収益等の状況について
本駐車場は集合施設内に設けられた立体式駐車場であり、他の駐車場に比べて維持管理経費が多額となっており、収益的収支比率は例年100%を下回っている。新型コロナウイルス感染拡大による外出も緩和され、イベントも徐々に再開したため、収入及び稼働率ともに前年度に比べ増加した。駐車場事業全体を通して、新規積立金をやめ、繰越金を歳入として受け入れたことにより、他会計から補助を受けずに経営することができた。なお、平成30年度以降、売上高GOP比率及びEBITDAが下降傾向にあるものの、下降の要因はコロナによる収入減及び本町駐車場の塗装工事に伴う一時的な支出増である。今後、施設の照明のLED化に伴い光熱費の削減も見込まれるため、今後は指標の改善を見込んでいる。稼働率の更なる向上や経営コストの更なる効率化を図り、経常利益を確保していく。
資産等の状況について
集合施設内に設けられた立体式駐車場であり施設の改修に多額の費用がかかるため、施設の大規模修繕のための積立金にて対応していきたい。また、施設の修繕及び機器の更新について、計画的な実施をすることにより、企業債等に頼らず、収益の中での対応を継続していく必要がある。
利用の状況について
本駐車場は飯田市りんご庁舎及び中心市街地の商業施設に隣接しており、昼間は公共施設の利用者や飲食店の利用者、夜間は周辺飲食店の利用者等の利用で、非常に高い稼働率となっている。
全体総括
本駐車場単体で見た場合、収益より支出が上回っており、非常に厳しい経営状況である。しかし、官公庁の施設が併設されており、中心市街地の商業地内で駐車場の少ない地域であることから、本駐車場へのニーズは非常に高い。高い稼働率だが、立体駐車場のため、維持管理費が高い。新型コロナウイルスの拡大による外出自粛も緩和され、イベントも徐々に再開したため、収益・稼働率ともに、前年度に比べ増加した。令和4年度は、稼働率の更なる向上や、経営コストの更なる効率化を図り、経常利益を確保していく必要がある。また、今後の施設の老朽化及び利用者のニーズの変化に注意し、計画的な経営を継続していく必要がある。