調整基金の取崩などの減少があったことで、全体として減少しました。負債合計については49,239百万円で、前年度と比べ1,094百万円の減となりました。新たな事業における新たな地方債の借入があった一方で、地方債についての償還が進んだことにより減少しました。引き続き、地方債の残高に留意しながら健全な財政運営を目指して、より一層行財政改革を推進していく必要があります。・特別会計等を加えた全体では、資産合計は水道管、下水道管等のインフラ資産の計上により一般会計等に比べ88,208百万円多く、負債合計も各事業の地方債等が加わり一般会計等に比べ65,711百万円多くなっています。前年度比では資産合計が保有する資産の減価償却等により889百万円の減、負債合計は地方債の償還が進んだことなどにより3,217百万円の減となりました。南信州広域連合等を加えた連結では、資産合計は一般会計等に比べて101,477百万円多く、負債合計も地方債等が加わり一般会計等に比べて71,330百万円多くなっています。前年度比は資産合計が流動資産の増などにより1,081百万円の増、負債合計は地方債の償還が進んだことなどにより2,069百万円の減となりました。
2.行政コストの状況
一般会計等において、経常費用は50,952百万円で、主に特別定額給付金などの新型コロナウイルス感染症関連経費の増により、前年度に比べ12,889百万円の増となりました。経常費用のうち人件費等の業務費用は19,681百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は31,270百万円で、移転費用の方が業務費用よりも多くなっています。一方、経常収益は2,081百万円で前年度に比べ223百万円の増となり、純経常行政コストは前年度に比べ12,656百万円増の48,871百万円となりました。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が15,967百万円多い一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が15,350百万円多くなるなど、経常費用が35,087百万円多くなり、純行政コストは19,121百万円多くなっています。・連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が16,608百万円多い一方、移転費用が25,000百万円多くなっているなど、経常費用が47,432百万円多くなり、純行政コストは30,842百万円多くなっています。
3.純資産変動の状況
・一般会計等については、税収等の財源(50,520百万円)が純行政コスト(49,856百万円)を上回っており、本年度差額は664百万円となりました。今後も人口減少や経済状況の悪化による税の収減や、少子高齢化に伴う社会給付費や公共施設等の老朽化に伴う維持補修費などの経費の増が想定される中、引き続き地方税の税収等の確保に努めていくとともに、国・県の補助金の活用などを積極的に進めていく必要があります。純資産残高は前年度に比べ689百万円増の140,905百万円となりました。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれていることから、一般会計等比べて税収等が8,910百万円多くなっています。本年度差額は2,302百万円で、純資産残高は前年度に比べ2,329百万円増の163,402百万円となりました。・連結では、長野後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が14,612百万円多くなっており、本年度差額は2,828百万円で、純資産残高は前年度に比べ3,150百万円増の171,052百万円となりました。
4.資金収支の状況
・一般会計等について、業務活動収支では、税収や国県等補助金等の収入が50,874百万円だったのに対して、企業会計等への補助金、社会保障給付等の支出が46,251百万円あり、収支は3,643百万円となりました。投資活動収支では、国県補助金収入、基金取崩等により収入が3,455百万円あったのに対して、公共施設等整備費支出や投資及び出資金支出等が6,772百万円あり、収支は▲3,316百万円となりました。財務活動収支は、主に地方債の借入と償還の差額により、▲937百万円となりました。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等が使用料及び手数料収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より4,690百万円多い、8,333百万円となりました。投資活動収支は、▲5,034百万円で、財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲3,058百万円となりました。・連結では、業務活動収支は一般会計等より4,733百万円多い8,376百万円となっており、投資活動収支は▲5,334百万円、財務活動収支は、地方債の償還が地方債発行収入を上回ったことから、▲2,298百万円となりました。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
・住民一人当たり資産額は191.0万円で、前年度に比べ1.8万円の増となりました。保有する財産の減価償却などにより資産総額が減少しましたが、住民基本台帳人口も減少したため、数値が増加する結果となりました。類似団体との比較では平均値よりも低い数値となっており、これは令和2年度より類似団体の区分が変わり、類似団体の中では人口が多いことが要因と考えられます。歳入額対資産比率については3.17年で、前年度に比べ0.82年減少しました。新型コロナウイルス感染症関連の国からの交付金が増加したことにより数値は減少しましたが、類似団体との比較では平均値よりも高く、引き続き歳入とのバランスに留意しながら公共資産の整備を進める必要があります。・有形固定資産減価償却率は56.1%で、前年度に比べ1.1ポイント上昇しました。類似団体との比較では平均値よりも低い数値となっていますが、特に建物施設などについては合併後も旧町村の施設を残してきたため数が多く、老朽化が進んでおり、長寿命化や統合・複合化を進めていく必要があります。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は74.1%で、前年度に比べ0.5ポイント上昇しました。類似団体との比較では平均値よりも高い数値となっており、保有資産に対する借金が少ない状態といえますが、50%を超えていることから、これまでの世代の負担が大きいことがわかります。今後は、将来世代と現世代との負担のバランスを考慮しつつ、地方債を有効に活用していくことが必要です。・将来世代負担比率は12.9%で、前年度に比べ0.2ポイント下降しました。類似団体との比較では平均値よりも低い数値となっており、将来世代の負担が少ない状態といえます。しかしながら、将来世代にも受益が及ぶ施設等の整備については、将来世代と現世代との負担のバランスに配慮した地方債の活用など、計画的に事業の実施及び財源の確保を行っていく必要があります。
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは50.1万円で、前年度に比べ14万円の増となりました。計算上の分母となる人口の減少と、分子となる純行政コストの新型コロナウイルス感染症関連経費やリニア代替地整備事業に係る負担金の増加、臨時損失として計上する災害復旧費の増加等により、数値が増加する結果となりました。類似団体も同様に数値が増加しており、比較では平均値を下回り、行政サービスの効率が良いという結果になっていますが、今後も一層経常的な業務経費の見直しと構造的な改革を進め、コストを意識した行政活動に努めていく必要があります。
4.負債の状況
・住民一人当たり負債額は49.5万円で、前年度に比べ0.5万円の減となりました。計算上の分子となる負債合計が地方債の償還により減となったことが主な原因です。類似団体との比較では平均値よりも低く、地方債残高を含む負債残高は比較的健全な状況にあるといえます。地方債については財政運営目標で、2028年度末時点の一般会計地方債残高(臨時財政対策債を除<)について「300億円以内に抑制する」としており、今後も目標達成に向けて着実な償還と、借入の抑制に努めていきます。・基礎的財政収支は257百万円の黒字となりましたが、前年度比では1,007百万円となっています。令和元年度において一時的に大きな法人所得があったことにより、令和2年度は租税収入が減少となったことが影響しています。類似団体との比較では平均値を上回っていますが、今後も税収等の自主財源の確保に加え、国県等補助金収入の有効活用を進め、健全な財政運営を維持していく必要があります。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は4.1%で、前年度に比べ0.8ポイント下降しました。類似団体との比較では平均値よりも高い割合となっています。今後、人口減少に伴う税収減と、公共施設等の老朽化に伴う維持補修費などの経費の増加が想定される中、持続的な行政サービスの提供に必要となる適正な受益者負担について検討し、計画性をもって財政運営を行っていく必要があります。
類似団体【Ⅱ-1】
岩見沢市
松前町
長万部町
奈井江町
白糠町
五所川原市
十和田市
花巻市
平泉町
住田町
栗原市
川崎町
大衡村
色麻町
女川町
横手市
由利本荘市
大仙市
天童市
大江町
大石田町
金山町
最上町
舟形町
真室川町
小国町
飯豊町
三川町
須賀川市
国見町
大玉村
天栄村
西会津町
泉崎村
矢祭町
塙町
平田村
浅川町
小野町
新地町
石岡市
笠間市
那珂市
河内町
五霞町
下仁田町
本庄市
蕨市
和光市
八潮市
銚子市
東金市
旭市
八街市
香取市
狛江市
武蔵村山市
中井町
村上市
佐渡市
南魚沼市
弥彦村
阿賀町
関川村
川北町
南アルプス市
笛吹市
南部町
忍野村
飯田市
伊那市
佐久市
安曇野市
立科町
長和町
飯島町
宮田村
阿智村
喬木村
山形村
松川村
信濃町
高山市
関ケ原町
輪之内町
坂祝町
富加町
川辺町
白川町
川根本町
愛西市
木曽岬町
度会町
大紀町
豊郷町
甲良町
多賀町
福知山市
八幡市
京丹後市
井手町
宇治田原町
田辺市
紀の川市
紀美野町
由良町
智頭町
吉賀町
津山市
総社市
三次市
大崎上島町
和木町
鳴門市
阿南市
那賀町
海陽町
宇和島市
上島町
柳川市
八女市
朝倉市
糸島市
吉富町
上毛町
東彼杵町
玉名市
宇城市
天草市
美里町
南関町
西原村
中津市
日田市
佐伯市
宇佐市
日南市
出水市
湧水町
名護市
豊見城市
宮古島市